logmi Finance
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株式会社ココナラ4176

東証グロース

情報・通信業

Vision、Mission

鈴木歩氏(以下、鈴木):代表取締役社長CEOの鈴木です。通期決算について、ご説明します。まずは当社のビジョンとミッションです。ビジョンとして、「⼀⼈⼀⼈が『⾃分のストーリー』を⽣きていく世の中をつくる」を掲げています。

ミッションは、我々が取り組むスコープを定義し、「個⼈の知識‧スキル‧経験を可視化し、必要とする全ての⼈に結びつけ、個⼈をエンパワーメントするプラットフォームを提供する」としています。今後もそれを実行していきたいと思います。

2025年8月期通期決算ハイライト

決算ハイライトについてご説明します。まず、全社サマリとして、売上高、売上総利益、EBITDAともに過去最高を更新し、順調に締めることができました。

マーケットプレイスは、AIによる影響を一定受けているものの、新しいマッチング手法を積極的に導入し、過去最高の売上高を達成できました。

エージェントでは、グループインした「ココナラテック」が底打ち反転し、今後の成長軌道に乗る見通しです。また、社内でゼロイチで立ち上げた「ココナラアシスト」も、今後の売上拡大が期待でき、よい期になったと考えています。

Contents

今回、私がお話しするのは、業績報告と成長方針についてです。

2025年8月期通期決算概要

まずは業績報告です。実績をご報告した後、2026年8月期の通期連結業績予想をご説明します。

2025年8月期通期の決算概要について、売上高は前年同期比プラス42.8パーセントで着地しています。具体的な指標は、グラフなどを用いながら詳しくご説明します。

通期業績推移

連結の通期業績推移です。売上高は前年比42.8パーセントと、過去最高を記録しました。加えて、売上総利益とEBITDAも過去最高を更新しています。

通期売上原価+営業費⽤推移

売上原価と営業費用の推移です。引き続き、しっかりとコストマネジメントを行いながら、営業黒字を実現できています。

「ココナラテック」を中心としたエージェント事業を開始する中で、売上原価という科目が増えていますが、これは新しいビジネスモデルに挑戦している結果です。

マーケットプレイス(法律相談除く)四半期流通総額推移

業績報告について、マーケットプレイスとエージェントに分けてご説明します。

まずは、法律相談を除いたマーケットプレイスについてです。流通総額は前年同期比プラス4.6パーセントの成長を達成し、テイクレートは引き続き30パーセントに近い高水準を維持しています。

マーケットプレイス(法律相談除く)四半期売上高‧セグメント利益推移

売上高とセグメント利益についてです。こちらは前年同期比プラス8.3パーセントの成長を実現できています。

セグメント利益は前四半期比でやや減少していますが、第4四半期に広告宣伝費など、FY2026となる今期への一過性の投資を行ったためです。この減少は第4四半期のみの一時的な要因となります。

マーケットプレイス(法律相談除く)四半期KPI推移

各種KPIです。会員登録数、サービス出品数、スキル登録者数ともに増加しています。後半の成長戦略でも触れますが、今後のココナラの成長を支える人材データベースとして、スキル登録者数が特に力強く伸び、120万人を突破したことは、よい傾向だと考えています。

マーケットプレイス(法律相談除く)四半期KPI推移

購入UU(ユニークユーザー)数と1人当たり購入額についてです。これまでにもお話ししているとおり、AIの影響により低単価の需要が一部減少したことで、購入UU数は前年同期比でマイナスとなっています。

一方で、高度な需要や専門性の高い内容に関しては、引き続き力強い取引が行われています。その結果、1人当たり購入額は増加しています。

マーケットプレイス(法律相談)四半期売上⾼‧セグメント利益推移

法律相談についてです。「ココナラ法律相談」の売上成長率は、前年同期比で15.9パーセント増を実現し、順調に伸びています。

マーケットプレイス(法律相談)四半期KPI推移

有料で広告掲載課金をしている弁護士の数は増加しており、KPIも順調に伸びています。また、ARPUについても新商品の投入やクロスセルがうまくいった結果、順調に推移しています。

新サービスハイライト

この1年間に投下してきたマーケットプレイスにおける新サービスについて、簡単にご説明します。

2024年12月末に「定期購入機能」をリリースしました。通常、EC型のマッチングでは単発の取引になりますが、月次で繰り返し購入いただける機能の投入により、継続率を強化しています。

