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株式会社立花エレテック8159

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卸売業

アジェンダ

布山尚伸氏(以下、布山):みなさま、こんにちは。立花エレテック代表取締役社長の布山です。本日はご多用中にもかかわらずご参加いただき、誠にありがとうございます。

2026年3月期の決算内容、2026年4月から立ち上げた新中長期経営計画、およびこれまでの中長期計画の振り返りについてご説明します。本日は、スライドのアジェンダに沿った3つのトピックスについて、ご説明します。

2026年3月期 業績ハイライト

2026年3月期決算概要についてご説明します。2026年3月期業績は、売上高2,275億円で前年比103.4パーセント、営業利益75億円で前年比91.3パーセント、経常利益91億円で前年比104.9パーセント、当期純利益74億円で前年比105.3パーセントとなりました。

スライドの計画比は昨年お知らせしていました、2026年3月期の計画達成率を示しています。詳細は後ほどご説明します。

円グラフは、事業別の売上高構成比です。FAシステム事業が48.3パーセント、半導体デバイス事業が39.2パーセント、施設事業が9.5パーセント、MS(マニュファクチャリングサービス)その他事業が3.0パーセントという構成になっています。

主要事業の業績

2026年3月期の主要事業についてです。FAシステム事業では、「システム」「ソリューション」をキーワードとして進めてきました。高齢化による自動化・省人化のニーズを背景に、各社は自動化を進めたい状況にあり、コロナ禍収束後の需要と供給のバランスの乱れから納期が非常にタイトになった時期がありました。こうした状況の中、さまざまなかたちで省人化ソリューションを中心に取り組み、売上高は安定的に推移しました。

コンポーネントに関しては、お客さまが在庫を抱える状況が生じましたが、2024年3月期以降は当社も在庫を保有せざるを得ない状況となり、その影響が生じています。

当社のもう1つの基幹事業である半導体デバイス事業も安定的に推移しました。一方、2022年3月期の中長期計画の頭出しでは、通常のコンポーネントやFAの産業よりも先に、半導体の需要と供給のバランスが変化したことが要因となり、2023年から2024年にかけて、最終的に2026年3月期には891億円という5ヶ年計画の中では過去最高の数字を記録しました。この期間は、需要と供給のバランス変化やお客さまの在庫状況の影響を受けた時期でもありました。

施設事業については、酷暑による需要増に加え、再生可能エネルギーや省エネルギー関連分野の拡大により業績が伸長しました。当社では、太陽光関連を中心とした環境商材の取り扱い増加と酷暑の影響によるエアコン・空調の需要増が追い風となり、2026年3月期は過去最高の業績を更新しました。

今期の見通し

今期の見通しについては慎重との見方もあるかと思いますが、地政学的リスクやお客さま・仕入先からの不確定要素が出ています。このような環境を踏まえ、2027年3月期見通しを売上高2,300億円で前年比101.1パーセント、営業利益78億円で前年比103.8パーセント、経常利益85億円で前年比93.2パーセント、当期純利益60億円としました。

当社は5ヶ年の新中長期経営計画を策定しています。一方、AIやDXの進展、データセンター需要の変化など、事業環境の変化も予想されます。そのため、3年経過時に一度、経営計画のレビューを行う計画です。新中長期計画は十分な時間をかけて作成しました。

NEW C.C.J2200の総括

「NEW C.C.J2200」の総括です。「NEW C.C.J2200」策定前の当社は、売上高2,000億円に届かない企業でした。その後、安定して売上高2,000億円を達成する企業となり、さらに東日本市場、次いでグローバル市場へと事業領域を拡大したことに加え、社員およびグローバルスタッフの努力により、最終年度には2,200億円の目標に対し2,275億円で着地することができました。

事業別に見ると、FAシステム事業では、コンポーネントの状況で最終年度の計画を達成することができませんでした。MS事業も、中国経済の影響を受けて計画未達となりました。一方、円安の影響で為替レートが当初想定の1ドル140円前後から1ドル160円弱で着地したことから、海外事業は円ベースでは計画を超過しました。米ドルベースでは、計画の3億米ドルに対して2億9,800万米ドルとほぼ計画どおりの着地となっています。

スライド下段の環境配慮型製品については、仕入先各社の方針もあり、当社も省エネ・再エネ対応を踏まえながら進めてきました。当初計画では500億円と見込んでいましたが、取扱製品の増加により1,045億円で着地しました。

