ハイライト

山本拓真氏:みなさま、こんにちは。カナミックネットワーク代表取締役社長の山本です。本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。11月14日に発表した資料をもとに、2024年9月期の決算および会社説明を始めます。よろしくお願いします。

まず、2024年9月期決算のハイライトです。上場来、最高の売上・最高利益を更新しました。特に直近3期間はM&Aの効果もあり、上場来のCAGRを超える高成長となっています。また、連結では売上、利益とも、前期比約30パーセントの成長です。

そして、M&Aした2社の事業、健康寿命延伸とソリューション開発の事業は前期比で大きく成長しています。特にアーバンフィット社において先行投資分が回収でき、黒字転換しました。Ruby開発社もM&A後、初めての通期でしっかりと利益を出せ、バランスよく成長を続けています。

さらに、The World Management(以下、TWM社)というシンガポールのITコンサル企業をM&Aし、海外展開が本格的にスタートする予定です。本日は、この4点を中心にご説明したいと思います。

KPIハイライト

KPIのハイライトです。連結売上高は50億700万円で、前年同期比133.7パーセントと大きく成長しています。EBITDAは前年同期比129.6パーセントの17億9,500万円、営業利益は前年同期比131.3パーセントの14億3,900万円、経常利益は前年同期比130.8パーセントの14億4,700万円です。当期純利益は前年同期比120.6パーセントの9億1,900万円で、すべての数字が堅調に伸びています。

また、カナミッククラウドサービスの導入地域数は前年同期比102.8パーセントの1,384地域です。有料ユーザー数は前年同期比123パーセントの19万1,813人で、無料ユーザー数は前年同期比117パーセントの10万1,309人となっています。すべての数値が伸び、上振れして着地しています。

「URBAN FIT24」の店舗数は現在22店舗で、前年同期比122.2パーセントと成長しています。

1-1.カナミックグループの事業構成(3本柱)

業績の概要をご説明します。まず、カナミックグループの事業構成、3本柱についてです。カナミックグループは日本の課題に対するソリューション、課題解決するサービスを事業の3本柱としています。

1つ目は、超高齢社会(少子高齢化)を支えるカナミックのクラウドサービスです。カナミックネットワークと康納美克(大連)科技有限公司で開発・販売している商品群で、地域包括ケア、医療・介護連携、介護、子育てのDXをクラウドサービスで提供しています。

お客さまは自治体、医師会、医療法人、介護事業者です。特に自治体や医師会を巻き込んで、地域全体でのソリューションを提供するのが大きなポイントです。

2つ目に、健康寿命延伸です。人生100年時代、できるだけ長く健康で生きようと、「URBAN FIT24」というブランドでフィットネスジムを運営しています。「URBAN FIT24」は、カナミックネットワークの介護データや医療のネットワークを活用し、24時間フィットネスジムにおいて、日本で初めて指定運動療法施設に指定されています。医療と連携するメディカルフィットネスジムです。

また、ボディケアや健活アプリというかたちで、医療との連携およびIT化を進めています。医療介護IT企業が運営するフィットネスジムを差別化のポイントとして事業を展開しており、一般顧客に向けたtoCサービスとなっています。

3つ目はスタートアップ支援です。こちらの主体はRuby開発社という、日本人が作ったRuby言語で開発を進める、生産性の高い開発集団です。

新産業の創出に寄与し、大企業からメガベンチャー、未上場のユニコーン、スタートアップまで、幅広くWebシステムの受託開発等を行っています。こちらもスタートアップ界隈でよく使われている言語で、素早く新しい機能・プロダクトが作れるのが特徴です。そのようなところからスタートアップを支援し、日本の産業の活性化にも寄与したいと考えています。

もちろんRuby開発社のメンバーは、カナミッククラウドサービスや「URBAN FIT24」のアプリ等も作ってくれており、グループ全体の開発力を支えている企業です。

