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株式会社タカショー7590

東証スタンダード

卸売業

決算のポイント

高岡伸夫氏:株式会社タカショー代表取締役社長の高岡です。本日は2026年1月期第2四半期の決算についてご説明します。よろしくお願いします。

第2四半期決算概要です。決算のポイントとして、1つ目に、粗利の改善と販管費の見直しにより、営業利益と経常利益が大幅に改善しました。2つ目に、タカショーグループはこれまで相当な投資を行ってきましたが、その投資効果が顕在化しました。

3つ目に、プロユース事業における非住宅分野であるコントラクト事業は、前年同期比114パーセントとなりました。4つ目に、屋外照明のタカショーデジテックが急成長し、前年同期比127パーセントを達成しました。

その結果、売上高は109億2,900万円、営業利益は3億8,200万円、経常利益は3億4,900万円となりました。

2026年1月期2Q 決算サマリー

2026年1月期第2四半期の決算サマリーです。売上高は109億2,900万円で、前年同期比102.2パーセントとなりました。営業利益は3億8,200万円で、前期の実績は700万円でした。

経常利益は3億4,900万円で、前年同期は2億6,700万円でしたので、前年同期比130.3パーセントとなりました。当期純利益は1億1,400万円で、前年同期比202パーセントとなっています。

セグメント売上高 & 増減要因分析

セグメント別売上高および増減要因についてお話しします。プロユース事業の売上高は74億7,900万円で、前年同期比107.9パーセントとなっています。

この主な要因として、非住宅分野における設計折り込みやコントラクト事業が、前年同期比114パーセントと、非常な勢いで伸びていることが挙げられます。また、屋外照明やサイン事業のタカショーデジテックが、前年同期比127パーセントと、目立って伸びてきています。

ホームユース事業は前年同期比96.5パーセントとややマイナスとなっています。そのような中でも、青山ガーデンのeコマースが順調に成長しています。また、日よけ商材は夏の暑さの影響もあり、前年同期比103パーセントとなっており、効果的な施策を進めています。

海外事業の売上高は11億4,200万円、前年同期比83.1パーセントとなりました。eコマースについては、「Amazon」を含めて一時停止しました。価格調整を行い、7月頃から販売を再開しています。

その結果、ルート販売とコマースの売価をうまく調整できる体制を整えました。この適正な販売価格調整により一時的なマイナスはありましたが、現在では順調に伸びています。

プロユース セグメントのトピック(プロ)

プロユース事業のセグメントのトピックです。非住宅分野での採用拡大により、前年同期比114パーセントと伸長しました。住宅分野ではリフォーム需要が顕在化しています。

スライド右下のグラフのとおり、非住宅分野の売上高は前年同期の25億1,000万円から28億7,000万円へと伸び、その伸び率は前年同期比114パーセントと、さらなる成長が期待されます。

この成長要因の1つとして、品川にショールームを設置したことが挙げられます。品川駅に直結している立地で、来場者数は年間約4,500名です。3,500万円の投資を行いましたが、非常に高い評価を得ています。

プロユース事業 主な投資(直近4年)

プロユース事業の主な投資についてです。国内工場では、建屋の増設や生産設備、インクジェットをはじめとする高額な独自の設備をいろいろと導入しました。また、生産管理システムへの投資を行い、見える化とデジタル化を図っています。

ソフト工場では、DXツール制作の体制を強化しました。

非住宅分野では、営業体制を大幅に強化しました。社内の組織でも体制を変更させながら、コントラクト事業分野の拡大を進めています。

成長するデジテック セグメントのトピック(屋外照明/サイン)

成長するタカショーデジテックについてです。屋外照明のローボルトライトは、全国で70パーセント以上のシェアを占めています。

サインでは、イルミネーションと同時にドローンを飛ばすなど、新たな取り組みを展開しています。このような取り組みは地方創生にも関連して、地方へも広がりを見せています。

非住宅分野では採用の拡大により、前年同期比127パーセントと急成長しました。粗利率も向上し、連結業績の向上に大きく貢献しました。

先行投資のリターンも顕在化しています。とりわけ、デジテックチャイナでは、部品を製造し、日本へ輸送してその品質を保っていますが、この工場からのリターンが非常に大きく伸びています。また、工場のリニューアルやNC加工機、生産の自動化を進めています。

