2026年5月期第3四半期決算説明
アクセルスペースHD、「GRUS-3」の製造・開発は順調に進捗 受注残高は548億円に到達
ビジョン・ミッション

中村友哉氏(以下、中村):本日はお忙しい中、ご参集いただきありがとうございます。アクセルスペースホールディングス代表取締役の中村です。
当社は「Space within Your Reach~宇宙を普通の場所に~」をビジョンに掲げ、小型人工衛星を活用したビジネスを推進しています。私は大学生の時に手のひらに乗るような、当時世界最小の人工衛星の開発に取り組みました。その経験を活かし、数人の仲間とともにアクセルスペースを起業しています。
これまでに築き上げてきた独自の小型衛星技術を活用し、宇宙を誰もが当たり前に使える新しい社会インフラとして普及させていきます。
目次

本日は第3四半期の決算について、4月14日に公表した資料に基づき、事業概要および事業進捗を私から、業績概要を取締役の折原からご説明します。
2026年5月期 第3四半期 ハイライト

まず、事業概要および事業進捗です。当第3四半期における重要なポイントは次の3点です。業績面では、受注残高が548億3,500万円まで積み上がりました。これは主に防衛省から「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を受注したことによるものです。
研究開発・製造では、2027年5月期に打上げを予定している「GRUS-3(グルーススリー)」7機の製造が進みました。現在、「GRUS-3」は打上げ機体の製造が最終段階に入っています。
事業面では、JAXA宇宙戦略基金第二期に3件が採択され、今後の事業成長に向けて着実に準備を進めています。
当社の事業

ここからは、各事業セグメントの進捗についてご説明します。スライド上段に示しているAxelLiner事業セグメントは、お客さま向けに衛星を開発・製造して提供する事業です。
創業当初から、お客さまに向けた専用衛星の受託開発事業を行ってきましたが、より多くのお客さまに早く、安く衛星を活用していただくため、少量多品種の量産を可能にし、さらに最新のAI・デジタル技術で顧客体験の革新を目指して事業の再定義を行ったのが、現在のAxelLiner事業です。
スライド下段に示しているAxelGlobe事業セグメントは、自社の地球観測衛星群から得られる画像データを販売する事業です。また、それらのデータに解析などの付加価値を加え、ソリューションとして提供します。
衛星画像を販売するという点では、すでに上場しているSAR衛星事業者さまと近いビジネスモデルとなります。
AxelLiner事業の実績

それぞれの事業セグメントの詳細についてご説明します。AxelLiner事業の主な顧客は、国内の政府機関です。
Kプログラムにより目指す技術開発

AxelLiner事業の売上の多くを占めるのは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託研究である「Kプログラム」です。
このプロジェクトが目指すのは、衛星光通信技術の獲得です。宇宙空間に存在する衛星は、地上と通信するアンテナを設置している場所の上空にいる時にしか通信ができません。低軌道衛星の場合、地上から見ると高速で移動するため、地上と常時通信することはできません。
例えば、当社のAxelGlobe向け衛星の場合、衛星の周回に応じて1回当たり平均10分程度の通信を1日に14回から15回程度行うことが可能です。
「Kプログラム」では、光を利用した通信で衛星同士を直接接続し、最もアンテナに近い衛星までデータをバケツリレーのように転送するシステムを開発しています。この技術により、衛星が取得したデータを地上へ届けるまでの時間を大幅に短縮することが可能になります。
当社はこのプロジェクトにおいて、小型光通信衛星やネットワーク統合制御システムの開発に加え、システム実証のための光通信機を搭載した地球観測衛星および地上局の構築を担当しています。
軌道上実証サービスにおける当社の特徴