以上が「NEW C.C.J2200」の総括です。

NEW C.C.J2200の総括

2024年3月期の売上高は2,310億円となっており、コロナ禍収束後の回復局面にあります。この間、2021年から2022年にかけて部材が非常にタイトでしたが、その後はお客さまの在庫が増加しました。また、中国市場でも変化が見られ、脱中国の動きが事業環境に大きな影響を与えています。

スライド下段のCAGRは、各事業における5年間の成長率を示しています。

NEW C.C.J2200の総括

経営基盤の強化の取り組みとしては、次の2点を進めてきました。1つ目は、実務のIT化推進です。従来アナログだった部分を、取引先や物流、さらにはサプライチェーン全体を視野に入れ、データベースを活用したオンライン化を進めてきました。これに伴い、社内データの整備も行っています。例えば、従来3時間かかっていた業務を1時間で完了させることを目指し、業務を項目ごとに分けて対応を進めてきました。

具体的には、EDIなどを活用することで業務のデジタル化および簡素化を進めてきました。この一環としてDXの推進に取り組み、1年半前に基幹システムを全面的に刷新しました。これにより、従来のシステムを新しいものに置き換える取り組みを進めています。

経営情報基盤については、ディスクロージャーやコンプライアンスの重要性を考慮し、セキュリティに対応したかたちで構築しています。また、新人事制度は2026年4月に第1フェーズをスタートしています。

2つ目は、「人基軸経営」の考え方に基づいたさまざまな施策の取り組みです。新しい時代を見据えた人事制度を検討し、今年4月からジョブ型人事制度を一部立ち上げました。これにより、ジェネレーションに合った新しい給与体系、初任給の考え方などが、ようやくグローバルスタンダードに近づいてきたと考えています。

海外では、新卒ではなくキャリア採用が主流であり、2年から3年で経験を積みながらブラッシュアップし、一人前になっていくというスタイルが一般的です。この流れに従い、日本も徐々に変化してきており、専門職を重視した制度を取り入れながら進めています。

当社は100年以上の歴史を持つ企業であるため、抜本的な改革を急激に進めると社員全員が驚いてしまう可能性があります。そのため、ステップアップ方式で一歩一歩進めます。2028年までに1つずつ変更を加え、必要に応じて見直しや修正を行い、3ヶ年計画として段階的に対応するかたちでスタートを切りました。

新中長期経営計画のスローガンと目指す方向性

新中長期経営計画のスローガンと目指す方向性についてご説明します。当社はこれまで東南アジアや中国を含む東アジアを中心にグローバル展開を進め、昨年はインドに進出しました。今後も引き続き、グローバル展開を推進していく予定です。

これまでは東南アジアを中心に展開してきましたが、欧米への進出も重要と考えています。特に、米国の政策動向など不確定要素もあり、商社にとっての生命線であるサプライチェーンを維持し、グローバル規模でのイノベーションを実現するには、従来のマインドを改める必要があると考えています。このため、変革に対応しながら組織を適応させていく方針です。

売上高は現在の2,275億円から5年間で725億円を上積みし、2031年3月期に3,000億円を目指すという目標を掲げています。詳細については後ほどご説明します。

定量目標

2026年3月期から2031年3月期にかけての定量目標および「GIC30」についてご説明します。各項目として、営業利益や営業利益率を挙げています。営業利益率については、現在の3.3パーセントから4パーセント以上を目標としています。

海外関連売上高比率については、2026年3月期で19.2パーセントにとどまっています。この数値ではグローバルとはいえません。仕入先や関税の問題などさまざまな課題がある中で、日本から輸出する形態では限界があります。そのため、海外関連売上高比率を30パーセント以上まで引き上げる必要があり、それが「GIC30」の「グローバル」という目標に基づいた数字となります。

外部環境、当社の課題と対応

こうした中で、グローバルとイノベーションを重要なテーマとしています。特にグローバル化については、国内マーケットの縮小傾向や人口減少を踏まえ、当社としても市場を海外に求めざるを得ない状況です。

具体的には、インド、アフリカ、南米といった地域を視野に入れた展開を検討しています。これらはお客さまとの関係性のもとに進めるものであり、多様なかたちで対応することでしっかりと展開していきます。

