2026年12月期第2四半期決算説明
東亞合成、中間期は前年比増収増益、通期業績予想も上方修正、中間・期末配当予想をともに増配
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小淵秀範氏(以下、小淵):代表取締役社長の小淵です。本日はお忙しい中、当社の2026年第2四半期中間決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
本年より新たな中期経営計画がスタートしましたが、その矢先にホルムズ海峡封鎖という事態が発生しました。本日は、当社グループのこれまでの対応内容とその結果、そして今後どのように歩みを進めていくのかについてご説明します。
限られた時間ではありますが、みなさまに当社グループへのご理解と信頼を一層深めていただける場としたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。
説明内容はスライドの目次のとおりです。2026年12月期第2四半期業績、2026年12月期業績予想、中期経営計画のトピックスの順で進めます。
2026年中間決算 総括

2026年12月期第2四半期の業績についてご説明します。
事業環境についてです。世界経済は中東情勢による原油由来の経済悪化が続く一方で、AI需要の拡大による半導体関連需要が下支えしました。また、原油・ナフサ市況は中東情勢の緊迫化を背景に不安定な状況が続き、供給不安も生じました。
国内経済は、賃上げを背景に底堅く推移しました。一方で、原油やナフサ価格の動向には引き続き大きな懸念が継続しました。このような状況下において、中間決算では売上高824億円、営業利益79億円と増収増益を達成しました。
セグメント別では、ポリマー・オリゴマー、高機能材料、樹脂加工製品が利益成長を牽引しました。分野別に見ると、注力分野である半導体、モビリティ、電子材料、下水道関連製品、そして、医薬・化粧品向け製品が好調でした。一方、基幹化学品はアクリルモノマーの販売数量の減少や定期修理費用の増加によって減益となりました。
総じて、中東情勢による原料調達制限が発生したものの、基本の生産・出荷体制を維持し、安定供給を継続しました。なお、上期実績を踏まえ、通期業績予想を上方修正しました。その結果、中間配当および期末配当予想をそれぞれ1円増配し、年間配当は72円とする予定です。
2026年12月期 中間決算概要

中間決算の概要です。売上高は824億500万円、営業利益は79億1,200万円で、前年同期比で増収増益となりました。
中東情勢の緊迫化に対して、生産・出荷体制を維持し、一部製品を除いて安定供給を継続しました。また、半導体向け製品を中心に、注力する4分野の製品群が好調であったことが背景にあります。
親会社株主に帰属する中間純利益は、有価証券売却益が減少したものの、経常利益の増益により前年同期比で3億400万円増の60億1,900万円となりました。
配当については、中期経営計画の方針に基づき、1円増配して36円、期末配当も36円とし、年間で72円、前年比で7円の増配としました。
営業利益増減分析

営業利益の増減分析です。積極的な賃上げによる労務費や、設備投資による減価償却費などの固定費の増加がありましたが、適切な価格改定と採算是正を進めたことにより、営業利益は前年同期比で約9億円の増益となりました。
なお、数量差はマイナス5億円ですが、昨年のポートフォリオ見直しにより撤退したポリ塩化ビニルおよび一部製品の受託終了分が13億円あるため、実質の数量差は8億円のプラスとなります。荷動きは高機能製品を中心に順調でした。
連結業績(セグメント別)

セグメント別の連結業績です。基幹化学品は、ポートフォリオの見直しによるポリ塩化ビニルの撤退や、ナフサ不足による供給制限を余儀なくされたモノマーの減販の影響が大きく、売上高と営業利益はともに前年同期比で減少しました。
一方で、ポリマー・オリゴマー、高機能材料、樹脂加工製品が好調であり、全体としては増収増益となりました。
ポリマー・オリゴマーは、半導体、電子材料、モビリティ、医薬・化粧品材料の販売数量増加と採算是正が寄与しました。高機能材料では、半導体向け高純度無機製品が好調であり、樹脂加工製品は下水道関連製品の販売数量増加と採算是正により増収増益となりました。
連結損益計算書(営業外損益・特別損益)