1-2.カナミックグループ各社の強み

カナミッククラウドサービスは、収益性の高いストックビジネス、医療・介護分野のネットワークとデータ活用、クラウドサービス・ICTの高い開発力・販売力といった強みがあります。

「URBAN FIT24」は、24時間フィットネスジムで、初めて厚労省の認定を取り、メディカルフィットネスを提供しています。上質な空間、最高品質のトレーニングマシンといったホスピタリティサービスを提供しており、IT化によって「健康の見える化」を実現しています。

Ruby開発社は、生産性の高い「Ruby on Rails」に特化した技術者集団で、有名なスタートアップからメガベンチャーまで優良顧客が多数います。「Rubyコミッター」による充実した教育制度でたくさん人を採用しており、Rubyエンジニアを積極的に育てています。

このように、それぞれのグループが連動するかたちで、企業群として成長しています。

1-3.2024年9月期連結・単体各予想と実績

2024年9月期の連結・単体、それぞれの予想と実績をご説明します。2024年9月期の連結売上高は50億700万円で、予想金額51億円には少し届きませんでした。「URBAN FIT24」の出店予定だったショッピングモール自体の延期等が何件か続いたためです。

しかし前年比で133.7パーセントと大きく成長しており、EBITDAは予想値の17億8,000万円を超える17億9,500万円で着地しています。したがって、しっかりと利益を出せている状況です。営業利益、経常利益ともに、予想値を超えるかたちで上振れて着地していますので、非常によい結果だったと思っています。

カナミッククラウドサービス単体の売上高は、33億円の予想に対して33億7,000万円です。第3四半期、第4四半期で非常に大きく伸びており、着実に2桁成長を続けています。

EBITDAは15億9,900万円です。経常利益は13億9,300万円と、予想には少し届かなかったのですが、予想に近いところで着地できています。当期純利益は、単体の9億9,200万円に対して、連結は9億1,900万円と、少し下がっています。車両運搬具など、Ruby開発社が保有していた株式の売却等で、特別利益が発生しているものの、フィットネスジム1店舗を対象とした減損損失やアーバンフィット社の本社移転費用で特別損失が発生しているのがマイナス要因です。ただし、来期にはその経費がかからないため、プラスの影響があると見ています。

1-4.2024年9月期 セグメント情報

セグメントの状況をご説明します。3セグメントとも堅調で、カナミッククラウドサービス、アーバンフィット社、Ruby開発社すべてが伸びています。連結売上高は前期比133.7パーセント、連結営業利益は前期比131.3パーセントと、成長しています。

特にアーバンフィット社は、前期に直営4店舗を出店し、先行投資を非常に大きくかけています。そのため、売上は大きく伸びていますが、5,100万円の赤字でした。ただし、直営店をかなり出店しているおかげで、お客さまが増えてきました。売上が大きく伸び、黒字転換しているため、しっかりとした業績を出せています。

Ruby開発社もM&Aを行って1期目のため、前期は1ヶ月分でした。今期は先行投資で人を増やして経費をかけているものの、黒字で着地することができましたので、非常によかったと思っています。

新人は研修中のため、まだ売上には貢献していません。また、客先に入らず教育係に徹するなど、人の入り繰りを行いました。売上高は下がったものの利益はきちんと確保して、次なる成長ができる人を増やせている状況です。

もちろんカナミッククラウドサービスも、前期に大きく伸びたニチイ学館をはじめとし、大手を獲得できていたため、大きく伸びました。今期も同じように大きく伸びており、しっかりと上昇トレンドに入ってきています。

1-5.資本収益性と市場評価に関する分析

今回から、「東証でも分析を出してほしい」ということで、指標が出ており、「資本収益性と市場評価に関する分析」のスライドを入れています。当社の資本収益性としては、ROEが26.2パーセントです。情報通信業の平均は15.3パーセントのため、それに比べるとかなり高いROEを出せています。東証上場銘柄の中で、かなり上位に位置する数値だと思っており、資本収益性はかなりよいことが、ご理解いただけるのではないかと思っています。