AxelLiner事業のもう1つの大きな柱が、軌道上実証サービス「AxelLiner Laboratory」(通称、AL Lab)です。過酷な宇宙空間で使用される宇宙用機器は、多くの場合、実際に宇宙で正しく動作するか、長期間にわたって宇宙で使用できる耐久性があるかを、顧客である衛星メーカーに問われます。
この「宇宙で想定どおりに動作するか」を検証する作業を軌道上実証といいます。現在、自動車など他業種のメーカーが宇宙業界へ参入するケースが増えている一方で、軌道上実証を担う組織や提供機会は非常に限定的です。
この状況を受けて、JAXA宇宙戦略基金第三期においても、軌道上実証に関するテーマが盛り込まれています。当社はこの課題に対し、AxelLiner事業で開発した汎用衛星により、軌道上実証の機会を提供します。
お客さまによって実証したい機器の大きさが異なるため、お客さまに必要な衛星の区画だけを相乗りのようなかたちで提供していきます。将来的には定期的な打上げが行えるように、事業を推進していきます。
AxelGlobe事業の実績

AxelGlobe事業の概要です。スライド左側のグラフが示しているとおり、自社衛星の機数が1機から5機に増加した際に利用が急増しています。
機数の増加が観測頻度の向上や撮影面積の拡大につながり、お客さまのより広範なニーズに応えた結果であると考えています。2027年5月期に打上げ予定の7機の「GRUS-3」により、さらに撮影面積や観測頻度は向上する見込みです。
また、特徴的なのは顧客属性で、宇宙ベンチャーには珍しく、民間企業や海外における売上も一定程度計上しています。
AxelGlobe事業:画像データ販売の流れ

AxelGlobe事業に関しては、画像やデータの納品に応じて売上が計上されます。スライド左下の農業の図をご覧ください。当社が運用する光学衛星では、可視光線以外にも近赤外線のデータを取得することができ、これらを活用することで作物の生育状況を把握することが可能です。
光学画像は、電波で見るSAR画像と異なり、悪天候時や夜間には撮影できないというデメリットがあります。
しかし、人間の見た目に近い直感的な画像が得られるため、活用の幅が広く、広範囲を高頻度で観測でき安価にデータを提供できるなど、多くのメリットがあります。そのため、安全保障以外にもさまざまな産業での利用が広がりつつあります。
AxelGlobe事業の事業進捗:地球観測データ

光学衛星画像の需要は、世界全体で見ても安全保障が多くを占めていますが、今後は民間需要の大幅な拡大が見込まれています。したがって、安全保障を安定した収益の柱としつつ、民間事業者や新興国向けにより高付加価値なサービスを提供することが、今後の売上拡大において重要であると考えています。
そのため、データを活用してお客さまの課題を解決するソリューションの展開も重要視しています。2026年2月には、宇宙の利活用ビジネスにおいて、アフリカ諸国との共創、ともに作ることを目指すコンソーシアムを設立しました。
初号案件として、衛星データを活用した社会課題の解決を目指し、エチオピアの民間企業と覚書を締結しました。
また、国土交通省・国土地理院の電子国土基本図関連プロジェクトでは、複数回撮影した同一地点の画像を組み合わせて雲のない画像を生成する技術を開発し、3年間継続的に衛星データを提供しています。
このように、お客さまのニーズや用途に応じて、衛星画像の活用事例を拡大しています。
AxelGlobe事業:案件進捗

当社の今後の成長において収益の柱となるのが安全保障案件です。2月に契約締結を発表した防衛省の衛星コンステレーション事業は、当社にとって非常に重要なマイルストーンとなる案件です。
当社は唯一の光学画像提供事業者として参画し、事業総額2,831億円のうち、5年間で税抜きで436億円を上限として売上高に計上する予定です。
その他の事業進捗

安全保障領域での顧客ニーズへの対応力強化を図るため、3月に新しいグループ会社として、株式会社アクセルスペースディフェンス&インテリジェンスを設立しました。
その他の事業進捗

