スカパーJSAT株式会社【速報版】
【速報版】スカパーJSAT株式会社 2027年3月期第1四半期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2027年3月期第1四半期決算説明
米倉英一氏:みなさま、こんにちは。代表取締役執行役員社長の米倉です。本日はスカパーJSATの決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
業績ハイライト
まず冒頭に、このたび熊本での地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興と、皆さまの安全を心よりお祈り申し上げます。
2026年度第1四半期の業績ハイライトを説明いたします。第1四半期は、宇宙・メディア両事業ともに順調に進捗し、増収増益となっております。連結四半期純利益が82億円と、前年同期に対して150%の大幅な増益となり、年間見通し270億円達成に向けて、順調なスタートをきることが出来ました。
宇宙事業では、今期よりスタートしました防衛省向け「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を含む安全保障領域の取引拡大が計画通り進捗し、増収増益となっております。
メディア事業については、期初にお伝えした今後の成長の軸となる光アライアンス事業が拡大し、メディア事業全体でも増収増益に転じております。
後ほど、メディアのパートでもご紹介させていただきますが、東京メディアセンターを活用したメディアソリューション事業も今後拡充させながら、部門として安定的に100億円を稼ぐ事業基盤を構築してまいります。
決算の詳細については、このあと、CFOの久保よりご説明いたします。
各事業における今後の取り組みについては、宇宙事業、メディア事業の担当取締役、山下、中川から、詳しくご説明いたします。
連結業績概況
久保勲氏:CFOの久保です。連結業績についてご説明いたします。冒頭でも社長からありましたが、第1四半期は、宇宙・メディア両事業ともに通期予想達成に向けて、順調に進捗しております。
「営業収益」は、334億円で、前年比12%の増収、「営業利益」は、109億円で、36%の増益、「当期純利益」は、82億円で、約50%の増益となりました。「EBITDA」は、147億円で、24%の増加となっております。
セグメント別業績概況:宇宙事業
それでは、セグメント別の説明に移ります。まず宇宙事業です。営業収益は175億円と、前年同期比30億円の増収となりました。
昨年12月末に受注し、今期4月よりスタートした防衛省向け「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を含む、安全保障領域でのスペースインテリジェンス事業の拡大が主な増収増益要因です。
営業費用は、増収に伴う原価増などにより、18億円増加の111億円となりました。
その結果、営業利益は64億円、セグメント利益は46億円となり、いずれも前年同期比20%超えの増益となりました。
セグメント別業績概況:メディア事業
次に、メディア事業についてです。営業収益は、173億円と、前年同期比4億円の増収となりました。光アライアンス事業における光再送信サービスの料金改定や接続世帯数の拡大により、営業収益が前年同期を上回り、メディア事業全体として増収となっております。
営業費用は、ブンデスリーガの放送・配信終了や2025年度第2四半期でご説明した、コネクテッドTV事業化検証終了の影響などにより、13億円減少の126億円となりました。
その結果、営業利益は47億円、営業利益率も前年同期17%から、27%へ大幅に向上しております。
セグメント利益は33億円と、いずれも前年同期比約60%の大幅な増益となりました。増収に加え、オペレーション最適化がさらに進捗したことにより、事業全体として増収増益基調になっております。
連結キャッシュ・フロー、連結財政状態
続いて、連結キャッシュ・フローと財政状態についてご説明します。まず、スライド左の連結キャッシュ・フローをご覧ください。
営業キャッシュ・フローは167億円と、営業収益の増加、そして高い利益率に裏付けされた、キャッシュ創出力により、年度見込みに対して順調に進捗しております。
投資キャッシュ・フローは186億円のキャッシュ・アウトとなりました。後ほど宇宙事業パートにてご説明いたします、Kaバンド通信衛星「HYLAS 3」の調達を中心に、将来に向けて、積極的な投資を計画通りに実行したことによるものです。
この結果、フリー・キャッシュ・フローはマイナス20億円となりました。
財務キャッシュ・フローは、長期借入金の返済約60億円、配当金の支払い約65億円などにより、128億円のキャッシュ・アウトとなっています。こちらの2026年度見込は、外部借入を行わない前提となっておりますが、市場環境や財務状況を踏まえ、必要に応じて外部借入による資金調達も進めていく方針です。
続いて、スライド右の連結財政状態についてご説明します。先ほど説明したキャッシュ・フローにより、第1四半期では現金及び現金同等物が約150億円減少し、430億円となりました。通期見込の420億円に近い水準となっておりますが、第2四半期以降も設備・事業投資を継続する一方で、営業活動を通じた確かなキャッシュ創出と、3ヶ月を超える定期預金の一部満期到来を見込んでいることによるものです。
