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「日米アクションプラン」と「共同ファクトシート」に見える本気

足元の米国、イスラエル、イラン間の争いによって、連日株式市場では急騰、急落が巻き起こっており、特に投資経験の浅い投資家の方々にとっては、心の休まらない日々となっているでしょう。あまりにも激動の毎日が続き、今や遠い記憶にも思えますが、高市首相の国会答弁をきっかけに、1月6日には軍民両用(デュアルユース)製品の輸出規制を中国政府が強化すると発表して話題になりましたね。2月にも追加の締め付けがありましたが、中国が3月20日に公表したデータによると、1月から2月で見るとまだ影響は明確に表面化していません。ただし、3月以降に影響が出てくるとの見方が多く、予断を許さない状態です。そんな中、日本と米国の間で、「重要鉱物サプライチェーン強靱性のための日米アクションプラン」が策定されました。また、日米首脳会談に先立って行われていた会合を踏まえて公表された「共同ファクトシート」では、具体的な13件のプロジェクトも支援対象候補として紹介されています。例えば資料内では、三菱商事、三井物産、住友商事といった総合商社のほか、三菱マテリアル、住友金属鉱山などの大手企業が確認できます。世界情勢はもちろんのこと、南鳥島沖でのレアアース泥試掘成功でも感じられる技術開発の進展具合も踏まえ、いよいよ日米協力のもと、重要鉱物サプライチェーンの強靱性の確保に向けた動きが今後本格化していく気運が強まっています。そこで、今回は参考までにテーマ「レアアース」に属する企業の一部を紹介します。他にも銘柄があるので、ぜひ調べてみてください。

世界トップ級の技術力で存在感、幅広い用途を支える素材メーカー

第一稀元素化学工業(4082) 第一稀元素化学工業(4082)は、ジルコニウム化合物の世界トップメーカーです。経済産業省が認定した「グローバルニッチトップ企業100選」に選定されたこともあります。ちなみに、ジルコニウムは、産業機器から家庭用品まで幅広く活用されています。
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日米支援候補の案件が追い風、資源開発で存在感を示す総合商社

三井物産(8031) 三井物産(8031)は、言わずと知れた総合商社です。米Atlas Lithium Corporationは、ブラジル・ミナスジェライス州においてリチウム精鉱を生産する「Neves」プロジェクトの開発を進めており、三井物産が同社に出資しています。日米政府は、このプロジェクト開発に対する金融支援を検討していることが、「共同ファクトシート」で一例として示されています
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海底6,000mの技術開発に参画、資源回収で注目されるエンジニアリング企業

東洋エンジニアリング(6330) 東洋エンジニアリング(6330)は、エンジニアリング会社で、アンモニア技術に知見があるのも魅力の1つです。同社はJAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)の委託を受けて、これまで培ってきた資源開発技術、サブシー技術を活用して、海底6,000mからレアアース泥を回収するシステムの技術開発の一部に携わっています。
▼東洋エンジニアリング(6330)の最新記事を読む▼ 東洋エンジニアリング株式会社 - ログミーファイナンス

海洋土木の強みを発揮、海底資源開発の進展に貢献する建設会社

東亜建設工業(1885) 東亜建設工業(1885)は、特に海洋土木に強みを持つ建設会社です。同社技術研究開発センター内の資源・エネルギーグループでは、レアアース泥を含めた海底資源開発に向けた研究開発にも取り組んでいます。実際に内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)等のプロジェクトにて協力を行い、技術開発の進展に貢献してきました。
▼東亜建設工業(1885)の最新記事を読む▼ 東亜建設工業(1885)、次期中計の投資計画額を500億円に拡充 10年後に売上高5,000億円、営業利益300億円を目指す

値動きの荒さに注意、資源確保の重要性から関連動向を追いたい局面

レアアース関連は、投資テーマとしては注目度が下がっていた時期も長かった印象ですが、ここに来て期待感の高さが上がっていることもあって、銘柄によっては値動きが非常に激しくなっている側面があります。手掛ける際は、過度なリスクを取り過ぎないように注意する必要がありますね。とはいえ、投資をするか、しないかを抜きにしても、資源の少ない日本にとって資源確保はもちろんのこと、その資源の再利用を含めた効率的な運用はいずれにしても死活問題となります。日本全体に関わる話題ですから、関連ニュースの動向にはアンテナを高くしておきたいところですね。

執筆:RAKAN RICERCA株式会社
国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。


※記事内容、企業情報は2026年3月25日時点の情報です。
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