営業外損益および特別損益です。営業外損益では、昨年は円高の影響で為替差損として約3億円を計上しましたが、今期は円安の影響で為替差益として約1億円を計上しました。この結果、為替の影響としては合計で約4億円のプラスとなっています。
持分法損益はマイナス7,000万円、主に社債の利払いがマイナス8,800万円ありましたが、営業外損益はトータルで1億8,800万円の増益となりました。
特別損益については、固定資産売却益が約9億円ありましたが、投資有価証券売却益が約9億円減少しました。さらに、工場の不要設備撤去に伴う固定資産処分損が約3億円、ベンチャー企業等に対する出資の評価損を約3億円計上した結果、特別損益は約6億円の減益となりました。
連結貸借対照表

連結貸借対照表です。資産は、積極的な設備投資および株主還元によって現預金が減少し、有形固定資産が増加しました。また、政策保有株式の大幅な株価上昇により、資産は前期末比で約76億円増加しました。
負債は、原料単価の上昇に伴い仕入債務が増加し、約25億円増加しました。純資産は、積極的な株主還元により株主資本は増加しませんでしたが、保有株の株価上昇により前期比で約50億円増加しました。
自己資本比率は0.2ポイント減少し、74.1パーセントとなりました。
キャッシュアロケーション(2026年中間)

キャッシュアロケーションについてご説明します。営業キャッシュフローは、純利益60億円、減価償却費60億円で計120億円となりました。
研究開発費や労務費の増加にしっかりと対応した上で、成長分野を中心とした積極的な設備投資として142億円、株主還元として62億円を進め、2026年6月末時点で現預金は220億円となりました。
引き続き財務の健全性を維持しつつ、必要に応じて外部資金も活用しながら、持続的な成長と企業価値の最大化を目指します。
2026年下期の課題

続いて、2026年12月期の業績予想についてご説明します。
事業環境では、中東情勢による原料調達や物流リスク、コストの変動懸念が継続しています。一方で、AIやデータセンター需要を背景に、半導体関連市場は引き続き好調に推移しています。国内では、賃上げや各種資材価格の上昇を背景に、労務費、物流費、建設コストの上昇が続いています。
こうした状況下における2026年下期の当社の課題と対応策としては、中東情勢による原料調達制約に対する継続的な対応により、安定生産および安定供給を確保すること、さらに原材料価格の変動に応じた柔軟な価格対応を実施することが挙げられます。併せて、好調に推移しているポリマー・オリゴマー、高機能材料、樹脂加工製品を中心とした製品群の利益成長を継続させることを目指します。
総じて、中期経営計画の目標である高機能製品の開発と拡販、海外展開推進による海外売上高比率の向上、特長ある企業や研究機関との共創を通じた技術力強化と新規事業展開の加速を進めていきます。その結果として、利益の拡大、資本効率の向上、株主還元施策の推進を通じて、PBR1倍超えを目指していきます。
2026年12月期 連結業績予想(前年同期比)

上期は中東情勢の混乱に対して、原燃料の確保や供給の維持、価格調整などに取り組み、影響を抑えてきました。また、高機能製品の販売が好調であったことから、営業利益は前年同期比で増加しました。
下期についても、半導体関連を中心に高機能製品の販売が順調に推移すると予想しています。ただし、中東情勢の不透明さが続くと想定されることや、一部前倒し出荷の反動や価格調整の可能性があることから、最新の事業環境を踏まえ、下期の営業利益は前年同期比で約4億円増加の75億8,800万円と予測しました。
その結果、2026年通期の連結業績予想は、売上高1,700億円、営業利益155億円、それぞれ前年同期比で105パーセント、109パーセントの増収増益を見込んでいます。
なお、特別損益については、政策保有株式の売却益が前年比で大幅に減少することから、純利益は前年同期比で約10億円減の118億円になると想定しています。
予想営業利益増減分析

