2024年4月期第1四半期決算説明会
清水高氏:フリービット株式会社取締役副社長CFOの清水でございます。2024年4月期第1四半期の決算説明資料につきまして、私から報告させていただきます。
2021年から2030年にかけての10ヵ年計画
我々フリービットグループにつきましては、2021年から2030年にかけての10ヵ年計画というかたちのロングタームの戦略に基づき、事業活動を行っております。
「SiLK VISION 2024」は、その第1フェーズにあたるわけですが、「SiLK VISION 2024」の中でも2024年4月期は、次の「SiLK VISION 2027」「SiLK VISION 2030」に向けてしっかりとした準備を行いながら、日々の事業活動も行っていきたいと考えております。
フリービットグループの中長期の成長イメージ
我々の中長期の成長イメージですけれども、今々の事業の売上高と利益の大半につきましては、スライド一番下のパフォーマンスゾーンに位置する事業活動の結果になっております。
一方で、「SiLK VISION 2027」「SiLK VISION 2030」に向けましては、パフォーマンスゾーンの収益を原資にいたしまして、トランスフォーメーションゾーンのさらなる成長と、インキュベーションゾーンからの次期中期の成長事業の創出を目指して、事業活動を推進しているところでございます。
中期経営計画『SiLK VISION 2024』
2024年4月期につきましては、「SiLK VISION 2024」の最終年度となっております。売上高につきましては、2022年4月期は430億7,500万円、2023年4月期は467億円7,100万円という実績となっておりますので、それよりも上回るかたちで最終的に500億円という数字を目指しております。
営業利益につきましては、先ほどの成長イメージに合わせまして、我々は戦略投資を積極的に行っており、その結果、トランスフォーメーションゾーンとインキュベーションゾーンの成長を目指しております。
2022年4月期につきましては、ベース利益は48億3,500万円となっておりますが、戦略投資を実行しておりますので、会計上の実績値としましては31億6,500万円となっております。
2023年4月期につきましては、ベース利益で52億9,100万円、会計上の実績値で40億700万円となっております。
2024年4月期につきましても、引き続き戦略投資を実行していくかたちで考えております。2024年4月期の業績目標としましては、10億円程度の戦略投資を行いながら、連結営業利益は会計上の実績値で50億円を目指してまいります。
Agenda
以上を踏まえまして、本日のアジェンダにつきましてはスライドのとおりとなっております。
連結子会社(ギガプライズ社及びその子会社)決算期変更に係る影響
2024年4月期第1四半期の連結業績でございます。留意事項としまして、連結子会社のギガプライズグループ(株式会社ギガプライズ及びその子会社)で決算期変更を行っております。従来、株式会社ギガプライズ(以下、ギガプライズ)につきましては、決算日を3月31日としておりましたが、株主総会の決議を得て、グループの他の会社に合わせるかたちで4月30日に変更いたしました。
その結果、ギガプライズにつきましては、当連結会計年度は13ヶ月分を計上していくかたちとなっております。第1四半期につきましては、ギガプライズグループの売上高と利益が4ヶ月分になりますので、特に第1四半期につきましては影響が大きく出てくるのではないかと思っております。
第2四半期以降ならびに来期のことを考慮しまして、こちらの決算期変更の影響を含む会計上の値とは別に、決算期変更の影響を除外した値も合わせてご説明させていただきます。
2024年4月期 第1四半期 連結業績サマリ
2024年4月期第1四半期の連結業績サマリでございます。売上高につきましては140億4,000万円、EVITDAで16億1,400万円となっております。
営業利益につきましては、会計上の実績値としまして16億6,400万円、戦略投資を除いたベース利益で18億7,700万円という結果となっております。
経常利益につきましては、会計上の実績値で16億2,300万円、ベース利益で18億3,600万円となっております。
親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては8億6,300万円、1株当たり四半期純利益につきましては43円26銭となっております。
先ほど申し上げたギガプライズの決算期変更の影響を除外した値につきましては、スライドの右側に記載しておりますので、ご参考にしてください。
2024年4月期 第1四半期トピックス
2024年4月期第1四半期のトピックスとしましては、売上高ならびに各段階利益のすべてにおいて、前年同期を大きく上回る進捗で推移しております。
ギガプライズの決算期変更の影響額を除外した参考値につきましても、売上高ならびに各段階利益のすべてにおいて、大きく上回っている数字を出しております。したがって、そのような影響がなかった場合につきましても、大きく進捗しているとご認識いただきたいと思っております。