さらに、受注システムでは、デジタル化、見える化、AI化を徹底的に推進しています。現状ではタカショーデジテックの売上伸び率は前年同期比127パーセントですが、今後さらなる成長が大いに期待されます。

2026年1月期 通期業績予想の上方修正

2026年1月期通期の業績予想です。実は今回、予算を中間期で超えてしまったため、上方修正を行いました。

営業利益は、前回予想の3億800万円から修正予想が4億6,300万円と、1億5,500万円の増加となります。経常利益は4億500万円から4億7,000万円、当期利益は1億2,200万円から1億6,000万円へ上方修正しています。

まだ下期が始まったばかりですが、引き続きしっかりと進めていきたいと考えています。

今後の成長戦略

事業展開についてです。「ものづくり工場」と「ソフト工場」という当社のビジネスモデルは、他社では実現が難しいと考えています。しばらくは全力でこのビジネスモデルを推進したいと考えています。

販売政策

プロユースの販売政策は、「マテリアル」「非住宅 コントラクト」「住宅ガーデン&エクステリア」「リフォーム、リノベーション」「DXソリューション」の5つです。

空間創造をテーマにした設計デザイン

1つ目の販売政策であるマテリアルについてです。現場で空間創造をテーマに設計デザインを行ってもらい、材料を評価いただくことで、今後マテリアルの事業部を拡大していきます。

建材マテリアル

乾式で外装化粧建材というこれまでになかった商品を提供しています。また、省施工という特長を活かして販売を進めています。

エバーアートウッド

デザインや設計については、私たちがお客さまをある程度アシストしながら進めています。

スライド左の写真はURの現場です。このような空間設計を行うには、やはり材料を強化する必要があります。

エバーアートボード

「エバーアートボード」です。

エバーバンブー

「エバーバンブー」です。こちらも全国のホテルにどんどん導入されています。

プロユース 国内工場の強化 工場増設・設備導入

国内工場の強化、工場増設、設備導入については、無理のない範囲で以前から投資を進めています。資本金30億円の投資をいただいたかなりの部分をこのような設備投資やIT投資、デジタル投資に充てています。

Contract インバウンドにより拡大するホテル、飲食、施設 非住宅市場への展開

2つ目の販売政策である非住宅、コントラクトについてです。

コントラクト分野

スライドに記載のとおり、これだけの市場が同時に拡大していっています。

当社は、外装化粧建材・省施工という特長を活かし、乾式工法を含め、設計折り込みの大手を中心に、従来の流通ルートを通じて販売を進めています。

集合住宅

集合住宅の「エバーアートボード」です。

オフィス・ビル

オフィス・ビルの「エバーアートウッド」です。

レジャー・宿泊施設

レジャー・宿泊施設など、各観光施設において、急速に改装を進めています。

商業施設

商業施設についても、スライドに記載のような現場がどんどん増えています。

医療・福祉施設

医療・福祉施設です。

プロユース より良い庭でのくらしを演出するプロユース商品

3つ目の販売政策である住宅ガーデン&エクステリアについても、従来の主力分野として、住宅メーカーを含め、家と庭という関係から進めています。

5th ROOM

「5th ROOM」です。

室内を“拡張”して5th ROOMを家に取り込む。

拡張としてARやVRを取り入れつつ、お客さまに提言を行い、新しい考え方を取り入れています。

リフォーム・リノベーション

4つ目の販売政策であるリフォーム、リノベーションについてです。

スライドの写真は、ビフォアとアフターです。このような現場は、日本に空き家だけで約900万戸、潜在的には約5,000万戸から6,000万戸存在しています。これを最も活用できるかたちで進めていきたいと考えています。

リフォーム・リノベーション

こちらのスライドも、ビフォアとアフターの写真です。

新提案サービス「庭プラス」

5つ目の販売政策であるDXソリューションについてです。こちらはCADが不要な「庭プラス」です。写真を2Dで撮影するだけで、3Dに自動変換され、直感的に商品を配置していけるサービスです。

