2026年12月期第2四半期決算説明
三菱鉛筆、2Q連結売上高が過去最高を更新 国内外の筆記具事業が堅調に推移し通期業績予想を上方修正
2026年12月期 第2四半期 決算補足説明資料 目次

長谷川直人氏(以下、長谷川):みなさま、こんにちは。三菱鉛筆株式会社、上席執行役員財務担当の長谷川です。本日はご多用中のところ、三菱鉛筆株式会社2026年12月期第2四半期決算説明会をご視聴いただき、誠にありがとうございます。
本日は、大きく3点についてご説明します。1点目は、2026年12月期第2四半期の決算概要についてです。2点目は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応についてです。3点目は、「ありたい姿2036」に向けた「中期経営計画2025-2027」の進捗についてご説明します。
2026年12月期 第2四半期 連結決算 概略

2026年12月期第2四半期の決算概要についてご説明します。2026年12月期連結決算における売上高は477億5,700万円で、前年比で45億1,100万円、率にして10.4パーセント増加しました。これは国内筆記具事業、海外筆記具事業、非筆記具事業がそれぞれ堅調に推移した結果です。
売上総利益は240億1,600万円で、前年比では額として17億4,900万円、率として7.9パーセントの増加となりました。売上総利益率は50.3パーセントとなっています。
販売費および一般管理費は178億4,600万円で、前年比で3億7,800万円増加しました。この結果、営業利益は61億7,000万円となり、前年比で13億7,000万円、率にして28.6パーセントの増加となっています。これは増収による利益増加に加え、売上高に対する販管費率の低下が要因です。
経常利益については、今期は為替差益も発生し、合計66億5,000万円となりました。これにより、額として16億9,300万円、率として34.2パーセントの増加となっています。当期純利益は42億5,900万円となりました。
平均為替レートは、米ドルが158円28銭で9円30銭の円安、ユーロが184円70銭で22円10銭の円安で推移しました。
連結業績推移 売上高

連結売上高の推移です。2020年は新型コロナウイルスの影響で一度約269億円まで落ち込みましたが、その後は堅調に推移し、2026年12月期第2四半期の連結売上高は約477億円と過去最高を更新しました。
連結売上高 事業別増減分析

連結売上高の事業別増減についてご説明します。
国内筆記具事業では、「JETSTREAM」「uniball ZENTO」に加え、新製品の「LAMY safari KURUTOGA inside」などの製品が好調に推移し、前年比で5億8,500万円増加しました。
海外筆記具事業は、主要地域での販売が好調に推移したほか、為替も増収を後押ししました。また、2025年12月期第1四半期に米国で発生した取引先の信用不安による一時的な出荷調整の反動もあって大幅な増収となり、前年比で34億6,400万円増加しました。
非筆記具事業は、特に産業資材事業においてカーボン材料などの売上が堅調に推移し、前年比で4億6,100万円増加しました。
これにより、全体では前年比45億1,100万円増加し、売上は477億5,700万円となりました。
連結売上高 地域別構成比

売上高を地域別に見ていきます。前期第2四半期の売上高432億円のうち、日本の占める割合は43.3パーセント、金額にして187億円でした。2026年12月期第2四半期は、日本の占める割合が40.9パーセント、金額にして195億円となり、4.3パーセント増加しました。
米国についてです。前年同期のシェアは12.5パーセント、金額にして54億円でした。今期のシェアは13.9パーセント、金額にして66億円となり、22.8パーセント増加しています。
アジアについてです。前年同期のシェアは18.3パーセント、金額にして79億円を記録しましたが、今期は19.4パーセント、金額にして92億円となり、16.8パーセント増加しています。
欧州についてです。前年同期のシェアは19.2パーセント、金額にして82億円でした。今期は19.9パーセント、金額にして95億円となり、14.7パーセント増加しています。
その他については、前年同期のシェアが6.7パーセント、金額にして29億円でしたが、今期は5.9パーセントで28億円となり、前年同期比97パーセントで着地しました。
この結果、日本、米国、アジア、欧州の各地域で前年を上回る成果を達成しました。
連結売上高 製品別構成比

