銘柄発掘|精密ねじ・製造自動化・AI需要、累進配当を導入した精密ねじ大手
生成AI需要でデータセンター向け製品が拡大、世界トップクラスの生産力を有する精密ねじ大手
国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、日東精工を取り上げます。

工業用ねじから自動化装置まで展開、製造工程の課題を解決する事業構造
日東精工(5957)は、製造現場で使う工業用ねじを中心に、ねじを締める装置や品質を測る機器まで手がけます。工業用ねじでは世界トップクラスの生産能力を有し、多品種・大量供給に対応できる体制を強みとしています。部材供給にとどまらず、締結作業の自動化やデータ活用まで領域を広げ、顧客の工程課題に対応している点が特徴です。
2025年12月期の連結売上高は502.38億円、営業利益は34.31億円でした。事業は、工業用ねじを扱う「ファスナー」、流量計・計測機器・分析機器などの「制御」、自動ねじ締め機を中心とする自動組立装置の「産機」、医療関連の「メディカル」に分かれます。
売上構成はファスナー事業が371.03億円(73.9パーセント)、制御事業が67.1億円(13.4パーセント)、産機事業が62.74億円(12.5パーセント)、メディカル事業が1.45億円(0.3パーセント)で、収益の中心は売上の約7割を占めるファスナー事業となっています。
生成AI需要で拡大するデータセンター向け精密ねじ
ファスナー事業では、自動車の高度化に関連する需要に加え、生成AI需要を背景としたデータセンター向けや、ゲーム機向けの精密ねじが伸びています。2025年12月期は売上高が前期比10.2パーセント増、営業利益が同38.8パーセント増となりました。
データセンター向けにも展開する「CPグリップ」は、ねじ先端のマイクロカプセルからオイル系粘液がにじみ出して粉を粘着し、飛散や落下を防ぐ設計です。生成AI需要の拡大を背景にデータセンター向け製品の需要が拡大していると同社は説明しています。
フィジカルAI時代の製造現場で価値が高まる「ねじ締め自動化」
省人化の進展に合わせた「ねじ締めの自動化」も、同社が強化している領域です。協働ロボットに搭載できるねじ締めユニットは、締付けデータの収集まで含めた運用を想定しており、ロボットセルでの組立作業に組み込みやすい設計です。
製造現場では作業そのものの自動化に加えて、締付条件をデータとして残し、異常検知や工程改善につなげる動きも広がっています。機械やロボットの動作をAIとセンサーで最適化するフィジカルAI化の流れの中で、ねじ締め作業をデータ化できる装置の価値が高まる可能性があります。
新中計「Mission G-final」で営業利益60億円を目標
2026年12月期は新中期経営計画「Mission G-final」の初年度に当たります。最終年度の目標として営業利益60億円を掲げ、2026年12月期連結業績予想(売上高520億円、営業利益38億円)からの積み上げを目指します。
同計画では、ファスナー領域でCASE(自動車のコネクテッド化・自動運転・シェアリング・電動化)関連やDX化(AI、センシング)に対応した製品拡販を掲げています。
DOE3%目標と累進配当で株主還元を強化
株主還元については、2026年12月期の年間配当は1株24円を予想しています。2026年3月10日の終値774円で計算すると、予想配当利回りは3.10パーセントとなります。
中期経営計画期間中はDOE(純資産配当率)3.0パーセント以上を最終年度目標とし、1株24円を下限とする累進配当を導入しています。利益水準だけでなく株主資本も意識したDOE目標に下限配当を組み合わせることで、配当の安定性を重視する株主還元方針を示しています。
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日東精工 が登壇する3月15日(日)開催セミナー
タイムテーブル
・11:00〜11:05
オープニング
・11:05〜11:55
①明和産業(8103)
・12:00〜12:50
②kubell(4448)
・12:55〜13:45
③Hmcomm(265A)
・13:55〜14:45
④日東精工(5957)
・14:55〜15:45
⑤ラクーンHD(3031)
・15:50〜16:40
⑥富士製薬工業(4554)
▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】
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※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。
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これから開催予定のセミナー
執筆者プロフィール
執筆:西田哲郎ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2026年3月6日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。
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