2026年1月期決算説明
ノースサンド、売上高・営業利益ともに過去最高を更新 「ファンづくりサイクル」により持続的な成長を目指す
目次

前田知紘氏(以下、前田):2026年1月期通期の決算説明を行います。株式会社ノースサンド代表取締役社長CEOの前田です。本日のアジェンダは、スライドのとおりです。最初に会社概要、続いて2026年1月期通期業績、2027年1月期通期業績予想、最後に中長期経営目標をご説明します。
会社概要|基本情報

株式会社ノースサンドの会社概要をご説明します。当社は2015年7月10日に創業し、今年で創業11年目を迎えます。本社は東京の銀座にあり、関西に支社、福岡に営業所を構えています。従業員数は、2026年1月末時点で1,762名です。
会社概要|ビジネスモデル・収益構造

当社のビジネスモデルについてです。スライド左側に示しているように、ノースサンドがお客さま向けにITコンサルティングやビジネスコンサルティングのサービスを提供し、その対価としてフィーをいただく、非常にシンプルなビジネスモデルです。
売上は、コンサルタント数・稼働率・平均単価の3つの要素を掛け合わせたもので構成されています。
2026年1月期 通期業績|経営成績

2026年1月期の通期業績についてご説明します。
経営成績についてです。売上高は261億8,500万円で、前年同期比59.5パーセント増加しました。営業利益は55億4,700万円で、前年同期比100パーセント増、営業利益率は21.2パーセントで、前年同期比4.3ポイント増加しました。いずれも、過去最高を更新しています。
売上を構成する主要KPIについてです。コンサルタント数は1,453名となり、前期末から513名増加しています。
稼働率は引き続き90パーセント以上を維持しました。既存・新規の案件獲得が進み、お客さま数は前期の179社から114社増加し、293社となりました。
平均単価も着実に上昇しており、年間を通じて約5パーセント増加しています。お客さまとの関係強化が単価向上につながっていると考えています。
2026年1月期 通期業績|通期予想に対する四半期ごとの進捗率

通期予想に対する四半期ごとの進捗です。売上高・利益ともに順調に推移し、1月に上方修正した業績予想をさらに上回る結果となりました。当社は、期末に向けて売上が拡大するビジネスモデルですが、今期もその傾向どおり、堅調に推移しています。
2026年1月期 通期業績|売上高・原価と粗利率の推移

四半期ごとの売上高・原価および粗利率の推移についてご説明します。スライドに、濃いグレーの棒グラフで示している売上高は、四半期ごとに拡大しています。
薄いグレーの棒グラフで示している原価は、主にコンサルタントの労務費と外注費で構成されていますが、人員拡大に伴い増加しています。原価が増加する中でも、単価の向上により粗利率を高めることができています。
2026年1月期 通期業績|営業利益と販管費の推移

営業利益と販管費の推移です。採用強化に伴い、人件費と採用教育費を中心に販管費が増加しています。しかし、売上の成長がそれを上回り、オペレーティングレバレッジの効果により販管費率は低下し、営業利益率が上昇しています。
2026年1月期 通期業績|コンサルタント数と採用人数の推移

コンサルタント数と採用人数の四半期推移についてです。2026年1月期には、通期で中途コンサルタントを543名採用しました。4月に新卒116名を採用し、第2四半期の6月からコンサルタントとして稼働を開始しています。
コンサルタント数は1,453名まで増加しました。採用強化に加え、離職率を7パーセント台という低い水準に抑えられたことが、順調な増員につながっています。
2026年1月期 通期業績|財政状況(B/S)

B/Sの状況についてです。上場に伴う資本の増加により、B/Sが大幅に拡大しました。その結果、自己資本比率は前期末比で32ポイント上昇し、75.3パーセントとなり、より健全な財務基盤を構築することができました。
今後の資本構成については、後ほど中長期経営目標の中でご説明します。
2027年1月期 通期業績予想|売上高・営業利益および主要KPIの予想

2027年1月期の通期業績予想についてご説明します。来期の通期業績予想は、売上高384億9,300万円、営業利益86億3,000万円、営業利益率22.4パーセントを目標としています。
主要KPIです。コンサルタントの採用については、新卒180名、中途660名、合計840名を年間通じて採用することを目指します。稼働率は90パーセント以上を維持し、平均単価は年間を通じて3パーセントから5パーセントの上昇を目指します。
2027年1月期 通期業績予想|原価・粗利率および販管費に関する予想

