2026年3月期決算説明
フェローテック、2026年中にサーモモジュール月900万枚生産体制構築 光トランシーバー市場の成長に対応
中期経営計画 基本方針

賀賢漢氏:私は株式会社フェローテック代表取締役の賀と申します。みなさま今日もよろしくお願いします。あっという間に、もう2026年は半年が終わります。当社は今どのようなことを考えているか、どうやって着々と早く進められるようにするかについてお話しします。
当社は事業の成長をいろいろと考え、今までの売上を出してきました。もちろんみなさまご存じのように、2026年はAIの元年になります。加えて、5年間のサイクルの、半導体の元年になります。去年の後半からますます注文も増えて、市場も活発的に成長してきました。
今年はどうなるかというと、本当に25パーセントから30パーセントの成長ができるという自信を持っています。当社とAIと半導体にはかなり縁があり、サーモモジュールなどの製品はAIあるいはデータセンターによく使われています。
現時点で、当社は全世界の7割の光モジュールを保持しています(※)。なぜ当社がこれほど持っていられるかというと、やはり製造工程をすべて自動化しているからです。現場ではなるべく人の手が加わらないようにしています。加えて、温度センサの素子をセットで売っている点があります。したがって、当社の製品の良いところは、AIとデータセンターと光ファイバーが密接に関係している点となります。
※グローバル大手メーカー内シェア約70パーセント(当社推計)
トピックス② 半導体関連の需要取り込みへ生産体制を拡充(中国)
今年に入ってからの戦略として、Ex-China(中国外製造)のことをまず考えました。そして日本、欧米のところはなるべくEx-China(中国外製造)のキャパシティを用いることにしました。一方で、中国の半導体はかなりのスピードで成長し、特に一般の半導体の素子の製造量が増加しています。今年の中国の半導体輸出額は1兆元を突破しました。したがって当社は、日本と欧米、そして中国の両方から注文を取り、成長へ向かっていきたいと思っています。
中期経営計画KPI

2026年はどのようなことを考えて、どのような成長率を想定しているかをお話しします。当社は基本的に成長率20パーセントを、2026年の売上は3,500億円を追求しています。営業利益は380億円、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、当期純利益)は230億円になります。
これからの3年間、当社はどうすれば安定的に成長できるか。営業利益は、2027年は480億円、2028年は570億円を狙っています。もちろん当期純利益も着々と成長していけると思っています。ただし、短期的な成長は誰でもできますが、長期的に成長することはなかなか難しいです。
トピックス① 半導体関連の需要取り込みへ生産体制を拡充(マレーシア)

成長する上で、どのように利益を追求するかという問題があります。マレーシアでは2つの工場でフル生産を実施しています。日本には岡山、石川、熊本に拠点があり、日本市場もどんどん開拓できると思っています。2022年より、日本への回帰はしっかりと実現してきています。

効率を上げる方法としては、コストダウンがあります。その方法は以前とまったく異なり、毎週数字をチェックしています。そして、約6ヶ月以内で100パーセント以上の効率化が可能だと思っています。
また、生産効率の改善にはデジタル化、自動化、見える化をしなければなりません。そのためにはシステムが重要ですが、当社のシステムはほとんど揃いました。そうすると、自動的に数字がシステムにインプットされ、自動的に分析結果が出てきます。したがって、当社がすべきことをすれば、いい数字が出てくるという自信を持っています。
当社は、企業文化の構築をすごく大事にしています。やはり企業文化が良くなれば、会社全体に元気が出てきます。当社は基本的な考え方は「お客さまを尊敬する」「従業員も尊敬する」ということです。勉強、勤勉、信用が会社の文化になります。品質の追求には、それぞれの部門全体が協力体制を作り、良い文化を作るということが重要です。
人材もとても重要です。人材を揃える方法としては、まず1つは自社社員をよくトレーニングします。もう1つは、外から良い人材にジョインしてもらうことです。会社が良くなれば、いい人材は自然に集まるということに自信を持っています。
トピックス③ 株主還元方針

