会社概要

近藤太香巳氏:NEXYZ.Group代表取締役社長 兼 グループ代表の近藤です。本日はよろしくお願いします。本日は当社の魅力として、他社が行っていない独自性のあるビジネスモデルをご説明します。

まず、NEXYZ.は「The Next of XYZ」で、常識にとらわれない新しいものを作り出していくという意味で、社名としてベンチャースピリットを描きました。

この会社は、まだベンチャーとかアントレプレナーという言葉がない1987年に、私が50万円を元資金として19歳で起業した会社です。それが今、38年経ちました。NEXYZ.Groupとブランジスタの2社が上場しています。社員数は1,200名強です。

NEXYZ.Groupの沿革

沿革として、我々がこれまでにしてきたことです。起業したのは、日本電信電話公社がNTTになり、ダイヤル電話をプッシュホンに切り替えるという時でした。

その後、私が23歳ぐらいの時に、当初は初期費用が20万円ぐらいかかっていた携帯電話を月々2,000円で持てるサービスがブレイクしました。当時は、携帯電話を一般に普及させるきっかけになったと、ご評価いただきました。

そして、初期費用0円でチューナーを買わずに、月々の定額制で「WOWOW」「スカイパーフェクTV」といった衛星放送を見られるパッケージ商品を販売しました。また、国土交通省から頼まれてETCの普及に携わりました。

ブロードバンドの時には、ソフトバンクの孫正義さんから私の携帯に直接、電話をかけてこられて、「一緒にブロードバンド革命をやらないか」と、5年間、週の半分ぐらい一緒に過ごした時期もありました。結果として、ソフトバンクは400万回線のうちの137万回線という、圧倒的No.1でブロードバンドを世に普及させていったのです。

ここまでは代理店事業としてNo.1だったのですが、今は自社完結型のオリジナルサービスで、その分野においてはNo.1になっており、これからさらに伸びていきます。

例えば、2つ目の上場会社であるブランジスタは電子メディアの会社です。電子雑誌や、タレントのシェアリングサービスが今、ヒットしています。これはギャランティが数千万円のタレントの動画や写真を、最初にお金をかけずに企業のホームページや映像に使えるというサービスです。

そして、メイン事業はエンベデッド・ファイナンスです。これはアメリカでいわれている言葉で、日本語でいうと商材付きファイナンスです。後ほど詳しくご説明します。

総じて、我々は創業期から初期投資0円がコンセプトとなっています。

ネクシーズグループ コアコンセプト

NEXYZ.Groupのコアコンセプトは0円、すなわちZEROということです。

グループビジョン・ミッション

グループビジョンは「まだない常識を、次のあたりまえに。」で、誰でもできることはしない、まだない常識を次のあたりまえにしていくというものです。ミッションは「SPEED! IDEA! PASSION!」です。

私たちの絶対的定義

私がビジネスモデルを作る時に、絶対的に大切にしている定義が3つあります。1つ目は「世の中(業界)は現在こうだ」、2つ目に「課題はこうだ」、そして3つ目は「私たちならこう解決できる」で、すべてのビジネスモデルでこう言えなければそれをしないと決めています。

あえてもう1つ挙げるとすれば、No.1になることしかしないと決めて、ビジネスモデルを作っています。

事業セグメント紹介

事業セグメントはエンベデッド・ファイナンス事業と、ブランジスタのメディア・プロモーション事業があり、売上構成比率は当社が80パーセント、ブランジスタが20パーセントとなっています。現在、2社とも最高売上を更新中です。

日本のエネルギー政策課題

エンベデッド・ファイナンス事業について、50万点の取扱商品がある中で、国策でもあるLEDにフォーカスしてお話しします。政府は2030年までにすべての照明のLED化を目標としています。これは国家規模のプロジェクトです。

計画より遅れている普及の進捗

ところが現在、LEDはまだ60パーセントぐらいしか普及していないのです。

なぜ、LEDが普及しないのか

なぜ普及しないのかというと、LEDに切り替える時に、電球だけではなく工事代もかかります。工事まで含めると、小さなお店でも数十万円から100万円単位のお金がかかり、大きな店舗や多数の店舗を持っているところは億単位でかかってきます。