画面左の投資キャッシュ・フローの内訳にお示しの通り、通期での700億円の設備・事業投資に向けて、投資を着実に実行してまいります。
私からの説明は、以上です。
安全保障領域における進捗
山下照夫氏:宇宙事業部門を担当しています山下です。通信関連事業の基盤強化に向け、このたびAvanti CommunicationsよりKaバンド通信衛星「HYLAS 3」を取得いたしました。
取得の背景には、安全保障分野における、衛星通信需要の拡大があります。日本のみならず東アジアでは、防衛・安全保障用途で衛星通信の重要性が高まる中、従来のKuバンドに加え、大容量・高速通信を実現するKaバンドへの需要も高まっています。
防衛衛星通信市場は2026年から2030年にかけて年平均約18%で成長すると見込まれており、当社としても成長が期待される市場と位置付けています。
こうした需要に迅速に応えるため、当社は既に静止軌道上で運用されているHYLAS 3を取得しました。新たな衛星の打上げを待つことなく、早期にKaバンド通信サービスを提供できる体制を整えます。
HYLAS 3は、Kaバンドによる大容量通信に加え、マルチスポットビームを備えており、日本を含む東アジアで広域なサービス提供が可能です。
これにより、従来のKuバンド中心の通信サービスにKaバンドを加えたマルチバンド体制を構築し、お客様のニーズに応じた柔軟で信頼性の高いサービスを提供してまいります。さらに、現在調達中の衛星にもKaバンドを搭載しています。
HYLAS 3で安全保障分野のKaバンド需要をいち早く取り込み、今後の衛星フリートによってサービス提供能力を拡大することで、通信事業の収益成長につなげてまいります。
このKaバンドを活用した安全保障通信事業については、2027年度から2036年度までの10年間で200億円以上の収益機会を見込んでいます。
事業拡大を支える拠点戦略
続いて、収益機会の拡大を支える当社の拠点戦略についてご説明します。当社では、地上拠点を単なる衛星運用設備ではなく、自社衛星の運用に加え、高付加価値サービスや新たな事業領域の創出を支える事業基盤と位置付けています。
HYLAS 3の取得やJSAT-31、JSAT-32など新たな衛星の導入に伴いフリートは拡大していきます。また、Superbird-9やJSAT-31では衛星機能も高度化するため、それを支える地上局の拡張・高度化を進めます。
一方で、これらの拠点は自社衛星を支えるだけでなく、新たな収益を生み出す基盤でもあります。防衛省、JAXA、QPS研究所向けの衛星運用受託や、KSATとの連携によるグローバルな地上局サービスに加え、7月にはispaceとの覚書を締結し、月面着陸ミッション向け通信実証の検討も開始するなど、事業領域を着実に広げています。
こうした事業拡大を支えるため、2030年までに拠点数を6拠点から7拠点へ拡大するとともに、既存拠点の機能強化を進め、敷地面積も約1.5倍へ拡大します。
横浜衛星管制センターの拡張や熊本ネットワーク管制センターの新設など、2030年までに400億円超を地上インフラへ投資する計画です。この拠点戦略により、自社フリートの競争力を高めるとともに、衛星運用受託や地上局サービス、さらには月・深宇宙分野へと収益機会を広げ、持続的な成長につなげてまいります。
メディアソリューション事業
中川大介氏:メディア事業部門を担当しております中川です。メディア事業について説明させていただきます。
メディア事業では、放送事業を安定収益の第一の柱、光アライアンス事業を第二の柱と位置付けております。
そして本日ご説明するメディアソリューション事業を第三の成長領域として育成することで、2030年度に向けた事業ポートフォリオの転換を進め、増収増益を目指しております。
メディアソリューション事業は、スカパー!が30年にわたり培ってきた放送・配信に対応した技術基盤や、豊富なライブ中継等の映像伝送実績、そしてスカパー東京メディアセンターの高品質な設備を活用して展開する事業です。
当社はこれまで、プロ野球やサッカーをはじめとする国内外の主要スポーツイベントを中心に、15,000件以上のライブイベント制作を手掛けてきました。また、スカパー東京メディアセンターを経由するライブの伝送実績はプロ野球やサッカー、音楽、公営競技を中心に年間1,500イベント、25,000時間超にのぼります。こうした豊富な制作・映像伝送実績を通じて培った設備・技術・運用ノウハウが、当社の競争優位性となっています。
スカパー東京メディアセンターの設備・拠点といった有形資産に加え、30年にわたり培ってきた運用ノウハウという無形資産を活用することで、新たな大規模投資を行うことなく事業拡大を図ることができます。そのため、資本効率の高い成長が期待できる事業モデルとなっています。
第1四半期においては、スポーツ・エンタメ関連事業者、公営競技運営事業者、会員組織・団体など、幅広いお客様に加えDAZNやABEMAなどの配信プラットフォーム事業者とのライブの取引も開始いたしました。
今後も、スカパー東京メディアセンターのアセットを最大限活用しながら新たなお客様の獲得と提供サービスの拡充を進め、収益基盤の強化に取り組んでまいります。
営業収益は、2026年度の75億円から2030年度には100億円以上を目指しております。
メディアソリューション事業をメディア事業の第三の柱として成長させることで、持続的な成長につなげてまいります。
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