最後に、財務関係も必ず良くなるようにしたいと思っています。。当社はDOEを採用しており、下限は3.5パーセントになります。数字はどんどん良くなってきており、今年は自己資本比率も40パーセントになると確信しています。
株主還元と従業員還元は両方考えなければなりません。株主還元については、前年にお約束したとおり、配当性向は50パーセントにしたいと思っています。従業員還元については、ボーナスを6ヶ月あるいは8ヶ月分払えるようにしたいと思っています。このようないい会社だったら、どんどんいい人材が集まると考えています。
自己株式の取得も検討しており、250億円ぐらいを考えています。また余ったものは売却し、資金を得ることでキャッシュの流動性を向上することで、さまざまな施策を実施できるようにしたいと思っています。増産増益、M&A、新事業、新工場の建設も考えています。だいたい6つの新工場建設が必要だということを考えており、みなさまの想定を超えて成長できると自信を持っていますので、ぜひよろしくお願いします。
通期連結決算サマリ

武田明氏:財務担当の武田です。2026年3月期決算について、ご説明します。
売上高は2,889億円、前期比プラス5パーセントの増収、営業利益は275億円、14パーセント、34億円の増加です。営業外損益で為替差損益が24億円悪化し、経常利益は260億円、2パーセントの増加です。法人税等が約20億円増加し、当期純利益は前期比5パーセント減の148億円となりました。
セグメント別 売上高・営業利益サマリ

セグメント別にご説明します。半導体等装置関連セグメントの売上は、半導体装置メーカーの生産増強による需要増加を取り込み、特にセラミックスと金属加工が増加し、前期比12パーセントの増加となりました。営業利益も30パーセントの増益となりました。
電子デバイスセグメントでは、サーモモジュールはAI関連の光通信トランシーバー向けの売上が拡大し、売上は14パーセント増、営業利益は26パーセントの増加です。
車載関連セグメントでは、EV向け等のパワー半導体用基板の需要が調整局面にあり売上・利益とも低調となり、サーモモジュールも苦戦し、売上は4パーセントの減少、営業利益は25パーセントの減少となりました。
連結貸借対照表

連結貸借対照表では、有形固定資産がマレーシア工場への設備投資等により360億円増加しています。負債の部では、有利子負債が400億円増加しました。
決算期変更(4-3月→1-12月)

続いて、2026年12月期の業績予想について、ご説明します。
まず、今般、6月株主総会での承認を前提として、当社の決算期を12月へ変更します。今期、2026年12月期は2026年4月から12月の9ヶ月決算となりますが、当社の連結子会社は以前から12月決算であり、連結子会社の1月から12月の売上損益が計上され、9ヶ月決算となることの連結業績への影響は売上で50億円程度と限定的です。
2026年12月期 通期業績予想

2026年12月期の売上高は前期比プラス21パーセントの3,500億円、営業利益は前期比プラス38パーセントの380億円、当期純利益は、前期比プラス54パーセントの230億円の予想です。
セグメント別にご説明します。半導体等装置関連セグメントは、米国顧客向け、中国顧客向けとも、引き合いが急速に増加しており、特に半導体製造装置の生産に連動する金属加工、セラミックスの売上が増加するとともに、中国における半導体製造に連動する部品洗浄も増加し、売上高は前期比プラス20パーセントを予想しています。
電子デバイスセグメントは、サーモモジュールが、特にAI関連の光トランシーバー向けの売上拡大が継続しており、前期比プラス28パーセントの予想です。
車載関連セグメントもサーモモジュール、パワー半導体用基板の売上増加によりプラス24パーセントの予想です。

中期経営計画の更新について、ご説明します。KPIについて、2026年12月期の売上・利益および2027年12月期の利益計画を引き上げるとともに、2028年12月期計画を売上4,500億円、営業利益570億円、当期純利益380億円としました。
ROEおよびROICの目標について、利益目標と整合性を取った水準に引き下げていますが、目指す水準はROE15パーセント、ROIC8パーセントから変わりありません。