設備の常識を変える。

「ネクシーズZERO」のサービス説明の前に、こちらのスライドで、当社が今、フジテレビなどで放送しているCM映像をご紹介します。

サービス概要

「ネクシーズZERO」は、初期費用0円の、月額サービス料の支払いで設備導入ができる画期的なシステムです。世界中の200メーカーと提携し、商品のラインナップがたくさんあります。

そして、初期費用が0円というのが特徴です。商品調達から工事まで全部コーディネートし、アフターサポートまで行うという、オールインワンですべて解決するサービスとなっています。

ネクシーズZEROで課題解決

この事業の投資資金は1,000億円です。メガバンクと提携して1,000億円の枠を持ち、それをもとに調達した最新設備をお客さまに初期費用0円で提供し、月々のサービス料金を頂戴するビジネスモデルです。

世界中の200メーカーと提携して50万点以上のラインナップを有しています。導入実績は11万件を突破しました。

商品カテゴリ別販売実績

「ネクシーズZERO」の商品カテゴリです。LED、厨房機器、空調が前年同期比で伸びており、さらに新しく始まった工業用設備も非常に好調で、前年同期比2.6倍の伸びになっています。

今期上半期までの商品の販売実績は、前年同期比20パーセント増です。

コスト削減イメージ(LED照明の例)

スライドの図は、我々の事業をわかりやすく示しています。例えばLEDの場合、現在の電気料金からLEDに切り替えると、電気料金が大きく下がります。

5年にわたりサービス料金としてお客さまから毎月お支払いいただきますが、それを含めても切替前よりコストダウンしています。さらに5年経ったら設備はお客さまの物となり、サービス料金を支払う必要がなくなるため、さらにコストダウンするのです。

LEDはまだ60パーセントしか普及していないとお話ししましたが、実は残り40パーセントの切替え需要だけではなく、10年ぐらい前に切り替えたLEDの買い替え需要が多く出てきています。最新のLEDは10年前の物と比較してさらに電気料金が安くなるとして、LEDだけでもまだ需要があります。しかも我々の取扱商品はLEDだけではありません。

サービス導入件数の推移

導入実績は11万件を超えています。これは日本にあるすべてのコンビニの2倍ぐらいの数の施設が「ネクシーズZERO」を導入しているということです。

導入実績

行政にも非常に強く、小学校や市役所などさまざまな施設にLEDなどを導入しています。行政案件は基本的に入札で、いろいろな業者やパナソニックのようなメーカーが参加する中で、我々の落札率は80パーセント以上です。

その理由としては、初期投資0円でできることもありますが、メーカーは自社の商材しか扱えません。一方で我々は200社のメーカーと提携しているため、一番良いものを提供できるのです。例えば箱根町の街路灯をすべてLED化するなど、即時に開発しています。そのため、勝率80パーセント以上となっています。

羽田空港の立体駐車場についても、スライドの写真の上の2階はすでにLED化されていたため、1階から5階を我々がLED化しました。本物を見ると色がまったく違い、新しいLEDのほうが明るいのです。このようなところからも買い替え需要がわかります。

大学や、アメリカ合衆国の国防総省とも契約を行って最新設備を導入しています。

なぜ他社は真似できないのか?

当社と同じことをしている、完全なるコンペティターはなかなか出てきません。10年ぐらい前は存在したのですが、今はもう全く同じモデルはいないと言っても過言ではありません。

理由としては、まず、我々はもう10年以上このビジネスをしてきて、1,000億円というファイナンスの予算があります。

また、ムーディーズというアメリカの格付け会社が、我々のサービスに対して最高ランクの「Aaa」を出しています。このような資金調達力がないとできないということです。

次に商品力です。200メーカー、50万点の商品ラインナップがあり、工事業者600社と提携しています。また、10年以上のノウハウがあります。

そして、何よりも営業力があります。グループの営業担当者は今800名程度で、「ネクシーズZERO」は500数十名です。

日々の営業については、120社以上の銀行が我々と業務提携しており、銀行員と一緒に取引先に営業に行くことが大半です。したがって、飛び込みの新規営業はほぼしていません。ルート営業に近いような営業方式を取っています。

営業拠点MAP

我々の営業拠点は今38拠点で、全国をほぼ網羅しています。銀行との提携はどんどん増えており、120社を突破しました。保険会社も700社と提携しています。

ネクシーズZEROの販売経路について

銀行や保険代理店など、金融機関からの紹介案件の割合は、上半期は53.7パーセントとますます伸びており、今後、60パーセント、70パーセント、80パーセントと上がっていくと見ています。