今後の事業発展に向けた技術開発の仕込みも進めています。JAXA宇宙戦略基金第二期の技術課題において、当社グループは3件採択されました。宇宙戦略基金については、当社の事業戦略に基づき、今後必要となる技術開発の方向性に合致する案件を慎重に検討した上で応募を行っています。
今回採択された、スライドの表の一番上に示している「衛星編隊・旅客機観測によるCO2発生源別排出量・吸収モニタ」については、後ほど折原より詳細をご説明します。本3件は、いずれも第3四半期末の受注残高には含まれていない案件です。
今後の衛星開発計画と打上げスロットの確保

今後の衛星開発と打上げ予定についてご説明します。スライド表内に緑と青のグラデーションで示している13機の打上げスロットは、すでに確保しています。表内下段のAxelGlobe事業で利用する来期2027年5月期および2028年5月期に打上げ予定の自社衛星についても、確保済みのスロットに含まれます。
なお、今回の決算と同時に業績予想修正を発表しましたが、現在公表している今後の打上げ予定に変更はありません。進捗については株主や投資家のみなさまにもお伝えできるよう、適宜開示を行っていきます。
AxelGlobe事業の成長:民間企業へ顧客層拡大

2027年5月期は新たに7機の次世代衛星を打上げる予定であり、現在、打上げに向けた最終段階に入っています。この7機がコンステレーションに加わることで、より高品質な地球観測データを、より高頻度かつ安定的に提供できる体制が整います。
この増強により、地球観測の利便性を大きく高め、お客さまの期待にこれまで以上に応えていきたいと考えています。
以上で直近の事業進捗の説明を終了します。続いて、第3四半期の実績および修正した業績予想について折原よりご説明します。
業績推移

折原大吾氏(以下、折原):取締役経営管理本部長の折原です。ここからは、当社の業績概要についてご説明します。当第3四半期は、AxelLiner事業に含まれる「Kプログラム」の影響により、前年同期比で減収減益となりました。
ただし、この減収は「Kプログラム」のニーズの変化などが要因ではなく、研究開発における製造フェーズの変化によるものです。
減益要因としては、主に販管費の増加が挙げられます。スライド中央のグラフに、研究開発費の増加を示しています。当社の人工衛星は、地上での検証に利用する機体の開発費用を研究開発費として計上しています。
2027年5月期に打上げ予定の「GRUS-3」および2028年5月期に打上げ予定の高分解能衛星3機について、地上検証機体の製造に取り組んだ結果、研究開発費が増加しました。詳細は22ページでご説明します。
四半期業績推移

四半期ごとの売上高推移です。四半期ごとにばらつきがあり、第4四半期に売上が大きくなる傾向が見られます。
連結四半期純損失 増減要因(前年同期比)

本スライドでは、前年同期比での利益増減要因を分解したものを示しています。要因を粗利、販管費、営業外損益以下に分けると、減収による粗利の減少は第2四半期に続き限定的です。販管費の変化は、研究開発費、人件費および採用費の増加が主な要因となっています。
営業外損益以下の変化は、補助金収入の変動、資金調達関連費用の増加が主な要因です。営業外収益に計上した補助金収入は、35ページ右側に記載している「超小型衛星コンステレーション技術開発実証事業」によるものです。
本件では、衛星の製造費用に対して3分の2が補助されます。前年同期に受領した補助金の対象期間においては製造費用が多く発生していたことから、前年同期と比較すると補助金収入が減少しました。
また、今回の決算とともに特別損失の計上を発表しています。現在、営業赤字が続いているため、当第3四半期に計上していたAxelLiner事業に関わる固定資産について減損を行いました。次のページ以降でセグメント別に詳しくご説明します。
セグメント別実績:AxelLiner事業

