ウェルネオシュガー、前年同期比増収増益 東洋精糖の新規連結等が寄与、「きび砂糖」は販売好調を継続
(1)2026年3月期 中間期決算-概要-

財務担当:2026年3月期中間期決算についてご説明します。なお、当社は国際財務報告基準(IFRS)を導入しているため、これからご説明する財務数値については、こちらに沿った表記を行っています。
2026年3月期中間決算は、売上収益は若干公表予想に届かなかったものの、各段階利益は公表予想を大きく上回っています。
売上収益においては、東洋精糖の新規連結などからSugarセグメントとFood & Wellnessセグメントそれぞれで増収となり、前年同期比で577億7,200万円でした。
営業利益においては、東洋精糖の新規連結などから前年同期比3億6,100万円増益の51億9,000万円となりました。前年同期比増益のポイントについては、後ほどご説明します。
2026年9月期中間決算における、親会社の所有者に帰属する中間利益は35億7,300万円となり、前年同期比および公表数値比ともに増益となりました。
(1)2026年3月期 中間期決算-ポイント-

2026年3月期中間期において、Food & Wellnessセグメントでは、「沖縄・奄美のきびオリゴ」が好調な出荷を継続しています。また、本年4月より千葉工場内の美浜バイオプラントにおいて、「カップオリゴ」の本生産を開始し、来年度からのサイクロデキストランの本生産に向けた体制の整備も行っています。
Sugarセグメントでは、東洋精糖の新規連結などにより前年同期比大幅増収となりました。また、当社独自製品の「きび砂糖」は好調な出荷を継続しています。
(1)2026年3月期 中間期決算-業績要因分析(営業利益の増減理由)-

スライドには、営業利益のウォーターフォールチャートを示しています。左から2025年3月期中間期の営業利益、各変動要因、右側は2026年3月期中間期の営業利益となります。
Sugarセグメントでは、東洋精糖の新規連結などから、前年同期比3億6,900万円の増益となりました。
Food & Wellnessセグメントでは、フードサイエンス事業において「きびオリゴ」が好調な出荷を継続したことや、ツキオカフィルム製薬におけるコスト上昇に対する売価反映などが増益に寄与したものの、美浜バイオプラントにおける「カップオリゴ」やサイクロデキストランの増産体制の整備のほか、フィットネス事業において前期実施した店舗閉鎖影響などから1,900万円の減益となりました。
(1)2026年3月期 中間期決算-キャッシュ・フロー計算書-

キャッシュ・フロー計算書のポイントは3点です。
1点目は、投資活動によるキャッシュ・フロー区分に、美浜バイオプラントにおけるサイクロデキストランの設備投資などを計上したことです。
2点目は、財務活動によるキャッシュ・フロー区分に、東洋精糖の完全子会社化のための株式追加取得費用として12億4,600万円を計上したことです。
3点目は、財務活動によるキャッシュ・フロー区分に運転資金として借り入れていた短期借入金の返済として、短期借入金の純減額29億3,000万円を計上したことです。
(1)2026年3月期 中間期決算-財政状態計算書-

2026年3月期中間期末の財政状態計算書は、資本において、需給緩衝信託による自己株式の処分6億6,200万円、東洋精糖株式追加取得による被支配持分の減少15億1,200万円などの変動があります。
また、2026年3月期中間連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2025年3月期に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
これにより遡及修正前と比べ、有形固定資産が2,900万円、持分法で会計処理されている投資が2億9,600万円、繰延税金負債が900万円、非支配持分が4,100万円増加しています。その結果、のれんが9,300万円減少し、利益剰余金(負ののれん)が1億8,100万円増加しています。
(2)2026年3月期 決算見通し-概要-

2026年3月期の決算見通しについてご説明します。公表予想は、2025年8月5日公表数値から変更はありません。
通期で東洋精糖が連結された影響などから、売上収益は1,140億円、営業利益は85億円、税引前利益は85億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は59億円と、税引前利益を除いて前期比で増収増益となる見通しです。
また、前期の損益は、今中間期において東洋精糖の取得に関する取得原価の配分による暫定的な会計処理の確定を行ったため、2025年3月期決算として開示していた数値から営業利益以下の段階利益において、1億8,100万円増加しています。
(2)2026年3月期 決算見通し-ポイント-

