2026年1月期決算説明
コンフォリア・レジデンシャル投資法人、DPU・EPUともに過去最高を更新、安定成長継続 賃料上昇により収益拡大
三位一体の戦略実行により、成長を実現

坂元貴氏:コンフォリア・レジデンシャル投資法人執行役員及び東急不動産リート・マネジメント株式会社コンフォリア運用本部長の坂元です。
本日は決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。はじめに、現在の概況と今後の大きな方針についてご説明します。
直近1年間で、内部成長戦略ではマージンの改善、外部成長戦略では物件入替と厳選投資、財務・資本戦略ではバイバックと借入返済を実行し、これら三位一体の戦略を通じて、投資口価格、DPU、EPUの成長を実現してきました。
マージン拡大がEPUを牽引

スライド左側は1口当たりの賃貸事業収入の年間成長率、中央は1口当たりの賃貸事業利益の年間成長率、右側はEPUの年間成長率を示しています。マージンの拡大がEPU成長を牽引している状況をご理解いただけるかと思います。
賃料単価の上昇が金利を上回る環境は継続

賃料変動率と金利の状況を踏まえた戦略についてご説明します。スライド左側のグラフをご覧ください。
「コンフォリア」の賃料単価変動率は、東京都区部のCPI変動率を上回っています。東京都の賃上げ率とは乖離があることから、アップサイドの余地はまだ十分にあると考えられます。
スライド右側のグラフは金利固定化プレミアムを示していますが、賃料単価変動率がこれを上回る状況が続いています。
マーケットを踏まえ、戦略をチューニング

好調な賃貸マーケット環境を背景に、金利上昇と賃料上昇のタイムラグを活用し、持続的なEPU成長を目指して、戦略を2つほど調整していきます。
1つ目は、「アクティブ・デュレーション・マッチング」と呼ばれるものです。こちらは、変動金利を活用して金利コストを抑制し、成長投資の前倒しによる将来コストの抑制を図るとともに、賃料単価の上昇を実現した後に金利の固定化や期限前返済を行うという戦略です。
次に、ポートフォリオ・リアロケーションです。こちらは運営型賃貸住宅を一部売却し、賃貸住宅へ資産を入れ替えるものです。
アクティブ・デュレーション・マッチング⇒金利を賃料のアップサイドで吸収

少し具体的にご説明します。まず、アクティブ・デュレーション・マッチングについてです。
入替や更新などで賃料変動が生じる割合に応じて、変動借入比率を最大30パーセントまで機動的に活用します。そこで生じた固定化プレミアムの一部を成長投資に再配分し、金利スワップを活用して市場変化に応じた固定化や期限前返済を行う手法です。
ポートフォリオ・リアロケーション⇒賃貸住宅比率を95%へ

ポートフォリオ・リアロケーションは、現在のポートフォリオの10.5パーセントを占める運営型賃貸住宅の比率をインフレ耐性のある賃貸住宅に入れ替え、最終的には賃貸住宅の比率を95パーセントに高める戦略です。
第31期ハイライト

決算概要です。スライド左側に示している譲渡益を除いた1口当たり当期純利益(EPU)は5,893円、対前年プラス4.7パーセントとなりました。
また、右側に示している1口当たり分配金(DPU)は6,115円、対前年プラス4.1パーセントと、EPU・DPUともに過去最高金額となりました。
第31期運用サマリー

スライド左側の「内部成長」をご覧ください。ポートフォリオ全体の入れ替え時の賃料変動率は11.5パーセントと、非繁忙期として過去最高値を更新しました。また、更新時の賃料変動率も2.7パーセントと、こちらも過去最高となっています。
次に、スライド右側の「外部成長」をご覧ください。物件の入れ替えに伴って東京23区比率が上昇し、平均築年数が低下しました。さらに、譲渡益の3億8,000万円のうち1億4,000万円を配当します。
第31期決算実績

決算実績についてご説明します。既存物件の伸びに加えて新規取得物件の寄与もあり、成長投資の一環として住宅設備機器の更新を一定程度行った結果、EPUは前期比プラス2.6パーセント成長と、予想を上回る結果となりました。
また、DPUも売却益と内部留保の取り崩しにより、前期比プラス2.7パーセントで着地しました。
第32期・第33期業績予想(投資口3分割後)

業績予想についてご説明します。このスライドに示している金額は、投資口3分割後の金額となっているため、ご留意ください。
まず、第32期は繁忙期という季節要因の影響を受けず、既存物件でのプラスを取り込むことで、EPU・DPUともに前回の開示を上回る水準を予想しています。第33期は一定額の成長投資を見込み、巡航EPUは2,026円、年成長率はプラス3.2パーセントを見込んでいます。
ただし、還元に回す売却益の金額感を考慮し、将来のコスト抑制を図ることで持続的な利益成長を下支えするため、32円分の成長投資を追加で実施する予定です。
その結果、DPUは2,100円と、年間3パーセントの成長を見込みます。
保有する賃貸住宅の特徴

