代表取締役社長 木村 美代子
木村美代子氏:この度はお忙しい中、株式会社キングジムの個人投資家向け会社説明会をご視聴いただき、誠にありがとうございます。代表取締役社長の木村美代子です。本日はキングジムの事業や業績、株主還元についてお話しします。どうぞよろしくお願いします。
まずは自己紹介します。私はプラス株式会社に入社後、アスクル株式会社の立ち上げメンバーの一員として長く勤めてきました。その後、2022年にキングジムへ入社し、2年間にわたり取締役常務執行役員開発本部長を務めました。2024年9月には代表取締役社長に就任しました。
INDEX
本日は、スライドのINDEXに沿って、キングジムについて、業績推移、第11次中期経営計画、株主還元の順にご説明します。
また、本日はご説明しませんが、ご参考として、直近の業績、財務情報など、当社IRサイトのご案内を最後に添付していますので、お時間のある時にご覧いただけると幸いです。
会社概要(2024年6月現在)
キングジムの会社概要と事業についてです。キングジムは東京都千代田区に本社を置く、文具事務用品メーカーです。創業は1927年、現在は東京証券取引所プライム市場に上場しており、6月20日が決算日です。
独創的な商品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献する
キングジムは、創業者が発明した「特許人名簿」からスタートしました。人名簿は、葉書の差出人の部分を切り取ってファイリングすると名簿になるという、当時は画期的な商品でした。
その後、ファイリングの文化を根づかせた「キングファイル」シリーズ、ラベルライター「テプラ」、デジタルメモ「ポメラ」など、多くの商品をみなさまに届けてきました。
1927年に創業したキングジムは、2年後に100周年を迎えます。これからもペーパーレスやAIの普及など、社会の目まぐるしい変化に適応しながらも、「独創的な商品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献する」という経営理念のもと、いろいろな挑戦を続けていきます。
売上構成比(24/6期)
売上構成比です。現在、文具事務用品事業に加え、国内グループ会社5社によるライフスタイル用品事業も展開し、事業を拡大しています。
2024年6月期の売上構成比では、連結売上高395億5,300万円のうち、約66パーセントを文具事務用品事業が、約34パーセントをライフスタイル用品事業が占めています。
文具事務用品事業①
当社の事業について、セグメントごとにご説明します。まず、文具事務用品事業です。ラベルライター「テプラ」は、国内ラベルライターシェアNo.1として、非常に多くの方にご利用いただいています。現在では、外国語モデルも海外で発売しています。
「キングファイル」は、2024年に発売60周年を迎えました。シリーズ累計販売冊数6億冊を突破し、国内厚型ファイルシェアNo.1となっています。
文具事務用品事業②
デジタル文具では、文字入力に特化したデジタルメモ「ポメラ」や、残り時間を目盛りで把握できる「ビジュアルバータイマー」など、ニーズに合わせた多様なジャンルの商品を開発しており、こちらも国内電子文具シェアNo.1となっています。
ステーショナリーでは、グッドデザイン賞を受賞したノート「ラセーノ」など、高いデザイン性と機能性を持った商品を販売しています。また、文具ブランド「HITOTOKI」を展開し、フィルムシール「コフレ」など、女性を中心に大変人気です。
文具事務用品事業③
生活環境用品は、オフィスで使っていただく機会が多いのですが、オフィス以外の働く環境改善にも配慮した製品の展開も行っています。
また、防災用品にも力を入れており、防災士の資格を持った社員が商品開発やセールスを担当しています。防災用品の中には、「キングファイル」と同じサイズでファイルのように棚や引き出しに収納できるものや、日常生活でお使いいただけるものなど、キングジムらしい商品の開発に力を入れています。
海外子会社一覧
海外子会社の一覧です。スライドに、販売系を緑色、生産系を紫色で示しています。販売系海外子会社は、上海、香港、深圳にあります。上海では、文具事務用品などの企画開発・販売、香港・深圳では、電子製品などの調達・品質管理業務および販売などを行っています。
