新中期経営計画説明会
モリト、新中計「ACTION 1000」を策定 2031年11月期に売上高1,000億円・営業利益60億円を目指す
当社が果たすべき責務

一坪隆紀氏(以下、一坪):モリト株式会社代表取締役社長の一坪です。新中期経営計画「ACTION 1000」についてご説明します。よろしくお願いします。
当社が果たすべき責務として、成長投資によって創出した利益を再投資する好循環を続け、持続的な規模拡大を目指します。特に、人的資本への投資を通じて計画実行力を高め、成長の好循環を着実に構築することを目指します。その結果、企業価値の向上や株主価値の増加、さらには社会への貢献にもつなげていきます。
ステークホルダーのみなさまに対して、今以上に責務を果たしていきたいと考えています。
ACTION 1000

新中期経営計画「ACTION 1000」という名のとおり、2027年11月期から2031年11月期の5年間で売上高1,000億円を目指します。加えて、営業利益60億円、ROE12パーセント、ROIC8パーセントを目標としています。さらに、DOEについては、2031年11月期には6パーセントに到達することを目指しています。
Vision

ビジョンについてです。「パーツへの挑戦、パーツからの飛躍」、モリトの原点であり、現在も根幹をなすのはパーツです。
これからも暮らしをより豊かにする「パーツ」の分野で挑戦を続けるとともに、パーツを起点とした新たな領域にもビジネスを広げていきます。小さなパーツで世界を変え続けるグローバルニッチトップ企業を目指します。
第8次中期経営計画の振り返り 主な経営指標

2026年11月期に終了する第8次中期経営計画について、簡単に振り返ります。第8次中期経営計画では、分社化を伴う構造改革を進めました。これにより、社員一人ひとりの利益率への意識が高まり、収益性が大きく改善されました。構造改革は意識改革でもあったと考えています。
営業利益の目標については前倒しで達成し、売上目標も今年度達成する見込みです。また、ROEも改善しています。
一方で、成長という観点では、M&Aの寄与を除くと売上拡大に課題が残る結果であったと認識しています。
投資・株主還元実績

投資の状況です。スライドのとおり、計画を上回る水準で実行しています。重点領域への資本分配は着実に進めており、事業基盤についても「ACTION 1000」に向けてある程度整備できたと認識しています。
成長戦略の成果と課題

戦略に対する成果と課題です。特に課題は3つあります。
1つ目は、M&Aで獲得した機能やノウハウにおいて、まだシナジーの伸びしろがあることです。
2つ目は、一部の事業や事業会社において人材が不足していることです。
3つ目は、グローバル展開において、グループ全体最適を追求する余地があることです。具体的には、商流や、グローバル展開に対する個々の評価、地産地消対応など、さまざまな課題があるという認識です。
ACTION 1000の位置付け

ここからは、基本戦略についてご説明します。まず、今回の「ACTION 1000」の位置付けですが、収益性を維持しつつ、「規模の追求」を推進していきます。成長投資・人的資本投資を積極的に実施しながら、「量と率の両立」を実現する新たな成長ステージへの移行を目指します。
これを達成することで、モリトは安定した企業であることに加え、高成長を志向する企業体質へと進化することができると考えています。
主な経営指標 目標

主な経営指標はスライドのとおりです。
成長を支える競争優位性

成長を支える当社の競争優位性について整理します。当社はニッチな領域に特化し、企画開発から製造、販売、さらに顧客サポートまでをワンストップで対応するビジネスモデルをグローバルに展開しています。
これにより、お客さまから圧倒的な信頼を得ており、高い参入障壁を築いています。この競争優位性に加えて、企画提案力、形にする力、伴走力という3つの強みと、その源泉である企業文化は、まさにモリトのコアである「パーツ」ビジネスに活きていると考えています。
事業ドメインの変更(2027年11月期より変更)

さらに各事業の競争優位性を強化するために、2027年11月期から事業ドメインを変更します。現在、アパレル関連事業に含まれているMs.IDのBtoC事業、プロダクト関連事業に含まれるエース工機の厨房フィルター事業、そしてマニューバーラインが展開しているアクティブスポーツ事業を、新たに「グロース事業」として位置付けます。
成長性の高い事業を切り出し、事業特性に応じた戦略の実行と意思決定のスピードを高め、成長の加速を図ります。
ACTION 1000における成長ドライバー