原価・粗利率および販管費の予想についてご説明します。原価と粗利率について、原価の労務費では、コンサルタントへの給与還元を進めつつ、単価の向上を図り、粗利率49パーセントの達成を目指します。
販管費については、採用強化により内勤の人件費や採用教育費が増加する見通しです。しかし、効率的な運営を継続することで、販管費率を26.6パーセントにまで低減させることを目指します。
中期経営目標|財務目標

中長期経営目標についてご説明します。財務目標として、2027年1月期から2029年1月期にかけて、売上高は年平均30パーセント以上の成長、営業利益率は25パーセント以上の水準を目指します。長期目標としては、売上高1,000億円、営業利益率30パーセント以上を掲げています。
中期経営目標|成長戦略

中長期目標を実現するための成長戦略についてです。ファンづくりサイクルという仕組みを活用し、当社のファンを増やすことで、売上高と利益の成長を目指していきます。
採用では、人材エージェントや採用候補者をファンにすることで、コンサルタント数を中期的には3,000名、長期的には5,000名へと増加させることを目標とします。
組織運営においては、従業員をファンとすることで、離職率10パーセント以下の維持を目指します。営業活動やコンサルティングサービスの提供においては、お客さまをファンとすることで、90パーセント以上の稼働率を維持し、平均単価の継続的な向上を目指します。
中期経営目標|人材エージェント数と採用候補者数の増加

事業活動ごとの取り組みについてご説明します。
採用については、引き続き人材エージェントとの関係を強化することで、採用候補者数の増加を目指します。2026年1月期には、393社の人材エージェントから2万人以上の候補者をご紹介いただいています。
その背景には、スライド右側に記載しているように、人材エージェントを招いたイベントを開催し、関係性を構築していることがあります。
ただ人材を紹介してもらう取引先としての関係だけでなく、当社の成長を支える仲間として日々の感謝を伝え、真摯に向き合う関係づくりをこれからも大切にしていきたいと考えています。
中期経営目標|コンサルタントを支える体制

コンサルタントを支える体制を強化し、エンゲージメントの向上を目指していきます。当社では、コンサルタントのさまざまな悩みに寄り添う体制を構築しています。今後も、コンサルタントが高いパフォーマンスとエンゲージメントを維持できるよう、体制を整備していきます。
中期経営目標|組織体制と育成方針

組織づくりにおいては、バランスの取れた人員構成を重視します。マネージャー層については、育成に加え採用も強化し、30パーセントを目指します。新卒や若手人材が中心となるメンバー層を支える組織づくりを進めていきたいと考えています。
中期経営目標|案件開拓体制

お客さまに対して、これまで以上にきめ細かく対応できる営業体制を整えていきます。当社は営業チームとコンサルタントに加え、両者をサポートする案件開拓支援チームという組織を設けています。3者が役割分担をすることで、お客さまに効率良くアプローチできています。
引き続き、3者の連携を高めてお客さまとの関係性を強化し、案件の獲得と高稼働率の維持を図りたいと考えています。
中期経営目標|資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

資本コストに対する当社の考え方についてご説明します。当社は、営業利益率の継続的な向上を図りつつ、株主還元にも取り組んでいます。
2027年1月期末から配当を実施することを決定しました。配当性向は30パーセントから40パーセントを目安としています。詳細は別途開示していますので、開示資料をご確認ください。運転資本を考慮しながら利益向上と株主還元を両立させ、ROEの向上に努めていきます。
株主・投資家のみなさまと継続的にコミュニケーションを図りながら、自社のガバナンス強化にも取り組んでいきます。これらを通じて、資本コストを上回るROEを維持できるよう、引き続き事業運営に努めていきます。
以上で、説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:2027年1月期業績予想の考え方について
質問者:2027年1月期の業績予想について、売上・利益ともに50パーセントの成長率と、CAGR30パーセント以上を大きく上回る状況かと思います。
この予想は2027年1月期がやや高めに設定され、それ以降は30パーセント程度に収束していくと考えてよいのでしょうか? 特に2027年1月期が好調であれば、その要因も併せて教えてください。
小久江省隆氏(以下、小久江):株式会社ノースサンド取締役CFOの小久江です。2026年1月期を振り返ると、コンサルタントの採用が非常に順調に進み、稼働も良好で、単価の向上も確保できました。これをもう1年、同じペースで継続していきたいと考えています。
採用人数については、中途採用660名、新卒で180名のコンサルタントを4月に迎え入れる予定です。引き続き、同様に稼働率と単価の向上を図ることで、50パーセント近い成長を実現できると考えています。
2028年1月期と2029年1月期についての考え方は大きく変わりません。採用は、現在と同様の人数プラスアルファで進める方針ですが、純増ベースで稼働率を90パーセント以上に保ちつつ、単価を3パーセントずつ向上させるかたちで設計しています。
規模の拡大に伴い、成長率は徐々に緩やかになると考えています。最初は47パーセント近くの成長率でスタートし、翌年は30パーセント台、さらにその次の年は20パーセント台と想定しています。平均で30パーセント以上の成長を達成することを目指しています。
今期実現できたことを堅実に3年間続けていくことが重要であり、そのような考え方で進んでいくとご理解いただければと思います。
質疑応答:Anthropicショックの影響について

