令和5年5月期 決算説明資料

秋山昌之氏(以下、秋山):本日はお忙しい中、お時間をいただきましてありがとうございます。ファーマライズホールディングス株式会社、令和5年5月期の決算説明会を始めます。よろしくお願いいたします。

本日の説明は4部で構成されています。

1-決算説明 決算ハイライト

令和5年5月期の売上高は、薬価改定の影響はあったものの、処方せん枚数の増加や技術料算定が順調に進展したことによる調剤売上高の増加に加え、コンビニエンスストア部門および職業紹介事業が好調に推移したことにより、前期比100.8パーセントの520億3,000万円となりました。

一方、営業利益は、物販事業のドラッグストア部門における新型コロナウイルス関連需要の減退や、水道光熱費等の経費が増加したことにより、前期比マイナス8,200万円の14億3,800万円となりました。

令和4年12月29日に開示した修正後の計画との計画差異について、売上高、営業利益、経常利益はいずれも計画を上回っています。親会社株主に帰属する当期純利益は、期末に特別損失を計上したことで計画未達となります。

1-決算説明 連結損益計算書

連結損益計算書についてご説明します。調剤売上高は、薬価改定の影響はあったものの、処方せん枚数や調剤技術料の増加で前期比プラス1億7,500万円となりました。商品売上高は、抗原検査キット等やコンビニエンスストア部門の売上増により、前期比プラス2億4,400万円となりました。

その結果、売上高はトータルで前期比プラス4億2,100万円の520億3,000万円となりました。

売上総利益は、商品売上高の増加に伴う商品原価の増加、水道光熱費等の増加はあったものの増収額のほうが上回り、前期比プラス1,700万円の増益となりました。また、当期に実施した新店出店やM&Aによる販管費の増加等により、営業利益は前期比マイナス8,200万円、経常利益は前期比マイナス8,600万円と減益となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、当第2四半期に賃貸借契約解約損を特別損失として計上したこと等により、前期比マイナス1億1,400万円の減益となりました。

1-決算説明 連結貸借対照表

連結貸借対照表についてご説明します。当期末における資産合計は、前期末比3億2,500万円減少の234億2,100万円となりました。

主な要因をご説明します。まず、流動資産です。現預金が7億5,100万円増加した一方、手元資金の充実のため流動化の残高を増加させたことで、売掛金と未収金の合計額がマイナス2億4,600万円となりました。結果として、流動資産は合計4億9,300万円増加しました。

次に、固定資産です。有形固定資産は、大きな投資がない中で減価償却が進展していることから3億4,500万円減少しました。無形固定資産も、のれんが4億7,200万円縮小したことを主な要因として、3億7,900万円減少しました。これらにより、固定資産は合計8億1,800万円減少しました。

負債合計は164億3,300万円となり、前期末比6億1,400万円の減少となりました。この最大の要因は、リース債務を含む有利子負債を7億7,200万円削減したことです。一方、負債の主な増加要因は、買掛金が1億4,200万円増加したことです。これは、前期末に比べて医療用医薬品の仕入高が多かったことが理由です。

純資産合計は69億8,700万円となり、前期末比2億8,800万円増加しました。主な要因としては、利益剰余金が2億200万円増加したことに加え、譲渡制限付株式報酬として新株式を発行したことで、資本金および資本準備金が合計4,700万円増加しました。その結果、自己資本比率は前期末比プラス1.6パーセントの28.5パーセントとなりました。

1-決算説明 連結キャッシュフロー計算書

キャッシュ・フロー計算書についてご説明します。スライドの表は令和5年5月期を含む直近3期分のキャッシュ・フローです。それぞれのキャッシュ・フローの前期比の主な増減要因はスライド右側をご覧ください。

令和5年5月期の営業キャッシュ・フローは、前期比18億600万円増加の25億2,000万円となりました。主な増加要因は、債権流動化の抑制による売上債権の増加として18億100万円計上していることです。