2025年4月には、「ココナラスカウト」をリリースしました。こちらは、企業が当社の120万人以上の人材データベースに直接アプローチできる、スカウト機能です。これまでのEC型マッチングや、一昨年にリリースした、案件投稿を通じて働いていただく方の応募を募る「ココナラ募集」に加え、3つ目の機能となります。

スライドに、2025年4月と記載されている「ココナラコンテンツマーケット」については、実際に購入可能になったのは7月からです。従来の役務提供でのオーダーメイド型マッチングだけでなく、スキルや知識、経験を、記事・動画・画像などのさまざまなかたちで販売・購入できる機能をリリースしました。

2025年7月には、「セラーサポート」というサービスを展開し始めました。流通高に直接寄与するというよりも、出品者をサポートすることで、オプション料金を売上に貢献させるサービスです。

エージェント 四半期業績推移

エージェントについてご説明します。エージェントは、年間を通じて売上高成長率としては厳しい状況が続きましたが、第3四半期の決算でもご説明したとおり、第3四半期を底として、第4四半期にはV字回復を果たしました。

FY2026以降は、「ココナラテック」も増収増益の方向で進んでいます。さらには、昨期から展開していた「ココナラアシスト」という事業が急速に成長しています。こちらの詳細は、成長戦略のパートでご説明します。

エージェント KPI推移

エージェントのKPIについてです。「ココナラアシスト」という、経理や人事、マーケティングの人材、また事務代行を担う人材を紹介する事業が伸びています。その結果、クライアント数・稼働者数ともに順調に伸びています。

ココナラアシスト「プロフェッショナル営業代⾏サービス」を開始

「ココナラアシスト」については、BPO領域におけるサービスラインナップを拡充しています。一人ひとりに必要な人材を紹介するだけでなく、チーム全体で営業代行を提供するサービスも開始しました。

百数十万人のデータベースから選び抜かれた営業のプロフェッショナルを紹介し、成果創出につなげている点が、好評をいただいています。

ココナラのイメージキャラクターに生見愛瑠さんが就任

ココナラでは、9月からイメージキャラクターとして生見愛瑠(ぬくみ める)さんを迎え、新たなキャンペーンを展開しています。

従来得意としてきた単発の役務提供のマッチングだけでなく、継続型のマッチングにも対応しており、デザイナーやエンジニアに加え、警備やコンサルティング人材の紹介も可能となっています。当社が新たに注力するこの領域について、イメージ浸透を図るため、さまざまなプロモーションをスタートしています。

2026年8月期 通期連結業績予想

2026年8月期の通期連結業績予想について、ご説明します。スライドに記載のとおり、売上高は110億円で、前年実績比プラス16.9パーセント、営業利益は4億5,000万円で、前年実績比プラス75.7パーセント、親会社株主に帰属する当期純利益は3億6,000万円で、前年実績比プラス17.3パーセントと、力強い成長を実現させます。

内訳は成長方針のパートでご説明しますが、「ココナラアシスト」の成長拡大が期待されています。加えて、若干停滞が続いているマーケットプレイスについても、AI活用を通じた大きなテコ入れを見込んでいます。

今後の成⻑方針サマリ

成長方針について、今期のガイダンスを裏付ける内容をご説明します。まず、今後の成長方針サマリです。当社は2012年に創業し、2021年に上場しました。一部法律相談もありましたが、2022年までは「ココナラスキルマーケット」を中心に事業を拡大してきました。

コロナ禍による向かい風やAIの影響を受ける中、「マーケットプレイス×EC型」の「ココナラスキルマーケット」単独ではなく、ビジョン・ミッションのもと、「スキル・知識・経験を可視化してマッチングする」領域において複数の事業を並行展開し、それらを束ねて価値を提供するモデルへと転換しました。

FY2025までは「ココナラ経済圏」と銘打ち、「ココナラスキルマーケット」と「ココナラ法律相談」の2事業だったところから、9事業へと一気に多角展開してきました。特にエージェント領域への種まきを行い、先行投資を進めてきました。

今後、FY2030までの5年間では、種まきをした新規事業をしっかりと育て、花開かせていきます。「ココナラアシスト」や、グループ入りした「ココナラテック」に加え、新規事業を仕込みます。また、インオーガニックな手法としてのM&Aや、AIの手法も活用しつつ、第2、第3の柱となる事業を複数立ち上げていきたいと考えています。そして、サービスマッチングにおける、すべてが揃うサービスプラットフォームとしての姿を実現していきます。