内部成長についてご説明します。このスライドでは、コンフォリア・レジデンシャル投資法人が保有する賃貸住宅の特徴を示しています。
まず、東京23区比率が91.3パーセントと高いこと、駅からの平均徒歩分数が5.8分と近いこと、そして世帯増加が見込まれるシングルタイプ・コンパクトタイプの比率が89.9パーセントと高いことの3点が挙げられます。
東京23区における人口・世帯数の推移

東京23区における優位性についてご説明します。東京23区では、人口流入に加えて単身世帯の増加という社会構造の変化が賃貸住宅の需要を底上げしています。
上昇し続けるマンション価格と金利

マンション価格の高騰や住宅ローンの上昇など、不透明感が高まる中でも高い購買意欲に支えられ、一定の解約率を背景にレントギャップの解消が進展しています。
賃料負担力の高い入居者層

高い賃金上昇を背景に、「コンフォリア」のコンパクトタイプ・ファミリータイプの入居者の世帯年収に占める家賃の割合は28.1パーセントと従来とほぼ変わらず、東京23区のデータより低くなっています。
加えて、シングルタイプは22.8パーセントと低いことから、賃料上昇を許容できる余力があると考えています。
平均稼働率の推移

内部成長の各KPIについてです。平均稼働率はインフレ対策として住宅設備機器の更新を前倒しで進めた結果、一時的に低下し、96.5パーセントとなりました。一方、解約率は非繁忙期との比較で変化はなく、一定の入れ替わりが発生する状況が続いています。
入替時賃料変動率の推移

賃料動向についてご説明します。スライド左上に示している期中継続保有物件の賃料単価変動率は、1.5パーセントです。その内訳は更新時の寄与分が0.4パーセント、入替時の寄与分が1.1パーセントとなっています。
タイプ別の入替時賃料変動率は、シングルタイプとコンパクトタイプが過去最高を達成しました。特にシングルタイプは13.0パーセントと、大きく伸びています。
スライド右側に示しているとおり、東京23区およびその他東京圏のエリア別の入替時賃料変動率は12パーセント近い水準となっています。一方、関西圏や北海道・札幌では、転勤需要が少ない非繁忙期であることを背景に稼働優先となり、数字が低下しています。
工事別入替時賃料変動率

工事別入替時賃料変動率です。原状回復工事実施に際しては、住設機器の更新という成長投資を規律をもって推進し、インフレに伴う将来の工事コスト増を未然に回避しながら、賃料の最大化を図っています。
タイプ別×築年数×駅徒歩分数の入替時賃料変動率

タイプ、築年数、駅からの距離をマトリックス化し、入替時賃料変動率を示したスライドです。各タイプにおいて、立地の優位性と厳選したリノベーションの実施により、賃料が全体的に上昇していることが確認できます。
更新時賃料変動率

更新時賃料変動率です。第31期時点の更新では、レントギャップに応じて金額を2段階に分けて提示を行っており、過去最高の2.7パーセントを実現しました。
第32期では、増額打診率100パーセントを目指し、原則レントギャップの50パーセント増額提示という方針のもと、さらなる上昇を目指しています。
駐車場のサブリース加速

付帯収入増加を目的に取り組みを開始した駐車場のサブリース化については、ポートフォリオ全域へ拡大し、今後の内部成長に寄与していきます。
第30期以降取得した物件のパフォーマンス(築年順)①

第30期以降に取得した物件のパフォーマンスを、築年の古い順にご紹介しています。スライド一番左にある「コンフォリア芝浦Ⅱ」は、当初の狙いどおりリノベーションを実施することで、高い入替時賃料変動率をしっかり確保できています。
第30期以降取得した物件のパフォーマンス(築年順)②

スライドの3物件は築浅および新築であり、取得時に想定していた賃料を上回る成約単価を達成しています。
減価償却費と資本的支出の推移

CAPEXについてです。築年数の経過に伴いCAPEX投資の増加が見られますが、収益成長を意識した規律ある支出と、減価償却費との差分で生じるキャッシュを再配分することで、EPUの向上につなげています。
第31〜33期 物件入替によるポートフォリオの変化

ここからは、外部成長についてご説明します。このスライドでは、第31期から第33期にかけての物件入替に伴うポートフォリオの変化をまとめています。
第32期・第33期には、計6物件の売却と取得を行いました。スライド右側の物件入替後の表をご覧いただくと、賃貸住宅比率は上昇しています。東京23区比率は微減しているものの、平均築年数は低下し、内部留保額の増加による財務基盤の強化が図られる見通しです。
具体的な物件については、31ページおよび32ページをご覧ください。
第31〜32期 取得・譲渡資産