庭プラス事例:戸建て住宅 ファサード

スライドのように、3D空間が組み込まれます。この3Dでは、商品は基本的に当社のカタログにAR登録・3D登録されています。そのため、簡単にプランニングできます。

庭プラス事例:戸建て住宅 ガーデン

スライドのように、約10分で描けるようになり、それまで時間をかけてCADで描いていた作業が効率化されました。植物等も、私たちが独自に登録しています。

庭プラス事例:集合住宅 ファサード

集合住宅の事例です。いわゆる非住宅では、既存のものをきれいにしていこうという提案には活用しやすいです。

庭プラス事例:集合住宅 ファサード

スライドの写真のような場所は多いと思います。

庭プラス事例:集合住宅 ファサード

3D技術を活用することで、CADを使用せずとも、優れたCGの空間を作成できます。

超高精細3DCGパース制作「エクスビズ」

また、図面を作成する時間が取れないお客さまに対し、3万円程度と安価で、平米数に応じて高精細で写真以上の品質のものを提供しています。

そして、それを迅速な納期でお届けすることが、我々GLD-LAB.の仕事です。

プラニング検索サービス パッケージプランサイト

すでに1,000パッケージほど導入されている「パッケージプランサイト」を使用すれば、それを落とし込むことで、即座に空間を立ち上げることが可能です。

成長するデジテック

成長するタカショーデジテックについてです。自社製品比率の拡大、生産能力の拡大、サプライチェーンの構築を進めています。東京を含め、さまざまな地域、さらには一部海外まで進出しています。

成長するデジテック

特に別注製品を作ることができる点で、引き合いが多くなっています。最新の技術を活用して製造しています。

成長するデジテック

日本では現在、地方創生が大きなテーマとなっています。その一環として、夏のイルミネーションが盛んに増加してきており、下期にかけて多くの受注を受けています。

また、イルミネーションや花火の催事でドローンを飛ばす取り組みを行っており、初めて自社製造のドローンを自社で飛ばす取り組みを展開中です。

ホームユース 成長戦略

ホームユースの成長戦略です。今回のテーマとなっているのは、海外と、特にホームユースですが、急速に整理を進めています。

まずは新商品の展開として、中国にある3万坪の自社工場と連携しています。また、Webビジネスの強化として、eコマースとの連携を進めています。

海外 成長戦略

海外事業のトピックスです。1つ目に、海外では、「Home Depot(ホーム・デポ)」の店舗導入が進み、9月から店舗での販売を開始しました。「Home Depot」は、みなさまもご存じのとおり、1社で売上高23兆円を誇る世界最大のアメリカのホームセンターです。

2つ目に、アメリカおよびオーストラリアでのチェーン展開に加え、「Bunnings(バニングス)」という年間売上高約1兆5,000億円規模のホームセンターへの展開もすでに始まっています。

3つ目に、展示会への出展により、新規販売先の開拓を行いました。4つ目に、「Amazon」や「Home Depot」のeコマースを再開しました。

5つ目に、アメリカ国内の生産工場と提携しました。私も提携先の工場を訪問しました。順調に、アメリカの商品をアメリカで販売する流れができており、これは関税対策としても良好に進んでいると考えています。

6つ目は、プロ市場への展開です。

海外 成長戦略

2025年、そして2026年にようやく分岐点を迎え、売上が上がってきました。これまで相当額の赤字引当を抱えていましたが、会社全体の連結決算が改善しています。

海外 成長戦略

主な導入先です。「Home Depot」は世界最大です。ここにも参入し、ようやく登録が完了しました。また、店舗も入れてもらうこととなり、前倒しで今期9月から入ることになりました。

「Ace Hardware」は約5,000店舗あります。「Costco」にも来期より本格導入を予定しています。

「Bunnings」については、前月からすでに売上が店舗で発生しています。店舗展開が進めばさらに売上が伸びると考えています。

海外 成長戦略

店舗導入事例です。特に特許を保有している「VegTrug」という家庭菜園用ボックスについては、この特許に守られながら世界展開を進めています。

海外 成長戦略

海外では、一時的にeコマースを止めて価格調整を行いました。これは、1万店の販売店舗を持つアメリカ最大の園芸店で販売してもらうために、適正な売価を設定する必要があったためです。

8月5日から7日まで、テキサス州ダラスで50社の店舗やオーナーと商談を行い、ほぼ前向きな結果を得ました。

Ace展示会は、スライド下の写真のとおり、アメリカや世界の有力な商品が一堂に集まる場で、フランチャイズ会員がここで商品をセレクトします。その中で、当社も何百社の中から選ばれ、徐々に市場に入り始めています。