ROICも19.3パーセントと、高い数値を誇っています。情報通信業の平均10.1パーセントよりも高く、2倍近い数字が出ています。したがって、ROEやROICが高く、資本収益性としてはスライドの右側に寄った位置にいると思っています。

市場評価に関してPBRは7.0倍で、プライム市場の情報通信業の平均2.3倍に比べると、約3倍です。よい数字が出せていると思っていますが、我々は資本を厚くするよりも、PERが非常に重要な銘柄だと思っています。PERは25.3倍で、プライム市場の情報通信業の平均23.2倍とほとんど変わりません。

直近の株価でいうと、PERは少し下回っていますので、資本収益性の高さに反して、市場評価・PERが伴わないのが現状だと認識しています。

今後は海外展開を始め、将来の成長性を広げる取り組みを推進します。資本コストや株価を意識した経営に取り組むかたちで、PER改善を目指していきたいと考えています。

1-6.今期の業績予想

今期の業績予想です。毎期最高売上・最高利益を更新してきましたが、今期もさらに更新する予想で、堅調な成長と株主還元を継続したいと考えています。予想値は連結で売上高56億円、EBITDA20億円、営業利益16億円としています。

すでに完全子会社化を発表しているシンガポールのITコンサル会社、TWM社に関しては、今期の第2四半期より上乗せされる予定です。現時点でまだグループインしていないため、予想値には反映させていません。プラスアルファがあることを、ご認識いただければと思います。

1-7.クラウドサービス導入地域数推移

クラウドサービス導入地域数の推移です。1,384地域と堅調に伸び続けています。カナミックネットワークのクラウドを使う地域は、どんどん増えている状況です。

1-8.クラウドサービス ユーザーID数と導入事業所数推移

ユーザー数と導入事業所数の推移です。こちらは最も重要なKPIですが、現在有料ユーザー数が非常に増えています。特に今年は、介護保険法、医療保険法とダブルで法改正があったため、介護および医療の生産性をかなり上げなければなりません。

今までは専門職のトップの方が、レセプトなどをメインに使っていました。しかし、医療DX加算や介護の生産性向上加算といった加算がつくこともあり、さらに生産性を上げるため、職員の方々がスマートフォンやタブレットを使い始めました。それにより、急激にユーザー数が増えています。

また、無料ユーザー数もかなり伸びてきています。生産性向上の中で、ケアプランデータ連携や、国が推奨するIT化もどんどん進んできていますので、カナミックを使ったケアプランデータ連携も増えています。地域数の増加による医療介護連携も増えていますので、両方を合わせると、無料ユーザーもすでに10万人の増加となっています。

無料ユーザー数はトータル30万人まであと少し、導入事業所数も4万8,000事業所と、大きく伸びた1年でした。

今後、無料ユーザーへの有料サービス導入を進めることにより、売上の向上が見込めると考えています。引き続き、有料ユーザーを増やしていきたいと思います。

1-9.株主還元

株主還元は、配当性向基準を30パーセント以上に変更していますので、2025年9月期も増配予定です。2024年9月期(前期)は6.5円の予想でしたが、2025年9月期(今期)は7.5円の予想です。

増配を繰り返していますが、今後も売上・利益がどんどん伸びていくことにより、配当も増やしていくかたちで成長していきたいと考えています。

1-10.株主還元

当社は抽選式優待および「URBAN FIT24」の優待券を株主全員に贈呈しています。抽選式優待は、100株以上保有している株主に対しては、抽選で10名に20万円相当の「JCBギフトカード」を贈呈しています。

2年間にわたって連続3回以上株主名簿に載っており、1年以上継続して保有している株主には、抽選で3名に20万円相当の「JCBギフトカード」を贈呈しています。抽選は、株主総会において行っています。