売上高につきましては、5G生活様式支援事業の「5G Homestyle」、ならびに企業・クリエイター5G DX支援事業の2つのセグメントが堅調に推移しましたため、前年同期比26.0パーセント増というかたちとなっております。
営業利益につきましても、全セグメントとも堅調に推移し、伸長しているところがありますので、前年同期比92.5パーセント増となりまして、戦略投資を除いたベース利益につきましても69.7パーセント増という着地となっております。
経常利益につきましては、営業利益までの加算を含めますので、前年同期比110.0パーセント増となりまして、ベース比では81.0パーセント増となっております。
親会社株主に帰属する四半期純利益につきましても、前年同期比182.5パーセント増となっております。
前年同期比差異分析 売上高
前年同期比の差異分析でございます。まず売上高につきましては、企業・クリエイター5G DX支援事業の売上増で6億2,900万円、5G生活様式支援事業の売上増で3億9,100万円というかたちとなっております。
この2つの事業が大きく牽引いたしまして、売上高は前年同期比26.0パーセント増となりました。内訳としては、ギガプライズの数字を除いた値(決算期変更影響除外値)ですと、123億800万円となっておりまして、それにギガプライズの1ヶ月分の実績17億3,100万円を足して、14億4,000万円という結果となっております。
前年同期比差異分析 営業利益
営業利益でございます。こちらにつきましても、各セグメントともプラスで推移しており、特に5G生活様式支援事業の利益増が大きく牽引しております。ベース利益としましては、昨年度の11億600万円から14億7,900万円となっております。それにギガプライズ分の1ヶ月分の数字を足したかたちで、ベース利益は18億7,700万円となっております。
会計上の実績値としましては、戦略投資を除いた実績で16億6,400万円、前年同期比92.5パーセントの増加となっております。また、戦略投資額を入れたベース利益では、前年同期比69.7パーセントの増加となっております。
2023年4月期と2024年4月期の戦略投資内訳
我々は「SiLK VISION 2024」の間で戦略投資を継続的に実行しております。2024年4月期につきましても継続して実行していくことを計画しておりますし、今回の第1四半期につきましても、2億1,300万円の戦略投資を実行しております。
こちらにつきましては、主に5G生活様式支援事業の「TONE」ユーザーの獲得、ならびにインキュベーションゾーンの事業促進を中心に実行しております。
前年同期比差異分析 経常利益
経常利益につきましては、ベース利益までの好調な推移がありますので、前年同期比110.0パーセントの増加、ベース利益では81.0パーセントの増加となっております。また、会計上の実績値としましては、16億2,300万円となっております。
前年同期比差異分析 親会社株主に帰属する四半期純利益
親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、経常利益までの増加の結果となっておりまして、会計上の実績値として、前年同期比182.5パーセント増の8億6,300万円で着地しております。
連結業績サマリ BS比較
バランスシートの比較でございます。こちらにつきましては、損益計算書上の業績の堅調な進捗がございますので、その結果として、利益剰余金が増えております。結果として、自己資本比率も25.4パーセントで増加しております。
1人当たり売上高・営業利益
1人当たりの売上高・営業利益でございます。スライドでは、2024年4月期が業績予想がベースになっておりますけれども、1人当たりの売上高・営業利益ともに順調に伸ばすことができておりますので、最終的に2023年4月期を上回る数字で着地するかたちを見込んでおります。
セグメント別構成
セグメント別の業績につきましてご説明いたします。各セグメントとも売上高ならびに利益がすべて増収増益になっております。
【業績進捗】5Gインフラ支援事業(モバイル革命領域)
まず、5Gインフラ支援事業につきましてご説明させていただきます。
5Gインフラ支援事業 業績進捗
こちらは、従来どおりB2Bの固定網のサービス利用が減ってきておりますので、この点が減益要因になっております。一方で、B2Bモバイルのサービス利用増は、引き続き堅調に推移しております。その結果、ベース利益では前年同期比13.1パーセント増の5億1,200万円の着地となっております。
また、戦略投資につきましても昨年度から続いておりますが、主にデータセンターの整備費用につきまして、来年度まで投資が続いていくというところがございます。しかし、徐々に整備が本格化してくる状況もございますので、この部分が会計上ではしばらく利益を抑えるような状況になると思っております。
5Gインフラ支援事業 モバイルサービスについて
