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株式会社ラストワンマイル9252

東証グロース

サービス業

当社グループ体制について

市川康平氏(以下、市川):株式会社ラストワンマイル取締役執行役員の市川です。2026年8月期第3四半期の決算説明会を始めます。

まず、当社グループ体制についてです。松永光市を代表取締役社長兼COOとし、親会社であるラストワンマイル本体の事業およびガバナンス強化を図り、渡辺誠を代表取締役会長兼CEOとし、グループ全体の事業拡大を担っています。

既存会社及び新規会社の定義

当社における既存会社および新規会社の定義について、ご説明します。当社は、2022年11月に渡辺が代表取締役に就任して以来、積極的なM&Aを推進し、成長を続けています。

M&Aによる業績寄与を明確に示すため、前期において連結決算に12ヶ月分含まれる会社を「既存会社」、12ヶ月未満の会社を「新規会社」と定義しています。2026年8月期においては、ベンダー、HOTEL STUDIO、SHCが既存会社となり、テルベルが新規会社となります。

主力事業について

主力事業についてです。当社の主力事業として、スライドの6つを挙げています。そのうち営業利益が約1億円以上の事業を1番から5番、営業利益が約1億円以下の事業をまとめて「その他事業」として6番とし、合計で6つとしています。

事業系統図1 -アライアンス事業-

1つ目はアライアンス事業です。

スライドのAのアライアンス先からBの当社グループへ顧客データ(リード情報)を連携し、Cの見込み顧客に対して電気やガスなどの各種サービスを販売し、成約時にDのサービス提供事業者から販売手数料を収益として得ています。主な費用としては、Aのアライアンス先へのリード情報の支払いがあります。

収益モデルは、ストック型とフロー型の2種類です。ストック型では、自社サービス「まるっとシリーズ」の使用料や、Dのサービス提供事業者から、顧客が契約を継続している限り、サービス使用料の一部を継続収益として受け取ることが可能です。

フロー型については、Dのサービス提供事業者から契約時に一時金として販売手数料を受領しています。

アライアンス事業は、当社グループの売上および利益において最大規模の事業です。このアライアンス事業のネットワークを基盤として、各事業間でシナジーを生み出すスケールメリットこそが当社の強みと考えています。

事業系統図2 -集合住宅向け無料インターネット事業-

2つ目の事業は、集合住宅向け無料インターネット事業です。

現在ではインターネットが日常生活に不可欠となっていますが、多くのマンションでは入居者が無料で利用できるインターネット設備が標準装備されています。そのような時代背景もあり、M&Aを通じて現在伸長している事業です。

当社はスライドのDの、NTTをはじめとする商社やメーカーからインターネット設備を仕入れ、Aのマンション等所有者に設備を導入しています。収益モデルとして、利用料の一部が収益となるストック型収益と、設備導入時の工事費が売上となるフロー型収益の2種類があります。

事業系統図3 -コンタクトセンター事業-

3つ目の事業は、コンタクトセンター事業です。この事業はラストワンマイルの福岡本社を中心に展開しており、一般的にはコールセンター事業に該当します。

スライドのAの官公庁や不動産管理会社、飲食店などのアライアンス先から委託を受け、アライアンス先の顧客であるCの問い合わせ対応や受付業務を行っています。

収益モデルについては、ストック型は不動産管理会社向けに販売している入居者向けの会員サービスの利用料であり、フロー型は対応件数や対応ブース数に応じた収益を得ています。

一般的なコールセンターとの差別化として、当社は24時間365日対応の自社コンタクトセンターを運営しており、コンタクトセンター市場の同業他社からも、自社で対応しきれない業務の一部を受注しています。

事業系統図4 -ホテル事業-

4つ目はホテル事業です。ホテル事業には2つのモデルがあります。スライドのA1の受託モデルは、物件所有者から集客や清掃などの運営を成果報酬で受託するものです。

一方、A2の直営モデルは、物件所有者から物件を借り上げ、当社が事業オーナーとしてホテルを運営するものです。

A1の受託モデルでは、宿泊客から得る宿泊料金の一部が収益となりますが、固定費などのリスクを抑えられるのが特徴です。

これに対して、A2の直営モデルでは宿泊代金全額を享受できるため、一定のリスクはありますが、長期的かつ安定的に大きな収益を見込める事業モデルとなっています。

当社はアライアンス事業で培った不動産ネットワークを持ち、空室物件のホテル転用や、ホテルからマンスリーマンション事業へのリソース転用といったノウハウを有しています。