また、「URBAN FIT24」の優待券を、株主全員に贈呈しています。施設の体験チケットで、1枚につき2名、同伴者1名まで利用が可能です。レンタルタオル、レンタルウェア、レンタルシューズもついており、「URBAN FIT24」が体験できます。

株主のみなさまにも、「URBAN FIT24」のよさを知っていただきたいと考えています。定期会員になり、健康な体作りにより、健康寿命の延伸につなげていただければと思います。

2-1.当社の成長戦略について

成長戦略についてご説明します。当社は成長戦略の基本方針として、「『人生を抱きしめるクラウド』で人と社会に貢献する」を掲げています。人が生まれてから亡くなるまでの健康状態を管理するPHRを開発することで、日本のみならず世界中の人々が利用できるヘルスケアプラットフォームを構築し、個人・法人を問わず、全利用者への付加価値の提供を進めていきたいと考えています。

2-2.医療・介護業界の市場規模

日本の医療・介護業界の市場規模についてです。2000年に3兆6,000億円で始まった介護保険は、現在10兆円を超え、来年2025年には16兆5,000億円になるという試算です。2040年には28兆7,000億円になると予想されており、まだ伸びしろがある業界です。

2-3.当社の成長戦略について

このような日本の超高齢社会、少子高齢化の状態において、生まれてから亡くなるまでの全体を把握できるカナミックヘルスケアプラットフォームを構築しており、さまざまなサービス群を提供していきます。

toC(Consumer:高齢者等)、toB(Business:医療介護従事者等)、toG(Government:自治体等)の3階層それぞれに、生まれてから亡くなるまでのサービスを提供することが、当社の成長戦略の肝となっています。

2-4.カナミックビジョン2030 M&Aによる成長戦略

「カナミックビジョン2030」についてです。新型コロナウイルスは落ち着きましたが、日本の高齢化率が30パーセントを超え、団塊の世代が全員75歳を超える、2025年問題が目の前に迫ってきています。

先ほどお話ししたように、日本の高齢化は2040年まで続いていきます。それに続いて、欧米の先進国の高齢化率が20パーセントを超え、アジア諸国の高齢化率が15パーセント、20パーセントになっていくことが、この2025年から2030年の大きな変化かと思っています。

カナミックは、クラウドサービスでユーザーを獲得します。クラウドをプラットフォームとした、さまざまなサービス群への提供で、付加価値を高めていきます。

さらに、BtoCで溜まったクラウドサービスのデータを活用しながらブランディングを行っていくtoCサービス、いわゆるアーバンフィット社を筆頭したコンシューマーが使うようなサービス群への提供を進めます。同時に、日本の介護で世界の高齢化を救う、海外展開も考えています。

「2025年から海外展開を目指したい」と、これまで継続的にご説明してきました。Phase3の健康寿命延伸事業の展開は、2024年9月期までに着実に進展してきています。2025年9月期からは、Phase4の海外展開に着手しようと考えています。

2-5.The World Management Pte. Ltd.の概要

当社は、2024年11月末にグループイン予定となっているITコンサル会社、TWM社のM&Aを発表しています。医療介護分野で培ったノウハウをシンガポールで展開すべく、海外進出を本格的にスタートします。

過去にも海外には、中国の大連にある、康納美克(大連)科技有限公司、Ruby開発社の子会社Rubyベトナムがありました。Rubyベトナムは現在、株式としては離れているため、関連会社ではありませんが、仕事上では付き合いがあります。

中国・ベトナムは足回りがあり、いろいろなネットワークを築いています。多くのエンジニアが在籍していますが、日本からの仕事に特化しており、外貨を稼げるところにまで至っていないのが現状です。

TWM社は、シンガポールで1980年に創業し、44年と社歴が長い会社です。ERP導入コンサルタント企業で、SAPやSageといった有名な会計パッケージを担いで、さまざまなクライアントのコンサルティング、トレーニング、サポート、開発を行っています。