ココナラを取り巻く環境変化

当社を取り巻く環境の変化を2つご説明します。まずは機会についてです。日本は人口減少に伴い労働人口も減少しています。このような状況の中で、どれだけ労働可能な人材を確保できるかがポイントとなります。当社は、加速度的に人材データベースの厚みを持たせていく方針です。現在保有している約120万人のデータベースを活用し、単発から継続まで、あらゆる需要に応えていきたいと考えています。

脅威については、生成AIの普及により、非常に低単価で、人ではなくてもよい領域が一定数出てくると考えられます。しかし我々は、専門性の高いカテゴリにおいては急速に需要が伸びていると捉えています。そのため、これら専門人材の領域に対する需要に応えられるよう、人材データベースに厚みを持たせていきたいと思います。

さらに、AIをフル活用してマーケットプレイスの利便性・ユーザーエクスペリエンス(以下、UX)を向上させることで、利用率を高めたいと考えています。

ココナラがターゲットとする市場規模イメージ(TAM)

ココナラがターゲットとする市場規模について、ご説明します。これまでは単発の役務提供を中心とし、需要側では個人や中小企業間の取引が主なターゲットでした。

今後は、継続型の役務提供に加え、個人や中小企業だけでなく、大企業(エンタープライズ)との取引も視野に入れることで、TAMを大きく捉え直し、この約37兆円の市場に価値を提供していきたいと考えています。この取り組みにより、大幅な成長を実現します。

ココナラの持っている強み/ アセット

当社固有の強みやアセットについて、大きく3つありますので、簡単にご説明します。当社はマーケットプレイスおよびエージェントの需要と供給をマッチングしていますが、それぞれに対して、非常に優位性の高いアセットを保有していると考えています。

1つ目に、稼働する人材データベースが非常に強固であること、2つ目に、需要側である顧客のデータベースに厚みを持たせ始めていることです。さらに3つ目として、これらのマッチングを支えるプロダクト基盤も非常に強化できています。これらについて、簡単にご説明します。

アセット①:人材データベース

まずは人材データベースについてです。ご説明したとおり、昨期第4四半期時点で、スキル登録者数が120万人を超えました。その結果、当社は案件を獲得すればするほど、必要な人材を人材データベースから見つけられるという状態を実現しています。

エージェントのマッチングにおいても、他社が稼働人材獲得にコストをかけている一方で、我々は人材データベースを活用することで、獲得コストをほぼゼロに抑えています。また、案件があれば90パーセントに近いマッチング率で人材を紹介でき、案件の受注率が非常に高い状態を実現しています。

アセット②:顧客データベース

2つ目は顧客データベースです。これまでに累計で500万人を超える会員登録があり、法人属性の会員が50万人を超えています。さらに、エンタープライズの方々の利用も加速しており、東証プライム上場企業の約3割をカバーできている状況です。

また、一昨年から開始したみずほ銀行とのジョイントベンチャー、「みずほココナラ」の仕組みにより、同行が抱える数十万の法人口座にリーチできるパイプラインを構築しています。

さらに、過去に多額の予算を投じたマス・マーケティング施策により、高い認知度を誇っています。その結果、何もしなくても毎月大量の新規ユーザーが流入する状態を実現しており、直近では圧倒的な案件獲得数も実現しています。

多くの顧客リストの中で、それを活性化させるための新規獲得を行う営業チームを、採用によってしっかり組成できたこともポイントだと思います。

アセット③:プロダクト基盤

アセットの3つ目は、プロダクト基盤です。スライドは、ユーザーがサービスに訪れた際のフローを表しており、左側から会員登録、マッチング、管理に至るまでを示しています。

薄い緑色で示している部分をご覧ください。新プロダクトを開発する際に、非常に重たい機能開発になる部分です。こちらを「ココナラ経済圏」で共通化し、各事業を作る際には、比較的開発が軽い、白で表記しているユーザーインターフェース(UI)の部分をカスタマイズして提供すれば、新しいプロダクトを生み出していくことができます。このような構造を作り上げていることが、ポイントだと考えています。

今後の定量目標

これらを活用して、今後、どのようなターゲットイメージで成長していくかについてお話しします。まず、ボトムラインである営業利益の成長イメージです。

前期の営業利益は約2億5,000万円でしたが、現状の延長線上でも、FY2030には営業利益15億円の達成を下限として見込んでいます。特に、立ち上がり始めたココナラアシストをはじめとする既存事業の成長加速により、オーガニック成長だけでもこの水準プラスαの達成が可能だと考えています。