ここからは、セグメント別に前年同期比の業績推移をご説明します。AxelLiner事業の「Kプログラム」は、第3四半期の連結売上高の約77パーセントを占めています。本案件は、開発計画をもとに進捗に応じて発生する材料費・経費等の売上原価に、契約上の一定の利益率を乗じて売上を計上しています。
したがって、設計、製造、試験に比べ、材料調達時や打上げ時は原価発生が相対的に大きくなり、結果として売上高が大きくなる構造となっています。
前年同期では、原価発生が大きくなる事前実証機の部材購入が進んでいましたが、当第3四半期では原価発生が少なくなる製造段階に移行しつつあるため、前年同期比で減収となっています。なお、衛星開発フェーズにおける費用および資産化の流れについては、56ページをご覧ください。
セグメント別実績:AxelGlobe事業

AxelGlobe事業は、政府系案件が増加した一方で、民間案件の減少が影響し、売上は前年同期とほぼ同水準となりました。
政府案件については、39ページのパイプライン表に示しているとおり、複数の案件を獲得できました。一方で、民間案件については、一部の海外案件の組成が中止されたことから売上高が減少しました。
また、セグメント損失の増加は、「GRUS-3」および高分解能衛星の研究開発の進捗によるものです。
業績推移見通し

今期の業績予想についてご説明します。4月14日に2026年5月期通期の業績予想の修正を公表しています。
業績予想(連結)

売上高は、36億4,600万円から25億円に修正しました。補助金収入を合わせた総収入も、41億2,300万円から30億円に修正しています。一方で、営業損失および経常損失は、当初計画よりも損失額が若干減少する計画です。
親会社株主に帰属する当期純損失は、4月14日に公表した固定資産の減損計上に伴い、当初計画より若干増加する見込みです。
セグメント別業績予想:AxelLiner事業

セグメント別業績予想の修正についてご説明します。AxelLiner事業においては、「Kプログラム」の高額部材の一部納入が当期から翌期に後ろ倒しとなった結果、売上原価の減少に伴い売上も減少する見通しです。これは納入時期の変更によるもので、受注金額に変更はないため、翌期には概ね回復できる見通しです。
また、「AxelLiner Laboratory」の一部案件についても、契約組成のタイミングが来期にずれ込む見通しとなり、売上高予想が減少することとなりました。
セグメント別業績予想:AxelGlobe事業

AxelGlobe事業は、国内事業において防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」およびその他国内案件が前回発表予想を上回る見込みです。一方で、一部の海外案件において案件組成が中止となったことから、売上高予想が減少しています。
売上総利益については、売上原価の計上基準を精査し、一部を販管費に振り替えた結果、前回予想よりも増加する見込みとなりました。
販管費、営業外費用等の修正要因

販管費、営業外費用等の修正要因についてです。販管費については、経費の抑制や予定していた一部の研究開発費の発生が翌期となる見込みであることから、減少を予想しています。また、当社グループが保有する固定資産について、第3四半期までに3億3,900万円の減損損失を計上しました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、前回業績予想の38億7,900万円から40億円に下方修正しています。以上が業績修正の概要です。
セグメントごとの受注残高推移

一方で、これらの修正は契約を締結している受注に影響を与えるものではありません。受注残高は、防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」や民間企業案件の契約などにより、前年同期比および第2四半期比のいずれも大幅に増加しています。
また、先ほど中村よりご紹介した宇宙戦略基金の受注もさらに積み上がっていきます。今後は防衛省案件をはじめ、現状で獲得している受注を着実に実行していきます。
AxelLiner事業のパイプライン

ここからは、事業のパイプラインについてご紹介します。まず、AxelLiner事業の今後のパイプラインについてです。スライドに、契約済みまたは期間内の一部契約済みの案件を記載しています。
AxelLiner事業の事業進捗:主要プロジェクト

事業の主要な売上を担っているのは、スライド左側に示している「Kプログラム」です。2026年5月期第3四半期末時点の受注残高は87億7,900万円です。
Kプログラムの進捗

「Kプログラム」は、2031年度までのプロジェクトで、現在は第3期に差し掛かっています。NEDOの会計年度である2028年度までに実施予定の打上げに向けて、現在、要素技術の開発が進んでいます。なお、この案件は売上高に計上されるものです。計上方法の詳細は54ページをご覧ください。
「AxelLiner Laboratory」(AL Lab)の進捗