また、為替の影響についても注視しています。最近では、当社の国内取引高に占める外貨の割合が日増しに増えている状況です。

当社の外貨管理についてご説明します。当社は為替が業績に大きく影響を及ぼすため、さまざまな情報を収集・分析しながら適切に対応していく必要があります。その中で、先ほどご説明したグローバル戦略において、海外社員であるナショナルスタッフも重要な役割を果たしています。文化や社風など、国ごとの違いを考慮しつつ、ガバナンスやコンプライアンスについては、会社として確実に対応していく方針です。

イノベーションに関しては、少子高齢化に伴う人手不足や人件費の上昇への課題を解決するため、DXの推進や生成AIを含むAIの活用を計画に組み込んでいます。ただし、人対人の関係性が重視される業務はAIに全面的に任せるのではなく、適切に見極めた上で活用することが必要です。

また、業務プロセスの見直しや工事業における契約ベースの明確化、工期やリスクの管理といった部分でも、変革が求められています。これらについて、当社としては確実な対応をし、イノベーションを進めていく方針です。

以上を踏まえ、グローバル戦略とイノベーションの観点から、現在の組織体系の見直しが必要ではないかと考えています。団塊世代から継承されてきたノウハウや経験を、データベース化してどのように取り組んでいくかを考えます。当然ながら、完全にゼロにはできませんので、適切に対応していきます。

また、国内はグループ5社、海外はSIer(システムインテグレーター)やIDH(インディペンデントデザインハウス)との連携が進んでおり、当社独自で育成に取り組む必要性もありますが、外部の力を活用してアウトソーシングを進めることも重要と考えています。こうした取り組みが、先ほどの営業利益率などにもつながっていきます。

このような中で、「グローバル」「イノベーション」「カンパニー」、さらに「変革」や「組織」といった要素が、今回の外部環境の変化に対応するための内容として明確に定めました。

事業別売上高目標

続いて事業別の中計最終年度売上高目標です。2031年3月期の連結売上高目標は3,000億円です。「CAGRが低いのではないか?」というご意見もあるかもしれませんが、この中にはFAシステム事業、半導体デバイス事業、施設事業、MS事業の連結分が含まれます。

また、グループ会社として3,000億円という目標を定めています。先ほどお話しした海外事業については、為替レートの影響も考慮しつつ、900億円という目標を設定しました。

5つの事業戦略と6つの経営戦略

事業戦略についてご説明します。これまでのマーケットについて、例えば施設事業やFAシステム事業は、マーケットの90パーセント以上が日本国内です。一方、半導体デバイス事業については40パーセントが海外、60パーセントが国内という構成になっています。

この構成はサプライヤーも同様です。サプライヤーについては、FAシステム事業の主要サプライヤーとして三菱電機グループが挙げられます。そして半導体デバイス事業については、ルネサスエレクトロニクスや外資系のサプライヤーが主要となっています。この外資系サプライヤーとの取引においては、コミュニケーションの多くが英語で行われるようになってきています。

次にプロダクトについてです。例えば、施設事業はこれまで空調関連が中心でしたが、再生可能エネルギーや省エネルギーを重視する方向にシフトし、太陽光エネルギー関連が注目を集めています。しかし、太陽光パネルについては日本企業よりも中国企業が台頭しており、中国製品が市場を席巻しつつあります。

プロダクトや顧客についても、従来の流れから変化が見られます。海外市場を視野に入れ、国外ではジョイントベンチャーや連携を拡大する企業が増加しています。これにより、国内外での連携が重要性を増しています。

この状況を踏まえて、各事業を大分類や中分類といったかたちで整理し、具体的な施策に落とし込んでいます。投資が必要な部分には資金を投じ、3か年計画の中で評価をきっちりと行う方針です。

また、これらの戦略を支えるための経営基盤として、人財が重要な柱です。当社は商社であり、人財こそが最大の資産です。だからこそ、人財育成に力を入れていきます。

対応としては、DXやIT、財務があります。財務においては、今後のマーケットとして金利の動向、特にこれまで安定していた金利がどのように変化するのかに注視し、それにどう対応するかが重要です。この変化はリスクであるともいえますが、グローバル化する環境において適切な対応が求められます。

また、財務関係や株式・IRにおいては、ステークホルダーや株主に信頼を得ることが必要不可欠です。そのため、IR活動を通じて信用を勝ち取ることが重要になります。

さらに、ガバナンスについては、日本企業が甘いと指摘される部分がある中で、当社としてもしっかりとしたガバナンスとコンプライアンスを確立することが求められています。これらの要素を具体的に進めるための戦略が、今回の「GIC30」の骨格に盛り込まれています。