事業系統図5 -リスティング・メディア事業-

5つ目は、リスティング・メディア事業です。この事業は、アライアンス事業と異なり、顧客の獲得に他者を介しません。リスティング広告やWebメディアを運用して、スライドのCの顧客からの直接流入を獲得し、Aの提供事業者の各種サービスを提案・販売するものです。

収益としては、アライアンス事業と同様に、ストック型とフロー型の2種類があります。ストック型では、自社サービス「まるっとシリーズ」の利用料や、Aのサービス提供事業者から契約後に得られるサービス使用料の一部が収益となります。

フロー型では、Aのサービス提供事業者から契約時に受け取る販売手数料が一時的な収益となります。

事業と管轄会社について

事業と管轄会社についてです。先ほどご説明した主力事業5つに対して、当社グループが管轄している会社を一覧で示しています。

【前提資料】アライアンス事業における収益構造と顧客紹介料の支払いと売上計上のイメージ

続いて、2026年8月期第3四半期の実績についてご説明します。まず前提として、アライアンス事業で発生する顧客紹介料についてご紹介します。スライドの左側の図をご覧ください。

アライアンス事業において、提携企業であるアライアンス先から提供されるリード情報に対して支払う顧客紹介手数料は、当社の会計上、販管費としての支払手数料に含まれています。そのため、顧客紹介料が増加しても粗利には影響を与えません。

次に、スライドの右側の図をご覧ください。顧客紹介料の支払いについては、契約や条件に応じて支払い期間や金額が変動するため、売上の計上タイミングとは比例しません。例えば、第1四半期で売上が計上されたものの顧客紹介料の支払いが、第2四半期にまたがるケースもあります。

季節変動については、繁忙期である12月から3月に相当する第2四半期および第3四半期の売上が高くなる一方で、顧客紹介料は必ずしも売上に連動しないため、営業利益も比例しません。

スライドの右側の図は、2025年8月期の実績を示しています。第3四半期および第4四半期は、中期経営計画達成に向けた先行投資の結果、第1四半期および第2四半期に比べて顧客紹介手数料比率が高くなっています。

決算ハイライト(累計期間)

渡辺誠氏(以下、渡辺):代表取締役会長兼CEOの渡辺です。2026年8月期の第3四半期までの実績について、私からご説明します。

決算ハイライトとして、売上収益は前年同期比で29.7パーセント増加しました。営業利益は前年同期比68.4パーセント増となり、大幅な増益を記録しました。ストック型売上も前年同期比11.5パーセント増加し、EPSも前年同期比70.4パーセント増加しています。

2026.8期3Q 連結会計期間実績・前年同期比較

連結会計期間の第3四半期単体の実績です。こちらは割愛し、累計についてご説明します。

2026.8期3Q 連結累計期間実績・前年同期比較

連結累計期間の実績および前年同期比較です。売上収益は今期が149億円で、前年同期の114億円に比べて29.7パーセント増加しました。営業利益は今期が16億8,101万円で、前年同期の9億9,835万円に比べて68.4パーセント増の大幅な増益となりました。

EPSは予定どおり約379円となり、前年同期比で70.4パーセント増という大幅な増加を達成しました。

売上が伸びた主な要因として、前期より営業活動がさらに順調に進んだことでリード数が大幅に増加した点が挙げられます。また、M&Aを実施した各グループ会社も順調に成長しています。これらの結果、全体的に堅調に推移し、連結ベースでこのような成果を達成しました。

売上収益及び営業利益 四半期推移

売上収益および営業利益の四半期推移です。スライドの左側が売上収益です。第3四半期も順調に推移しており、その流れから第4四半期も順調に推移する見込みです。

スライド右側の営業利益も大幅に増加しています。また、原価や販管費等も予定どおりです。

ストック型・フロー型ビジネスモデルの方針

当社の収益は、ストック型収益とフロー型収益の2種類に分かれます。電気やガス、インターネットといった多様な商材を販売しているため、安定した事業基盤を築く観点から、基本的にはストック型商品の販売を重視する方針です。