ベトナム、マレーシア、インドネシアの生産系海外子会社には自社工場があります。それぞれの海外子会社にはキングジムから従業員を派遣し、マーケットインの商品開発や新たな用途への工場の活用が進んでいます。後ほど詳しくご説明します。
ライフスタイル用品事業①
国内グループ会社5社からなるライフスタイル用品事業についてです。株式会社ラドンナは、「Toffy」ブランドを中心としたキッチン家電、フォトフレームなどの販売・開発を行っています。
ライフオンプロダクツ株式会社では、ハンディファン、加湿器などのシーズン家電や、アロマディフューザーなどのフレグランスを展開しています。
ライフスタイル用品事業②
株式会社ぼん家具です。インターネット通販で組み立て式家具を販売しており、最近では照明器具やキッズ用の収納家具が好調です。
ライフスタイル用品事業③
株式会社アスカ商会は、アーティフィシャルフラワーの輸入、企画、販売を行っています。店舗の内装やウェディングなど、多様なシーンで活用いただいています。
ウインセス株式会社では、作業用手袋などの製造、販売を行っています。縫製技術を活かしたキャンプギアやバッグなどのブランドも展開しています。
ファンコミュニケーション
キングジムの大きな強みの1つであるSNSをご紹介します。自社で運用するSNSの総フォロワー数は85万人を超え、多くのファンに支えられています。
中でも「X(旧Twitter)」はフォロワー数47万人を誇り、担当者が書籍を出版するほど多くのみなさまにご認知いただいています。その他、「Facebook」「Instagram」「YouTube」「TikTok」など多様なSNSを通じて、幅広い属性のファンのみなさまと積極的にコミュニケーションを図っています。
連結損益計算書概要
業績推移です。配信を行っている本日4月24日が当社の第3四半期決算の発表日ですので、主に第3四半期決算の内容についてご説明します。
まず、連結損益計算書の概要です。売上総利益率が前年同期比1.5ポイント増加、販管費率が前年同期比0.6ポイント改善したことで、2025年6月期第3四半期は増収増益となりました。
連結売上高
連結売上高は287億8,100万円と、前年同期比0.7パーセントの増収となりました。継続的な販売施策を行っているラベルライター「テプラ」の販売増や、国内子会社の伸長が主な要因です。
「テプラ」の販促施策に関しては、後ほどご説明します。
連結利益額
連結利益額についてです。営業利益は3億8,600万円、経常利益は7億1,500万円で、四半期純利益は3億8,800万円と、営業利益および純利益は黒字化、経常利益は増益となっています。
価格帯改定や評価減の減少による売上総利益率の向上や、販管費率の改善が主な要因です。
セグメント別売上・営業利益①
セグメント別売上・営業利益です。文具事務用品事業の売上高は182億1,100万円、営業利益は2億5,900万円となりました。
「テプラ」や防災用品の売上が増えた一方で、ステーショナリーの売上が減少したため、売上高は前年同期比1.5パーセント減となりました。しかしながら、売上総利益率の改善、「物流コスト削減プロジェクト」などによる販管費の減少が起因し、前年同期比6億9,900万円の増益となり、黒字化で着地しました。
セグメント別売上・営業利益②
ライフスタイル用品事業の売上高は105億6,900万円、営業利益は1億1,400万円となりました。
グループ会社のライフオンプロダクツ株式会社と株式会社アスカ商会の好調により、売上高は前年比プラス4.7パーセントの増収となりました。
一方で、昨年比平均5円ほどの円安が影響していることや、原材料費高騰の影響による売上総利益率の低下、株式会社ぼん家具の販促費や在庫保管料の増加による販管費の増大が響き、前年同期比35.6パーセントの減益となりました。
2025年6月期 通期業績予想
通期の業績予想です。概ね計画どおりに推移しており、連結売上高410億円、営業利益5億3,000万円、経常利益7億円、純利益4億9,000万円の予想を変えていません。引き続き、計画達成に向けて着実に取り組んでいきます。
第11次中期経営計画:テーマ・ミッション
第11次中期経営計画の概要と進捗についてご説明します。2024年8月にスタートした第11次中期経営計画では、社会の変化の波をチャンスと捉え、新たな成長を目指しています。