中期経営計画の基本方針は、日本・欧米顧客の中国外製造(Ex-China)のニーズに対応するとともに、中国の顧客対応を強化し、成長を実現することです。特にAI・データセンター関連事業に注力します。
足元ではマレーシア大規模投資等の影響から利益率が低下していますが、利益率向上への取り組みを強化し、マレーシア工場の利益率の引き上げとともにコスト管理・コスト削減、デジタル化・自動化・AI化を進めています。また、人材強化、企業文化の浸透の取り組みを継続しています。
財務面に関し、まず設備投資について、足元では半導体顧客のキャパシティ増加への要請が急速に高まり、セラミックス増産投資およびマレーシア工場の追加投資を織り込み、2027年12月期までの3ヶ年の設備投資金額を約350億円増加しました。グループ資産500億円の売却方針は不変です。
株主還元の方針は、従来どおりDOE(株主資本配当率)の下限を3.5パーセントとし、財務の状況等を考慮しながら、自社株式の取得も機動的に検討し、総還元性向は50パーセントを目指して充実を図っていくとの方針としており、自己株式の取得は、2028年12月期にかけて250億円実施する方針です。
2026年12月期の配当については、1株当たり200円を予定しており、事業の成長とともに、企業価値の向上に努めていきます。
質疑応答①:2026年3月期第3四半期から第4四半期の半導体等装置関連事業の営業利益について