予想営業利益の増減分析です。固定費差については、積極的な賃上げによる労務費増加や設備投資による減価償却費増加などでマイナス31億円を見込んでいます。しかし、価格差のプラス49億円でカバーし、2026年の営業利益は前年同期比13億円増の155億円と予想しています。
なお、価格差については、価格調整や精算などを想定し、上期は33億円、下期は16億円と見込んでいます。
数量差は5億円のマイナスですが、昨年のポートフォリオ見直しに伴うポリ塩化ビニルの撤退や一部製品の受託終了分として22億円が含まれているため、実質的な数量差は17億円のプラスと見込んでいます。高機能製品を中心とした販売増を想定しています。
2026年12月期 連結業績予想(部門別 前年同期比)

セグメント別の連結業績予想です。基幹化学品については、下期のモノマーの出荷制限解除によるメリットが大きく見込まれる一方で、上期の減益分を補うには至らないと考えています。また、年間を通じて昨年撤退したポリ塩化ビニル等の影響も大きいため、売上高と営業利益は前年同期比でマイナスになると予想しています。
ポリマー・オリゴマーについては、下期も半導体、電子材料、モビリティ、医薬・化粧品材料の販売が引き続き好調で、年間でも対前年増収増益を見込んでいます。高機能材料についても同様に、半導体向け高純度無機製品が下期も好調を維持し、年間でも対前年増収増益を予想しています。
樹脂加工製品は、上期の前倒し出荷の反動や原料価格の上昇が見込まれ、下期は上期に対して減収減益の見込みですが、年間では前年同期比で増収増益と想定しています。
連結合計では、下期に一部で価格の調整があるものの、総じて出荷は順調で、年間の営業利益については155億円、前年同期比で約13億円の増益を予想しています。
連結業績推移

スライドのグラフは、EBITDA、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益、1株当たり当期純利益の推移を示しています。おおむねすべての指標において、2021年度のコロナ特需の後、2022年度、2023年度はその反動で低迷しましたが、2024年度から回復基調を示しています。
2026年度の営業利益予想は、145億円から155億円に上方修正しました。将来を見据えた成長投資を継続しており、EBITDAも向上の見込みです。
株主還元の推移

こちらは、2023年以降における株主還元の推移です。
緑色の棒グラフが配当性向、青色が自己株式取得割合、さらに総還元性向および1株当たりの配当金を示しています。
前中期経営計画では総還元性向を100パーセント以上に設定していましたが、2028年中期経営計画では現預金を適切に縮減したことや将来投資の資金確保を目的に、総還元性向を90パーセント程度に設定しました。
また、配当金と自己株式取得の割合を見直し、配当性向を70パーセント程度に引き上げる一方で、自己株式取得については機動的に実施する方針としています。
この方針に則り、2026年の1株当たり年間配当金は72円となり、前年比で1株当たり7円増配となる見込みです。2026年はすでに30億円の自己株式取得を完了しており、総還元性向は約90パーセントとなる見込みです。
さらに、昨年10月に株主優待制度を導入しました。「アロンアルフア」に加え、保有株式数に応じて「クオカード」やカタログギフトを贈呈するもので、当社への理解を深めていただき、新たな東亞合成ファンを創出することを目的としています。
実際に個人株主数は増加しており、1年前と比べて1万4,000人増加しました。引き続き、株主重視の対応と利益拡大策の推進により、PBR改善を進めていきます。
2028年中期経営計画 トピックス

本年よりスタートした中期経営計画のトピックスについてご説明します。
説明内容はスライドの目次に沿い、中期経営計画の概要、今年度上期で特に利益貢献が大きかった2つのセグメントにおける中期経営計画の進捗、海外売上高に関する中期経営計画の進捗、そして複数のトピックスがあるカーボンニュートラルに向けた取り組みの順で進めます。
1.中計概要