事業戦略

続いては、事業戦略で掲げた目指す姿と重点施策に関するご説明です。当社は技術商社を標榜していますので、技術についても、これまでの国内向けシステムやコンポーネント技術から、システムやデジタルソリューション技術へと変化していく必要がある、というお話です。この点について、当社独自の範囲を超えてきていることが先ほどご説明した内容です。

これはすべての事業に関わるテーマです。昨今では半導体デバイス事業がグローバル規模でデータセンターの設立や新たな展開を進める中で、半導体不足が発生しています。その結果、半導体企業は好調を維持し、利益率は過去最高を記録し、株価も成長しています。このような動きが市場全体を牽引している状況です。

当社としては、このような価格の上昇に対応し、商社としてアロケーションの観点から安定的に物資を確保することがミッションです。お客さまとの関係を大切にしながら、確実につなぐ役割を果たしていく考えです。

施設事業については、東京をはじめとする都市部の再開発に注力していきます。また、再生可能エネルギーや省エネルギー、それらを融合した商品付加価値への対応について、当社は施工から工事、保守までを一体化した総合エンジニアリング体制を構築していきます。

MS事業では、グローバル展開を進めています。これまで、仕入れ先はほぼ中国に集中していましたが、中国リスクを考慮し、現在はタイやベトナム、さらにインドでの展開も進めています。マニュファクチャリングにおける主な業務は金属加工であり、それに関連して国内では立体駐車場のリニューアルが始まっています。

当初の計画では、立体駐車場のリニューアルの核はEV(電気自動車)対応を前提として検討していましたが、現時点でのEVの普及率、特に日本国内での遅れが課題となっています。これにより、コスト構造も大きく変化しています。例えば、鉄板1枚やヤードモーター1つとっても重量が異なるため、当社の価値を発揮できる領域が広がる状況です。その中で、海外からの仕入れ品についても品質管理をさらに強化していく方針です。

当社は海外事業にも横櫛で力を入れています。海外事業の1つとして拠点の新設と新たなマーケット開拓が挙げられますが、特に注力しているのは技術面です。当社は、広範なネットワークを活用した技術センターをさらに強化していきます。この取り組みにおいては、日系企業およびグローバル・ローカルの顧客を対象に、ナショナルスタッフとの協力を通じた人財育成も進め、幅広いニーズに対応していきます。

業務拡大を目的として、アライアンスやM&Aの推進にも意欲的に取り組みます。M&Aについては、パートナーシップ的な形態も視野に入れながら、当社として積極果敢に挑戦していきたいと考えています。

経営戦略

経営戦略です。詳細のご説明は割愛しますが、大前提として人財戦略については、今回の新人制度により社員のモチベーションが上がるかどうかがポイントです。

ゼロから新しいものを作るのはなかなか大変ですが、若手社員が「これだけ努力すれば、これだけの収入が増える」というかたちを提示することで、納得してもらえるかが重要です。ただし、昨今の若い世代の中には「収入が上がらなくてもよい」と考える方もいるかもしれません。そのような状況でもやはり、給与などは上げていかなければなりません。ただし、全員の給与を一律に上げることは難しいです。

当社全社員のモチベーションを向上させる体制、これを「人基軸経営」と考えています。その中で、特に専門職については、海外での業務経験に加え、税制・為替に精通している人財を求めています。このように、必要とされる人財の特徴が変化しています。そのため、人財育成だけでなく即戦力となる人財も必要であることから、これらを並行して対応していきたいと考えています。

2つ目のDX戦略についてはすでに進めており、さらにブラッシュアップを図っていきます。業務や人のノウハウをAIに載せることは容易ではありません。データの内容や部署ごとに違いがあり、何をどのように入力してどのように修正をかけていくか、柔軟に対応していく必要があります。

こうした状況の中で、業務の方向性を理解しながら推進できる1人から2人程度の人財が必要です。現在はそのような人財を特定し、具体的な進行を検討している段階です。

DX戦略のうち、特にAI戦略については、検索だけではなく、対象を絞り込みながら検索の状況をブラッシュアップしながら、データベースからどのように時間や考え方などを導き出すかについて、さまざまな対応を進めています。