金融機関からの紹介案件の特長

金融機関と連携によって、1契約当たりの売上が独自で営業するよりも1.37倍に増えています。これはLEDだけでなく「厨房も空調もトイレも導入したい」という同時注文や追加注文が増えているためです。

解約率の低下による引当金への影響

本日の最大のポイントの1つである、引当金についてです。引当金とは、リスク管理上必要な費用です。「ネクシーズZERO」は、我々がお金を出して無料で提供し、毎月お客さまからサービス料として回収しているためです。

例えば、新型コロナウイルス感染症が流行した時などのように、お店や会社が潰れる可能性が高くなることがあります。つまり我々は保証人のような立ち位置です。1,000億円の予算はありますが、お客さまが支払えなくなった場合は、我々が負担しないといけません。

金融機関からの紹介案件の特長

「ネクシーズZERO」のサービス期間5年間の解約率は、全体の平均値で9.9パーセントです。一方で、金融機関からの紹介案件は解約率が4.9パーセントとなっています。

解約率の低下による引当金への影響

金融機関からの紹介割合が増えていけば、引当金は、9.9パーセントを元に計算するのではなく、4.9パーセントに近づいていくことができます。当社は、引当金は平均して7パーセントから7.5パーセント積んでいれば十分だと考えており、これから2年から3年かけて見直していきます。

今、「ネクシーズZERO」の債権が780億円以上あるため、引当金の9.9パーセントのうち1パーセントが解消されて8.9パーセントになるだけで、約7億8,000万円の利益が乗るかたちです。

コロナ禍前の2019年は、200億円弱の売上高で20億円ほどの利益が出ていました。今はそれよりも売上が多いのにもかかわらず、今期は15億円の営業利益予想です。この最大の理由は、引当金による負担が大きいためです。

しかし、引当金はこれから絶対に解消されていきます。それが6パーセントであれ、7パーセントや8パーセントであれ、数字として明確に出ているため、2年から3年で解消させていく考えです。

売上計上の種類

「ネクシーズZERO」の売上計上の方法は、一括計上と分割計上があります。

一括計上は、債権を銀行に渡し、債権流動化を行うことで、残存期間分のサービス手数料を一括で売上計上できます。

分割計上は、毎月のサービス料に応じて売上を計上していくというものです。もし、一括計上が必要となれば、5年のうち、残り1年分や3年分など、いつでも流動化できます。

リース債権残高

分割計上の残金であるリース債権残高は現在28億円以上あります。流動化した場合の利益は約8億4,000万円です。一部流動化はこれからも積極的に行っていこうと考えています。

本日のポイントをまとめると、1つは引当金の計算で使用している9.9パーセントの解約率が1パーセント下がるだけで約7億8,000万円の利益に変わることです。3パーセントであればさらに増えます。もう1つは、リース債権残高を流動化することによる潜在利益があるということです。

社会的評価

社会的評価としては、「ネクシーズZERO」は、ムーディーズより、世界初となる最高ランク格付「Aaa」を取得しています。

また、我々が最新設備を普及させることにより、現在220万トンのCO2排出を削減できています。こちらについて、環境大臣から「エコ・ファースト企業」の認定をいただきました。

人間が1年間で排出するCO2は9トンから10トンといわれています。簡単に計算するために、「ネクシーズZERO」によるCO2排出削減量を200万トンとします。200万トンを1人当たりの10トンで割ると、20万人分になります。20万人は東京都渋谷区の総人口とほぼ同じで、20万人が1年間息を止めて電気を消しているくらいのCO2排出削減に貢献しているということです。

エンベデッド・ファイナンス事業 業績推移

NEXYZ.Groupにおけるエンベデッド・ファイナンス事業の上半期の業績推移です。上半期で売上高は100億円を突破し、利益率も伸びています。

メディア・プロモーション事業概要

つづきまして、メディア・プロモーション事業についてです。電子雑誌の広告掲載数は7,300件を超えました。また、ドラマや映画で主役級の俳優がこれまでに350名以上登場しています。

自治体からもお金をいただいており、長野県版の『旅色』など自治体タイアップの旅行雑誌等を作っています。1,600自治体とつながっており、ECサイトの運営実績も2,000社以上となりました。