5Gインフラ支援事業では、B2B向けのモバイルサービスが非常に堅調に推移しておりますが、こちらは主にMVNO事業者に対するサービス提供となっております。
MVNO事業者も、従来の格安のデータ通信だけを提供するところから、IoTサービスなど、キャリアのフルパッケージに対抗するようなプランを導入するかたちで、ニーズも非常に多岐にわたるようになってきている状況でございます。我々としましても、それに対応して独自のプランやコンポーネントを追加するかたちで提供しております。
結果として、販売用SIMの構成比につきましては、これまでのデータ通信の割合が大きかった状況から、データと音声を合わせた販売数の構成比が伸びてきているという状況につながっております。また、この結果として、売上高と利益につきましても増加傾向にございます。
【業績進捗】5G生活様式支援事業(生活革命領域)
続いて、5G生活様式支援事業でございます。
5G生活様式支援事業 業績進捗
こちらにつきましては、「5G Homestyle」が堅調に増加しております。また、TONE事業の販売管理費につきまして、前年は特に新端末の販売とドコモショップに対する営業支援を強力に推進していた時期でもございますので、この第1四半期では、2023年4月期第1四半期と比較してそのような一時費用の差が発生している部分がございます。
このような要素を踏まえまして、ベース利益としましては、前年同期比120.0パーセント増の11億6,000万円で着地しております。
5G生活様式支援事業 業績進捗
5G生活様式支援事業のうち、特に「5G Homestyle」につきましては、重要指標である集合住宅向けISPサービスの提供戸数が堅調に推移しております。スライドに示したのは6月末の実績ですけれども、累計で109.8万戸となっております。
5G生活様式支援事業 トピックス
また、ギガプライズが中心ですけれども、5G生活様式支援事業として、10GbpsのISPサービスを新しくスタートしております。
加えて、今までのマンションやアパートのような集合住宅向けのソリューションだけではなく、それ以外のソリューション提供も踏まえまして、糸島市運動公園におけるインターネット接続環境の構築といった部分の提供も行っております。
【業績進捗】企業・クリエイター5G DX支援事業(生産革命領域)
企業・クリエイター5G DX支援事業でございます。
企業・クリエイター5G DX支援事業 業績進捗
こちらにつきましては、アフィリエイト事業がコロナ禍を完全に脱却したこともございますので、粗利増となっております。ならびに、株式会社フルスピードの完全子会社化を行っておりますので、それに伴い、販売管理費を減少させることができております。その結果としまして、ベース利益は前年同期比65.0パーセント増の2億1,100万円で着地しております。
基本的に、この事業は広告ビジネスでございますので、季節変動は比較的多めに出てくる傾向がございます。その影響で、2023年4月期の第3四半期や第4四半期から見ると少し減っている部分がございますが、足元の数字としましては、現時点では比較的堅調に推移していると認識しております。
企業・クリエイター5G DX支援事業 トピックス
また、企業・クリエイター5G DX支援事業では、戦略投資として「StandAlone」というサービス、ならびに事業の展開を行っております。これまでもご支援してきた坂口健太郎さま、赤楚衛二さまに関しましては、数千名規模のイベントを開催予定でございます。また、グッズの販売も我々のほうで支援させていただいている状況でございます。
さらに、9月にはクリエイターさまを新たに追加し、より面での展開を目指して事業展開を行っております。
中期経営計画『SiLK VISION 2024』
最後に連結の業績進捗につきましてご説明いたします。2024年4月期につきましては、連結売上高として500億円、連結営業利益として50億円を目指しております。
2024年4月期 連結業績進捗
第1四半期の進捗状況でございます。会計上の実績値としましては、スライドのグラフの緑色で示した部分の数字となっておりまして、売上高は28.1パーセント、営業利益は33.3パーセントという結果となっております。
ただし、第2四半期につきましては、これまでどおり全グループ会社とも3ヶ月分となります。第1四半期でギガプライズが4ヶ月分を連結決算に取り込んでいた部分が3ヶ月分に変わりますので、今後の積算イメージとしましては、スライドのグラフの青色の部分が追加されていくとご認識いただきたいと思っております。その点につきまして、ご留意いただければと思っております。
以上をもちまして、第1四半期の業績説明を終了させていただきます。これまでお話ししたとおり、ギガプライズの決算期変更という特殊要因があった結果、若干わかりづらい部分がございますが、それを除いた部分の数字も堅調に推移しており、前年同期比を大きく上回るかたちで推移しておりますので、これを継続できるように、これからも事業活動に邁進していきたいと思っております。
最後までご視聴いただきまして、ありがとうございました。