3つ目のIT戦略では基幹システムの刷新を進めています。仕入先や物流会社を巻き込み、EDIを基盤としたMRPなど、多面的なプロセスを整備していきます。これがサプライチェーンの骨格になると考えており、プラットフォーム全体の刷新を計画しています。なお、完全な刷新は2026年から2028年を予定しています。

4つ目の財務戦略では、累進配当に移行し、事業戦略に基づいて成長投資にしっかり投資を行っていきます。非事業資産の圧縮については、株式等をどのようなかたちで進めていくべきかを検討しながら対応していきます。

5つ目の株式・IR戦略についてです。現在各社がPBR1倍以上の水準を目指していますが、当社の株価はまだその水準に達していません。さまざまな戦略を推進することでPBR1倍以上を達成する企業を目指していきます。一つひとつの戦略を講じる中で、みなさまのご協力が必要になることもあるかと思いますが、そのような中でPBR1倍以上を目指します。

6つ目のガバナンス戦略についてです。ガバナンスが見えていなければガバナンス強化はできません。さまざまな状況が常態化している場面においても、厳しいのではなく、普通の体制で見える化を進めていきます。どこかでリスクがある場合はそれを止める仕組みを構築することが重要だと考えています。

サステナビリティ経営の推進

サステナビリティ経営の推進についてです。「NEW C.C.J2200」でも推進しており、目指す姿と重点施策は継承と進化を図ります。

ESGのうち「E:環境」については環境配慮型製品を提供しており、ソリューションの拡販を通じて生み出す部分には当社の技術が必要となります。ただし、それぞれの製品については、仕入先が規制に対応するかたちで提供する必要があります。そのため、A社とB社の製品を組み合わせてさらに効率を上げるソリューションを構築していくことが、当社の付加価値と考えています。

Scope1とScope2の開示については、当然のことですが正しく取り扱わないと「どうなっているのですか?」という話になるため、しっかりと対応していきます。スライド左側および上部分に取り組むことで、Scope1・2は問題なく対応可能と考えています。

「S:社会」では、社員や地域に焦点を当てた取り組みを進めています。当社が枚方で展開している「なごみの里」では、環境破壊を防ぐ里山の保全活動を行っています。この他にも、健康経営の推進など多岐にわたる取り組みを行っています。また、これが「S:社会」に該当するかは判断が分かれるかもしれませんが、女性社員の活躍推進にも積極的に取り組み、注力しています。これ以外にもさまざまな取り組みがありますが、大枠ではこのような状況となっています。

「G:ガバナンス」では、透明性が最も重要であると考えています。透明性を追求しながらガバナンスにおける次のリスクを洗い出し、施策を1つずつ進めています。

ガバナンスでは品質やお金に関わることが多分にあるため、コンプライアンス教育にも力を入れていますが、教育だけではなく、社員一人ひとりの意識やマインドを変えなければ本質的な意味はないと考えています。ガバナンス・コンプライアンスについては、KPI化が難しい部分もありますが、改善状況を明確にするために見える化を進めていきたいと考えています。

配当方針

先ほどご説明したとおり、配当方針を少し変更します。これまでは安定配当を基盤として、業績と連動した利益還元を行う方針でした。いろいろな考えがありますが、中長期経営計画期間である2027年3月期から2031年3月期については、累進配当を基盤とした確実な利益還元を進めていく方針とし、適切に対応していきます。

年間配当については、従来の業績と連動した対応では見えづらい部分も一部あったかと思います。そのため、「GIC30」初年度となる2027年3月期は、業績を踏まえて前期比20円の増配を発表しました。これにより、年間配当は120円となる見通しです。

後ほどご質問を承りますが、新中長期計画の大枠のご説明は以上です。

トピックス

トピックスとして、数年後にアジア最大のマーケットになると見込まれる地域についてお話しします。昨年、デリーの隣接地域であるグルガオンにインド本社を設立しました。加えて、日系企業やマルチナショナルのお客さまのニーズや小売の開始地点など、さまざまな要素を分析し、それらを踏まえて初のインド支店をチェンナイに設立しました。

チェンナイの西に位置するムンバイやプネー、ハイデラバード、バンガロールにも注目しています。これらの地域には日系企業だけでなく、マルチナショナルのお客さまや小売、製造業のメーカーが進出しており、多くの企業がインドで生産工場を設立しています。そのような中で、Out-to-Outの仕入が生じてくる状況となっており、以前もお話ししたように、インドルピーがグローバルカレンシーに近づく日も近いのではないかと考えています。