Q:2026年3月期の第3四半期から第4四半期にかけての半導体等装置関連事業の営業利益について、第2四半期の段階で一度上方修正を行いながらも、通期実績が当初目標に達していませんが、このような結果となった要因や2026年12月期の回復見込みに関して解説をお願いします。
A:ご指摘のとおり、第3四半期・第4四半期の半導体等装置関連事業の営業利益が第2四半期に比べて減少しており、とりわけ第4四半期について、売上高は第3四半期の459億円に対して508億円だった一方、営業利益は第3四半期の43億円から35億円程度に落ち込んでいます。
大きな要因としては、マレーシアなどの新設工場は基本的に順調に稼働しているものの、その過程で一部の製品が品質条件に完全に合致しないという状況がありました。そのため、在庫評価を見直した結果、評価損を計上したことが最大の要因です。
また、石英坩堝事業については、前期からPV向けを縮小して半導体向けの石英坩堝に特化しています。この結果、収益率は大きく改善しましたが、一部残っていたPV向け石英坩堝の在庫について評価損を計上しました。
2026年12月期以降については、マレーシアの工場稼働は順調に向上する見込みで、主要なお客さまからの認定取得が進みました。また、品質管理や改善の取り組みを進め、体制の改善も進みました。そのため、2026年12月期以降は在庫評価減などの要因は非常に小さくなると見ています。
顧客からの認定を取得し、2026年に量産化が進み、量産化を進める過程において評価減が発生した経緯をご説明しました。初進出したマレーシアでの工場立ち上げにはさまざまな問題が発生しましたが、現在ではこれらの問題はほぼすべて解決しています。
また、石英坩堝の評価損については現在PV向け石英坩堝事業の規模を大きく縮小していることから、今期は評価損の発生はないと見ています。
質疑応答②:第4四半期におけるPV向け石英坩堝の評価損について
Q:PV向け石英坩堝の評価損は、第4四半期にどの程度のマイナス影響があったのでしょうか?
A:石英坩堝の利益は第4四半期において第3四半期比で5億円から6億円程度利益が減少しており、そのうち相当部分が評価損による影響だと考えて問題ありません。
質疑応答③:2026年3月期第3四半期と第4四半期の費用発生と利益減少要因について
Q:マレーシア工場での製品評価についての減損損失は、第3四半期と第4四半期それぞれでどの程度計上したのでしょうか?
A:10億円程度が発生しています。
Q:第3四半期と第4四半期を比べると、どちらが大きいのでしょうか? 同じような金額でしょうか?
A:主に第4四半期に計上しています。
Q:2026年3月期第2四半期から第3四半期にかけての利益減少の要因と、第4四半期の利益減少要因、マレーシア工場の問題等、減益要因が何だったのか、もう少しクリアにしていただけますか?
A:利益減少の主要因について整理します。
半導体等製造装置関連については、第3四半期の営業利益が42億円となり、前四半期比では7億円の減益となりました。主な要因は、真空シール・金属加工におけるマレーシアおよび日本の在庫評価減等で3億円、石英坩堝における低採算取引等で3億円のマイナス影響があったことです。
第4四半期の営業利益は35億円となり、前四半期比では7億円の減益となりました。主な要因は、真空シール・金属加工におけるマレーシアの在庫評価減等で9億円、石英坩堝における在庫評価減等で5億円のマイナス影響があったことです。
電子デバイス関連については、第3四半期の営業利益が30億円となり、前四半期比では1億円の減益となりました。
第4四半期の営業利益は16億円となり、前四半期比では13億円の減益となりました。主な要因は、パワー半導体用基板における貸与引当金等で5億円、センサにおける中国への生産移管に際した在庫評価減等で6億円のマイナス影響があったことです。
質疑応答④:今後の半導体関連の利益率・設備稼働率の見通しについて
Q:先ほどお話があった初期トラブル問題がなく、中国工場もフル稼働している場合、半導体等装置関連事業の利益率がかなり高かった2021年から2022年頃のレベルに近づいている印象でしょうか?
A:2026年1月から6月は売上高が1,800億円ぐらい、営業利益はおそらく280億円から300億円と期待しています。これらは営業サイドの期待感を持った数字であり、会社としては2026年12月期の売上高は3,500億円と発表しています。
財務の観点では、マレーシアの工場は順調に稼働していますが、マレーシア第1工場は2億ドル以上を投じて建設し、フル稼働時の売上高は2億4,000万ドル程度を生む規模であるものの、前期の売上高は140億円程度であり、まだ半分も稼働していない状況です。
これが2026年には6割から7割まで稼働し、2027年には第1工場が9割程度稼働する見込みです。それに伴い、発表している計画上の利益率も徐々に回復していくと考えています。
現在非常に大きな需要増加がきているため、マレーシアの第2工場への投資も進めており、今年中には稼働開始、2027年には稼働が約40パーセントに達し、その後9割程度まで稼働が向上する見込みです。将来的に目指す営業利益率に対して現状の数字はまだ低いですが、これらが今後の大きな上乗せ要因となるポイントです。
質疑応答⑤:新規装置開発における費用負担について
Q:以前、真空シール・金属加工のうちチャンバーなどの新しい装置の開発に関連して、新規施策のために利益率の低い案件が多いというお話をうかがいました。このような新規開発関連の費用負担はどの程度あるのでしょうか?
A:これを一概に数字で表すことは難しいです。当社では新しいチャンバーなどを開発する際には基本的にコストにすべてを平均的に織り込みます。
一方、マレーシア工場の機械稼働率は、中国と比べるとまだ10パーセントから15パーセントほど低い状況です。そのため、従業員の教育を進めるなど、中国の稼働率を参考にしながら稼働率を上げるべく一生懸命努力しています。
質疑応答⑥:第4四半期における電子デバイス事業の落ち込み要因について
Q:2026年3月期第4四半期についてです。電子デバイス事業の営業利益の落ち込みは、評価損など一過性の要因がほとんどだったという理解でよろしいでしょうか?
A:電子デバイス事業の利益を牽引しているのはサーモモジュールですが、期末に向けて、パワー半導体用基板で5億円程度、センサで6億円程度の利益減少があったことが第4四半期の数字を押し下げた要因です。
この第4四半期の落ち込みは一過性の要因によるものと考えています。
パワー半導体用基板では、当社の想定よりも利益が低くなったこと、センサでは、日本市場をまだまだ開拓できていないことや、「素子7割、センサ3割」の戦略を徹底的に実行できていないという点が挙げられます。
サーモモジュールについてはかなり強気に取り組んでいます。
質疑応答⑦:光トランシーバーの市場成長と事業の伸びについて

Q:光トランシーバー関連についておうかがいします。説明資料ではさまざまなご解説をいただき、ありがとうございます。一方で、光トランシーバー市場が成長している割にはそれほど伸びていないようにも感じます。レーザーからシリコンフォトニクスに変わった場合、この影響を受けているのでしょうか?
説明動画ではグローバル大手メーカー内シェア約70パーセントとあり、大きなポジションを維持していることに変わりはないと認識していますが、競争状況や市場拡大に対する御社の伸びしろや収益貢献の詳細について、補足いただけますでしょうか?
A:当社のサーモモジュールは、第1四半期および第2四半期ともに非常に強い数字が出ています。光トランシーバーについては、月当たり400万枚から500万枚を生産しており、まもなく600万枚に到達する見込みです。
例えば、先日、中国大手メーカーとさまざまなお話をした際も、彼らの勢いを強く感じました。2026年に入ってから、当社のサーモモジュールビジネスがかなり強くなってきています。
また、パワー半導体用基板の分野も少しずつ回復基調にあります。窒化ケイ素基板の生産体制についても構築でき、今後は自社製の窒化ケイ素基板を活用していく方針です。このため、今年後半の業績については、かなり期待できると見込んでいます。
質疑応答⑧:業績見通しについて