質問者:Anthropicショックの影響についてです。1月以降、御社を含むITセクター全般、ソフトウェアセクターの株価が非常に落ち込みました。足元は回復傾向にあるかと思われますが、これに対する御社のレジリエンシーはどのような部分にあるのでしょうか?
また、このショックが今後も続いていくのか、その見方を教えてください。
前田:現時点では、一時的な落ち込みと見ています。AIの台頭は当社にとって追い風となると考えており、理由は3点あります。
1点目は、当社のお客さまのプロジェクトにおいてAI関連の案件が増加しており、それに伴い当社の案件数も増えている点です。
2点目として、当社は米国のNotion Labs社の販売代理店を務めており、「Notion AI」を使用した業務効率化を実現しています。さまざまなAIツールを活用して、日々効率化を図っています。
3点目として、当社は業界に対する違和感をもとに創業しました。コンサルタントのスキルだけでなく、人間力を活かし、相手の感情に寄り添った対応がAIには代替されないと考えています。この点が当社の強みです。
今後、AIが世の中に浸透する中で、当社のように人間力を駆使し、相手の感情に寄り添うサービスは、コンサルティングプロジェクトにおいても唯一生き残れる企業になれると考えています。
質疑応答:採用が順調な背景と成功要因について

質問者:採用面が順調とのことですが、一部の同業他社は採用に苦戦し、フィーも高騰しているため、下方修正を行った会社もあります。
御社は採用がしっかりできており、収益も確保されているとのことです。説明会資料にはさまざまな取り組みが書かれていますが、あらためて採用がうまくいっている背景を教えていただけますか?
前田:採用がうまくいっている理由としては、当社はコンサルティング未経験者をターゲットとしているため、同業他社と人材プールが重ならない部分にあると考えています。
採用フィーが高騰している中で、コンサルティング経験者の採用に多額のコストが発生する状況に対し、当社では、人材エージェントとの関係性を強化することでフィーを低く維持できています。コンサルティング未経験者を採用していることが関係していると考えています。
今後もフィーを低く保ちながら、良い候補者の方を採用し続けていけると考えています。
質疑応答:2026年1月期第4四半期の稼働率について

