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エスコンジャパンリート投資法人2971

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目次

織井渉氏:株式会社エスコンアセットマネジメント代表取締役社長の織井です。本日は第18期(2026年1月期)の決算概要をご説明し、第19期および第20期の方針についてお話しします。

目次です。本日お話しする内容をスライドに記載しています。まず第18期のハイライトを簡単にお話しし、その後、決算の実績をご説明したいと思います。

後ほど詳細をご説明しますが、3年前に新体制となりロードマップを作成し、それに基づき進めてきました。第18期をもってロードマップは完了しましたので、内容について総括も兼ねてご説明します。ロードマップに基づいた今後の取り組みと、業績予想についてもご説明します。よろしくお願いします。

第18期(2026年1月期)ハイライト

ハイライトです。詳細については後ほどご説明しますが、第18期の1口当たり分配金は3,615円でした。1口当たりNAVは13万2,548円です。予想分配金については、第19期が3,530円、第20期が3,565円と予想しています。

ロードマップに沿って運営してきましたので、達成状況についても後ほど詳しくお話しします。

第18期(2026年1月期)決算概要 -前期比-

第18期の決算概要についてご説明します。スライドには、第17期との差異を記載しています。営業収益は30億3,200万円となり、第17期に比べて9,200万円の減少となっています。

スライド右側には、変動要因を記載しています。大きな要因として、第17期には「シュロアモール長嶺」のテナント退去に伴い一時的な違約金収入が発生したこと、およびそのテナント退去に伴う賃料の影響によりマイナスとなっています。

一方で、新規で物件を取得し、新宿のホテルを購入したことに伴う賃料の増加がありました。その結果、営業収益は第17期と比較してマイナス約9,200万円となっています。また、営業費用について、第17期に修繕を前倒しで実施したことにより、収益的には大幅にプラスとなっています。その結果、営業利益は16億1,500万円で、第17期と比較してマイナス5,300万円です。

経常利益は13億400万円となり、第17期に対してマイナス9,700万円という結果でした。営業外損益については、昨今の金利上昇や、新規物件の取得に伴う借入にかかる費用などが影響しました。当期純利益は13億300万円となり、第17期に対してマイナス9,700万円という結果でした。

1口当たり分配金は3,615円で、第17期に対してマイナス271円となりました。ただし、第17期には一時的な違約金収入がありましたので、その影響を差し引いた実質的な収入ベースでの分配金においては、プラス127円という結果となっています。

第18期(2026年1月期)決算概要 -予想比-

スライドは、昨年9月に発表した予想との対比となります。

営業収益はプラス900万円となりました。スライド右側に変動要因を記載しています。ホテルの新規取得などにより収益が上振れし、900万円の増加となっています。営業利益は4,500万円のプラスとなり、水道光熱費の下振れ分や一般管理費などの削減が収益にプラスに寄与しました。

経常利益は13億400万円で、プラス3,700万円となりました。営業外損益では支払利息の増加がありましたが、営業利益のプラスでカバーしています。その結果、1口当たり分配金は3,615円となり、前回予想からプラス105円となりました。3パーセントほどの分配金増加となっています。

ロードマップ:2023年7月期~2026年1月期

ロードマップの振り返りです。

私どもは新体制となり、2022年7月に運用会社として行政処分を受けたことを踏まえ、立て直しを図るかたちで2023年1月から新体制をスタートさせました。その際に開催した決算説明会では、今後3年間を3つのフェーズに分けて運営を行うという方針のもと作成したロードマップを発表しました。

フェーズⅠでは、行政処分を受けたことにより毀損した投資家をはじめとするステークホルダーのみなさまの信頼をしっかりと取り戻すことに努めました。

フェーズⅡでは、ポートフォリオの改善を図り、次の成長ステージに進むための準備を進めました。

フェーズⅢでは、体制をしっかり強化し、ポートフォリオをさらに良化した上で、次の安定的な成長ステージに進むことを目指しました。

このように3ヶ年のロードマップを作成しました。体制面、外部成長面、内部成長面、財務戦略の各項目について、フェーズごとに行うべき内容を整理し、このロードマップに基づき、新メンバーおよび新体制でスタートを切りました。

ロードマップの振り返り:体制強化

スライドでは、それぞれの項目において行ってきた取り組みを記載しています。最も重要で確実に取り組むべき点は、信頼回復の局面であるフェーズⅠのステージです。

この局面では、ガバナンスがしっかり効いた体制を確立することが重要です。運用会社の体制を強化するため、取締役をはじめとしたメンバーを一新し、さらに監査等委員会を設置することで、ガバナンス体制がしっかり機能する仕組みを構築しました。