Q:半導体等装置関連事業は勢いが非常に増してきていると感じます。説明動画では25パーセント・30パーセントの成長を期待されているとのお話でしたが、2026年12月期売上高3,500億円や2027年12月期売上高4,000億円という計画値は、市場の動きと比較するとやや控えめに感じられるように思います。この点についてご教示いただけますか?
A:当社は少し保守的な数字を提示していますが実際は一応伸びています。営業の視点では、2026年12月期は売上高4,000億円を本気で追求したい、営業利益も500億円ぐらいはいけるのではないかと考えています。もちろん、会社としての正式なお話ではありません。
目指す数字をお話ししましたが、営業部門が見る数字と財務部門が見る数字はやはり異なります。開示している数字は財務が見ている数字であり、営業サイドの期待感を反映した数字とは少し異なるものであるという点をご了承ください。
Q:いわゆる財務的なお話と、社長が意欲的に目指したい部分のお話ということで承りました。ご説明いただいた背景もあり、中国の工場は非常に繁忙であるというお話になったということですね。
現状の利益率にはまったくご納得されていないと思いますが、自動化を進めることで、遠くないタイミングで利益率は上がると見てよろしいでしょうか?
A:おっしゃるとおりです。
質疑応答⑨:マレーシア工場の生産体制と将来計画について