加えて、新規事業の展開やM&Aの実現によって、さらなる上振れも十分に達成可能と考えており、どこまで上積みできるか、この5年間でチャレンジしていきたいと考えています。

ココナラの成⻑⽅針

ココナラの成長方針です。すべてが揃うサービスプラットフォームを確立するため、ビジネスモデルとして引き続きマーケットプレイスとエージェントに注力します。そして、それら全体の成果を最大化するために、AIを圧倒的に活用していきたいと思います。

こちらについては、それぞれスライドを用いながら詳しくご説明します。

ココナラ経済圏の全体像

ご説明の前に、「ココナラ経済圏」の全体像について、おさらいします。縦軸は当社が提供するホリゾンタルなカテゴリ、横軸は単発役務・継続役務、さらにマーケットプレイス・エージェントというビジネスモデル、その下にマッチング手法があり、さまざまな事業が関連付いています。

白い部分と、新たに立ち上げる「ココナラコンサル」を含め、全部で9つの事業があります。マーケットプレイスにおいては、バーティカルECも強化していきます。このような布陣で、今後もさまざまな事業開発を進めていく考えです。

成⻑方針①:マーケットプレイスマッチング拡張

成長方針①「マーケットプレイスマッチング拡張」についてご説明します。役務提供領域において、単発役務に限らず、継続型の役務提供を実現する機能開発を行います。

マッチング手法としては、サービスの出品・購入だけでなく、案件を投稿して稼働者の応募を募る方法や、企業が120万人の人材データベースに直接スカウトするスカウト機能をリリースします。さまざまなリテラシーレベルの顧客が、好みのマッチング手法を利用できるようにすることで、マッチング総数の増加を目指します。

さらにはカテゴリ別の深化として、これまで役務提供のマッチングのみを提供してきましたが、今後はコンテンツのマッチングも提供していきます。ホリゾンタルで対応しきれなかった部分については、バーティカルECを複数立ち上げることで、特定のカテゴリにより深くアプローチしていきたいと考えています。

成⻑方針②:データベースと営業力の両輪が実現する高次マッチング

エージェント領域について、2点ご説明します。成長方針②「データベースと営業の両輪が実現する高次マッチング」として、「ココナラアシスト」の事例を挙げています。

スライド左側に、「『ココナラアシスト』の成長基盤」と記載しています。ココナラは、120万人を超える有数の人材データベースを持っていることが強みです。しかし、何年か前までは営業機能を持っておらず、案件を創出する力が不足していました。これに対し、ココナラが保有する50万を超える法人データベースを活用し、適切な営業を行い、案件化を徹底的に進めることで対応しています。

一度案件化を実現すれば、必要な稼働者は人材マッチングデータベースで必ず見つけることができるという、確実なビジネスモデルを構築しました。これにより、現在マッチングが急速に拡大しています。どのようなことが可能になっているかは、スライドの右側に記載しています。

まず、クオリティの観点では、120万人の人材データベースを保有していることから、「経理の人材を紹介して欲しい」「カスタマーサポートを紹介して欲しい」だけでなく、「医療の業界に詳しい経理人材や、何ヶ国語も操れるカスタマーサポートを紹介して欲しい」といった、他社ではなかなか紹介できないような人材も高い確率で紹介できる点が、当社の強みです。

また、「1人紹介して欲しい」だけでなく、例えば「営業人員15人、30人を紹介して欲しい」といったケースでも、チーム制で一度に複数の人材を紹介することができます。さらには、多数のユーザーに登録いただいているため、「明日から稼働して欲しい」といったニーズにも対応可能です。

このように、クオリティ・ボリュームの両面で高い優位性を持ち、事業を展開しているため、さらなる拡大が見込めると考えています。

成⻑方針②:エージェント立ち上げ‧拡大

成長方針②「エージェント立ち上げ・拡大」についてです。スライド左側の三角形をご覧いただくと、「経営レベル」「事業部レベル」「現場レベル」と示されていますが、これまでは、主に「ココナラテック」と「ココナラアシスト」を中心に、特に現場レベルへの人材紹介を重視して展開してきました。

今後は、この中階層に位置する「事業部レベル」に対して、プロジェクト型・チーム型で、例えばエンジニアの開発支援や、BPO(営業代行等)の領域で一括して価値を提供するなど、提供価値の幅を広げていきたいと考えています。