海外 成長戦略

「Amazon」と「Home Depot」のeコマースを再開しました。

海外 成長戦略

アメリカの生産工場と提携しています。広い工場内で木材を加工しており、私どももアメリカで特許を取得しています。

「VegTrug」という製品をアメリカの工場からアメリカ国内に供給するほか、当社はペンシルベニアに大規模な自社倉庫を持っており、西海岸と東海岸の両方から物流拠点として活用できます。これにより、コスト削減と販売強化につながると考えています。

海外 成長戦略

プロ市場の展開についてです。これは以前から取り組んでいますが、今回、TGEFの展示会にもアメリカを含めてお客さまに来ていただきました。

事前にビス穴をあけて加工を行い、大きな現場に送ったうえで、現地で組み立ててもらっています。

プロユース 販売促進・自社展示会の開催

トピックスです。「タカショーガーデン&エクステリアフェア2025」についてです。来場者はリアルで3,000名、Webでも数千名のお客さまにご参加いただきました。これは非住宅分野関連のお客さまが非常に増えたこと、さらに従来の専門店やリフォーム店、特に建築関係の方が増えたことによるものです。

どのような商品があるのか、一部の商品だけですが、約3分の動画でご紹介します。

(動画始まる)

この動画は東京流通センターで撮影されたものです。受付にはあふれかえるほど多くの方が訪れており、賑わいが感じられます。

内容としては、ファサードエクステリアからヴィスタレール、そして木目調アルミ材の「エバーアートウッド」が登場します。「V2H」を搭載可能な機能門柱は、2026年2月の発売予定です。続いては、ガーデンタイルラインアップです。

屋内・外用アルミ化粧建材ボード「エバーアートウッド」です。デザイナーズアーチは、上から光が入ることで下に柄が映る仕様となっています。

「EXVIZTM」のデモの様子です。すべて当社内で製作していますが、本物と見分けがつかないくらいの出来となっています。

次に「5thROOM」です。最新のデザインで、内部には木製品を使用しています。また、「エバーアートウッド」や「エバーアートボード」を用い、ファニチャーも当社の商品で展開しています。

屋外・アウトドア家具ブランドの「PIEDS NUS(ピエニュ)」は、フランス語で「素足」のという意味で、非常に人気があります。高級層に向けた製品として販売しています。

今、植物が注目されていますが、「5thROOM」にはこれまで水を与えるシステムがこれまでありませんでした。そのため、ドイツの会社と提携して開発を進めています。

「Q.busシェード」は自動で動くシェードです。電動開閉シェードなども展開しています。一間窓サイズのコンパクトテラスも提案しています。

また、新たに上場している大手企業と提携して製作した「NewTechWood」は、相当な売上が期待できる製品です。

さらに、「アートウッド スパンドレル」は、光を取り入れたオリジナルデザインとなっています。また、初めて屋内用のルーバーを当社の工場で製作することになりました。

人工強化竹垣「エバーバンブー」については、今回セメントなどを手掛けるメーカーとコラボレーションし、この場所限定で空間プロジェクトを進める計画です。

タカショーデジテックの「光のSHOW ROOM 2025」のコーナーでは、イタリアに出展して、大変注目を集めた「yomosugara」を展示しています。

ローボルトライトです。サインについては、残念ながら、さまざまなメーカーのサインは出せませんが、街で多くの方に見ていただいていることが多いと思います。

リビングガーデンでは、専門店でも活用されているレベルの商材を展示しています。アルミを使った商材を展示しましたが、非常に注目されています。

そして、自動芝刈り機を販売することになりました。すでに市場に出ています。

タカショーの商材を一部ですがご紹介しました。

(動画終わる)

プロユース ニュースリリース

ニュースリリースです。現在、環境問題が指摘されています。CO2を固定化する技術を持つ企業と提携し、環境負荷を抑えつつ、リーズナブルに商品の中にCO2を固定化させることを発表しました。

2027年国際園芸博覧会に出展

「GREEN×EXPO 2027」に出展します。2027年に向けた取り組みですが、当社には海外のお客さまが多く、また環境問題の観点からも重要なプロジェクトとなります。3月19日から9月26日の半年間、横浜で活動を行います。横浜の瀬谷地区に、1,000万株の植栽がすでに始まっています。

高岡氏からのご挨拶

この2年から3年の間、非常に早いペースでデジタル化とDXの開発対応を行いました。そして、ソフトとリアルをクロスさせながら、タカショーは事業を進めてきました。今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。

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