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日経平均は取引時間中に史上最高値を更新

さて、ゴールデンウイーク(GW)も明けて、決算シーズン真っ盛りとなっています。日経平均株価も5月14日には最終的には下落して終える形になったものの、取引時間中の史上最高値を更新(63,799.32円)するなど、いろいろな意味で投資家の方々は慌ただしくなっているでしょう。ご存知の通り、足元の日経平均の上昇は、半導体やAI関連といった値がさハイテク株がけん引する形で実現しました。ただ、それ以外にも相場を支えている主力どころは多く、その中の1つが「電線・光ファイバー」株です

5月12日には、市場の注目度が非常に高い古河電気工業(5801)が決算を発表。2026年3月期の実績は、売上高が前期比8.8パーセント増の1兆3,075億円、営業利益は同35.8パーセント増の638億円となりました。営業利益ベースでは従来計画が560億円だったため、大幅な上振れです。さらに、2027年3月期見通しについても売上高が前期比11.7パーセント増、営業利益は同48.8パーセント増と、引き続き高成長を維持する形となっています。当然要因はいくつもありますが、ざっくり言えば、AI(人工知能)の広がりに伴うデータセンター関連製品の需要増加が挙げられます。

今後もAIの普及が進むことを踏まえれば、引き続き電線銘柄は投資家の注目が高い領域でしょう。ただ、同じく電線株の主力どころとして市場でも認識されているのがフジクラ(5803)で、同社の直近の株価の動きも見逃せません。同社もここまでに強烈な株価上昇を見せてきましたが、5月14日の後場に決算を発表。2027年3月期見通しが市場期待に届かず、利益確定売りも出てストップ安まで売られる結果になりました。光ケーブルの急峻な増産により、水素等の一部原材料の調達が追いつかなくなる懸念があり、この影響を保守的に見込んでの数値のようです。どれだけ投資家の期待が強くても、上昇し続ける銘柄はないということが改めて思い起こされます。参考までに、今回はそのような投資家が注目しているテーマ「電線・光ファイバー」に属する銘柄の一部を紹介します。他にも銘柄は多くあるため、ぜひ調べてみてください。

最大3,000億円を投じて光ファイバー・光ケーブルを増産

1.フジクラ(5803)

日本および米国において順次、合計最大3,000億円を投じ、現在、千葉県の同社佐倉事業所で建設中の新工場と併せて、光ファイバーおよび光ケーブルの生産能力をそれぞれ現状の最大3倍にすることを目指しています。これまでの株価上昇を踏まえれば、利益確定の動きは致し方ない面もあるでしょう。事業環境自体が悪化しているわけではないため、まずは株価の落ち着きを見極めたいところです。


▼フジクラ(5803)の企業情報はこちら▼ 株式会社フジクラ - ログミーファイナンス

ワイヤーハーネスで世界トップクラス、5事業で需要を獲得

2.住友電気工業(5802)

ワイヤーハーネスでは世界シェアがトップレベルです。実際、40ヵ国以上でビジネスを展開するグローバル企業です。電線事業で創業しましたが、現在は自動車関連事業、情報通信関連事業、エレクトロニクス関連事業、環境エネルギー関連事業、産業素材関連事業の5つで展開。同社もデータセンター向けの光配線製品、光ケーブル、光デバイスの需要を獲得しています。


▼住友電気工業(5802)の企業情報はこちら▼ 住友電気工業株式会社 - ログミーファイナンス

創業88周年の独立系専門商社、電設資材で幅広い建物を支える

3.因幡電機産業(9934)

2026年で創業88周年を迎え、創業100年に向けて邁進する電設資材の独立系専門商社で、メーカー機能も有しています。主力の電設資材事業では、住宅やオフィスビル、公共施設をはじめとするさまざまな建物・設備に対し、電線や照明器具、エアコン、配分電盤、配線器具等、幅広い商材を供給しています。


▼因幡電機産業(9934)の最新記事を読む▼ 因幡電機産業(9934)の財務情報ならログミーFinance 因幡電機産業、中間期決算として過去最高業績を更新 下期以降も大都市再開発や設備投資需要が堅調に推移する見込み

2026年3月上場、製造業特化型の事業承継プラットフォーマー

4.セイワホールディングス(523A)

2026年3月27日に上場したばかりの企業で、後継者不在である中小企業のM&Aを連続的に行い、独自の仕組みでバリューアップを行う、製造業特化型の事業承継プラットフォーマーです。傘下の三陽電工は、ケーブル一体型多点温度センサ「サンサーモ」を手がけており、産業用ロボットやデータセンター、物流、農業など幅広い分野で活用されています。


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AIデータセンター増設で需要拡大、電力と通信インフラの再構築が進む

ちなみに、電線・光ファイバー関連の株高は日本だけの話ではありません。光ファイバーで世界シェアトップクラスの米コーニングなども株価が大幅に上昇しています。投資家でない方々に、電線関連の企業の株価が高いと伝えても「何となく古臭い感じだけど本当に?」とにわかには信じない人も多いかもしれません。ただ、継続的に行う必要のある送配電網の更新はもちろんのこと、AIデータセンターの世界的な増設傾向に伴う光ファイバーケーブルの需要増、電力や通信用の海底ケーブルなど、電力と通信インフラの再構築が同時進行していることが背景にあると知れば、見え方も全く変わってくるでしょう。

ただし、最初は「電線株」と大きく括る形でよいですが、徐々に各社がどの部材や何に強みを持つかなど、企業ごとの知識を増やしていけると良いですね。

執筆:RAKAN RICERCA株式会社
国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。


※記事内容、企業情報は2026年5月14日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

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