まず、中期経営計画の概要について簡単にご説明します。「共創で未来を拓く」をスローガンに掲げ、2030年に目指す姿に向け、「No.1・Only1製品の拡大と社会課題解決型企業への進化」を加速することが重要かつ必要であると位置づけています。
中期経営計画の達成においては、特に高機能製品の拡大と海外展開の推進が鍵となります。
1.中計概要

2月に発表した中期経営計画におけるセグメントごとの注力事項と、2028年の営業利益目標についてです。
高機能製品群の拡大を確実に進めるため、特に赤色で示した半導体、モビリティ、メディカル、環境インフラの4分野に注力し、トータルで営業利益180億円を目指す計画です。
1.中計概要

セグメント別の営業利益です。2025年の実績、2026年の予想、そして2028年の中期経営計画値を示しています。
2026年は2025年に比べて営業利益の増加分が大きく、特にポリマー・オリゴマーが前年同期比16億円のプラス、高機能材料が前年同期比8億円のプラス、樹脂加工製品が前年同期比7億円のプラスと予想しています。
このうち高機能材料と樹脂加工製品は中期計画初年度にして、2028年の中期計画目標を達成見込みです。
次のスライド以降、特に増益幅の大きかったポリマー・オリゴマーと高機能材料セグメントについて、拡大の背景と今後についてご説明します。
2.ポリマー・オリゴマーにおける注力分野の中計進捗

ポリマー・オリゴマー製品は、多岐にわたる独自技術を基盤としてさまざまなニーズに応え、多くの用途に展開しています。半導体・電子材料やモビリティといった注力分野に加え、医薬・化粧品、および凝集剤用途でも売上拡大が続いており、今後も成長が期待できると考えています。
スライドの表は、2023年の売上を基準値100とした場合の各製品分野の伸び率を示しています。2026年には2023年比で、それぞれ122パーセント、234パーセント、139パーセント、105パーセントと拡大しており、引き続き2028年の中期経営目標に向け、開発および拡販を強化していきます。
次のスライド以降、半導体・電子材料、医薬・化粧品、凝集剤に焦点を当ててご説明します。
2.ポリマー・オリゴマーの中計進捗

ポリマー・オリゴマーセグメントにおける半導体・電子材料についてご説明します。
同分野におけるポリマー製品の代表格は「CMP(化学機械平坦化)用ポリマー」です。この製品は、構造制御技術を駆使しており、精密研磨性に優れることや、少量多品種対応が可能で、あらゆるニーズに応えられることが特徴です。半導体の多層化工程の拡大に伴い、今後の市場拡大が期待されています。
その他にも、世界のトップメーカーと半導体材料の開発を複数進めており、今後の展開が期待されます。
オリゴマー関係では、「レジスト用アロニックス(感光性材料)」がその代表格です。これは、半導体や液晶ディスプレイなど、微細なパターン形成に不可欠な材料です。日本、台湾、中国での開発・生産を通じて強みを発揮しています。さらに、今回の中東情勢の悪化に伴い、引き合いが急増し、替えが利かない重要な材料であることがあらためて認識されました。
2.ポリマー・オリゴマーの中計進捗

ポリマー・オリゴマーセグメントにおける医薬・化粧品材料についてご説明します。
多岐にわたるアクリルポリマーの独自技術を活かし、「ユニークな質感」など顧客が求める新たな機能を実現する設計技術により、化粧品への応用が拡大しています。
代表製品として、粒径制御技術を駆使した高吸水性微粒子「NT-Z」、自己乳化型エマルジョン技術から生まれた高機能被膜形成材料「AC-1000」が挙げられます。それぞれ化粧品メーカーが求める特殊機能を具現化しており、拡販が進んでいます。
「アロンビス」はパップ剤に使用される医薬品原料です。架橋構造を制御した高密着性高分子ゲル化剤で世界シェア1位を誇り、現在、中国市場を中心に販売が拡大しています。
2.ポリマー・オリゴマーの中計進捗