売上高を製品別に見ていきます。ボールペンは、前期第2四半期は売上高全体の42.1パーセントを占め、金額にして182億円でした。2026年12月期第2四半期は43.7パーセントを占め、金額にして208億円となり、14.5パーセント増加しています。
シャープ・替芯は、前年同期のシェアが13.8パーセント、金額に直すと59億円です。今期は14.4パーセント、金額は68億円で、14.7パーセントの増加となりました。
サインペンは、前年同期のシェア25.2パーセント、金額に直すと109億円でした。今期は23.6パーセント、金額換算で112億円となり、3.2パーセントの増加となっています。
鉛筆は、前年同期が16億円で今年は18億円となり、9.3パーセント増加しました。
その他の主な製品には、2024年に買収したLamy社の万年筆が含まれます。前年同期は15パーセントで64億円でしたが、今年は14.6パーセントで69億円となり、7.1パーセント増加しています。
連結営業利益 増減分析

連結営業利益の増減分析についてご説明します。売上要因による増加は、国内外での増収に加え、為替の押し上げ効果もあったことで販売差益が増加しました。この結果、売上要因として18億6,400万円の押し上げ効果がありました。
売上原価は、原材料価格の上昇や諸経費のコスト増加、減価償却費が増加したことなどにより、9,400万円のマイナス要因となりました。これらを合わせた結果、売上総利益は17億4,900万円の増加となりました。
販管費は前年に比べて8億3,000万円ほど増加し、マイナスの影響がありました。一方で、前年に発生していた貸倒引当金が今年はなくなった影響で4億5,200万円のプラス要因が生じました。これらを差し引いた結果、販管費要因は3億7,800万円のマイナスとなりました。
この結果、前年同期の営業利益が47億9,900万円だったのに対し、今期は61億7,000万円となりました。
連結売上高営業利益率・経常利益率

売上高営業利益率と経常利益率についてご説明します。2026年12月期第2四半期の営業利益率は12.9パーセントで、前年同期の11.1パーセントに比べて1.8ポイント増加しました。
経常利益率は為替影響もあり、13.9パーセントに伸長しました。前年同期の11.5パーセントに比べ、2.4ポイントの増加となりました。
連結貸借対照表

貸借対照表についてご説明します。資産の部は、2025年12月末が1,830億500万円で、2026年6月末には2,008億6,400万円となり、金額にして178億5,900万円、率にして9.8パーセント増加しました。
流動資産は917億9,300万円から1,018億4,000万円となり、金額にして100億4,600万円、率にして10.9パーセント増加しました。固定資産は912億1,200万円から990億2,400万円となり、金額にして78億1,200万円、率にして8.6パーセントの増加です。
負債の部は、425億7,300万円から617億3,100万円となり、金額にして191億5,800万円、率にして45パーセントの増加となりました。これは主に長期借入の実施や転換社債を発行したことが影響しています。
純資産の部は、1,404億3,200万円から1,391億3,300万円となり、金額にして12億9,900万円の減少、前年比99.1パーセントとなりました。
その結果、自己資本比率は75.7パーセントから68.4パーセントへ、7.3ポイント減少しました。これは、先ほどお伝えした長期借入の実施や転換社債の発行に加え、今期に自社株式を取得した影響によるものです。
連結キャッシュ・フロー

連結キャッシュ・フローについてご説明します。営業キャッシュ・フローは、利益の積み上げに加えて売上債権の減少および仕入債務の増加が寄与し、前期末比で101億2,400万円の増加となっています。
投資キャッシュ・フローは、設備投資を行う一方で一部の資産を売却した結果、6億6,900万円の減少となりました。
財務キャッシュ・フローは、自社株式の取得による支出があった一方で、社債の発行による収入および長期借入金の増加があり、24億1,600万円の増加となりました。
この結果、期首に328億700万円あった現金および現金同等物は121億5,700万円増加し、449億6,500万円となりました。
2026年12月期 通期業績予想の上方修正

2026年12月期の業績予想について、今回の決算発表で上方修正しましたのでご説明します。売上高は、前回発表予想の940億円から955億円へ上方修正しています。これは主に海外での為替の影響によるものです。
連結営業利益は、従来予想の105億円から10億円増加の115億円としています。この結果、営業利益率は11.2パーセントから12.0パーセントに上昇する見込みです。経常利益も110億円から120億円に修正しました。金額にして10億円、率にして9.1パーセントの増加となります。
親会社株主に帰属する当期純利益も77億円から80億円に修正し、前回予想比で3.9パーセントの増加となりました。この結果、1株当たり連結当期純利益は155円44銭となります。
なお、今回の修正予想のベースとなる平均為替レートは、米ドルが158円、ユーロが184円と見込んでいます。
株主還元