投資法人について、従来はスポンサーサイドや運用会社から執行役員を出していました。現在では、執行役員をはじめ監督役員についても、エスコングループとは利害関係のない方に就任いただいています。

現在も、これらの3名の方に執行役員や監督役員を務めていただき、しっかりとガバナンスが機能する投資法人の運営が行われているものと認識しています。

各種規程やルールをしっかりと整備し、ガバナンス体制を構築しました。牽制機能の強化や親会社との正しい取引等の確立を目指し、業務運営方針の変更とその実行に取り組みました。

2024年6月には、スポンサーも交えた物件の入替を行いました。第三者による外部監査を導入し、ルールどおりに取引されたかを検証していただきました。その結果、問題のない取引であったことが実証されました。

ロードマップの振り返り:外部成長①

外部成長についてご説明します。信頼回復を図った上で、ポートフォリオの改善を進める中で、1,000億円から1,500億円といった資産規模の拡大を目指す目標を掲げていました。しかし、足元のREITマーケットが難しい局面にあり、大胆な外部成長は実現できていない状況でした。

外部成長を実行するためには、従来の運用方針では成長が困難であると考え、投資対象の拡大、投資エリアの拡大、投資機会の増加といった方針転換を行っています。インフレが進みつつある中で、インフレ耐性のある物件を取得できるよう、投資方針を変更しました。

その上で、ソーシング活動をしっかり行うため、新たに投資営業部という部門を設立し、外部案件を中心にソーシングを進めてきました。

スライド右下には、LOIを提出した件数を記載しています。件数は決して多くないものの、第13期から第18期にかけて13件のLOIを提出し、そのうち6件の取得を実行しました。今後も良い案件があれば、検討し、確実に取得を進められるものと考えています。

ロードマップの振り返り:外部成長②

先ほどお伝えしたように、資産規模を大幅に拡大するような外部成長は実現できませんでした。ただし、目的に沿ったかたちで資産の入替を実行し、資産の取得を行ってきました。

2024年6月に実施した資産入替は、行政処分後初めての物件移動となります。利害関係人であるスポンサーも交え、リスクアセット、鑑定評価額が半減し減損リスクがある案件も含めた売却と、収益性がしっかり確保できる物件の取得を行うことで物件の入替を実行しました。

これによりリスクを軽減し、さらにNAVや収益力向上等のポートフォリオの改善を図るといった目的を達成することができました。

また、既存で保有していた「tonarie大和高田」の隣接地である「コーナンtonarie大和高田店」の底地を取得しました。エリア全体で、資産を取得、投資するという本投資法人のコンセプトを基に、エリア全体の資産価値向上に資する取得を進めています。

スライド右側は、直近においてポートフォリオの強靭化を図る施策のもとで行われた、現在のインフレ状況下でしっかりと収益を上げられる物件の取得および、収益を伸ばすことが難しい底地の売却について示しています。

新宿と名古屋におけるホテルの取得については、今後のインバウンド需要への期待も含めたものであり、インフレ耐性のある物件を取得したという成果を表しています。この間、純増約65億円というかたちで外部成長を達成しました。

ロードマップの振り返り:内部成長①

内部成長についてです。ロードマップにも記載していますが、本投資法人が価値を向上させていくためには、施設を利用しているテナントの方々や来場されるお客さまに満足していただけるよう、バリューアップを進めていきたいと考えています。

具体的には、価値あるバリューアップを目指し、来館者満足度調査を実施するとともに、各施設でリニューアル工事を進めてきました。快適性の向上については、毎日来店いただいているお客さまから高い評価をいただき、十分に図ることができたのではないかと考えています。

ロードマップの振り返り:内部成長②

収益を上げる施策も実施しています。特に底地の部分については、長期の定期借地契約のため賃料や地代を上げにくいという側面がありました。一方で、固定資産税や都市計画税が上昇した案件もありましたので、その上昇分を賃料に加えるかたちでの地代を上げる交渉を行ってきたところです。

先ほどのようなバリューアップを通じて、賃料の増加を図りました。これまで20年や10年といった長期の契約で固定化されていた部分を、賃料更改のタイミングで3年や5年といった短期間の契約への改定や、売上歩合を取り入れることでインフレに対応する施策も進めてきました。

「tonarie南千里」については、非常に大幅な賃料増額改定を実現しました。

ポートフォリオ全体では、スライド右下に記載しているように、第13期から第18期にかけて、約30パーセント弱のNOI向上を達成しています。

ロードマップの振り返り:財務戦略①

財務についてご説明します。現在、借入額は約370億円となっています。REITをスタートした段階では、すべてが変動金利の借り入れでしたが、安定性を向上させるため、借り換えのタイミングで金利固定化を進めてきました。