一方で、当社は賃貸物件を多く扱っているため、引越し時の解約率などを考慮し、フロー型商品のほうが利益が大きい場合には、フロー型商品を主力として販売することもあります。現在は、電気がその例に該当します。

主要 KPI(ホテル事業以外):ストック型年間売上推移

ストック型売上とフロー型売上の年間推移についてです。

スライドの左側のストック型については、ここ最近、インターネット回線を主力として継続的に伸ばしています。一方で、先ほどお話ししたように、現在は電気の獲得をほとんど行っていないため、それほど伸びていない状況です。

ウォーターサーバーは前年同期比で微増となっています。その他では、M&Aを実施したことで、防犯カメラレンタルやセキュリティ商品が増加し、売上に貢献しています。

スライドの右側のフロー型については、主力事業であるアライアンス事業のリード情報数や単価の上昇により、電気とインターネットが大幅に伸長しています。

会社別 売上収益及び営業利益推移(単位:百万円)

ラストワンマイル本体と他のグループ会社との比較について、ご説明します。スライドの左側が売上の比較、スライドの右側が利益の比較となります。

M&Aやグループ間で多少の共通経費等があり、ラストワンマイル側の負担が大きい部分もありますが、それを考慮してもラストワンマイル本体自体も順調に伸長している状況です。

LOM単体 2026.8期3Q 累計期間実績・前年同期比較

ラストワンマイル単体の累積実績ですが、こちらも割愛します。

2026年8月期以降IR一覧(2026/7/15時点)

今期実施したIRについて記載しています。

スライドの11番をご覧ください。アットホーム株式会社の「スマート申込」との連携を開始しました。12番は自己株式の取得についてです。本日発表しましたので、後ほどご説明します。13番は、貸倒引当金の繰入額の計上に関するお知らせです。

2026/7/15公開 貸倒引当金繰入額の計上に関するお知らせ

貸倒引当金について、ご説明します。自社サービス「まるっとシリーズ」の顧客に対する債権回収に関して、これまで外部に委託していた債権回収を現在、自社で行うかたちに切り替えています。

自社で債権回収を行うにあたって見直しを行い、過去分の債権で想定よりも回収が進んでいない債権について保守的に評価し、貸倒引当金繰入額を計上しています。

こちらは保守的に見た結果であり、今後も継続して発生するわけではありません。債権回収の方法を見直したことによる一時的なものですので、ご安心ください。

連結業績に与える影響も問題のない程度と考えており、通期の連結業績予想に変更はありません。

2026/7/15公開 自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ

自己株式の取得について、お伝えします。IRにてご説明しましたが、今回は上限を5万6,000株として自己株式を取得すると発表しました。

金額は2億円を上限としています。取得期間は2026年7月16日から2026年12月15日までで、取得方法は市場買付です。

取得理由についてですが、当社はこれまで自己株式を多く取得してきましたが、取得した株はほとんど株式交換に使用しています。つまり、M&Aに活用することが多いため、現在保有している株式は少なくなっています。今後のM&Aに備える目的もあり、自己株式の取得を発表しました。

中長期経営方針

中長期経営方針について、ご説明します。長期経営方針は「長期的な営業利益を獲得し、1株当たりの利益を最大化し、株主へ還元する」としています。この方針に変更はありません。

中期経営方針についても変更はありません。グループ間の業務を整理し、連携を強化することで、主力事業の拡大に向けた経営資源を投入し、事業の基盤を強固にします。

さらに、グループ間で営業ノウハウを共有し、平準化することでグループ全体の営業力を強化します。グループ各社はそれぞれ異なる営業ノウハウを持っているため、毎週営業会議を実施しながら、それらのノウハウを共有しています。毎週の活動を通じて、効率が向上し、成果が伸びている状況です。

M&Aについては、過去の実績を考慮し、チャンスがあれば積極的に取り組みたいと考えています。

株主還元については、今回、順調に営業利益が出ています。投資実績や財務状況、これまでの株価などを総合的に勘案し、株主の方々に還元できるよう検討していきたいと考えています。

中期売上収益・営業利益計画

中期経営計画についてです。売上収益の計画は今期が188億円、来期が220億円と発表していますが、第3四半期終了時点での今期計画の進捗は、達成率79.3パーセントとなっています。