株主還元についてご説明します。今回の業績予想修正に伴い、配当予想も修正しました。従来予想に対して2円増配し、年間57円、中間期で28円50銭、期末で28円50銭を予定しています。これは前年比5円の増配となり、24年連続の累進配当となる予定です。
2026年5月には約400万株の自己株式を取得し、資本効率の向上および株主還元の強化を推進しました。また、当社は昨年7月に、それまでの累進配当の継続に加え、連結配当性向40パーセントを目指すことを目標に設定しています。
また今期より、株主優待制度を導入しました。200株以上を1年以上継続保有する株主さまを対象に、自社製品を配布する予定です。制度導入初回の基準日に限り、2025年12月末現在で100株以上を保有し、その後継続保有のうえで2026年12月末時点で200株以上を保有される方も対象となります。
これらの増配の結果として、1株当たり配当額は57円となる見通しであり、2026年の配当性向は36.7パーセントを見込んでいます。
2026年12月期 通期予想進捗

今期第2四半期の修正通期予想に対する進捗状況についてご説明します。売上高は地域ごとに違いはありますが、全体として堅調に推移していると見込んでいます。中東情勢は不確実性が高いため、今後の情勢を注視していきたいと考えています。
通期予想に対する進捗率は、連結売上高が50パーセント、連結営業利益が53.7パーセント、連結経常利益が55.4パーセントとなっています。
(参考)第2四半期売上高詳細

こちらのスライドは、これまでお話しした売上に関する情報をすべて数字で示したものです。事業別、地域別、製品別の金額が一覧で確認できるようになっていますので、ご参考にしていただければと思います。
再掲載:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応についてご説明します。
こちらのスライドは再掲載となりますが、当社はROE8パーセント以上、PBR1倍以上を目標としています。ROE向上に向けた取り組みとしては、ROEの構成要素を3つの指標に分解し、それぞれにアプローチしています。
1つ目は売上高利益率の向上です。中期経営計画の遂行を通じて収益力を高めるとともに、成長投資や基盤投資を着実に実行し、将来の成長につなげていきます。
2つ目は総資産回転率の向上です。バランスシート健全化のため、在庫の圧縮などを継続的に実施しています。
3つ目は財務レバレッジへの取り組みです。配当による株主還元や、機動的な自己株式の取得などを行い、財務レバレッジを高めていきます。
これらの活動を通じ、中長期での企業価値向上に向けて収益力の強化に取り組んでいきたいと考えています。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

キャッシュアロケーションの結果についてです。計画はスライド左側に記載のとおりですが、2025年から2026年第2四半期までの進捗として、成長投資と基盤投資に108億円を投じました。また、株主還元として163億円を使用したほか、研究開発費として62億円を投資しています。
1株当たり純資産/ 株価純資産倍率

1株当たり純資産とPBRはスライドのとおりです。2026年6月末現在の1株当たり純資産は2,747円で、株価は2,699円でした。そのため、PBRは0.98倍となっています。引き続き1倍以上を目指して努力していく所存です。
再掲載:中期経営計画2025-2027の位置づけ・基本方針・重点方針

「ありたい姿2036」に向けた「中期経営計画2025-2027」の進捗についてご説明します。
こちらのスライドも再掲載となりますが、今回の「中期経営計画2025-2027」の基本方針は「Advance」です。その中で、成長ストーリーは3つあります。
1つ目は、筆記具事業の成長継続と多角化の推進です。2つ目は、非筆記具事業の規模拡大とグループのありたい姿の実現を牽引することです。3つ目は、ステークホルダーと連携して経営基盤を強化することです。
これらを実現した上で、「ありたい姿2036」を目指していきたいと思います。
当社を取り巻く外部環境変化

当社を取り巻く外部環境の変化についてです。継続的に想定される外部環境の変化として、まず人口動態の変化があります。次に、デジタル技術の進化、価値観の多様化、そして筆記具業界の競争激化が挙げられます。
加えて、2026年の外部環境で特に影響が大きくなると考えられるのは、中東情勢の緊迫化です。これにより原材料の供給不安や価格高騰、中東向け製品の出荷遅延も発生しています。また、インフレも加速しており、このような外部環境が新たに加わっていると認識しています。
中期経営計画達成に向けたアドバンテッジパートナーズとの重点取組領域