また、バンクフォーメーションの充実を図るため、新たなレンダーにも参加いただけるよう交渉を進めてきました。現在、金利固定化比率は約23パーセントです。昨今の金利動向を踏まえた、今後の施策について後ほどご説明します。

ロードマップの振り返り:財務戦略②

IR活動も積極的に行いました。特に本投資法人については、個人投資家のみなさまに多くの投資口をお持ちいただいています。そこで、個人投資家のみなさま向けのIR活動を実施しました。

活動の中には、初の試みとして、本投資法人が保有・運用している施設内で、買い物に訪れるお客さま向けにREITについてご説明する個人向け説明会も含まれます。施設を利用している方々に、私どものREITのファンになっていただくための活動としてのIR活動も地道に進めました。

1口当たり分配金・NAVの推移

第13期から第18期には地道な施策も含め、さまざまな施策を実施してきました。スライドのグラフでは、各期における分配金の推移を示しています。棒グラフの左側は期初に掲げた予算で、右側は実績数値を表しています。

各期で予算以上の分配金を出すことができており、NOIの向上や新しいアセットの取得などを行いながら、投資家の方々に分配金というかたちでしっかりとお返しできる状況を実現できたのではないかと思います。

NAVも若干の凹凸はありますが、ポートフォリオの改善を図りながら、当初第13期のスタートした段階から大幅に向上しました。

前ロードマップにおける課題

課題についてです。3ヶ年のロードマップを進める中で、多くの成果を挙げることができましたが、いくつかの課題も明らかになりました。これらの課題をどのように解消・改善し、さらに良い方向へ進めるかが、今後取り組むべき重要なテーマと考えており、課題の抽出を行っています。

外部成長については、残念ながら大幅な成長には至らず、3月27日に完了予定の一連の資産入替後で資産規模は約760億円にとどまっています。今後は、タイミングを見極めながら外部成長を進めていきたいと考えています。また、インフレ耐性のあるアセットやバリューアップの余地があるアセットへの投資の拡大を進めていきたいと思います。

内部成長については、賃料を引き上げることができましたが、依然として固定賃料比率が高い課題があります。そのため、コスト上昇分を補えるだけの内部成長を目指していきたいと考えています。契約更新時などに、レントギャップを着実に埋めていきたいと思います。

財務戦略については、金利固定化による安定性の向上を念頭に置きつつ、現在の市場環境を的確に認識しながら進めたいと考えています。併せて、返済スケジュールの平準化にも取り組んでいきたいと思います。

今後の成長戦略について

直近で考えられる課題への対応についてご説明します。取り組み方針として、まずは入替戦略をしっかり検討し、実行したいと考えています。現在の状況を見ると、なかなか収益が伸びない案件がポートフォリオ全体の13パーセント程度に上ると見込まれます。

これらを対象として、インフレ耐性のあるアセットやバリューアップの余地があるアセットへ入替えます。その中で、NOIを改善するための施策を確実に進めたいと考えています。

入替に伴う収益の増加や既存物件の賃料アップ、コストダウンを図りながらNOIの改善を進めることで、株価を確実に上昇させ、外部成長を目指していきます。

中期的には、資産規模1,000億円以上を目指す方針です。右側のグラフに示したような割合で、安定したバランスの取れたポートフォリオを構築していきたいと考えています。

今後の取組み:外部成長

本日、これらをより実効的に進めていくために、ロードマップ中で定めた運用ガイドラインの改正を発表しました。

「住宅」および「持続可能な社会の実現に資する資産」の割合を統合し、合わせて40パーセント以下にすることで、投資機会を増やしていきたいと考えています。その中で、収益の向上が図れるようなアセットを組み込んでいきたいと思います。

スポンサー会社が手掛ける暮らし密着型資産の事例

従前から、エスコンが開発している案件についてご紹介していました。行政処分の中で、利害関係人との取引が非常に杜撰だった事例がありました。そのため、そのような事例等をしっかりと回避できる仕組みや体制を整備してきました。

エスコンが現在開発している案件は、私たちの目指すまち作りや地域創生に非常に資するものであり、とてもワクワクするような開発が進められています。

これから、スポンサーとREITの関係を正しく運営していくことは当然のことです。エスコンが開発しているアセットがその中に組み込まれ、私たちが運営するREITの中で、ワクワクするようなまち作りを長期的に実行できれば、非常に魅力的なREITが実現できるのではないかと思います。