スライドの右側の営業利益は今期18億円を目指しており、第3四半期終了時点で達成率は93.0パーセントとなっています。来期は22億円を計画しており、こちらも中期経営計画で発表している数字です。

成長戦略サマリー

成長戦略サマリーです。主力事業に関しては変わりありません。引き続き主力事業の拡大と、M&Aを通じた規模拡大を図りたいと考えています。

新規事業については、基本的に1億円以上の利益が見込める事業を対象とする方針です。こちらは、M&Aによる新規領域への進出と自社での取り組みの2つの方法があります。現時点では、決定事項はありません。

発行済み株式数とEPSの推移

発行済み株式数とEPSの推移です。1株当たり利益については、今期は414.2円を予想しています。現在、第3四半期が終了し、順調に推移していると考えています。M&Aを実施して多少希薄化されたとしても、EPSは上昇を目指します。

主要な自己株式の取得及び処分履歴(2023.8期以降)

スライドは、当社がこれまで取得した自己株式をどのように処分してきたかを示したものです。

そのほとんどをM&Aの際に株式交換として利用してきました。今回の自己株式取得も同様に、選択肢を広げるために実施しています。

質疑応答:貸倒引当金計上の背景と今後の見通しについて

市川:「貸倒引当金に関して、与信管理および今後発生しないという想定の根拠について、教えてください」というご質問です。

渡辺:貸倒引当金は1億2,300万円と大きな金額になっていますが、こちらは一時的なものだということを先にお伝えします。

理由としては、過去の債権回収を外部に委託していましたが、一定の回収ノウハウが蓄積したことで自社回収へ切り替えるのに伴い、過去分を整理し保守的に貸倒引当金を計上したためです。

したがって今後ゼロにはなりませんが、このような大きな金額にはならないと考えています。

与信管理についても、当社の管理部門が特に最近は取引の前に取引先の基準をきちんと定めています。

今回当社が貸倒引当金を計上した対象は取引先ではなく、ほとんどがユーザーでした。そのため、取引先自体に関してはそれほど大きな影響はありませんでした。

与信管理に関しては、ユーザーに対しては与信管理を行いませんが、取引先については基準を設けてきちんと行っています。今後もその基準に沿って取引を進めていくため、問題はないと考えています。

質疑応答:最も利益に貢献している事業について

市川:「現在最も利益に貢献している事業はどの事業でしょうか?」というご質問です。

渡辺:最も利益に貢献しているのは、やはりアライアンス事業です。こちらが営業利益の8割強を占めています。

アライアンス事業は主に賃貸物件に引越しをするお客さまに対し、インターネットや電気、ガスを開通することで、キャリアやメーカーなどから紹介料を受け取る事業です。また、自社で行っている分については、使用料の一部を当社の収益として得ています。

最近成長しているのは、無料インターネットマンションです。現在、10万世帯を超えています。インフラ事業として、マンション建設時に各部屋に無料のインターネットを引き、使用料をオーナーから毎月いただくというかたちで運営しています。この事業は長期間にわたるストックビジネスであり、利益率も高いです。

現状、最も利益に貢献しているのはやはりアライアンス事業です。

質疑応答:アットホーム『スマート申込』との連携開始について

市川:「アットホーム『スマート申込』との連携開始についてリリースがありましたが、御社の事業への影響についてどのような展開が期待できますか? これまで取り扱いがなかった家賃債務保証、少額短期保険、引越しなどの取次が期待できますか?」というご質問です。

渡辺:期待はできますが、アットホームの不動産申し込みがすべて当社に来るわけではないため、どの程度の数量が来るかは現時点では正直なところまだわかりません。

スタートしたばかりであるため、今後の様子を見ながら確認していくかたちになるかと思います。

家賃債務保証や少額短期保険、引越しなどの取次のうち、引越しについては現在すでに取り組んでおり、順調に件数も伸びています。少額短期保険や家賃債務保証についても、少し取り組んでいます。

アライアンス事業が主となりますが、今後これらの分野でリード数を増やすために、関連企業との連携を進めていきたいと考えています。

質疑応答:ストック型収益とフロー型収益の比重および戦略について

市川:「フロー型商材の利益が大きければフロー型商材を優先して売る、という非常に割り切った方針についてご説明がありましたが、足元ではストック型とフロー型のどちらに比重が傾いているのでしょうか?」というご質問です。