「カスタマードリブン」「『隣の土地』へ」「グローバル市場」を、テーマ・ミッションとして、それぞれ施策を進めています。
第11次中期経営計画:骨太の方針と戦略
具体的な施策については、スライドの図を下から順にご覧ください。まず、既存ビジネスの強化です。また、4つの資源として海外工場、ファンコミュニケーション、人的資本、サステナビリティを活用します。
そして、サービス事業への展開、ライフスタイル分野の拡大、海外事業の強化という3つの骨太の方針を展開・実行していきます。
販売戦略
既存ビジネスの強化では、「テプラ」のラベル表示の需要を掘り起こすために、プロモーション企画「#おねがいテプラ」のWeb広告を実施しました。スライド右上のQRコードから特設サイトをご覧いただけます。
テーマは「職場の悩みに、テプラで挑め」です。オフィスだけでなく、保育園、工事現場、製紙工場、老人ホームなど、さまざまな現場で「テプラ」を使ったコミュニケーションを提案しています。
CMの中で人気の高かった保育園でのお悩みを解決した動画をご覧ください。
いかがだったでしょうか? 今後もさまざまな切り口で販売戦略を展開し、「テプラ」の需要拡大に向けた取り組みを進めていきます。
ファンとのコミュニケーション展開①
キングジムの大きな強みであるSNSを活用し、ファンとのコミュニケーションを積極的に展開しています。
SNSとECを連動させたお客さま中心のブランディングや商品作りを推進することで、新たな価値の創造に取り組んでいます。その代表的な取り組みが、2024年4月に代官山で開催した「HITOTOKI展」です。
ひとと いいひと HITOTOKI展
文房具ブランド「HITOTOKI」の「Instagram」にてPRを行い、お客さまが思わずSNSで発信したくなるような展示やワークショップなどを展開しました。イベント限定商品や人気商品はECでの販売も行い、SNSとECの連動によるシナジーが生まれた良い実例となりました。
スライドの写真は初日のオープン前の様子です。連日多くのお客さまにお越しいただき大盛況でした。
ファンとのコミュニケーション展開②
ファンのみなさまにキングジムをさらに好きになっていただくため、6月にはキングジムファンミーティングの開催を予定しています。
ここでしか体験できない特別な企画や、楽しい催しを多数ご用意する予定です。ファンのみなさまとのつながりを大切にしながら、イベントや商品づくりを通じて、新たな価値をお届けできるよう、今後も積極的に取り組んでいきます。
海外工場の活用①
海外工場の活用も進んでいます。インドネシア工場では、ファイルに加えて、木製組立家具の製造も本格的にスタートしました。また、ベトナム工場では、パイプ式ファイルに加えて、キッチン雑貨製品の生産をスタートしました。
これらの製品は、グループ会社の株式会社ラドンナで販売しており、ライフスタイル用品を扱う工場として、進化を続けています。
海外工場の活用②
インドネシア工場の様子です。私も1月末に現地に行き、新たな設備が導入されて順調に木製組立家具の製造が行われている様子を確認しました。
すでに生産された商品は、グループ会社の株式会社ぼん家具で販売されており、売れ行きも好調です。
ライフスタイル分野の拡大
ライフスタイル分野への拡大についてです。ファイルや文具にとどまらず、これまでの「土地勘」を活かして、隣接するライフスタイル用品へと拡大していきます。そのために、M&Aを通じて新たなジャンルを開拓し、グループ各社の成長を進めます。
また、グループ会社の成長支援のため、グループマネジメントコミッティを設立し、定期的に成功事例や課題を共有し、共同事業を進めています。今後もグループシナジー強化に注力していきます。
海外事業の強化
海外事業の強化も進んでおり、開発メンバーやチーフデザイナーが現地に常駐し、30代、40代の働く女性向けの商品開発を行っています。
10月には、上海で「可丽塔」(クリータ)ブランドの「切れてるマスキングテープ」を発売し、発売後すぐに完売するなど大変好評でした。12月には、「PREPPY STYLE」(プレッピースタイル)というオリジナルステーショナリーシリーズを発売し、こちらも好調に売れています。
2027年6月期 経営数値目標