投資キャッシュ・フローは、前期比4億1,100万円減少のマイナス7億300万円となりました。主な減少要因は、前期に発生した保険積立金の解約による収入の3億8,300万円が今期はなかったことに加え、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出の1億8,000万円等によるものです。

財務キャッシュ・フローは、前期比3,800万円減少のマイナス10億7,200万円となりました。主な減少要因は、長期借入れによる収入が3億円減少し、長期借入金の返済による支出が1億9,000万円減少したこと等によるものです。

その結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比7億4,300万円増加の47億3,400万円となりました。

1-決算説明 セグメント別 業績

セグメント別の前期比の利益状況についてご説明します。当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、当期連結会計年度の比較・分析は変更後の区分に基づいています。

従来調剤薬局事業、物販事業の各事業内に含めていた卸売に係る取引は、当第1四半期連結会計期間より、各報告セグメントからその他セグメントに統合しています。これは経営管理上の意思決定や業績区分を見直した結果、従来のセグメントとは分けて区分することがより適切であると判断したためです。

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しています。

スライド上段の表がセグメント別の売上高、下段の表がセグメント利益です。セグメント別の売上高は、薬価改定の影響はあったものの、応需処方せん枚数の増加や技術料算定が順調に進展したことによる調剤売上高の増加、抗原検査キット等商品売上の増加がありました。その結果、調剤薬局事業の売上高は前期比プラス3億2,500万円となりました。

また、コンビニエンスストア部門の売上増加により、物販事業の売上高は前期比プラス1億7,300万円となり、売上高合計は前期比プラス4億2,100万円の増収となりました。

利益面では、物販事業のドラッグストア部門における売上高の減少、水道光熱費等の経費の増加、その他セグメントにおける医薬品の卸売取引の減収、医学資料保管・管理事業における減収に伴う減益等を主な要因として、前期比マイナス8,200万円の減益となりました。

1-決算説明 セグメント別 営業利益増減(前期比)

スライドのグラフは、先ほどのセグメント別営業利益の前期差異の増減を表しています。一番左側が前期の営業利益15億2,000万円です。そこから各セグメントで営業利益の増減があり、一番右側の当期の営業利益は14億3,800万円となりました。

1-決算説明 セグメント別 営業利益増減(修正計画比)

スライドのグラフは、セグメント別営業利益の計画差異の増減を表しています。

2-調剤報酬改定への対応 調剤技術料の推移

調剤報酬改定への対応の概要についてご説明します。スライドの折れ線グラフは直近2年間の技術料単価の推移と、令和5年5月期の単価推移の計画値と実績値を示したものです。

技術料単価は、後発医薬品調剤体制加算や地域支援体制加算などへの対応の成果がみられ、調剤技術料単価および技術料ともに、前期比、計画比で上回っている状況です。

なお、後ほどお示ししますが、技術料単価の推移では計画を上回っていることに加え、令和5年2月末時点でグループ店舗数が298店舗と300店舗を下回ったことにより、4月および5月の技術料単価が計画を大きく上振れて、プラス213円となりました。

折れ線グラフの点線部分が計画値で、4月から5月は下がる予想でしたが、太い実線の実績値のとおり技術料単価は計画を上回り、昨年を上回って推移しています。

2-調剤報酬改定への対応 処方せん単価と技術料構成比の推移

処方せん単価の推移と技術料構成比について、令和4年5月期と令和5年5月期の四半期ごとの推移を示したものです。スライド左側が処方せん単価の推移、右側が技術料構成比の推移の実績値です。

処方せん単価については、令和4年4月の薬価改定の影響から前期を下回っています。技術料構成比については、薬価改定による薬剤料単価の減少と、先ほどスライドでお示しした技術料単価が増加したことにより、26.8パーセントに上昇し、前期を上回って推移しています。

2-調剤報酬改定への対応 後発医薬品の数量シェアの推移

後発医薬品の数量シェアの推移です。順調に推移しており、令和5年5月期末時点で85.04パーセントになっています。2月末時点では84.38パーセントでしたので、後発医薬品の流通がなかなか改善しない中においても数量シェアを上げています。