渡辺:こちらについては、商材によって、またお客さまの層によって、変わります。

例えば分譲マンションのお客さまの場合、長期でそこに住まわれるため、ストック型の商材を販売するほうが会社にとってプラスになります。このため、そちらの商材で収益を取るというかたちになります。

一方で、お客さまの層が賃貸物件の場合、引越しする際によく解約されます。例えば電気などがそちらに該当しますが、引越しの際に解約されるものについては、フロー型の収益とよく比較した上で、キャリアから得られる手数料を獲得するという流れになります。

比重で言えば、数字を見るとフロー型収益のほうが大きく見える傾向にあります。ただし、ストック型の収益が急に2倍になることはありません。地道に数パーセントずつストック型を獲得しているのですが、その増加ペースは非常にゆっくりです。

ストック型を重視していますが、それ以上にフロー型、特にアライアンス事業が伸びている状況です。ただし、この事業に思い切り比重を寄せるという判断ではありません。商材ができた時期によって変動するというかたちになっています。

現状についてはフロー型とストック型の数字を比較してみてください。

質疑応答:今期第3四半期の先行投資について

市川:「2026年8月期第3四半期の先行投資の内容について教えてください」というご質問です。

渡辺:今期の第3四半期において、特別な先行投資は行っていません。ただし、ストック商材を獲得するための毎年同様の先行投資、すなわちストック比率を上げることを目的としたものは実施しました。

しかし、前期のように、来期を見据えた特定の投資を行ったわけではありません。第4四半期については検討している内容があります。

質疑応答:株価推移と今後の打ち手について

市川:「業績が極めて堅調に伸びている中で株価はPERが低下傾向にあり、ラストワンマイルの株式交換でM&Aをして拡大していった頃から横ばい、ないしは下落しています。株価下落に対して渡辺会長はどのように感じていますか? 

また、中期経営計画でのストックオプションの行使条件として時価総額が鍵になっていますが、打ち手はどのようなことを考えていますか?」というご質問です。

渡辺:時価総額については、市場が決めるものであり、正直なところ、当社でなにかできるというわけではありません。ただし、営業利益を出すことは重要なポイントだと考えています。

したがって、営業利益を出すことを中心にこれまで取り組んできました。しかし、ご指摘のとおり、当社の株価はここ2年間ほど同じような水準を推移しており、投資家のみなさまから見れば、「これはいつまで続くのだろう」という気持ちも理解できます。

私自身も大株主の1人であるため、投資家の方々が期待する施策については、いくつかの選択肢があると考えています。現時点では決定している事項はありませんが、複数の選択肢を検討中です。

長くお付き合いしていただいている投資家のみなさまも多いことから、今期の状況を見ながらさまざまなかたちで判断しなければならないと考えています。

質疑応答:株式市場における評価額への対応について

市川:「現在の株価ベースではPERはわずか9倍から10倍台とグロース株にしては超割安に放置されている印象です。この市場からの過小評価に対し、経営陣としてはどれほどの悔しさを感じており、どうやって株価を適正水準へ押し上げますか?」というご質問です。

渡辺:先ほどと同様の回答となりますが、現時点でこうするとか、どの選択肢を取るということは申し上げられません。

決まっている事項はありませんが、市場から過小評価されているという点に関しては、確かにPERが低いことから実際にそのとおりだと考えています。この点については、経営陣全員がそのように考えています。

一方で、現在の状態であれば、別のかたちで株主の方々に還元することも1つの選択肢だと考えており、いくつかの選択肢を検討しています。

経営陣全員が一定の株式を取得しているため、その点についてもしっかり対応していきたいと考えています。今期の業績の最終的な数字を確認しながら、さまざまな判断をしていきたいと思っています。

質疑応答:懸念する事業リスクについて

市川:「経営陣として一番心配しているリスクは何でしょうか?」というご質問です。

渡辺:「地震が起こったら嫌だな」というようなことは少し考えますが、正直なところ、今取り組んでいる事業についての心配はありません。

強いて言えば、「現在のクライアントのみなさまとシナジーを生めるような新規事業が早く欲しい」とは思っています。これはリスクというよりも、実現したいけれど現状ではできていないこと、といったものです。