成長ドライバーについてご説明します。成長ドライバーは3つあります。
1つ目は、既存事業の強化です。アパレル、プロダクト、輸送関連事業のパーツを中心としたニッチ領域での競争優位性を磨き上げ、グローバルトップシェアを確立します。
2つ目は、先ほどご説明したグロース事業への挑戦です。高い収益性を持つ事業を成長させ、非連続成長を担う第4の柱として確立していきます。
3つ目は、人的資本への投資など、売上1,000億円を実現するために必要な基盤となるコーポレート機能を強化することです。
これら3つを組み合わせて実行することで、持続的成長の加速を実現していきます。
各成長ドライバーの位置付け

こちらのスライドは、売上高1,000億円に向けた成長イメージを示しています。まず、既存事業についてです。
黄土色の部分にある白色の細い矢印の角度は、従来の延長線上にある成長スピードを表しています。下に示されている人的資本やコーポレート機能の強化を土台とし、さらにグローバル戦略を中心に既存事業を拡大することで、これまで以上の成長角度を実現させます。さらに、グロース事業へ挑戦することで、成長角度を一層引き上げていきます。
事業別戦略 アパレル関連事業

重点施策についてご説明します。1つ目のドライバーである既存事業です。
アパレル関連事業ですが、2025年11月期の実績として、売上高297億円、営業利益率5.9パーセント、2031年11月期には売上高520億円、営業利益率6パーセントを目指します。
また、地産地消体制の確立に加え、これまでM&Aで獲得した機能を合わせ、製造から顧客への販売までを垂直統合したワンストップ体制を構築します。この体制を基盤にグローバル市場でのシェア拡大を図ります。
事業別戦略 アパレル関連事業

垂直統合型のビジネスについてです。まず、金属ホックの製造工場である久永製作所がグループに加わったことで、高度なホックの製造技術を内製化することができました。
これにより、久永製作所を日本のマザー工場として、中国、アメリカ、ベトナム、また新たな地域での新工場においても、その技術を継承し、グローバルで品質を統一するための体制を構築します。
さらに、品質面だけでなく、各地域のお客さまが求める商品の開発においても、地産地消が加速する中で、モリトの強みである企画提案力、形にする力、さらに伴走力を活かした取り組みが可能になります。
ミツボシコーポレーションについては、アパレルブランドに直接販売する役割や、生地や裏地など、日本特有のセット販売、さらに縫製加工など、従来のモリトにはなかった機能を有しています。
この2社の持つ機能により、パーツの製造・調達・販売を超えて、その先の商流のニーズにもワンストップで対応します。この2社が加わったことで、目に見えない強力なシナジー効果が発揮され、グローバルに展開していきます。これが垂直統合型ビジネスです。
事業別戦略 プロダクト関連事業

プロダクト関連事業です。こちらはエース工機、マニューバーラインを除いた数字となります。
2025年11月期の実績として、売上高は120億円、営業利益率は8.3パーセントでした。この数字が2031年11月期には売上高150億円、営業利益率8.4パーセントになる見通しです。
一見すると120億円から大きく伸びないように見えますが、日本国内が主力市場であることから、少子化の影響といったさまざまな課題を抱え、部分的な衰退が見えています。このような背景の中で、売上高を100億円から150億円へと、1.5倍に引き上げるイメージと捉えていただければと思います。
今後は、ODMやOEMを中心とした既存ビジネスを基盤に、新たな市場の開拓や付加価値の高い商品の拡充、さらに企画力の強化を進め、自社ブランド商品の比率を高めます。これにより、売上の拡大と収益性の向上の両立を図ります。
事業別戦略 プロダクト関連事業

特に重点領域であるヘルスケア製品については、国内ビジネス規模の現状からまだ成長の余地があります。また、海外市場への進出や「メイドインジャパン」の価値の発信も視野に入れています。
事業別戦略 輸送関連事業

輸送関連事業です。2025年11月期の実績として、売上高65億円、営業利益率6.8パーセントを記録しました。2031年11月期には、売上高100億円、営業利益率7.4パーセントを目指します。
この事業もアパレルと同様に、地産地消へのニーズが高まっており、特に自動車生産台数が多い北中米エリアでの生産・調達力の強化が重要です。また、国内では生産需要の増加が見込まれる九州エリアでの生産・販売体制の構築が必要であると考えています。
事業別戦略 輸送関連事業

九州では、今年すでに営業所を立ち上げ、営業強化とともにサプライチェーンの構築を目指しています。北中米では、メキシコでの工場立ち上げも視野に入れています。
事業別戦略 グロース事業

2つ目の成長ドライバーであるグロース事業についてです。グロース事業は3つの事業で構成されており、具体的には、Ms.IDが運営するBtoC事業、エース工機が運営する厨房などの空間環境サービスインフラ事業、マニューバーラインが展開するスケートボードやスノーボードなどを含むフロンティアスポーツ事業です。
これらの事業はいずれも独自の事業領域と事業形態を持ち、自律的に成長できるノウハウと力を備えた会社で、高い収益性が期待できます。そのため、この3つの事業を既存事業から切り離して運営することで、意思決定のスピードを高め、成長を加速させていきます。
事業別戦略 グロース事業

