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GW明けに決算本格化、好決算でも株価反応には濃淡

残念ながら株式市場は暦通り動いていますが、早い方は有給を使って4月27日や30日あたりからゴールデンウイーク(GW)入りしている方もいるでしょう。そのなか、ついに東京市場も決算シーズン(=2026年3月期の本決算発表)に突入してきました。最も集中するのはGW明け後の5月11日から15日ですが、例えば有名どころでいえば、4月28日の大引け後に日本電気ことNEC(6701)が決算を発表しています。

2026年3月期決算(IFRS)は、売上収益は前期比4.7パーセント増の3兆5,827億円、営業利益は同40.3パーセント増の3,599億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同54.3パーセント増の2,702億円と大幅増益で着地しています。

好調の要因は複数ありますが、官公庁や航空宇宙・防衛需要の取り込みに加え、第3の創業の成長をけん引するキードライバーと同社が位置づけているDX支援サービス「BluStellar(ブルーステラ)」の躍進などが背景にあります。

ただ、2027年3月期見通しが嫌気されて株価自体は下落してしまいました。とはいえ、NECに限らずデジタルインフラ系の銘柄は、引き続き関心を集める局面は多いでしょう。そこで、今回は参考までにテーマ「デジタルインフラ」に属する銘柄の一部を紹介します。他にも銘柄は多くあるため、ぜひ調べてみてください。

Anthropic社との戦略的協業で注目、エンタープライズ領域の利活用拡大に期待

1.NEC(6701)

決算反応として株価はひとまず下落してしまいましたが、面白い動きとしては4月23日に、AI企業として昨今世界的に注目を集めているAnthropic PBC(以下、Anthropic社)と、日本のエンタープライズ領域におけるAI利活用のさらなる加速に向けて、戦略的協業を開始すると発表しています。

▼NEC(6701)の最新企業情報はこちら▼ 日本電気株式会社 - ログミーファイナンス

FX・暗号資産領域で存在感、第1四半期決算も良好

2.GMOフィナンシャルホールディングス(7177)

国内トップクラスのFX取引高を誇るGMOクリック証券やGMO外貨、GMOコインなどを傘下に持つ金融持株会社です。若干テーマの範囲を広く解釈しての紹介ですが、デジタル・テクノロジーに強みを持つ金融系企業ということで、第1四半期決算(速報値)も良好な着地となっています。

▼GMOフィナンシャルホールディングス(7177)の最新記事を読む▼ GMOフィナンシャルホールディングス(7177)、四半期ベースで過去最高業績を達成 CFD収益が前年比3.5倍に急拡大し、業績全体を牽引

セキュリティ運用をAIで強化、脅威リサーチ推進にも注目

3.トレンドマイクロ(4704)

4月16日に、Anthropic社との戦略的なビジネス推進について発表しています。Anthropic社のClaudeモデルを活用して、エージェントワークフロー、自動化、AIネイティブのセキュリティ運用をプラットフォーム全体で強化し、AIシステムやインフラストラクチャの脆弱性を特定するための脅威リサーチを推進していくようです。

▼トレンドマイクロ(4704)の最新企業情報はこちら▼ トレンドマイクロ株式会社 - ログミーファイナンス

宇宙・メディアの両輪で展開、衛星データ活用の拡大に期待

4.スカパーJSATホールディングス(9412)

宇宙事業とメディア事業を両輪とするハイブリッドな強みを持つ企業です。宇宙事業では、衛星通信サービスを軸とした通信関連事業に加え、衛星データを活用したスペースインテリジェンス事業などを展開しています。

今後は、低軌道衛星ビジネス、衛星画像サービス、情報分析サービスなど、幅広い宇宙ビジネス領域の拡大も見込まれます。メディア事業を持ちながら、宇宙・衛星通信インフラ領域にも展開する企業として注目されます。


▼スカパーJSATホールディングス(9412)の最新記事を読む▼ スカパーJSAT(9412)、修正後の業績予想を達成し通期で増収増益 営業利益・当期純利益ともに過去最高を更新

中東情勢リスクは業種ごとに差、保守的な業績予想に注意

ちょうどGWということで、多くの方々が使う(使った)であろう航空会社のANAホールディングス(9202)、日本航空(9201)の決算も簡単に見ておくと、前者の2027年3月期の売上高は前期比9.1パーセント増の2兆7,700億円、当期純利益は同43.2パーセント減の960億円、後者は売上収益が前期比4.1パーセント増の2兆950億円、当期利益が同20.1パーセント減の1,100億円の見通しです。

皆さんのご想像通り、両社とも足元の中東情勢の影響による原油価格の上昇に伴うリスクを織り込んでいる形です。今回の決算シーズンにおいては、全社的に予想を保守的に出す企業が増えるか否かが、全体相場の空気を決める要因になりそうです。

執筆:RAKAN RICERCA株式会社
国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。


※記事内容、企業情報は2026年5月1日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

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