Q:マレーシアの今後の見通しについてお聞かせください。第2工場が今後立ち上がってくると思いますが、お客さまからの引き合いベースでは、第3工場、第4工場とマレーシアで事業を拡大していく可能性があるのでしょうか? また、3年から5年の時間軸で考えた場合、依然としてマレーシアで増産していく余地はあるのでしょうか?
A:私は、現在進めているプロジェクトの関係で毎月マレーシアを訪問しています。クリムの第1工場については、今年いっぱいで稼働率を上げ、フル生産体制に移行する見通しが立ちました。第2工場については、8月に竣工を予定しており、10月に竣工式を行う予定です。機械の搬入は8月後半から開始する計画です。
クリム(マレーシア北部)のお客さまは「オーダーはたくさんある。たくさん発注する」とおっしゃっており、大いに期待しています。現状、課題となっているのはセラミックス関係で、金属加工の関係は現時点ではなんとかなると予測しています。来年後半から徐々に稼働率を上げていきたいと考えています。
もう1つ新しい情報があります。米国大手メーカーの方針が中国外製造(Ex-China)から変更されていますが、メーカーによっては「必ずしもEx-China100パーセントでなくてもよい」「中国で製造してもよいのではないか?」というお話もあります。当社はマレーシアでどこまで稼働率を上げられるかを含め、今後の営業戦略についても考える必要があると考えています。
また、ジョホール・バル(マレーシア南部)ではシリコンパーツの製造設備がフル稼働していますが、みなさまもご存じのとおり、マレーシアの従業員はまだ慣れていない部分があり、中国と比較すると10パーセントから15パーセント稼働率が低くなっています。
稼働率が低いもう1つの要因は、マレーシアでは休日が多いことです。例えば、マレーシアの正月、インドの正月、断食期間など、さまざまな休日があります。そのため、休日も考慮しながら稼働率をどうしたら100パーセントに近づけられるかを検討しながら限界の年間計画を作成しています。
ジョホール・バルでは、もう1つの重点分野としてパワー半導体用基板があります。現在、当社は月間25万枚のDCBマスターカードを製造しており、AMBについては今月から約10万枚の計画を立てています。
マレーシアと中国を比較すると、現時点ではまだ効率に差があり、マレーシアの効率が中国と同様になるには課題が残っています。そこで、稼働率を比較し、例えばマシニングセンターでの中国の稼働率は何パーセント、マレーシアは何パーセントといったデータを分析しながら、マレーシアの従業員への教育を進めています。
現時点でマレーシアの工場が中国とまったく同じ効率を達成することは難しいものの、毎月1回クリムとジョホール・バルを訪問して従業員とミーティングを重ねており、これに関して状況のご理解ともう少しお時間をいただきたいです。
質疑応答⑩:セラミックスの課題について
Q:セラミックスが課題になっているというのは、御社が生産するセラミックスではなく、お客さまが中国で購入しているセラミックスが現地化できていない、という理解でよろしいでしょうか?
A:お客さまは中国からもマレーシアからも購入していますが、大半は中国からの調達となっています。現在は米国大手メーカーの需要が高まっていることに加え、パウダーもすぐに用意しなければならない状況にあります。
また、設備の一部が不足しており、これをどのように埋めるかを検討しています。
現在、常山で工場用地を確保しており、造粒工場を建設する方向で判断を進めています。このようにセラミックスに関しては、特に原料の調達工程で課題が多くあります。
注文が多すぎてキャパシティを増やさなければいけませんが、それに苦戦しています。
質疑応答⑪:マレーシア第3工場設立の予定について
Q:マレーシアで第3工場を設立するのはまだ時期尚早でしょうか? セラミックスの生産能力向上が優先されるのでしょうか?
A:検討はしていますが、米国大手メーカーにも正直に「工場を建設するのではなく、賃貸にする」と伝え、それに対して彼らも一応承諾しました。
質疑応答⑫:サーモモジュールの供給能力と増産計画について
Q:サーモモジュールについてです。サーモモジュールは現在、非常に伸びていると思いますが、供給能力は十分なのでしょうか? それとも、増産対応が必要になる状況なのでしょうか?
A:現在増産を進めています。現在は月600万枚まで増産しており、すでに月500万枚を生産できる体制になっています。今年いっぱいで、最終的には月900万枚まで生産を拡大する予定です。
先日、中国大手メーカーの重要人物とお話しした際には「早く増産してください」と言われました。私も今年いっぱいで月900万枚まで増産すると約束しました。場合によっては、月1,000万枚になる可能性もあります。
現在、サーモモジュールの増産はセラミックスよりも簡単です。なぜなら、機械を導入すればすべて自動化できるからです。一方、他社はまだ手動の工程が多い状況です。このため、当社は優位性を持っているといえます。例えば、もし当社が自動化されていなければ、月600万枚の生産は難しいでしょう。
質疑応答⑬:データセンターにおける光通信の高速化とサーモモジュールの単価および需要の見通しについて

