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中外炉工業株式会社1964

東証プライム

建設業

目次

阪田守氏:2026年4月より中外炉工業株式会社社長執行役員に就任した阪田です。株主さま、お客さま、協力会社をはじめ、ステークホルダーのみなさまには、常日頃大変お世話になっており、この場をお借りして深く感謝申し上げます。

前任の尾崎が力強く牽引してきた経営を引き継ぎ、当社の経営理念を軸として、さらなる発展に努めていきます。また、今期は中期経営計画の最終年度として、全力で取り組む所存です。何卒よろしくお願いします。

スライドの目次に沿ってご説明します。当社グループの2025年度決算概要に加え、2026年度までの5ヶ年の中期経営計画の状況、さらに企業価値向上に向けた取り組みについてご説明します。

1. 2025年度 連結 業績と2026年度 予想の概要

2025年度の連結業績と2026年度予想の概要についてご説明します。2025年度の連結業績は、省エネ型大型プラント、電炉付帯設備、新エネルギー向け熱処理設備など、成長分野への積極的な営業活動と効率的な案件消化により、受注高以外のすべての項目で前年度実績を上回る結果となりました。

受注高は、規模より採算性を重視する方針のもと、前期比94パーセントの371億円となりました。

売上高は前期比103パーセントの373億3,200万円となり、利益面では、営業利益が前期比105パーセントの28億7,900万円、経常利益が前期比104パーセントの31億1,000万円となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の一部売却が寄与し、前期比156パーセントの46億6,800万円となりました。期初予想との比較でも、ほぼ予想どおり、または予想以上の着地となりました。

中期経営計画の最終年度となる2026年度の業績予想については、中東情勢の先行きが不透明であることから、中期経営計画公表当初に設定した受注および売上目標額を一部見直しました。しかし、付加価値を重視した経営方針を継続するべく、営業利益額を維持しています。

2. 連結 受注残高の推移

受注残高の推移についてです。2024年度以降は350億円を超える受注残を確保しており、2026年度期末の受注残高についても、引き続き高水準の360億円を確保できると見込んでいます。

3. 2025年度 連結 営業利益の増減要因

営業利益の増減要因の分析結果についてご説明します。2025年度の売上総利益は、増収の効果に加え、物価上昇分の価格転嫁や収益性の高い案件への注力、原価管理の改善といった売上総利益率の維持に貢献する取り組みにより、5億2,300万円増加しました。

また、この増加分が人件費の増加などによる販管費の上昇分を吸収し、営業利益は1億4,300万円増加しました。

4. 連結 資産・負債・資本の状況

バランスシートの状況についてご説明します。資産合計は前期末より25億4,600万円増加し、512億8,200万円となりました。

負債合計は3億2,600万円減少し198億円、純資産合計は28億7,200万円増加して314億8,100万円となり、財務健全性の基準としている自己資本比率は50パーセントを超える60.8パーセントとなりました。

5. 連結 研究開発費・設備投資額・減価償却費

研究開発費、設備投資額、減価償却費の状況はスライドのとおりです。2025年度は主に生産性向上を目的とした設計支援・調達支援システムへの投資など、設備投資を積極的に行いました。

2026年度以降も、生産性向上に寄与するシステムへの投資を継続するとともに、成長分野への進出を目指した技術開発や、GI基金・助成事業関連の大型テスト設備への投資を実施する予定です。

6. 連結 キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況についてご説明します。2025年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権および契約資産の減少により、62億5,900万円の資金増加となりました。

売上債権については、今後も継続して取引先と条件変更の交渉を行うことで、資金回収期間の短縮を図っていきます。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出があったものの、投資有価証券の売却により、26億8,400万円の資金増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期・長期借入金の減少や配当金の支払いにより、25億6,900万円の資金減少となりました。

これらの結果、現金および現金同等物の期末残高は64億2,900万円増加し、107億7,700万円となりました。

7. セグメント情報

セグメント情報です。2025年度は、プラント事業が売上・営業利益の両方で全体の業績向上に大きく貢献しました。これは、大型プラント案件の順調な進捗や、付加価値の高い燃焼システム案件の増加によるものです。