また、新たなチャレンジとしては、「ココナラコンサル」という新しい事業モデルにおいて、「経営レベル」の経営課題に対応する提案を行っていきます。一方で、上流を抑えることによって、現場レベルでの実行支援、ソリューションの提供が必要な場合には、「ココナラテック」や「ココナラアシスト」と連携することで、案件の拡大を実現していきたいと考えています。

成⻑方針③: AIの徹底活用

成長方針③「AIの徹底活用」についてです。これからのココナラでは、AIに圧倒的に投資し、UXの向上を実現するとともに、事業における新たな提供価値の創出を目指していきたいと考えています。

顧客向けと社内向けの2つに分けて、ご説明します。まず顧客向け活用についてですが、スライドの一番左側にあるように、主にマーケットプレイスへのAIの適用を行います。これまでは、出品者や購入者がマッチングに至るまでに、いくつかのプロセスを経る必要がありました。また、一定のリテラシーがなければ、購入者はサービスを比較検討して購入することが難しく、出品者は出品や納品の方法がわからない部分があったと思いますが、各ファネルやワークフローに対してAIを適用します。

これにより、生産性を圧倒的に向上させ、効率的に作業を進められるようにします。また、「やり方がわからない」といった部分に対しても、AIでサジェストしていくことで、次のフェーズに進めるようにします。「ココナラAIエージェント」として、さまざまな機能を開発して導入していきたいと考えています。

そして、これまでのように、リテラシーが高い方同士のマッチングにとどまらず、リテラシーがそれほど高くないマジョリティー層の方々にも、簡単かつ平易にココナラマーケットプレイスをご利用いただける世界観を構築していきます。

また、スライド中央の自社で開発したAIエージェントについては、当社マーケットプレイスにおける各プロダクトや、エージェントのマッチングに活用するだけでなく、世界的なプラットフォームの中に我々のアプリケーションを提供していくことで、これら大型プラットフォームが抱える世界中のユーザーにも徹底的にリーチし、ココナラをご利用いただける仕組みを構築していきたいと考えています。

次に社内向け活用についてです。当社では複数の事業を展開しており、企画、営業、エンジニア、デザイナー、コーポレートなど、さまざまな職種が存在します。それぞれの職種ごとに存在するワークフローに対し、適切な生成AIソリューションを提供することで、より高度かつ生産性の高い職務環境を徹底的に構築します。

ココナラ経済圏の拡張を加速するM&A戦略の全体像

M&A戦略の全体像についてご説明します。今後のM&Aの対象領域としては、既存領域の深化、例えばマーケットプレイスにおける各バーティカルカテゴリの強化といった文脈があります。一方で、新規領域への展開も考えています。これから新たに始める各種ビジネスモデルに対して、ゼロイチの立ち上げをスタートダッシュで買収するようなM&Aも対象にしていきたいと思います。

バリュエーション規律についてですが、これは過去に何度もお話ししています。のれん償却後の営業利益黒字を前提とし、堅実なバリュエーションを実施した上で、全体のガイダンスに問題がない範囲で、積極的にM&Aを検討していきます。

キャピタルアロケーションの方針

最後に、キャピタルアロケーションの方針についてです。今後の投資余力の確保については、昨期から営業黒字を達成しており、そこから生み出される営業キャッシュフローに加え、適切な範囲での銀行借入も活用しながら、しっかりと原資を確保していく計画です。

その上で、優先事項として自社の事業開発を挙げています。お伝えしているとおり、ココナラの顧客アセット、人材アセット、プロダクトアセットを活用しつつ、高確率で立ち上げられる事業の開発を進めていきます。

次いでM&Aを検討し、さらに株主還元も実施していきます。このタイミングではそれぞれの優先度に多少の濃淡があるものの、適切な資金使途に基づいてしっかりと投資を行っていきたいと考えています。

お話ししたとおり、FY2026は「ココナラ経済圏」と銘打って種をまいてきた事業に対し、一気に各複数事業で花を開かせ、みなさまに大きな成長の成果をお見せできるフェーズだと思っています。今後も精進していきますので、引き続きご理解、ご協力、そして応援いただければと思います。ありがとうございました。

質疑応答:FY2025の通期実績について

田中元氏:「FY2025の通期実績について、営業利益のみが前年実績を下回る結果となっていますが、これはどのような要因によるもの

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