「Sage Top Excellence Partner」や「SAP Growth Partner of the Year」などを受賞していますので、シンガポール国内において、たくさんのお客さまを有する優良な会社だと認識しています。

2-6.The World Management Pte. Ltd.の概要

カナミックは会計ソフトの会社ではありませんが、医師、看護師、ケアマネージャー、ホームヘルパーが使うような、フロントエンドのシステムを扱っています。そのデータは、人事給与・会計システムに流し込んで使っていただいており、インターフェイスの連結を、日本において数多く行っています。

ソーシングを進める中で、東南アジア等には、カナミックのような会社がほぼ存在しないことがわかりました。我々は、介護先進国である日本のノウハウを、たくさん持っていると思っています。また、レセプトだけでなく、ケアプランから介護実践までのフィードバックすべてを行うPDCAサイクルのシステムも持っています。この領域はシンガポールなど、東南アジアには存在しないと思っています。

今回M&Aを行ったTWM社は、社歴が長く、過去に1,000社以上のプロジェクト実績を有するITコンサル企業です。お客さまは、すべてシンガポールの企業となっています。

医療・介護系では、介護施設、クリニック、リハビリテーション、在宅ケアなどのシステム開発やシステム導入コンサルティングも行っています。そのようなお客さまへの足回りがある会社だということも、大きなポイントとなっています。

先ほどお話ししたように、フロントとバックエンドはつながっています。今回バックエンドから入っていくかたちで、フロントエンドまで提供していくことを目指しています。そのために、グループインしていただきます。

カナミックのクラウドサービスでは、すでに医療介護法人と連携しているTWM社のネットワークが非常に活きると思っています。もちろん、それだけではありません。TWM社は、物流、サービス、情報・通信、機械、建築、電気・ガス等、さまざまな業種のお客さまを保有しています。

Ruby開発社との連携における開発などにもつながりますので、グループ間連携はさまざまな局面で起こると思っています。

2-7.シンガポールへの展開について 【アジアの要衝】

シンガポールへの展開についてです。「釈迦に説法」かもしれませんが、シンガポールの1人当たりGDPは日本の2倍以上です。世界でも特に景気がよく、富裕層が集まっています。面積が狭く、人口600万人弱の小さな国ですが、世界からの投資が集まるため、東南アジアの中心といえます。

海外からの直接投資額は1,600億米ドルと、210億米ドルの日本よりもかなり多くなっています。アジア・オセアニア地区は世界人口の約50パーセントを占めていますので、このようなところから成功事例を作っていくとよいのではないかと思っています。

シンガポールは、マレーシア、インドネシアをはじめ、フィリピン、タイ、ベトナム等、近隣に多くの国があり、人口も多い環境です。「日本・シンガポールモデル」というべき、カナミッククラウドサービスのヘルスケアモデルを、世界に展開するにはよい場所なのではないかと考え、狙うことにしました。

2-8.シンガポールへの展開について 【医療・介護の状況】

実はシンガポールは、日本よりもさらに少子化が進んでおり、日本の出生率1.3に対してシンガポールは1.02です。高齢化も日本より速いスピードで進んでいます。2021年の高齢化率は、日本が30パーセント、シンガポールが14パーセントでした。それに対して、2050年は日本が38パーセント、シンガポールが34パーセントです。

シンガポールは、近々で介護保険制度が創設されています。医療・年金・介護がすべて揃っており、日本と同じような状況の国は、東南アジアではシンガポールのみです。介護に対する機運が高まり始めているところでのチャレンジは、非常によいタイミングだと思っています。

2-9.シンガポールへの展開について 【医療・介護の状況】

タイの高齢化率も、2021年の15パーセントから2050年には32パーセントまで急激に上がります。シンガポールとタイは急激な高齢化を迎えています。

2050年にはインド、インドネシア、マレーシア等も、シンガポールとタイ並みになりますので、どの国も介護保険が必要になるところまで、高齢化が進むのではないかと考えています。