開発事業は、主に開発を行っていますが、開発が完了した事業も実施していることから報告セグメントとしています。その結果、営業利益は引き続きマイナスですが、将来につながる前向きな赤字と捉えています。

その他セグメントの営業利益は、若干の黒字にとどまりました。これは、中国経済の低調やアメリカの関税措置の影響を一部の海外子会社が受けたことによるものですが、今期は改善が見込まれています。

経営理念と中期経営計画

2022年5月13日に発表した5ヶ年の中期経営計画「経営ビジョン2026」の直近の状況についてご説明します。今年度が、この中期経営計画の最終年度となります。

当社の経営理念は「熱技術を核として新しい価値を創造し、これを通じて社会に貢献するとともに企業の繁栄と社員の幸福を実現する。」です。本中期経営計画では、この「新しい価値の創造」に着目し、3つの重要戦略を策定して計画を推進しています。

重要戦略の1つ目は「カーボンニュートラルを中心に新市場の創出」、2つ目は「既存商品のニーズ適合ブラッシュアップで拡販と利益向上」、3つ目は「働きがいのある職場作り」です。これら3つの重要戦略について、現在の状況をご説明します。

中期経営計画の進捗状況:連結業績目標

連結業績目標とその進捗についてご説明します。2025年度は、豊富な受注残を大きなトラブルなく消化するとともに、付加価値率を重視した経営を進めることで、重要な指標である営業利益を伸ばすことができました。

今期の予想については、冒頭でご説明したとおり、中東情勢の先行きが不透明であることを考慮し、当初の中期経営計画目標の数値を一部変更しました。しかし、即時即応の体制により、営業利益については中期経営計画当初の目標数値の達成を目指します。

重要戦略の指標と達成のための施策(1)

ここからは、3つの事業戦略における指標と、その達成に向けた施策の進捗状況についてご説明します。まずは、「カーボンニュートラルを中心に新市場の創出」についてです。カーボンニュートラル、ゼロエミッション、高機能材対応熱技術の3分野を柱とし、この分野での売上高を2030年に100億円、中期経営計画最終年度である2026年度には40億円とすることを目指しています。

(1)カーボンニュートラルを中心に新市場の創出

当社の脱炭素目標について、あらためてご説明します。当社は、サプライチェーン全体の排出量の中で、特に製品使用時の排出量が大きいことを受けて、当社基準による2050年に向けた脱炭素目標を設定しました。

スライドのグラフの縦軸は、当社の稼働中の製品が排出するCO2の量を示しています。パリ協定の目標基準年である2013年の排出量は年間約1,200万トンで、日本全体のCO2排出量の約1パーセントに相当します。当社は、2050年までに実質ゼロを目標として設定しています。

既存商品以外でのCO2削減も含め、2050年にカーボンニュートラルを達成する方針です。グリーンイノベーション事業の研究成果を活用し、電熱・水素・アンモニア関係の脱炭素型工業炉や水素系ガス加熱装置などの社会実装を進め、目標達成に取り組んでいきます。

また、2025年度の国内製造業の能力指数・稼働率指数を考慮した2013年度からの累計削減量は277万トンとなり、削減割合は23パーセントに達しました。これにより、2026年度目標の20パーセントをすでに達成しています。

(1)カーボンニュートラルを中心に新市場の創出

このテーマの2025年度実績についてご説明します。主な商品は、NEDOグリーンイノベーション基金事業、水素還元用加熱技術開発、電炉ダストリサイクル設備などです。売上高は8億7,000万円となりました。

カーボンニュートラルに関するトピックスをご紹介します。1つ目は、台湾鉄鋼最大手のCSC社と脱炭素燃焼技術に関する基本合意書を締結したことです。海外においても、当社の脱炭素燃焼技術に大きな期待が寄せられています。