2-調剤報酬改定への対応 調剤基本料

調剤基本料の状況です。スライドの点線より左側が令和5年5月期までの実績で、右側が令和6年5月期の計画を示しています。

令和6年2月末時点では、グループの店舗数が300店舗を超える計画となっているため、来年の調剤報酬改定において、現在の算定要件が変わらないと仮定した場合には、スライドの一番右側のような状況になる計画です。

つまり、調剤基本料の「1」が減少し、調剤基本料の「3-ロ」と「3-ハ」が大半を占めるということになります。

2-調剤報酬改定への対応 地域支援体制加算

地域支援体制加算の状況です。スライドの点線より左側が実績で、右側が計画となっています。300店舗を超える影響を反映した計画イメージです。

こちらも調剤基本料「1」の店舗が算定できる地域支援体制加算「1」「2」が減って、多くの店舗が地域支援体制加算「3」を算定する予定です。

先ほどのスライドと合わせ、調剤基本料、地域支援体制加算は300店舗を超えるという計画の中では、低い基本料や加算が算定されることになります。その対応として、現在、幅広く面の処方せんを応需し、処方せん枚数を増やすことに力を入れて取り組んでいます。

具体的には、直近、「LINE」を使った友だち登録を開始しています。これまでも面の処方せんを獲得する策はいろいろと取り組んできており、その中の1つとして、当社の持っている電子版お薬手帳「ポケットファーマシー」を使い、処方せんの写真を送っていただいて受けつけることに取り組んできました。

そして今回、より多くの患者さまに簡単に処方せんを送ってもらえるように、「LINE」の友だち登録を開始しました。この登録により、処方せんを写真で撮って薬局に送ることが非常に簡単になってきています。

登録者数も増えてきており、実際に処方せん送信サービスを使って、面の処方せんを送ってくださる患者さまも増えてきています。この取り組みをますます強化し、この減少分をカバー、あるいはそれを上回るようなかたちで進めていきたいと思います。

後ほど今期計画もご説明しますが、調剤売上高についてはプラスで推移する計画です。

2-調剤報酬改定への対応 後発医薬品調剤体制加算

後発医薬品調剤体制加算についてです。ジェネリック医薬品の流通改善が見通せない状況ですが、算定状況を進捗させる計画としています。令和5年11月と令和6年5月では各加算が同じ比率で推移する計画になっていますが、私としては最も点数の高い加算「3」が増えてくると見込んでいます。

2-調剤報酬改定への対応 かかりつけ薬剤師同意書の受入実績

かかりつけ薬剤師の同意書取得枚数についてです。令和5年5月末時点での累計は12万8,606枚と、ほぼ計画どおりの数値となっています。令和6年5月末時点で14万3,000枚を計画しています。

2-調剤報酬改定への対応 健康サポート薬局と地域連携薬局

現在、健康サポート薬局および地域連携薬局の認定取得にも力を入れています。スライド左側のグラフが健康サポート薬局の店舗推移、右側のグラフが地域連携薬局の店舗推移を示しています。

健康サポート薬局は当期末時点で84店舗、地域連携薬局は当期末時点で117店舗になっています。

3-令和6年5月期通期計画 業績計画ハイライト

令和6年5月期の通期経営計画についてご説明します。売上高は、前期比102.9パーセントの535億4,600万円を計画しています。調剤報酬改定や薬価改定の影響はあるものの、処方せん枚数の増加、調剤薬局・物販の各部門での新規出店等により増収となる計画です。

これに加え、物販事業の収益力強化等により、営業利益は前期比102.7パーセントの14億7,700万円を計画しています。経常利益は前期比99.4パーセントの14億2,300万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比134.9パーセントの4億4,900万円を計画しています。この結果、1株当たり当期純利益は46円14銭を計画しています。

3-令和6年5月期通期計画 セグメント別 業績 計画

令和6年5月期のセグメントごとの売上高および営業利益の計画についてです。売上高について、調剤薬局事業は前期比11億2,600万円増加の434億5,300万円、物販事業は前期比2億9,700万円増加の80億6,800万円を計画しています。