このようなことを実行できる可能性を持つスポンサーとともに、その取り組みを正しく進めていければと考えています。

今後の取組み:内部成長①

今回取得した名古屋の案件における短期的な施策についてご説明します。本投資法人では、REITとしては珍しいかもしれませんが、リブランドを行い、収益向上を図る計画です。

スライドに記載のとおり、ダブルルームがメインのホテルを、ツインやトリプルルームをメインとすることで複数人が宿泊できる体制を整え、延べ宿泊者数の増加を目指します。新たに「SONO」というブランドを導入し、ともに収益性の向上を図る予定です。

今後の取組み:内部成長②

そのような取り組みの中で、今後、賃料改定が行われた際には、賃料を上げられる物件についてしっかり賃料を引き上げ、レントギャップを埋めていく内部成長の推進を図りながら、電力会社の切り替えや設備更新などを通じてコスト削減を進め、さらなるNOIの向上に取り組んでいきたいと思います。

今後の取組み:財務戦略

財務については、金利固定化を徐々に進め、返済の平準化も進めています。今後、第19期および第20期に非常に大きな山があります。これらを、どの時期に、どのようなかたちでリファイナンスするかについて、現在の金利情勢などを踏まえながらしっかりと検討していきたいと考えています。

第19期(2026年7月期)業績予想

第19期および第20期の業績予想についてご説明します。第19期の営業収益は31億3,900万円で、第18期に対して1億600万円の増加、前回予想に対して1億2,600万円の増加となっています。この増加は、新規案件の取得による収益が大幅にプラスとなることに加え、底地の売却に伴う売却益を計上することによります。

営業利益は16億7,600万円で、前期比プラス6,000万円、前回予想比プラス9,600万円です。スライド右側に、営業費用の変動要因を示しています。LMやPM費の増加、さらに底地売却に伴う消費税の増加が要因となっています。

経常利益は12億7,400万円で、前期比マイナス3,000万円、前回予想比プラス200万円です。支払利息の増加や、新規に借り入れた部分のリファイナンスに伴うコスト増加が要因となっています。

1口当たり分配金は3,530円を予想しています。前期比マイナス85円ですが、前回予想に対してプラス8円となっています。

第20期(2027年1月期)業績予想

第20期の営業収益は31億5,200万円で、第19期の予算に対して1,300万円の増加となっています。新規取得した物件の賃料が貢献しているほか、底地売却に伴う不動産売却益が剥落するため、それらの影響を合算した結果、このような営業収益の差異が生じています。

営業利益は16億8,300万円で、前期予想に対して700万円の増加となっています。営業費用の差異については、減価償却費の増加、水道光熱費のコスト増加も影響しています。経常利益は12億8,600万円で、前期予想に対して1,200万円の増加となりました。

リファイナンスについて、その対象となる残高が、第20期は第19期よりも大幅に減少しているため、その分リファイナンスコストが削減されています。一方で、全体的な借り入れが若干増加しており、その分の支払利息が増加しています。

1口当たり分配金については前期比プラス35円となる3,565円を見込んでいます。

1口当たり分配金の推移(実績及び予想)

第17期からの分配金の推移についてです。第17期は一時的に発生した違約金を除くと3,488円であり、その後3,530円、3,565円と推移しています。1つの目標値としている3,600円をしっかり達成できるよう進めていきたいと考えています。

外部認証の取得と取組みテーマ

ESGへの取り組みについてです。外部認証については、引き続き「GRESBリアルエステイト評価」の「スター」を増やしていくための取り組みを進めていきます。

環境への取組み

2030年までの目標数値を設定していますので、目標達成に向けた施策を進めていきます。

社会への取組み

社会への取り組みについては、継続が非常に重要であると考えています。

地域コミュニティにおける共生や連携の観点から、各保有施設において救急フェアや認知症啓発イベントなどを継続的に実施しています。このような地域の方々とのコミュニケーションを通じて、地域にとって必要不可欠な施設という位置づけを築けていると思います。

働きやすい環境作りについては、引き続き取り組んでいきます。

ガバナンスへの取組み

ガバナンスについてです。スライドは、新体制スタート段階で最も重要であり、確実に行わなければならないと考え、構築したルールです。

着実に実行されており、第18期においても役員の方々に参加いただきながら、十分に機能する投資法人役員会や取締役会を実施できていると思います。社員のコンプライアンス意識を向上させ、知識を深めるため、研修などもしっかりと実行しています。

以上、第18期の決算概要、この3ヶ年のロードマップの振り返り、課題への対応、第19期、第20期の方向性についてご説明しました。ありがとうございました。

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