2027年6月期の経営数値目標です。売上高は520億円、経常利益は28億円、経常利益率は5.4パーセント、ROEは8.0パーセントという数字を目指して、今後も中期経営計画の施策を進めていきます。
株価の動向
株主還元についてご説明します。株価の動向については、スライドに記載のように、当社の株価は、850円から900円の範囲で安定しており、長期投資に向いていると言えます。
米国の金利上昇や関税政策の影響を受け、年初の約4万円だった日経平均株価は、3月末時点で3万5,600円程度と約1割の下落を見せましたが、当社の株は、最近少しずつ株価が上昇している状況です。
配当推移
配当方針に関しては、配当性向の基準を40パーセントとし、安定配当を目指しています。今期は、中間配当7円、期末配当7円、合計14円を予定しています。
株主優待制度①
当社は株主優待として、キングジム公式オンラインストアで利用できる株主優待クーポンを贈呈しています。6月20日基準日の株主優待では、300株以上1,000株未満の株主さまには6,000円分、1,000株以上の株主さまには1万2,000円分のクーポンを贈呈しています。
さらに、今回新たに12月20日基準日の株主優待を新設し、300株以上の株主さまには50パーセントOFFクーポンを贈呈します。このクーポンは、キングジム公式オンラインストアで、税込み6万円以内の買い物に利用できます。
株主優待制度②
6月20日、12月20日基準日のどちらの株主優待も、キングジム公式オンラインストアの好きな商品に利用できます。
キングジムのステーショナリーや電子文具に加え、グループ会社の一部家電製品や雑貨も選べます。また、6月20日基準日の株主優待では、クーポンの額面に応じた人気商品セットも用意しています。
なお、一部のサイトでは、新設した12月20日基準日の優待情報が反映されていない場合がありますので、最新の情報は、キングジムのIRサイトをご確認ください。
IRサイトで各種資料をご覧いただけます。
スライドに記載しているQRコードやURLから、中期経営計画やガバナンスなど、IRサイトに掲載されている各種資料をご覧いただけます。
また、昨年末に公開した2024年度の統合報告書には、本日お話ししきれなかった内容も含め、当社の情報が詳細にわかりやすく記載されていますので、ぜひご覧ください。
キングジムは時代の変化をチャンスと捉え、独創的なクリエイティブ集団であり続ける
キングジムは時代の変化をチャンスと捉え、独創的なクリエイティブ集団であり続けます。開発だけではなく、すべての部門が一体となり、全社でクリエイティブ集団を目指していきます。最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
質疑応答:円安の影響について
「為替の円安が進行した場合、御社の事業には、どの程度の影響があるのでしょうか? また、講じている対策などもあれば教えてください」というご質問です。
キングジムグループでは、多くの商品を、中国や東南アジアの工場で生産し、輸入しています。したがって、為替の影響をとても受けやすいです。円安が進行すると原価が上昇し、その結果、利益が減少する仕組みです。
現時点での為替の感応度については、為替が1円変動すると、年間で、連結ベースでは約8,000万円の原価影響、個別ベースでは約4,000万円の原価影響があります。「物流コスト削減プロジェクト」や価格改定など、複数の対策を実施しています。
今後は、第11次中期経営計画に基づき、海外事業およびサービス事業を拡大して、為替の影響を受けにくい経営基盤の構築を目指していきます。
質疑応答:株主優待について
「株主優待は人気なのでしょうか? 新たに12月基準日の優待を新設した理由も教えてください」というご質問です。
まず、優待期間の終了時点での優待クーポンの行使率は、約90パーセントと高いです。とても好評で人気です。クーポン金額に応じた人気商品のセットも、とても好評です。
新設した目的は、株主のみなさまの日頃のご支援にお応えし、当社株式の投資の魅力を向上させたかったからです。
優待内容ですが、キングジムの公式オンラインストアで使える50パーセントOFFクーポンは、割引前の購入額が税込み6万円までの注文に利用できます。クーポンは、3月上旬に発送予定の中間報告書に同封する予定です。詳細は、当社のIRサイトでご案内します。