ホルムズ海峡の件や最近の戦争についても、現在のところ当社にはほとんど影響が出ていません。例えば材料費や燃料の高騰といった影響がこれから起こる可能性はありますが、現状では、特段大きな問題は感じていません。

人員に関しても優秀な人材を確保できており、現在の経営陣で十分に事業を伸ばせると考えています。そのため、特別に必要なものがあるかと言えば、そうではありません。

ただし、M&AをするためにPMI等の強化を目的として、今回新たに人員を増やしました。その部分については強化が進んでいます。

以上のとおり、リスクに対してはすべて対応できていると考えています。

質疑応答:自己株式取得の意図について

市川:「今回の2億円の自己株買いは、市場に対して当社の株価は安すぎるというメッセージと受け取ってよろしいでしょうか?」というご質問です。

渡辺:安すぎるというメッセージではありませんが、確かに高かったら当然買わないですね。M&Aにも活用できますので、現時点で取り組むべきだと思い、実施しました。

質疑応答:中期経営計画の営業利益目標と資本政策について

市川:「現在時価総額100億円前後の攻防となっていますが、中期経営計画の営業利益22億円の達成プロセスにおいて、機関投資家が本格参入できる時価総額300億円、500億円超のステージへどのような成長シナリオと資本政策で到達させると考えていますか?」というご質問です。

渡辺:機関投資家の方々の中でも、時価総額の規模についてさまざまな考え方があると思いますが、そちらとは関係なく、中期経営計画の営業利益22億円の達成プロセスはすでに組んでおり、大きな懸念はないと考えています。

どのような成長シナリオを描き、どのような資本政策を通じてその達成を目指すのかについてですが、まずは営業利益を着実に挙げることが大前提です。

PERについては、当社が今後成長するということを投資家のみなさまにしっかりと理解していただくことが重要です。そのため、情報開示の方法などを工夫し、将来の予測がしやすいよう努めていきます。

具体的な施策に関しては、投資家の方々から「株価がなかなか上がらないのであれば、このような施策を検討してみてはどうか」というご意見をいただいています。

そのような意見の中でどの選択肢を採用するかは、今期の結果を見て慎重に判断していきたいと考えています。

質疑応答:投資家へのアピールについて

市川:「知名度があれば、配当は別になくても、キャピタルゲインで株主資産は増加していくと思います。割安のまま放置されている現状からすると、日本国債利回り以上の配当利回りは確保する必要があると思いますが、どのように考えていますか? 配当利回りを少し高くすることで、投資家の興味を引くことができると思います」というご質問です。

渡辺:ご指摘のとおりだと思います。

質疑応答:足元の事業環境および来期以降の見通しについて

市川:「現状の事業環境について、さまざまな点で見通しの不透明さがあると思います。足元の状況と来期の見通しについて教えてください」というご質問です。

渡辺:事業環境については、不透明さをあまり感じていません。問題ないと思っています。

足元の状況と来期の見通しについてですが、中期経営計画で提示しているように、来期がその最終年度となります。現在、中期経営計画では来期の営業利益22億円という数字を掲げており、それ以上の数値については示していません。

そのため、再来期に向けて、来期と再来期の動向を見据えながら、どこに投資を行い、成長を促進するかを検討しています。今のうちに必要な準備を進めることが重要です。

対中期経営計画の数字が明確になりつつある段階で、次のステップに向けた仕込みを始める必要があります。さまざまな領域への投資を進めて対応しなければなりませんので、その点を見据えて取り組んでいます。

足元の状況については、すでに安定していると考えています。

質疑応答:スライド資料における比較データの提供について

市川:「資料の作成方法について、ストック型売上とフロー型売上の積み上げグラフのスライドで、比較のために前期の第3四半期のグラフも作成していただきたいのですが、可能でしょうか?」というご質問です。

渡辺:わかりました。グラフで、前年同期の数字と比較するかたちにするということですね。確かにこちらのほうがわかりやすいです。参考意見として承りましたので、社内で検討します。

スライド資料の35ページと36ページにはストック型とフロー型の四半期売上推移を掲載していますので、こちらもご覧ください。

質疑応答:自己株式取得と資本施策の制限について

市川:「自己株式取得について、2026年7月16日から2026年12月15日までの期間に設定されていますが、自己株式取得期間中だと、先ほどのご説明にあった株価対策にもなるさまざまな施策は実施できないのでしょうか? 