AxelLiner事業では、民間案件の受注も進捗しています。Pale Blue社のような宇宙産業向け機器を製造する顧客に対して、実証サービスを提供するだけでなく、当社グループ自体が衛星用機器を使用するユーザーとしての視点から得た知見を活用し、実証を支援していきたいと考えています。
AxelLiner事業の事業進捗:宇宙戦略基金

新たにパイプラインに加わった案件をご紹介します。宇宙戦略基金第二期に採択された「衛星編隊・旅客機観測によるCO2発生源別排出量・吸収モニタ」では、衛星コンステレーションと航空機を組み合わせ、CO2の発生源別の排出量と吸収量を測定する世界初の技術開発を目指しています。
気候変動という社会課題に対するソリューションの一手として位置づけており、将来的な事業機会の可能性を見据えて取り組んでいます。
AxelGlobe事業のパイプライン

AxelGlobe事業の今後のパイプラインです。衛星コンステレーション事業を来期以降の収益の柱としつつ、今後の「GRUS-3」のサービス投入を見据えて、顧客獲得のための営業・事業開発に取り組んでいきます。
今後獲得を目指す主なプロジェクト

当社が今後獲得を目指す主要なプロジェクトについてです。宇宙戦略基金については、個別の公募案件に関する応募状況や検討内容の詳細は現時点では開示していませんが、発表が可能になったタイミングで適時IR開示にてお知らせします。
IR活動について

今後打上げ予定の「GRUS-3」プロジェクトの進捗も含め、引き続き投資家のみなさまに当社をご理解いただけるよう、IRサイトや「note」、SNSで情報発信に努めていきますので、ぜひご覧いただけたらと思います。
私からの説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:新子会社設立の狙いについて

司会者:「新子会社の今後の狙いを教えてください。他社は安全保障のためにハードを作る会社を作ったり、ソフトウェアエンジニアを集める等の動きをしているケースもありますが、具体的な構想はあるのでしょうか?」というご質問です。
折原:株式会社アクセルスペースディフェンス&インテリジェンスを設立しました。この会社は、安全保障に関する案件を獲得し、デリバリーすることを目的としています。さらに、今後の安全保障ニーズを国内だけでなく海外でも広く獲得していきたいという趣旨で設立したものです。
また、国内においても、安全保障に関しては情報管理の面で通常の管理とは異なる高いレベルが求められることがあります。それらに対応することを目的に、新たな子会社を設立しました。
質疑応答:「GRUS-3」打上げ後の減価償却費と研究開発費について

司会者:「来期の『GRUS-3』打上げ後、減価償却費の発生に加え、高分解能衛星の研究開発費もあることを考えると、費用がかなり重くなるのではないかと考えていますが、いかがでしょうか?」というご質問です。
折原:当社は2027年5月期に中分解能衛星「GRUS-3」を7機打上げる予定です。当社の衛星開発について少しご説明します。衛星は、まず地上で試験を行うエンジニアリングモデル(EM)というフェーズと、その後に実際に打上げるフライトモデル(FM)という段階の2つに分けられます。
EMの段階では、発生する費用は研究開発費として計上されます。その後、FMの段階に進むと、費用はバランスシートに計上されます。資産に計上された人工衛星は、商用運用がスタートすると5年間にわたり減価償却が発生します。したがって、今後「GRUS-3」の運用を開始すると、減価償却が発生することになります。
また、研究開発費については、「GRUS-3」は打上げ段階に入っているため減少傾向にあります。一方で、2028年5月期に打上げを予定している高分解能衛星については、現在も研究段階にあり、研究開発費は引き続き発生すると想定しています。
質疑応答:「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」の開始について
司会者:「『衛星コンステレーションの整備・運営等事業』は4月開始とのことでしたが、予定どおり開始されていますか?」というご質問です。
折原:予定どおり、4月から開始しています。
質疑応答:「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」の売上計上について