2026年5月にすでに開示しているとおり、アドバンテッジパートナーズ社との事業提携を行い、資金調達を実施しました。同社との重点取り組み領域では、従来の中期経営計画をさらに推し進めることを目的としています。
中期経営計画の柱の1つである成長ストーリー①「筆記具事業の成長と多角化推進」のもと、海外成長の加速、LAMY事業の強化、グローバルサプライチェーンの最適化を目指していきます。
成長ストーリー②の非筆記具事業の規模拡大と、グループの理想像を実現するための重点取り組み領域としては、イノベーションの創出に取り組んでいきます。
さらに、成長ストーリー③の経営基盤の整備においては、ステークホルダーと連携しながら経営基盤を強化するため、グローバル経営体制への転換や資本政策の強化を進めていきます。
これらの重点領域への活動を通じて、「中期経営計画2025-2027」および「ありたい姿2036」を迅速かつ確実に実現させることを目指しています。
筆記具事業の活動(主力ブランド)

筆記具事業の最近の活動についてご紹介します。
今期大きく伸びた「uniball ZENTO」については、日本市場で“「かく」ひと時を心地よく。“という価値提案を行い、売上増加につながりました。この結果、国内の水性ボールペン市場の成長にも寄与しました。
北米市場においては、大手小売店でのラインナップ拡充により店頭販売面を拡大し、「uniball」全体の売上成長を牽引しました。
筆記具事業の活動(主力ブランド)

この他に、当社の主力ブランドとして「JETSTREAM」「POSCA」「LAMY」を展開しています。
「JETSTREAM」は国内外で高い支持をいただいており、継続的な成長を維持しています。「POSCA」は各地域でのマーケティング強化を進めています。「LAMY」は新製品「LAMY safari KURUTOGA inside」を発売しました。また、欧州市場向けの新製品として「LAMY safari roll-ink」を発売しています。
筆記具事業及び非筆記具事業の活動

筆記具事業では、引き続きコスト上昇に伴う価格改定を実施しました。また、中国市場におけるブランドの訴求店拡大に取り組むとともに、ライフスタイルブランド「&knot」を新たに発売しました。さらに、すでに公表していますが、山形工場の移転に伴い山形地区の再編活動も実施しました。
非筆記具事業についてです。こちらでは、新たな市場や顧客の開拓を目指した活動を進めています。具体的には、化粧品事業で北米の展示会に初めて出展しました。また、産業資材事業では、筆記具の開発で培った分散技術を電池材料分野に提案しています。
質疑応答:「POSCA」の売上状況および市場展開について
司会者:「現在の『POSCA』の売上状況について教えてください」というご質問です。
長谷川:「POSCA」については、昨年来からさまざまなご質問をいただいています。昨年度は流通在庫調整についてお話ししましたが、この在庫調整は一定のめどが立っていると見ています。
以前のような爆発的な売上には至っていませんが、市場自体は引き続き成長しているため、この市場に対してブランドを訴求し、さらに伸ばしていきたいと考えています。各地域でのマーケティングを強化していく方針です。
また「POSCA」においては、欧州で新たにプラスチックフリーのパッケージ商品を導入するなど、環境に配慮した製品作りも進めていきたいと考えています。売上については堅調に推移しており、計画どおりであると認識しています。
質疑応答:アドバンテッジパートナーズ社との事業・資本提携の目的について
司会者:「アドバンテッジパートナーズ社との事業・資本提携の目的を教えてください」というご質問です。
長谷川:2026年5月にアドバンテッジパートナーズ社と事業提携を行い、転換社債も引き受けていただきました。詳しい内容については、2026年5月に開示しています。転換価格や目的、転換の時期などについても詳しく記載していますので、開示資料やホームページをご参照ください。
この場でお伝えしたいのは、アドバンテッジパートナーズ社との提携が、これまでの中期経営計画や当社の「ありたい姿2036」と大きく異なるものではないという点です。本提携は、「ありたい姿2036」を早期かつ確実に実現するための施策であり、これまでの方針の趣旨に沿った活動であることをご理解いただければと思います。
当社の方針はすでにご説明したとおり、「ありたい姿2036」を実現するために、現在の中期経営計画の達成に邁進しています。そのパートナーとして、アドバンテッジパートナーズ社を選定したということです。
長谷川氏からのご挨拶
本日は、決算の報告、資本コストや株価を意識した経営の実現について、そして「ありたい姿2036」に向けた中期経営計画の進捗状況についてご説明しました。
今後とも当社は「世界一の表現革新カンパニー」を目指し、努力していきます。みなさまには、引き続き当社の経営にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。
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