質疑応答:商品開発の方針について
「昨年、新たに木村社長が就任されましたが、商品開発はどのような方針で行うのでしょうか?」というご質問です。
商品開発に関しては、社会の大きな変化に対応し、働く現場や暮らしに寄り添う商品開発を行っています。
働き方や個人の価値観も大きく変化しています。BtoB、会社向けでは、オフィスだけでなく、働く現場をサポートしたいと思っています。生産性の向上や、安全、防災、それから地球温暖化などの課題解決型商品を、事務用品にとどまらずに拡大していきます。
そして、個人向け、BtoC、ライフスタイル分野のさらなる拡充を実施していきたいと思っています。暮らしを便利にして、楽しさや彩りを添える、お客さまにとって魅力ある商品を開発し、価値創造を行っていきたいと思います。
実施する時には、プロダクトアウトでは駄目だと思っています。お客さま視点でしっかりと考えて、お客さまに寄り添ったマーケットインの思考を持って、果敢にチャレンジしていきます。
質疑応答:生産拠点のカントリーリスクについて
「中国、ASEANに、拠点や工場があり、販売も強化するとのことですが、中国依存の体制やカントリーリスクについては、どのように考えていますか?」というご質問です。
中国での商品販売については、海外事業の展開において、かなり重要だと思っています。社会情勢やリスクを考慮して、総合的に判断していく予定です。
また、我々の生産拠点は、中国だけでなく、インドネシア、ベトナム、マレーシアの3ヶ国に分散しています。各拠点で、着実に設備投資を行い、生産能力を強化していきたいと思っており、中国依存ではありません。
第11次中期経営計画は、中国やASEAN諸国を中心に展開していきます。さらにその先は、欧米諸国への展開も見据えて、中長期的に判断していきたいと思っています。
質疑応答:DXの推進について
「最近、AIの企業活用などが話題ですが、DXの推進状況を教えてください」というご質問です。
キングジムは、積極的にDXの推進に取り組んでいます。各部門から選出したDXの推進メンバーを対象に、生成AIのワークショップなどを実施しています。
そして、1部門や個人だけでなく、ナレッジを横展開する体制を整備しています。社内で使用できる生成AIを規定して、多くの部門で業務に活用、効率化に寄与しています。今はもう、AIはなくてはならない存在になっています。
そして今度は、DX・AIによって、社外に対して、デジタルとデザインを組み合わせたサービスを構想中です。メーカーとして、デジタルを活用したプロダクトの開発も進めていきたいと、注力しています。
今後とも、積極的に、DXを通じて、グループ全体のイノベーション創出と生産性の向上を目指していきます。
質疑応答:M&Aの戦略について
「中期経営計画の経営数値目標の部分では、M&Aによる伸長を見込んでいますが、M&Aはどのような戦略で行うのか、ご説明をお願いします。まったく異なる業種の企業をM&Aすることもあるのでしょうか?」というご質問です。
キングジムは、オフィスや文具の会社から脱却を図りたいと思っています。仕事と暮らしを彩るライフスタイル用品を提供する企業への成長を目指していきます。自社工場やグループ会社のシナジーを活用することや、海外事業の展開は、大きな成長目標の1つです。
M&Aに関しても、海外の販路に強みを持つ企業や、ライフスタイル用品を扱う企業など、現在と異なる業種のM&Aも視野に入れて、国内外問わず、幅広い視点でM&Aを検討中です。
質疑応答:トランプ政権による関税政策の影響について
「トランプ政権による関税政策の影響はありますか?」というご質問です。
我々キングジムでは、海外事業を第11次中期経営計画に基づき展開しています。まず、主な対象地域は、中国およびASEAN諸国です。
現時点での販売比率は約5パーセントと、まだ低水準です。特に、米国での売上は、まだごくわずかです。したがって、米国の関税措置による直接の影響は、限定的なものと考えています。今後も、さまざまなリスクを見据えて、柔軟な体制を構築していきます。
木村氏からのご挨拶
たくさんのご質問をいただき、ありがとうございました。以上で個人投資家向け会社説明会を終了します。最後までご視聴いただき、誠にありがとうございました。引き続き、株式会社キングジムをよろしくお願いします。