各事業の主な戦略についてです。まず、空間環境サービスインフラ事業では、厨房の換気扇フィルターのサービスをさらに拡大し、清掃や工事などの空間環境サービスの内容を強化していきます。
BtoC事業では、強みであるオンラインを活用した発信に加えて、実店舗などのオフラインを融合させた施策を実施します。また、新ブランドの展開や海外市場への進出も進めていきます。
事業別戦略 グロース事業

フロンティアスポーツ事業では、従来のアクティブスポーツ関連商品の卸売だけでなく、直販・ECの開始や自社ブランドの立ち上げなど、収益モデルの高度化を図ります。
また、アメリカを中心に人気が高まっているピックルボールというスポーツの市場に参入し、新たな領域を開拓していきます。
コーポレート戦略 M&A戦略 -各事業におけるM&Aの実行領域-

成長ドライバーの3つ目は、コーポレート戦略です。まずM&Aについてですが、スライドに記載のとおり、各事業の戦略に基づき、必要な機能や領域を明確にした上で、M&Aターゲットを定めています。
M&A戦略 -戦略的投資のためのM&A実行規律-

さらに、戦略規律にあるとおり、各事業の戦略とマッチするかどうか、また当社のPMIに対応できるかどうかに加え、投資・財務規律も考慮した上で、M&A戦略室が案件を精査し、PMIまで一貫して実施していきます。
人的資本への投資強化

成長の土台となる人材についてです。各成長戦略を着実に実行するためには、人的資本への積極的な投資が重要です。全社員がいきいきと幸せに働ける環境を整え、企業価値および株主価値の向上を目指します。
機能戦略【人材】

具体的には、人材の育成、挑戦と成果に報いる評価・処遇体系の確立、誇りと働きがいを実感できる組織風土の醸成など、従業員一人ひとりの成長と組織全体の実行力向上を図っていきます。
機能戦略【IT】

ITについてです。これまでご説明した事業戦略にはITの力が不可欠ですが、同時に、グループ全体のサイバーセキュリティリスクに備える「守りのIT」の強化も進めていきます。
機能戦略【サステナビリティ Rideeco(リデコ)】

サステナビリティについては、第8次中期経営計画でも注力したモリトグループの環境への取り組みの総称「Rideeco(リデコ)」を、グループ横断型の取り組みへと進化させていきます。環境配慮型商材の今期の売上見込みは10億円ほどですが、2031年11月期には50億円を目指します。
機能戦略【IR】

IR活動においては、モリトらしい企業価値向上のストーリーを発信することはもちろん、投資家のみなさまとの対話を強化し、市場の声を適切に経営に反映させることで、資本コストの低減や期待成長率の向上に努めていきます。
資本政策 キャッシュアロケーション

資本政策についてです。ROICを軸とした事業管理を強化し、持続的な成長を実現するために戦略的な投資を実行し、資本効率の向上を目指していきます。
投資内容については、キャッシュアロケーションをご覧ください。営業キャッシュフローを原資として、半分程度は株主還元に充て、残り半分と手元資金を合わせた30億円から80億円程度は人的資本を含めた各事業の成長戦略に必要な製造設備、物流、工場などへの生産設備投資に活用します。
また、M&Aの実行に際しては、手元資金に加えて有利子負債を適切に活用していきます。投資・財務規律を徹底することで、成長投資の加速と資本効率の両立を図ります。ただし、良い案件がない場合は資金調達を行わず、既存事業への投資や株主還元を実施します。
バランスシート

バランスシートについてご説明します。スライド右側の図が、2031年11月期のバランスシート目標です。
有利子負債を活用した積極的な成長投資や安定的な株主還元を行った上でも、自己資本比率は約60パーセントになると想定しており、財務健全性は維持できると考えています。
株主還元策

株主還元についてです。利益の成長とともに株主還元を積極的に行い、資本効率の向上を目指していきます。
ROE12パーセントの達成を見据え、2027年11月期より利益配分に関する基本方針を変更することとしました。具体的には、配当性向は従来どおり50パーセントを基準としつつ、DOEを4パーセントから5パーセントに引き上げました。さらに、安定的かつ継続的な配当に加え、累進配当の実現を追加しました。
自己株式の取得および消却に関しても、引き続き機動的に実施していきます。
ご説明は以上です。ありがとうございました。

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