MTアクアポリマー株式会社が手がける凝集剤事業についてです。用途は下水・排水処理用の高分子材料で、現在は国内唯一のメーカーとなっています。この製品は日本の経済安全保障上重要な製品であり、「日本のインフラを守る」を合言葉に合理化と新製品開発を進めています。
合理化については、設備統合による生産性向上を進めており、カチオン粉末設備については本年7月に当社坂出工場への集約を完了しました。これにより、安定供給のための事業基盤を強化することができました。今後、この合理化によるメリットを活かし、海外輸出など販売拡大を図る予定です。
3.高機能材料の中計進捗

高機能材料セグメントについてご説明します。販売拡大の背景には、AI需要の拡大に伴う半導体向け高純度製品の増加があります。このうち、高純度液化塩化水素は、高品位ウエハ製造用で世界シェアNo.1を誇ります。AI向け半導体が需要を牽引しており、昨年末から出荷が急激に増加しています。
また、高純度カセイカリはCMPスラリーの原料として使用されています。AI需要の拡大や半導体の多層化によってCMP工程が増加し、それに伴い需要が急拡大しています。
3.高機能材料の中計進捗

現在、高純度液化塩化水素は徳島工場と横浜工場で生産しています。需要を見越して順次増強し、万全の供給体制と品質向上を常に図っています。
昨年末、横浜工場では半導体の需要拡大および微細化・高集積化に伴う超高純度化の品質要求に対応するため、先進的な製造技術に基づく設備を完成させ、将来の需要に対応する体制を整えました。2026年に品質評価を進め、2027年から本格稼働する計画です。
その他にも半導体後工程用の新製品開発も推進しており、その代表例がスライド右側に示された2製品です。
負熱膨張材料は、当社独自の技術を基に、ベンチャー企業との共創を経て開発が進められている、熱膨張性を制御する材料です。半導体の多層化や微細化が進む中、必要不可欠な製品として期待されています。
耐熱性UV剥離粘着剤は、差別化された機能を有しており、加熱工程での半導体の表面保護や仮固定用テープの粘着剤として、その可能性が広がっています。
4.海外売上高の中計進捗

中期経営計画のもう1つの柱である、海外売上高の進捗です。2025年の海外売上高比率18パーセントを、海外8ヶ国13拠点を有効活用することで、2026年には20パーセントにすることを目標としています。
こちらのスライドは、2025年上期と2026年上期の海外売上高および売上比率を示しています。2026年上期は中東情勢による原料調達制約により、基幹化学品の販売数量が減少しました。一方で、注力分野における海外拡販を推進した結果、海外売上高は前年を上回りました。
ポリマーはモビリティ分野、オリゴマーは電子材料分野、高機能材料は半導体分野向けが好調であり、接着材料は北米瞬間接着剤事業が製販一貫体制を進展させたことにより売上拡大に寄与しました。引き続き、高機能製品を中心に海外展開を加速していきます。
5.カーボンニュートラル実現に向けた取組み

最後に、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みについてご説明します。
当社は、2050年にカーボンニュートラル、2030年に2013年比で温室効果ガスの排出量を50パーセント削減することを目標としています。これまで、各工場に太陽光発電設備を設置し、順次稼働を開始しました。
さらに、2026年に向けて、スライドに示した4点の新たな取り組みを進めています。
1つ目は、横浜市とのごみ焼却熱有効利用の実証試験を開始したことです。2つ目は、小水力発電の取り組みを強化しており、本年末には当社初の小水力発電所が完成予定です。
3つ目は、電解水素を活用した水素燃料電池システムの共同実証を開始し、4つ目として、国内初の「水素エンジンハイブリッド車」の技術実証に参画しました。
今後も、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを継続的に進めていきます。
質疑応答:計画値達成見込みに伴う中期経営計画の見直しについて

