2025年3月期3Q 決算概要

高橋雅彦氏:ミアヘルサホールディングス株式会社取締役・財務担当の高橋です。2025年3月期第3四半期決算についてご説明します。

最初に、第3四半期の決算概要です。売上高は前期比4.8パーセントの増収、営業利益は前期比49パーセントの増益となり、前年同期と比べて増収・増益を果たすことができました。

売上高に関する主な要因は、医薬事業における処方箋枚数の増加、特に新規出店の効果が挙げられます。子育て支援事業は、2023年4月に開設した認可保育園3園の園児数、学童クラブ1ヶ所の児童数の増加が寄与しています。また、こども家庭庁の令和6年度における公定価格の増額改定が決定し、増収に寄与しています。

介護事業は、流山市にある新規開設事業所の「ホスピス対応型ホーム(定員61名)」の利用者数の増加が寄与しています。

営業利益と経常利益では、子育て支援事業で2024年3月末に実施した不採算事業所(東京都認証保育園1園)の閉鎖により、採算性が向上しました。介護事業においては、2024年3月期中に実施した不採算事業所(通所介護事業所4事業所)の閉鎖により、採算性が向上しています。

また、サービス付き高齢者向け住宅の入居率の高稼働により、併設事業所の利用者数も安定的に推移しています。

四半期純利益は、特別利益計上と特別損失計上の両方を実施しました。特別利益は、横浜市で開園した羽沢保育園の施設開設補助金や、工事遅延保証金等が計上されています。また医薬および子育て支援事業の一部事業所の収益性悪化により、減損資産の減損損失を計上しています。

セグメント売上高・利益 (前年同期比)

セグメント別の売上高と利益です。医薬事業、子育て支援事業、介護事業のそれぞれの事業で、増収・増益を達成しました。

2025年3月期3Q 医薬事業 (前年同期比)

個別のセグメントについてご説明します。医薬事業は、売上高は前期比3.3パーセントの増収で、セグメント利益は前期比1.9パーセントの増益となりました。特にポイントとなるのは、処方箋枚数の増加です。新規出店効果が大幅に寄与し、前年同期比で6.3パーセントのプラスとなっています。

処方箋単価は、薬剤料単価の薬価改定の影響を受けています。処方箋単価の低いクリニック処方の地域に新規出店しているため、平均単価が下がっています。

2025年3月期3Q 医薬事業 (主なKPI 四半期推移)

具体的なKPIについてご説明します。スライドに記載している処方箋枚数の推移のグラフをご覧ください。3ヶ月ごとの棒グラフとなっています。

2025年3月期の10月から12月と2024年3月期の10月から12月を比べると、約1万4,000枚増えています。このうち、クリニックモール出店の2店舗が約1万5,000枚の増加となっており、既存店は若干減っています。

新規クリニックモールの大幅増加により、処方箋単価は前年同四半期比でマイナス740円となっています。薬剤料がマイナス816円で、技術料がプラス76円となっています。

2025年3月期3Q 子育て支援事業 (前年同期比)

子育て支援事業についてご説明します。売上高は前期比5.1パーセントの増加、セグメント利益は前期比14.1パーセントの増益となりました。

園児数は、2023年4月に開設した認可保育園の園児数の増加が寄与したものの、2024年3月末に不採算で閉鎖した認証保育園や、既存園の園児数の減少が影響しマイナスとなっています。

また、12月にはこども家庭庁から出される公定価格の増額改定が決定し、その価格に基づいて再計算した結果、増収に寄与しました。

セグメント利益率については、不採算であった東京都認証保育園の閉園による効率化、そして2023年4月に開設した認可保育園の採算性の向上が増益のポイントとなっています。

2025年3月期3Q 子育て支援事業(主なKPI 四半期推移)

具体的なKPIとして、保育園児数の推移をご覧ください。前年同四半期の10月から12月の3ヶ月と比べると、保育園児数は27名の減少となっています。内訳は、閉鎖保育園でマイナス40名、既存保育園でマイナス83名、新規保育園でプラス96名となっており、トータルでは若干の減少となりました。

保育園数については、認可保育園を増園し認証保育園を廃止しているため、保育園数の変化はありません。

2025年3月期3Q 介護事業(前年同期比)

介護事業についてご説明します。売上高は前期比8.5パーセント増加し、セグメント利益は1,000万円となりました。前年同期のマイナス8,160万円から9,100万円強の増益となり、黒字へと転換することができました。

通所介護利用者数は不採算事業所を閉鎖した結果、第3四半期累計では減少したものの、第2四半期以降は利用者数が増加で推移しています。通所介護稼働率は、不採算事業所の閉鎖により既存事業所が安定的に推移しています。

サービス付き高齢者向け住宅の入居率は、引き続き高水準を維持しています。これらのポイントによって、セグメント利益率は昨年のマイナスからプラスへ転じています。

2025年3月期3Q 介護事業(主なKPI 四半期推移)

介護事業の主なKPIです。前年同四半期の3ヶ月と比較すると、通所介護・デイサービスの利用者数は222名の増員、稼働率は0.1ポイントの上昇となっています。なお、サービス付き高齢者向け住宅の入居率も同様に、前年同四半期比プラス1.6ポイント向上しています。

2025年3月期3Q 対業績予想比較

連結業績の予想達成度として、第3四半期の業績予想と比較します。当社は、業績予想を四半期ごとに開示しています。

スライドに記載のとおり、業績予想に対して売上高はプラス6億3,043万円、営業利益はプラス1億1,353万円、経常利益はプラス1億1,185万円、四半期純利益はプラス2,697万円と、すべてにおいて当初の業績予想を上回ることができました。

2025年3月期 業績予想達成状況

通期業績予想に対する第3四半期の進捗率は、売上高は77.3パーセント、営業利益は84.4パーセント、経常利益は84.8パーセント、当期純利益は73.1パーセントと、順調な進捗となっています。

第4四半期では、医薬事業については技術料加算の獲得と併せて、後発医薬品調剤体制加算も強化していきたいと思っています。

子育て支援事業については、既存保育園の園児数を引き続き増加させていきます。また保育士等の採用活動の強化を図っていきたいと考えています。

介護事業については、入居営業活動の継続的な強化によるサービス付き高齢者向け住宅の高い入居率の維持と、併設サービスの利用者数の増加に努めていきます。

また、ホスピス対応型ホーム入居者数の増加と、看護師等の人員体制の確保・定着を行い、第4四半期には着実に数字が残せるよう、取り組んでいきたいと思っています。

2025年3月期 業績予想(四半期毎)

スライドには四半期ごとの実績を記載しています。第3四半期累計については先ほどご説明したとおりです。第4四半期の業績予想については、昨年5月の開示から変更はありません。

主な経営指標の推移(2025年3月期)

主な経営指標の推移です。スライドには2021年3月期から2022年3月期・2023年3月期・2024年3月期と過去5年間の経営指標の推移を開示しています。ご確認ください。

以上で、2025年3月期第3四半期決算についてのご説明を終わります。ありがとうございました。