ベトナムや中国も、高齢化率が上昇していきます。これから高齢化を迎えていくASEAN諸国・インドなどは、チャレンジしがいがあるエリアだと思っています。

2-10.海外展開の展望

カナミックネットワーク、康納美克(大連)科技有限公司、アーバンフィット社、Ruby開発社、TWM社の5社で、日本とともに、ハイレベルな日本式介護や日本式IT、介護ITを展開していきます。スタートアップ企業の支援も非常に行いやすいため、我々が活躍できるエリアだと思います。

シンガポールで「日本・シンガポールモデル」を作り、東南アジア全域に広げていきます。逆に、医療インバウンドや、医療介護人材の東南アジアから日本への誘致も加速させることができると考えています。

我々が架け橋となり、スタートアップ企業や医療インバウンド等をつなげることで、アジア全体をつなぐことを実現できると思っています。

2-11.グループ企業の事業構成と事業シナジー

我々の事業ポートフォリオは、生まれてから亡くなるまでの間におけるリアル店舗、およびITサービスの提供、また、フロントエンドでのさまざまな受託開発等です。ここに、バックエンドのTWM社がグループインしてくる予定です。ですので、国内外問わず、さまざまな仕事が受けられると考えています。

2-12.当社のM&A戦略について

ソーシングを続けるとともに、M&Aも続けていきたいと思っています。リアル店舗からITサービスまで、ヘルスケアから保険サービスまでという4つのポイントで、各領域においてM&Aを推進します。事業ポートフォリオをしっかりと構築し、それぞれの会社が相乗効果を発揮しながら成長していけるようなステージに入っていきたいと考えています。

3-1.グループ情報

事業TOPICSです。当社は2024年10月29日に、TWM社の完全子会社化を発表しています。

3-2.健康経営

2024年8月には、アクサ生命の「健康経営優良法人認定企業インタビュー」で、先進事例として、当社の健康経営への取り組みを紹介していただきました。

3-3.企業広報情報

現在、筑波大学と一緒にスマートウエルネスのまちづくりに取り組んでいます。私のYouTubeチャンネル、「超高齢社会にイノベーションを巻き起こせ!」で、筑波大学の久野教授と「超高齢社会の健康寿命延伸」という観点でトークしていますので、ぜひご覧いただければと思います。

3-4.サービス情報

2024年7月には「カナミックかんたんAI訪問ルート」をリリースしました。非常に少ない人口で、多くの高齢者の訪問介護・訪問看護等を担って行く必要がある状況下では、生産性の向上が必要です。

特に訪問介護は、今年の春の報酬改定で減算されています。ですので、今までどおりのやり方では黒字にはならず、非常に苦しい経営状態になってきます。そこが訪問介護の課題であり、倒産件数も過去最大になっています。

「カナミックかんたんAI訪問ルート」では、1日に回れる訪問数の効率化を図ります。要介護者は日々増えたり、減ったりしています。入院したり、亡くなったりといった変化のすべてを人間の能力だけで最適化するのはなかなか難しいことです。

それをAIで最適化し、できるだけ少ない人数で多くの方を訪問し、移動時間を減らします。このようなところに、我々のAIが活用できると思っています。すでにかなり多くの引き合いがあり、導入が始まっています。

今後もAIを積極的に活用し、少ない人数で多くの高齢者を見守ることができるサービスづくりを進めていきます。このようなニッチな分野に特化したAIは少ないため、我々はここに注力し、国内外問わず展開していきたいと考えています。

3-5.グループ情報

2024年6月には、Ruby開発社が、「新プロダクト開発支援パッケージ」での支援を開始しました。スタートアップに特化した請負で、新しいサービスを作っていきます。

これにより、高い生産性の下、やりたいことをアジャイルで実現していくことができますので、スタートアップの促進につながると考えています。

3-6.健康経営

カナミックでは、健康寿命延伸の一環として、「メタボ&フレイルバスターズ」という取り組みを開始しています。健康診断に引っかかっている当社の社員に「URBAN FIT24」に通ってもらい、アプリで管理しながら健康かつ元気になってもらう取り組みです。適時更新していますので、ぜひご覧いただければと思います。