司会者:「高機能材料セグメントと樹脂加工製品セグメントは、2026年の営業利益予想値が2028年の中期経営計画最終年度の営業利益計画に達していますが、中期経営計画の見直しは行わないのでしょうか?」というご質問です。
小淵:前期の数量の動きを見ると、その可能性はあるかもしれません。ただ、まだ中期経営計画が始まって半年です。特に、実際、一部前取りの可能性や価格の調整なども考えられるため、現時点では慎重な見方をしています。
おっしゃるとおり、中期経営計画を達成している状況ではありますが、決して手を緩めることなく、まずは今年どのくらい販売を伸ばせるかをしっかり確認していきたいと考えています。その上で判断することになると思いますが、まずは今の方針に従い、しっかりと開発と拡販を進めていきます。
質疑応答:ホルムズ海峡封鎖を踏まえた代替調達と在庫状況について

司会者:「ホルムズ海峡封鎖等を踏まえた調達ルート模索の進展や在庫の積み増し状況を教えてください」というご質問です。
小淵:まず、中東関連で最も影響を受けたのはアクリルモノマーです。川上の石油化学メーカーがナフサを調達してプロピレンを作り、それを大分工場でアクリル酸にする流れの中で、このアクリル酸と派生品のアクリル酸エステルが非常に影響を受けました。
石油化学品メーカーは今年の4月から6月にかけて非常に厳しい状況でしたが、ナフサ調達の多様化を進めたことで、現在は調達に関して問題はございません。
その他の原材料についても安心できる状況ではありませんが、現時点では安定的に調達できています。引き続き注視しながら対応を進めていきます。
在庫についてですが、先ほどお話ししたアクリルモノマー関係が最も影響を受けました。この3月から6月の一部期間にかけて、しっかりと供給を続けてきました。
その後、5月・6月以降は価格対応も進め、供給と価格重視で対応しました。現在は供給を重視しつつも、高値の原料を使用した製品在庫を抱えることのないよう工夫を凝らしながら、状況を注視して対応を進めています。
つまり、販売数量の確保と値上げした価格での販売を安定的にお客さまに受け入れていただくことを目指しています。しっかりと情報を共有しながら、必要な生産を行い、必要な製品量を確保して在庫を管理しています。過剰な在庫にならないよう対応しており、現在は適切に進めています。
質疑応答:増減益分析における数量効果の主要因について

司会者:「増減益分析の数量効果について、ポリ塩化ビニルなどを停止した影響を除くと、上期のみならず年間ベースでも数量効果がかなりプラスになっています。これに貢献している主な製品にはどのようなものがありますか?」というご質問です。
小淵:その点については、資料の7ページをご覧いただければと思います。売上増および営業利益増において、特にポリマー・オリゴマー、高機能材料、樹脂加工製品の3つが大きく貢献していることがわかります。
本日お話しした中期経営計画のトピックスにも関連します。それぞれ価格是正も影響していますが、ポリマー・オリゴマーは半導体・電子材料、モビリティ、医薬・化粧品材料、高機能材料は半導体、樹脂加工製品は下水道関連製品の販売数量の伸びが主な要因です。これらの材料分野が非常に伸びているとご理解ください。
小淵氏からのご挨拶
本日ご参加いただきましたすべてのみなさまに心より御礼申し上げます。
昨年の関税問題に続き、本年はホルムズ海峡封鎖が現実化し、世界は不確実性の高い時代を迎えています。このような状況下においても、当社も含めて国内メーカーはレジリエンスを発揮し、危機を乗り越えていると感じます。当社の社員も危機のたびに全社員が力を尽くし、臨機応変に対応していると感じています。
この基本姿勢を維持しながら、ベース事業を守るとともに、中期経営計画の柱である高機能製品の拡大と海外展開の推進により、利益目標の達成を目指していきます。
これに加えて、積極的な株主還元および、「技術の東亞合成」のアピールとその実行により、PBR1倍以上を目指していきます。引き続きご支援、ご指導のほど、何卒よろしくお願いします。本日は誠にありがとうございました。
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