自己株式取得が本決算開示までに終わっていなければ、優待導入発表等の新しい施策を本決算と同時に出せないなどの制限はあるのでしょうか?」というご質問です。

市川から、ご回答申し上げます。ご質問のとおり、自己株式の取得を行っている最中は、株を動かすような資本施策に一部制限がかかる場合があります。

優待関係等が影響するかどうかについては直ちにお答えできませんが、資本施策の内容によっては、自己株式取得中に実施できないものもあります。

渡辺:期間については、2026年12月15日までというかたちで少し長めに設定していますが、金額的には2億円を上限としています。

確実に全部対応するためにこの期間を設定していますが、実際にはそこまでかかるのか疑問に思っています。2億円程度であれば、早めに対応が完了するのではないかと考えています。

そのため、ご説明したような資本施策が実施できる可能性は十分にあると思っています。

質疑応答:今期M&Aを実施していない理由と内部体制の強化状況について

質問者:前回までの決算説明会で、今期M&Aを実施していない理由についてご説明がありました。先ほども少し触れられていた内部体制の強化に関して、現状はいかがでしょうか?

渡辺:M&Aを適切に進めるために、過去に開示遅延が発生したこともあり、内部体制の強化にかなり注力しました。この第3四半期にも、そのための優秀な人材を2名採用しています。

今回の強化は順調に進んでいると考えています。あとは慣れの問題です。ある程度慣れてきて体制が整えば、M&Aも再開できると考えています。そちらに備えて、自己株式取得も進めています。

質疑応答:第4四半期のリード獲得費用とROIへの影響について

質問者:今回の進捗率が前期以上に高く、第4四半期ではリードを多く購入し、営業利益を抑制するという方針かと思いますが、ROIを落とさずにリードをここまで購入することは可能と考えていますか? 

渡辺:ROIを落とさずに購入可能と考えています。多少の投資はやはり必要です。第4四半期は、来期や再来期に向けての重要な仕込みの時期となります。

現在、業績は順調ですので、通常であれば上方修正やそれに伴う利益増加が見込めると思います。確かにそのような実績は出ていますが、慎重に保守的な視点で投資を進める方針のため、現時点では情報を開示していません。

質問者:その投資はリード獲得費用ということでしょうか? 

渡辺:そのとおりです。

質問者:投資という言い方はやめたほうがよいのではないでしょうか? 投資と言っても、結局物としては残らないですよね。

渡辺:おっしゃるとおりです。ご意見を参考に検討します。

質疑応答:KPIにおけるフローとストックの比率について

質問者:今回の決算説明でも触れられていましたが、フローとストックに関する部分で、KPIがいまだに完全にストック寄りとなっています。こちらはいつから変更される予定でしょうか?

渡辺:現在、売上と利益の比率においてストック以外の部分が非常に伸びているため、KPIの変更について社内でも議論が出ています。

ただし、基本的には毎年1年間を通じて現行のKPIで進めるという方針を取っていますので、今期の状況を踏まえつつ、総合的に意見を集めた上で判断したいと考えています。

質疑応答:震災発生時におけるリードへの影響について

質問者:万一震災が発生した場合、購入したリードは無駄になるのでしょうか? それとも、震災によってさまざまな活動がストップするため、リードの期限が通常より延びると考えたほうがよいのでしょうか? 

渡辺:延びる部分も当然ありますが、いったんすべてが止まる状態になると予想されます。例えば、引越しをしようとして申し込んでも、それが止まることが考えられます。

当社のコールセンターは分散化されていますので、ある程度の対応は可能ですが、リードが止まる部分や期間が延びる部分など、両方が出てくるかと思います。

正直なところ、その時にならないとわかりません。ただ、ある程度予測は可能です。期限が延びる部分はあるだろうとは考えています。

渡辺氏からのご挨拶

渡辺:第3四半期が終わり、順調に推移しています。すでに第4四半期に入っていますが、今のところ計画どおり順調に進んでいます。

さらに、中期経営計画は来期が最終年度となります。こちらを確実に達成できるよう努めていきます。株主のみなさまには引き続きご支援をお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。

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