31ページに記載の物件は、第31期から第32期にかけて取得および譲渡した物件です。成長力が劣後する物件を手放し、新築や築浅で将来の成長が期待される物件に入れ替えを行っています。
第32〜33期 譲渡・取得予定資産

次に、第32期から第33期にかけて予定している物件です。固定賃料型の学生マンションを譲渡し、賃料成長が見込まれる東京23区の賃貸物件へシフトします。
匿名組合出資の活用

資金調達のタイミングを考慮し、匿名組合出資を活用することで配当収益を享受しつつ、市場環境に応じた取得タイミングと投資効率の最適化を追求していきます。
パイプラインの開発状況

パイプラインの状況です。スポンサーパイプラインに運用会社独自ルートを加え、合計21物件のパイプラインを有しています。今後はタイミングを見計らい、取得を進めていきます。
供給制約が続く中、ポートフォリオ・クオリティ向上には工夫が必要

物件取得に関わるマーケットの環境変化についてです。建築費の高騰はとどまるところを知らず上昇を続けており、賃貸マンションの着工数もインフレを機に減少トレンドへと転じています。
このような物件供給制約が続く中でポートフォリオのクオリティを向上させるためには、工夫が必要です。
運用会社独自ルートを軸とした資産入替戦略

このような状況下での資産入替戦略についてです。運用会社独自ルートで得られる情報量は、この5年間で3.5倍に増加しました。
その情報を活用し、ニーズの変化を迅速に捉えた攻めの物件選別と、ダウンサイドリスクを回避するための聖域なき売却によって、ポートフォリオ・クオリティの向上を実現しています。
トピックス

財務・資本戦略のトピックスについてです。昨年は初の自己投資口取得を実施し、投資家のみなさまとの対話を通じて得た示唆を糧に戦略を遂行してきました。
また、本年2月から投資口を3分割することで、個人投資家の意見を反映させ、投資家層の拡大と流動性の向上を目指していきます。LTVと金利負担を意識した期限前返済については、前回の発表より額を増やし、引き続き実施していく予定です。
基本方針(借入方針)

LTVの考え方です。巡航時のLTV水準上限と考えている52パーセント以下を目指し、期限前返済を予定しています。また、変動金利比率を活用しながら、金利動向に応じた機動的な固定化を推進する方針です。
基本方針(キャピタル・アロケーション)

キャピタル・アロケーションについてです。物件売却により生じた譲渡益は、投資主への還元を行うとともに、成長投資または内部留保とし、残りのキャッシュは手元資金も含めてマーケットを見ながら規律あるアロケーションを行うことで、投資主価値の向上を目指していきます。
財務運営の状況①

財務の各指標です。第31期末における変動金利比率は最大30パーセントの上限のうち17.1パーセント、残存年数は3.9年、加重平均金利は0.96パーセントとなっています。
財務運営の状況②

フリーキャッシュの活用状況についてです。第32期には14億円、第33期には4億円を活用し、借入金返済による財務基盤の強化と物件取得による成長への再投資の両輪で、持続的な成長基盤を構築していきます。
温室効果ガス(GHG)排出量削減及び環境認証評価

次に、サステナビリティへの取り組みについてです。SBT認定を起点として、省エネ設備の更新や再生可能エネルギーの活用を着実に推進しています。
また、環境認証取得割合は33.9パーセントまで進捗しており、40パーセントの目標達成に向けて順調に進んでいます。
投資主利益との連動性を一層高めた規律ある報酬体系へ全面改訂

最後に、4月の投資主総会で資産運用報酬の変更を予定しています。投資主利益との連動性をさらに高めた、規律ある報酬体系への全面改定を行います。具体的な算式については、こちらのスライドに記載しています。
主な変更点

スライドには、主な変更点とその趣旨をまとめています。
まず、報酬Ⅰを総資産ベースから売却益を除いた営業収益ベースに変更し、報酬ⅡとⅤでは、経常キャッシュフローから売却損益控除後のEPUに変更しました。これは、中期目標で掲げたEPU年成長率3パーセント目標の実現を目指しての変更です。
また、報酬Ⅲは、利害関係者以外との取引における東京23区内の賃貸住宅の取得および譲渡の報酬を1.5パーセントに増額し、ポートフォリオの質向上を推進することを趣旨としています。
そのために専門人材の確保や精緻な物件調査など、体制強化に要するコストを踏まえた変更としています。また、報酬総額には上限額を設定することで規律を設けています。
説明は以上となります。ありがとうございました。
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