前提 日本の99.7%は中小企業

本日はテーマを絞って、現在非常に好調な「アクセルジャパン」についてお話しします。

まず、日本企業の中では中小企業が99.7パーセントを占めており、大手といわれている企業は0.3パーセントしかありません。我々は中小企業に貢献したいと考えています。

日本経済の成長≒中小企業の成長

大手はどんどん芸能人を起用してCMを作ることができるため、信頼度をさらに高めていくことができます。一方で、日本の中小企業は助成金や補助金だけでは売上向上に直結しません。

初期費用0円のプロモーション革命

そこで我々が考えたのは、いろいろな企業や自治体が大企業と同じようにタレントを積極的に起用できるようにすることです。こちらは経済産業省も応援してくれています。

我々がタレントの動画や写真を撮影し、それを活用していただくことで、各社から毎月40万円ほどをもらっています。我々に賛同してくれているタレントは、起用するとなると本来ギャランティが3,000万円から5,000万円です。この費用がかからないだけでなく、撮影も我々が行っており、すでに素材があります。撮影した写真は豊富なパターンがあるため、ほぼ被ることはありません。

企業は初期投資0円で、月額40万円から、ホームページや広告等で好きな素材を使えるということです。

初期費用ゼロでタレントPRが可能

実はタレントにもメリットがあります。芸能人の不安は何かというと、例えば大手から1年契約で5,000万円のギャランティを得たとします。しかし、2年目に契約更新されなかったら0円になってしまいます。つまり安定収入がありません。

それに対し「アクセルジャパン」では、企業からいただいている月額のうち、一部の金額がタレントに支払われています。多数の企業から利用いただいたら安定的なギャランティになります。利用企業数によって多少の金額の変更があっても、突然ゼロにはなりません。

したがって、タレントにも非常に喜んでいただいています。旧体制からの仕組みが変わってしまうため、最初は非常に大変でしたが、この仕組みが非常に当たっているということです。

企業にとっては、これまでタレント起用に掛かる費用が5,000万円から8,000万円もかかっていたところ、月々40万円からで使えます。我々は中小企業を応援するつもりでしたが、セブン‐イレブン・ジャパン、サントリーホールディングス、SBIホールディングスなど、大手企業も積極的に活用しています。

豊富な写真・動画をご提供

スライドに写真を掲載しています。このように、いろいろなパターンの写真や動画を撮っています。「キャンペーン実施中!」「今ならお得!」などのセリフもあり、テレビCMも作ることができます。

アクセルジャパン導入実績

スライドのように、サントリーホールディングスなど、いろいろなところに使われています。SBIホールディングスにも、今は自動車保険の広告で使っていただいています。

契約企業からの高い満足度

「アクセルジャパン」を使うことにより、購入数が4.6倍、来店予約数が1.8倍になっている企業もあります。これが、もともと大手企業が数千万円掛けてでもタレントを起用していた理由です。カスタマーサクセスで上手くいったところには、コンサルティングもどんどん行っています。

日本経済の成長を加速させる企業応援プロジェクト

このスライドは「アクセルジャパン」が街のさまざまな広告に浸透しているイメージ画像ですが、いつかこのような世界ができたらいいな、と思っています。

メディア・プロモーション事業 業績推移

メディア・プロモーション事業の上半期の業績推移はスライドのとおりです。

2025年9月期 第2四半期 連結業績

5月15日に発表した連結中間決算の数字です。営業利益および経常利益は、前年同期の2倍以上に伸びています。

好調な2事業の成長がさらに加速

今期の営業利益予想15億円を達成すると、2022年と比較して約4倍の利益成長となり、4期連続の増収増益となります。

一株当たりの配当金(年間)

1株当たりの配当金についてです。安定配当を継続する方針です。

NEXYZ.グループの成長イメージ

営業利益は、2022年9月期から年平均57.8パーセントの成長率で拡大中です。「ネクシーズZERO」はLEDや空調、スマート農業設備、工業設備も加わり、さらに「アクセルジャパン」が拡大しています。

NEXYZ.Group 企業理念

企業理念は「まだない常識を、次のあたりまえに。」です。営業利益50億円や100億円を達成しないと、今のままではまったく駄目だと私は熱烈に思っています。お客さまをたくさん笑顔にすることが利益につながります。これからもお客さまが喜ぶサービスをどんどん強化していき、早期に50億円、100億円の利益を超えていきたいと思っています。