質問者:2026年1月期は第4四半期に稼働が上がったように見受けられるのですが、それと同時に単価も上昇したように見えます。クライアントの人数やプロジェクト数に変化はありましたか? また、年度ベースでもかまいませんが、上位クライアントの比率はどのような構成比になっているか教えてください。
前田:今期第4四半期における稼働率や単価の向上については、おっしゃるとおりです。お客さまとの関係性強化に取り組んできた成果が、第4四半期に良いかたちで表れたと考えています。上位クライアントの比率についても、同様に伸びているとお考えいただければ幸いです。
質疑応答:2027年1月期の採用計画について
質問者:2027年1月期の採用計画について、中途採用が660名とされており、四半期ごとに割ると165名となります。今期第3四半期および第4四半期の実績は、それぞれ161名と154名となりました。
来期第1四半期ではさらに増加する見込みなのか、あるいは終わった期と同様、上期はスロースタートで後半にかけて増加する前提となっているのかについて教えてください。
前田:年間で中途採用660名を目指します。上期は月50名、下期は月60名の採用目標を設定しており、合計で660名の中途採用を計画しています。
質疑応答:中期経営計画および業界環境の認識について
質問者:今回は新しい中期経営計画が発表され、以前の計画に比べて利益率の目線がやや上がった程度で、大きな変更はないように見受けられます。
御社を含めたコンサルティング業界全体としては、Anthropic社に関連する要因を除いても、それほど楽観的な状況にはないと考えています。
私の仮説ですが、この半年ほどで業界環境が変化しているのではないでしょうか? この仮説に対し、どのような調整を行っているのか、それともそもそも業界環境は変化していないという理解なのか、その点について教えてください。
前田:現在のコンサルティング業界の環境は、これまでと変わっていないと認識しています。ただし、AIの台頭により、相手の感情に寄り添った対応を得意とするコンサルティングサービスを提供する会社が、生き残っていく環境に変わっていくと考えています。
質疑応答:2026年1月期第4四半期の大型案件とデリバリー人数の状況について
質問者:2026年1月期第4四半期で特に大型案件が寄与したわけではなく、中央値を取ってみても、案件のデリバリー人数にあまり変化はないという理解でよろしいでしょうか?
前田:ご認識のとおり、変わっていません。我々はお客さまとの関係性を強化し続けることで、徐々に人数が増加し、このような結果につながったと考えています。
質疑応答:2027年1月期の売上計画と人数・単価の成長見通しについて
質問者:2027年1月期の売上計画についてうかがいます。ガイダンスを拝見すると、来期の売上高は384億円で、47パーセントの増収を見込んでいるようです。
採用人数については、今期は1,453名で終え、退職率は7パーセント程度、来期は840名増やす計画とおっしゃっていたと記憶しています。このことから、人数の増加が売上高の伸びにほぼ一致しているように見受けられます。
単価が3パーセントから5パーセント上昇することを考慮しても、多少の齟齬を感じており、単価についてやや保守的に計画されているのではないかと推察されます。人数の伸びと単価の上昇が計画の中でどれくらいの割合で組み込まれているのか、ご説明いただけると幸いです。
小久江:来期の業績予想の前提として、離職について補足します。確かに今期は7パーセント台ですが、当社としては10パーセント以内であれば事業運営上問題ないと考えています。
来期以降の目標については、現状の7パーセント台よりも少し高めの8パーセント台から9パーセント台に設定しています。
また、コンサルタントとして活躍している一部の社員が、営業体制の中で営業支援や案件開拓支援チームへ異動することも想定しています。このような異動者は、人数としておおよそ20人から30人程度を見込んでいます。
それらを踏まえ、単価の上昇については従来どおり3パーセントから5パーセント台を目指しています。稼働については基本的に大きな変動はありません。
人数の増加と稼働が最も効果を発揮しますが、単価の上昇については3パーセントから5パーセント台を維持していきたいと考えています。
質疑応答:2027年1月期の粗利率想定について
質問者:2027年1月期の粗利率を49パーセントと想定されています。単価が上がるのであれば、もう少し粗利率も上がってもよさそうだと思います。今期は、前年同期比で2.5ポイント近く上がったものの、来期はほぼフラットに見えるのはなぜでしょうか?
小久江:当社としては、長期的には50パーセントに近づけていきたいと考えています。現在、人数も増加しており、新卒も多く採用しています。全体の規模の中でジュニア社員がこれから育っていく過程もあり、全体としてこれまでと比べると緩やかになる見込みです。
今期の粗利率は2.4ポイント改善し、単価も3パーセントから5パーセントの上昇率を確保し、その結果5パーセント台に到達しました。稼働率は通期を通して90パーセント以上という水準を維持し、特に季節性の影響を受けることなく推移しました。
これからコンサルタント数が2,000名に近づくにつれ、稼働率は今年に比べて少し緩やかな水準になると想定しています。そのため、いったんは最低限49パーセント台を維持する意図で設計を行っています。
質疑応答:AI関連案件の増加について
質問者:AI関連案件が増加しているとのことでした。可能な範囲でけっこうですので、どのような種類の案件が増加しており、それが全体の案件に占める比率がどれほどなのかを教えてください。
前田:議事録作成の自動化や、自動化技術を活用した業務改善のお手伝いなどを行っています。案件数は着実に増えているものの、全体のプロジェクトに占める割合としては、まだ1割にも満たない状況です。
質疑応答:社内効率化へのAI活用について
質問者:社内での効率化が進んでいるとのことでした。具体的に、どのような作業がAIを使って効率化されているのでしょうか? また、中長期的にAIを導入することで御社の社内効率性をどれくらい向上させたいとお考えなのか、指標があれば教えてください。
前田:当社では販売代理店を務めているNotion社の「Notion AI」をはじめ、複数の生成AIを活用して業務の効率化を行っています。例えば、コンサルタントが作成するスキルシートの自動化や、お客さまとの面談練習を行うAIの開発、さらにはオペレーションのような作業の自動化を進めています。このように、日々AIを活用し、業務効率化を図っている状況です。
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