2026年3月期見通しのポイントについてご説明します。
Food & Wellnessセグメントにおいては、フードサイエンス事業では、「沖縄・奄美のきびオリゴ」や美浜バイオプラントで増産体制を確立した「カップオリゴ」の販売拡大を目指します。加えて、サイクロデキストランについても本生産に向けた準備を進め、需要の拡大に対応できる供給体制を構築します。
フィットネス事業では、総合型店舗における子ども向けスクール事業の強化と採算を重視した経営により、早期の業績回復を図ります。
Sugarセグメントにおいては、今後も不透明かつ厳しい市場環境が見込まれますが、採算性を重視した経営に努めていきます。
(2)2026年3月期 決算見通し-業績要因分析(営業利益の増減理由)-

スライドは、2026年3月期の営業利益のウォーターフォールチャートです。Sugarセグメント、Food & Wellnessセグメントともに、東洋精糖が連結された影響などが増益に寄与しています。
Sugarセグメントにおいては、引き続きコスト上昇に対する販売価格への反映を進めるものの、DX投資等の各種経費の増加や、前期に影響する企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったことなどから、前期比7億400万円の減益となる見込みです。
Food & Wellnessセグメントにおいては、フィットネス事業で前期に減損損失を計上したことから、前期比7億1,600万円の増益となる見込みです。
第一糖業の吸収合併実施、および東洋精糖の吸収合併予定について(1)

IR担当:2025年10月1日に当社を存続会社として、グループ会社の第一糖業を吸収合併しました。さらに、2026年10月1日を目標にグループ会社の東洋精糖を吸収合併する予定です。
東洋精糖は砂糖事業および機能素材事業を展開しており、本吸収合併によりSugarセグメントの基盤強化およびFood & Wellnessセグメントにおける事業拡大を一層加速させるとともに、経営効率の向上および統合シナジーの早期発現・最大化を図っていきます。
第一糖業の吸収合併実施、および東洋精糖の吸収合併予定について(2)

具体的に、Sugarセグメントにおいては、旧・第一糖業である当社の九州工場に加え、東洋精糖、塩水港精糖、フジ日本の3社が出資する合弁会社・太平洋製糖を含めた全国5工場体制のもと、基盤強化を図りつつ、業界再編の流れの中で柔軟に生産拠点の最適化を推進していきます。
また、Food & Wellnessセグメントにおいては、従来当社が強みとしてきたオリゴ糖やサイクロデキストランなどの口腔内・腸内の細菌叢(さいきんそう)の環境を整えるフローラデザイン素材に、東洋精糖の機能素材であるルチンやヘスペリジンといったポリフェノールが新たに加わりました。これらの素材同士や同社の糖転移技術を掛け合わせることで、さらなるシナジーを追求していきます。
新形態の砂糖「ささっと!砂糖」 新発売

Sugarセグメントにおいても、お客さまのニーズにお応えする新たな製品を開発しています。
このたび、口栓付きのパッケージで保存容器に移し替えることなくそのまま使える顆粒状砂糖「フロストシュガー」の新商品「ささっと!砂糖」を発売しました。
空気が入った持ち手付きの容器は、片手でもしっかり握ることができ、中身が減ってきても安定して自立します。また、使い切った後は空気を抜いてコンパクトに廃棄できるため、人にも環境にも優しい商品となっています。
今回は、従来のフロストシュガーよりも細かい顆粒状に変更しており、より溶けやすくムラなく均一にまぶすことができ、食材にも混ざりやすいので、さまざまな料理シーンでお使いいただけます。
本商品は2025年9月29日より一部地域のスーパーや量販店、オンラインストアなどで順次販売を開始しています。
(3)株主還元

最後に、株主還元についてご説明します。
当社は連結配当性向(DPR)60パーセント、または親会社所有者帰属持分配当率(DOE)3パーセントのいずれか大きい額の配当を実施することを基本方針としています。
2026年3月期の予想は、その大きい方の連結配当性向(DPR)60パーセント基準に基づき、1株当たり年間108円の配当を見込んでいます。また、2025年9月30日を基準日とする中間配当金額は、その50パーセントの1株当たり54円に決定しました。
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