取扱高が影響してくる部分ではありますが、インドマーケットの開拓を一歩一歩進めており、インドマーケットからの輸出も視野に入れています。具体的には、タイやインドからヨーロッパ、そして先ほどご説明したアフリカと、輸出がさらに拡大していく見込みです。こうした中で、次のネットワーク構築についても視野に入れておく必要性を感じています。以上、インド・チェンナイ支店の開設における具体的な内容です。

国内においては、姫路支店の移転・統合を行いました。プレスリリースしているとおり、山陽三菱電機販売の兵庫支店での三菱電機FA機器代理店業の事業を継承し、当社の姫路支店と統合しました。

兵庫地区・中国地区においては、兵庫地区の神戸・姫路・岡山・広島にある当社支店と、中国地区のFAシステム事業を中心に展開します。お客さまのシステムとソリューションをキーワードとして、エンジニアを適切に配置し、対応・拡大を図っていきます。7月1日の統合に向けて準備を進め、展開していく予定です。

以上、大枠をお話ししました。

ご清聴誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

質疑応答:株主還元水準のベンチマークについて

質問者:株主還元についてです。2023年に自己株式の取得を開示された際、同期間における総還元性向が50パーセントとのお話があったかと思います。今回の配当方針については、累進配当という、よりアグレッシブな方針を掲げていますが、還元水準でベンチマークにしている指標や数値がありましたら教えてください。

布山:スライドの配当方針のご説明には記載していませんが、当社は株主優待を踏まえた安定的な還元性向を重視しています。株式への配当と株主優待を継続する予定のため、先ほどご指摘いただいたパーセンテージについては私の認識ではクリアできています。

そこで、次なる株主優待をどのように進めるかが課題となっています。今回トピックスとして取り上げた内容は、累進配当への変更と、スライドには記載していませんが、2026年3月期の配当性向が69.5パーセントであったことです。還元性向50パーセントをクリアしながら累進配当に対応していきたいと考えています。

自己株式取得についても、今回のご説明に含んでいませんが2026年3月期までの3ヶ年で、年度ごとに100万株ずつ、合計で300万株の自己株式を取得したことを報告します。

質疑応答:半導体業界における特約店集約の流れについて

質問者:業界の動向についてです。直近では、御社の取引先でもあるルネサスエレクトロニクスが国内販売網を再編し、特約店を集約すると発表されたと思います。御社でも一部取引があるかと思いますが、ルネサスエレクトロニクスの動向や、業界における特約店の集約の流れについて、布山社長のご意見やコメントがあればおうかがいしたいです。

布山:ご存じのように、半導体業界は業界再編の動きが非常に活発で、先の予測が難しい状況にあります。その中で、当社はルネサスエレクトロニクスの特約店として販売を行っています。技術面やその他の観点からも、この5年間でこれまでの特約店を減らしながら変革を実施してきた経緯があります。

これは、エリア、技術力、市場力などを総合的に考慮した施策で、現在では残された特約店が少なくなっています。今後どのように進めていくかについては、やるべきことを確実に遂行する必要があると考えています。ただし、現時点ではそれ以上のことをお伝えできる段階ではありません。

質疑応答:海外事業におけるインドマーケットについて

質問者:「GIC30」で海外事業を900億円まで引き上げるという点についてです。2026年3月期から463億円増加させ、900億円に引き上げるとのことですが、インドマーケットを経由したビジネスはどの程度含まれているのでしょうか?

布山:ご質問の意図は、「為替は1ドル140円を想定されていますか? それとも、150円を想定されていますか? 為替の設定はどうされていますか?」だと認識しています。

東南アジアについては、インドからシンガポールを経由して各国に広がっていきます。そのため、インドで生産したものがタイを経由してお客さまのもとに届けられるかたちも含まれます。

インドはマーケットも大きく、売上も期待できるため、インド、シンガポール・マレーシア、タイの4ヶ国によるトライアングルの構造で、全体の900億円のうち約半分を占めると見ています。この4ヶ国はASEANを踏まえた東南アジアにおける経由や生産の基盤となる予定で、東南アジア全体で全体の50パーセント程度、すなわち450億円の水準を見込んでいます。

質問者:差し支えなければ、レートはどのように想定されているのか教えていただけますか?