司会者:「防衛省の『衛星コンステレーションの整備・運営等事業』の計上にはボラティリティがあるのでしょうか?」というご質問です。
折原:売上の計上については、詳細は差し控えますが、比較的安定的に計上できるものと現時点では想定しています。
質疑応答:販管費・人件費の見通しについて

司会者:「2027年以降の『GRUS-3』や高分解能衛星の打上げに伴い、販管費や人件費はどの程度の増加を見込んでいますか?」というご質問です。
折原:個別の詳細な数値の開示は控えますが、イメージとしては、研究開発費は今期程度の水準が続くと想定しています。「GRUS-3」の研究開発費は、FMフェーズに移行したことにより減少しましたが、高分解能衛星に関する研究開発費の発生を見込んでいます。
人件費については特段大きな増加は想定していませんが、今後の事業拡大ペースに応じて一定程度の増加を見込んでいます。
質疑応答:海外の民間案件におけるニーズと今後の取り組みについて
司会者:「『GRUS-3』で民間案件を伸ばしていきたいとのことですが、本当にニーズがあるのでしょうか? 海外案件をロストしているというご説明があったので、あらためてお聞きしたいです」というご質問です。
折原:海外の民間案件においては、ニーズはあると認識しています。これまでの活動を通じて、大型案件について提案できる段階にきましたが、今後は提案件数の増加および海外での提案力の強化が、依然として必要な状況であると認識しています。

また、「GRUS-3」の投入により、製品力の向上が見込まれます。今後はこれらを強みとして活かしながら、案件の獲得を目指していきたいと考えています。
質疑応答:黒字化の時期について
司会者:「複数のアナリストレポートで来期黒字化のガイダンスが出ていますが、その見立てについての見解を教えてください」というご質問です。
折原:アナリストレポートが出ていることは認識していますが、個別のレポート内容についての説明は差し控えます。黒字化の時期については、現時点では明言していません。
一方で、先ほどお話ししたとおり、防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を獲得し、4月からデリバリーを開始しています。2027年5月期には「GRUS-3」7機の打上げを予定しており、その後デリバリーを開始する予定です。
また、「AxelLiner Laboratory」やNEDOの「Kプログラム」の進捗もあり、今期以降、売上の大幅な増加を見込んでいます。
質疑応答:減損が続く理由について
司会者:「AxelLiner事業の資産において減損が続く理由を教えてください」というご質問です。
折原:AxelLiner事業は、サービスの開始から比較的間もないため、減損の判定については保守的に見積もっています。キャッシュ・フローベースで見積もりを行った結果、現状では減損を行うことを判断しています。
今後、「AxelLiner Laboratory」の事業が立ち上がることで、キャッシュ・フローの見積もりが改善することが想定されます。それに伴い、減損のリスクも変化する可能性があると考えています。
質疑応答:「Kプログラム」の進捗について

司会者:「『Kプログラム』の進捗について教えてください。光部品モジュールの供給が厳しいという声を聞いています」というご質問です。
中村:「Kプログラム」は、現在計画どおり進んでいます。NEDOの会計年度の2028年度までに打上げ予定の衛星の開発が進行中です。今後、部品供給などで問題が生じた場合は、速やかにご報告します。
質疑応答:2027年5月期の先行投資について

司会者:「来期の先行投資は何を想定していますか?」というご質問です。
折原:先行投資という観点では、研究開発費が中心になると思います。2028年5月期に向けて高分解能衛星の開発を進めていきますので、大きなものとしてはそちらが先行開発の対象となるかと思います。
質疑応答:ホルムズ海峡の封鎖による影響について
司会者:「ホルムズ海峡の封鎖による影響は受けていますか? 画像撮影ニーズが増えているのではないでしょうか?」というご質問です。
折原:ホルムズ海峡の状況を受けて、急激なニーズの高まりはありませんが、報道で当社の画像を活用していただくケースが出てきていると理解しています。
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