3-7.スタートアップ関連情報

今年度、私が文部科学省「アントレプレナーシップ推進大使」に任命されました。現在、小・中・高に出向いて授業を行っています。

社長が身近にいないため、子どもたちはアントレプレナーシップに触れる機会がなく、どのようにして起業すればよいのか想像がつかないところがあると思います。将来なりたい職業に上場社長がランクインするくらい、社長になりたい子どもを増やしていくことにチャレンジしたいと思っています。

3-8.グループ情報

4月に「URBAN FIT24」東京・池上駅前店をオープンし、イベント等を行いました。

3-9.グループ情報

「健活コーチアプリ」をブラッシュアップし、バージョンアップしています。Apple社「AppleHealth」、Google社「ヘルスコネクト」と連携しているほか、AppleWatchやFitbitとも連携するなど、すべてのトレーニングを記録できる点で、かなり珍しいサービスになっています。

マシンやフリーウエイトでの記録を付けることが可能で、パーソナルトレーニングを予約したり、褒めてもらえるメダルを獲得したりもできます。また、さまざまな食事を管理するなど、連携できるようになってきています。

これらにより、「URBAN FIT24」の退会率も下がっていますので、お客さま満足度の高いサービスをどんどんリリースしていきたいと思っています。

3-10.グループ情報

4月には、「URBAN FIT24」大阪・江坂駅前店をグランドオープンしています。

3-11.事業情報

アーバンフィット社とカナミックネットワークは、「スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアム」に参画しています。先ほど久野教授との対談についてお話ししましたが、このコンソーシアムにおいては、筑波大学とさまざまな企業群で、社会課題を解決していこうとしています。

3-12.導入事例情報

最近では、お客さまにもYouTubeチャンネルに出演していただいています。カナミックを使って、どのようなところが楽になったかについて、社長や現場の方にお話しいただいています。

このようなお話が参考になればと思いますし、やはり私が話すよりも、お客さまがお話ししたほうが、リアリティがあるのでよいかと思います。お時間がある時に、ぜひご覧ください。

3-13. 健康経営

「健康経営優良法人2024」の認定も受けています。

3-14. グループ情報

2023年11月には「URBAN FIT24」つくばみらい平店もオープンしています。これからも店舗を増やしていきたいと思っています。

スライドには記載していませんが、11月26日には「URBAN FIT24」日本橋人形町店をオープンします。店舗は順調に増えている状況です。

ショッピングモールにも、どんどんオープンしています。ショッピングモール等のオープン延期が影響することもありますが、お近くに「URBAN FIT24」がオープンした際には、ぜひご利用いただければと思っています。

3-15. グループ情報

「URBAN FIT24」の内装空間は、特許庁の意匠登録を取得しています。非常に格好いいジムだと思っていますが、意匠登録により内装を真似されないところは、大きなポイントだと思っています。

3-16. グループ情報

2023年10月には、「URBAN FIT24」名古屋鶴舞店をグランドオープンしています。多くの店舗がオープンし始めていますので、身近に「URBAN FIT24」ができた際には、ぜひ遊びに来てください。

4-1.カナミックグループ概要

会社概要、サービス概要はスライドをご覧のとおりです。

4-2.社長紹介

こちらも、後ほどご確認いただければと思います。

4-3.人的資本経営

人的資本経営に関して、新たに開示を行いました。1点だけお話しすると、昨年の育休取得率は、女性が100パーセント、男性が0パーセントでしたが、今年は逆になり、男性が100パーセント、女性が0パーセントでした。人的資本経営もしっかりと進めています。

私からのご説明は以上です。ありがとうございました。