Q:今後スピードが1.6テラに上がった場合、サーモモジュールの構造には大きな変化はないのでしょうか? 単価や製造の難易度は基本的に変わらないのでしょうか? それとも単価が上がる可能性があるのでしょうか?
A:1.6テラになった場合、メーカーの設計によっては搭載枚数が少なくなる可能性があります。現在、3.2テラの開発がすでに始まっていますが、3.2テラは現在よりもかなり付加価値が高くなると考えられます。
したがって、そのような意味では、搭載枚数を大幅に減らすのは難しいと考えています。ただし、付加価値を高めるためにコストダウンを検討しています。
Q:確認ですが、1.6テラになると枚数が減る可能性があるというのは、どのような背景からなのでしょうか?
A:要するに、メーカーが現在構想しているのは、サーモモジュールを2枚から1枚にするということです。シリコンフォトニクスの構造です。
しかし、サーモモジュール全体では大幅には減らないと思います。要は、800ギガは今後も存在し続けます。例えば、日本では400ギガもかなり普及しています。現在の日本の主流は400ギガから800ギガです。一方、米国では1.6テラや、これから登場する3.2テラが主流となるでしょう。
Q:技術的な進化や需要数量全体についてのお話です。シリコンフォトニクスが始まっていることを踏まえると、一時的には個数よりも伸び率が低くなるように見えるものの、将来的には数量が増えていくということですね? また、減るといっても2個が1個になるというだけの話で、結論としては増え続ける方向性に変わりはないという理解でよろしいでしょうか?
また、1個あたりに使われる御社のサーミスタ(温度センサ)や、今おっしゃったパーツが市場拡大の中で今後数年間使用される見込みということですね? サーミスタも伸びていくという大きな話でよろしいでしょうか?
A:そのとおりです。先ほど当社のキャパシティを増やすお話をしましたが、サーモモジュールの場合、キャパシティを増やすためのコストはそれほどかからないと思います。キャパシティを増やす背景としては、当社のシェアが増加していることが大きな要因です。
値段も競争が激しい状況ですが、当社は必要に応じて値上げしていく方針です。
質疑応答⑭:WFE需要に対する会社の見立てと供給体制について
Q:世間でよく議論されるWFE(ウエーハファブ装置)の見立てについてです。御社は中国大手メーカーともお付き合いがあるかと思いますが、彼らはどのような展望を持っていますか? 今年だけでなく、来年や再来年にかけて、どのような成長が見込まれるとお考えですか?
A:当社は2030年まで伸びると考えています。
Q:どのような規模感を想定していますか?
A:2030年までに、ある中国大手メーカーは1,000億元、別の中国大手メーカーは500億元を見込んでいます。また、別の中国大手メーカー昨年は約80億元でしたが、おそらくすぐに200億元から300億元まで成長するだろうと思われる中国大手メーカーもあります。
中国大手メーカーはじわじわと増えており、20パーセントから25パーセント増加していくと思います。そのため、中国市場は基本的に2030年まで期待できると考えています。
Q:期待できるということは、例えば2026年から2030年には、現状比で倍ぐらいの規模になるイメージでしょうか?
A:はい。私は現場にいるのでわかります。
Q:WFEの供給体制は問題ないのでしょうか? 供給は可能ですか?
A:供給体制はもちろん整えます。できるように進めます。
Q:2026年から2030年の設備投資計画を少し増やしましたが、それで十分なのでしょうか?
A:自動化を進めるとともに、スペースを有効活用することを念頭に置いて取り組んでいます。北京では第2工場を早急に進める必要があるかもしれません。
Q:北京工場の役割は何でしょうか?
A:中国国内市場の開拓です。主なターゲットは近隣の中国大手メーカーです。
Q:それらの関係を強化していくということですか?
A:そのとおりです。当社の大きな強みは、このような大手企業との関係が非常に良好になってきた点です。
Q:これまではそれほどでもなかったのですか? かなり変わってきているのでしょうか?
A:もともとそれほど大きな関係ではなかったため、急に大きくなるというのは難しいです。
質疑応答⑮:米国大手メーカーの要望について
Q:米国大手メーカーの要望に関してはどのようなお話でしょうか? 中国と比べると、大したことはないのでしょうか?
A:米国大手メーカーは桁が少し異なります。当社が現在中国で対応しているのは1,000億元程度であり、まだそれほど大きな規模ではありません。150億USドル程度です。一方、彼らはおそらく400億USドルに達しています。
質疑応答⑯:半導体等装置関連事業の国別の顧客構成について
Q:半導体等装置関連事業のお客さまの比率についてです。以前は米国系と中国系がそれぞれ約4割、残りの2割が日系だったとうかがっています。このバランスは2030年に向かってどのようになりそうでしょうか?
A:おそらく2030年には、中国が約4割、米国が5割程度、日本が2割か1割程度になると予想しています。
Q:米国も中国と遜色なく成長するイメージでしょうか?
A:米国は成長します。基本的に米国は半導体関連分野で全世界をリードしています。中国もいろいろと技術開発を追い求めていますが、米国の方が優位に立っています。
Q:中国も相当成長しますが、米国はさらに大きく成長する。その中で市場全体だけでなく、装置1台あたりの請求金額も増加していくため、WFEを上回る成長率になるということでしょうか?
A:そのとおりです。したがって投資は止まらないと思います。
質疑応答⑰:自動化推進による利益率改善効果について
Q:これまでどおりの投資を行うよりも、自動化を相当進めることで利益率はこれまでより改善し、向上していくという理解でよろしいでしょうか?
A:そのとおりです。既存のキャッシュフローがかなり大きくなってきていますので、その点においても従来とは異なってくると考えています。
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