2つ目は、神戸製鋼所向けに国内最大級となる水素燃焼金属加熱実証炉を納入したことです。当社の最新制御システムが複数採用され、IoTの面でも高く評価されています。

重要戦略の指標と達成のための施策(2)

2つ目の事業戦略は、「既存商品のニーズ適合ブラッシュアップで拡販と利益向上」です。国内外の経済環境が変化する中、既存商品をブラッシュアップして顧客のニーズを捉え、営業利益の増加につなげる必要があります。製品の機能改善や応用展開を通じて市場拡大を達成し、2026年度には2021年度から売上高を112億円積み上げ、営業利益を20億6,000万円増加させる計画です。

(2)既存商品のニーズ適合ブラッシュアップで拡販と利益向上

このテーマの2025年度実績についてご説明します。売上高は110億円となりました。また、研究開発費の累計は投資を含めて7億3,000万円です。

受注状況ですが、プラント事業では前期に引き続き、鉄鋼関連で電炉シフトなどの脱炭素化に向けた投資が活発であり、電炉付帯設備の受注が多くありました。また、その他加熱炉や火炎内処理設備の受注も好調です。一方で、熱処理事業では当社商品のブラッシュアップによる新エネルギー関連の大型受注が相次ぎました。

重要戦略の指標と達成のための施策(3)

3つ目は、「働きがいのある職場作り」です。当社では、働きがいのある職場とは、努力が結果につながる職場であると考えています。結果とは顧客満足であり、それが営業利益につながります。当社は、この結果の最大化を図ります。

一方、ワークライフバランスの改善は働き方改革の一環として、当社の経営課題となっています。総実労働時間を短縮するためには生産性の向上が必須です。そのため、中期経営計画における施策により、営業利益増加と総実労働時間の短縮を両立させることにより、生産性を大幅に向上させ、働きがいのある職場の実現を目指しています。

(3)働きがいのある職場作り

このテーマの2025年度実績についてご説明します。1人当たり営業利益は625万5,000円となり、継続して増やせています。前年から33万円増加するとともに、目標額を上回る結果となりました。

一方で、1人当たり総実労働時間は、引き続き効率化を進める過渡期にあり、前年より68時間減少して2,041時間となっています。

2025年度のシステム投資額は4億円です。2022年に新設した業務改革推進室が導入を進めている設計支援システムおよび調達支援システムは、今年度から本格的な運用が始まります。今後はさらに生産性向上の効果が出てくると期待しています。

また、女性管理職が表彰されるなど、人材活用面でも評価される機会が増えています。これからも、より良い職場作りを多方面で進めていきます。

9. 企業価値向上に向けた取り組みの状況

ここからは、企業価値向上のための施策の現在の状況についてご説明します。公表している7項目のうち、6番目の女性管理職比率は未達成の状況にあり、引き続き目標達成に向けて努めていきます。

それ以外の6項目についてはおおむね順調に推移しており、すでに実施を完了、または達成して継続しています。

9. 企業価値向上に向けた取り組みの状況

「資本コストを意識した経営の実現に向けての対応」についてご説明します。この課題の重要な指標であるROEとPBRについては、当社が成長戦略と株主還元施策を推進したことにより、いずれも改善傾向にあります。ROEについては、政策保有株式の売却益を除いた数値でのさらなる向上に努めていきます。

9. 企業価値向上に向けた取り組みの状況

今後も、政策保有株式の適切な縮減、統合した研究所の活用促進、AIなど業務改革への投資、さらにはサステナビリティ活動の推進により、企業価値の向上に努めていきます。

9. 企業価値向上に向けた取り組みの状況

配当金についてです。スライドの表に記載のとおり、税引後営業利益(NOPAT)の60パーセント以上を目指し、自己株式取得を含めた総還元性向は50パーセント以上を目指しています。

次期中期経営計画が始まる2027年度以降の配当方針については、計画発表時にご報告する予定です。

ご説明は以上です。今後とも、なお一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。ご清聴ありがとうございました。

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