布山:今回のレートベースは、「これはおかしいのではないか?」とありますが、私の考えとしては「近い将来1ドル140円にはなるだろう」と見ています。

質疑応答:今後の海外展開の構想について

司会者:「スライドのご説明で、インド、アフリカ、南米への事業展開と受け取れるお話がありましたが、チェンナイ支店開設以降の構想について、具体的な時期や地域についてお聞かせください」というご質問です。

布山:海外進出の軸足は、基本的にお客さまの動向に基づいています。例えば、日本の企業がヨーロッパで地産地消の技術開発をする場合などがあります。また、インド市場では家電製品をはじめとして日本の仕様では対応が難しいことも多く、半導体やソフトウェアもすべてインド仕様に変更して開発を進める必要があります。そのような中で、お客さまのニーズが存在します。

また、ユーロで購入されるのか? それとも円で輸出するのか? という点もあります。例えば、タイからの輸出において、半導体でいうと基板に載せて提供し、その基板を海外で組み立てる場合には、出張ベースでお客さまが必要とするサポートを提供します。

さらに、北米や南米などのマーケットでは、しっかりとしたエンジニアリングサポートが求められます。そこではスペックが定められ、その仕様に合ったサポートが必要となります。

日本のプラットフォーム仕様であっても、エリアや国ごとの仕様が必要になる場合があり、その際には現地でしっかりとサポートする必要があります。これをニーズ1からニーズ4といった段階で整理しています。

その際に最も重要なのは、お客さまの意向です。日本、中国、台湾のお客さまの要望をベースに、それに沿った対応を行うことが当社の軸足です。すなわち、お客さまがインドからアフリカへ展開する場合などにも、サポートを展開することになります。

しかしながら、アフリカではまだ日本、インド、東南アジアの仕様で対応可能な状況が続いています。そのため、当社としては日本やタイからのサポートが可能となっています。インドでは、インドのナショナルスタッフが開発を進めており、日本人ではなくインドの方々が主体となっています。

このような状況下でサポートを強化していくためには、グローバルでのエンジニアリングの育成が必要となってきます。そうしなければ、次の新規スペックインや事業拡大が難しくなるためです。これが現在の「GIC30」におけるエンジニアリングリソースや小売に関する状況です。現地での小売事業開始や保税区の活用といった課題も含まれています。

「そうではなく、現地で購入したい」「現地で購入して、倉庫を持って、海外でも日本と同じようなシステムでつないでほしい」といった展開がさらに進む局面になると対応が遅れる可能性があるため、先手を打って進出していくという方針が基本となっています。

インドも10年前から注目されていましたが、時期尚早と判断していました。しかし約2年半前に進出を決断し、まずはインド市場へ進出しました。インドは広大な国で、人口は10億人以上です。文化も異なり、カースト制度などを踏まえても制度がさまざまであるため、きちんと理解した上で対応することが求められます。そのため、現地に進出しました。

質疑応答:グローバル企業における海外マーケットへの対応について

司会者:「2031年3月期に海外事業の売上高900億円を目指すとのことですが、北米、欧州市場の位置づけはどのようにお考えでしょうか?」というご質問です。

布山:先ほどお話しした内容と重複する部分がありますが、ご説明します。当然ですが、マルチナショナル、すなわち各国のお客さまそれぞれに特徴があります。

わかりやすい例として、車載関係の事業を展開している日本企業のお客さまがメキシコで製造し、そこからアメリカに輸出する場合、関税対策として「これ以上は生産できない」「メキシコでの生産で関税がこれぐらいかかるようなら、メキシコを撤退しないといけない」「やはりアメリカ本土で生産までしないといけない」となります。

当社としては、日本からの物資供給で対応できる範囲は問題ありません。しかし、現地でのサポートが必要となってくる場合には、さまざまな手段を講じます。現地での開発を含めたニーズが生じることがほとんどなので、それに応じて欧米市場へ進出するかたちになると考えています。

当然ながら現代では、お客さま各社がグローバル化を進めています。グローバル化とは、中国に進出している企業もあれば、東南アジアやインドに進出する以前に欧米に工場を持っている大手のグローバル企業もあります。

もちろん国内市場も重要ですが、海外市場をより重視するお客さまが増えてきています。その中で「きっちりついてきてね」といったかたちでニーズを承っており、当社としては確実に対応していくことを基本としています。

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