営業利益について、調剤薬局事業は前期比3,100万円増加の17億1,600万円、物販事業は1億1,900万円改善のマイナス7,900万円を計画しています。

それ以外の事業において、売上高はその他事業で前期比8,300万円増加、営業利益は医療モール事業で前期比2,100万円増加を計画しています。

先ほどの調剤技術料の推移でお伝えしたとおり、300店舗を超えることで調剤基本料や地域支援体制加算への影響を受けますが、その影響をカバーするために、面の処方せんの増加を図る対策を打ったり、新規出店、M&A等に取り組んでいきたいと思っています。

3-令和6年5月期通期計画 セグメント別 営業利益増減

スライドのグラフは、セグメント別の営業利益の増減を表しています。

3-中期経営計画 基本方針

中期経営計画についてご説明します。令和5年5月期から令和7年5月期までの3ヶ年の計画です。

当社グループでは令和3年12月24日に、「中期経営計画 LSG(Leading to Sustainable Growth)2024 〜成長を目指した経営基盤の構築」を公表しました。日本の人口の3分の1が65歳以上の高齢者になる2030年に向け、持続的な成長基盤を築くことを目的として、スライドに掲げている3つの項目に取り組んでいます。

3-中期経営計画 定性目標

中期経営計画の定性目標についてご説明します。「投資家に選ばれる会社になるための取組強化」「調剤事業を核とした事業展開による収益獲得強化」「経営基盤の更なる強化」の大きく3つについて推進しています。

3-中期経営計画 定性目標-取組状況①

「投資家に選ばれる会社になるための取組強化」においては、「ESG、SDGsへの取組」として、38ページ「参考資料7 投資家に選ばれる会社になるための取組強化」に記載の項目に継続して取り組んでいます。

加えて、サステナビリティ経営にも取り組んでいます。サステナビリティ委員会において外部コンサルタントの協力のもと、1つは「社会への長期的価値提供に向けた当社の重要課題(マテリアリティ)の特定」、もう1つは「TCFD提言に準じた気候変動がもたらすリスクおよび機会に関する事項」の2項目につき協議・検討しており、本年8月末までに開示を予定しています。

「IRの拡充」においては、令和4年5月期の通期決算に係る決算短信および決算説明会資料以降、英語による開示を開始しました。さらに、決算発表の早期化にも取り組んでいます。令和5年5月期においては、第1四半期は前年に比べて1日、第2四半期は15日、第3四半期は13日前倒しで開示しました。

その他、当期は個人投資家向けWeb説明会も開催しました。第3四半期より決算説明会の全文書き起こし配信も開始しています。全文書き起こし配信を行ったことで、さまざまな媒体から当社の説明会の内容をご覧いただける機会が増えたことや、閲覧していただける年齢層の幅も広がったというメリットが現れてきています。

3-中期経営計画 定性目標-取組状況②

「調剤事業を核とした事業展開による収益獲得強化」においては、「地域医療への貢献強化」として、地域住民の健康意識を高め、健康寿命の延伸に貢献する「健康サポート薬局」を継続的に増加させています。本年5月末現在では84店舗となり、令和4年5月末比で13店舗の増加となっています。

また、新型コロナウイルス感染症まん延状況を勘案しつつ、健康増進活動の支援を目的とした「継続支援プログラム」の全社的再開とプログラムのジャンル拡大を進めています。

「新規出店による収益獲得強化」としては、今期は調剤店舗3店舗の新規オープンを行い、M&Aで4社、調剤6店舗の取得を行っています。また、コンビニエンスストアも1店舗取得しています。

3-中期経営計画 定性目標-取組状況③

「経営基盤の更なる強化」としては、「店舗オペレーション効率化・質の向上」のため、調剤店舗における処方せん入力のリモート化の推進・改善を通し、店舗オペレーションの効率化および調剤業務に係る最新機器導入による質向上を進めています。

「DXを活用した効率化・新たな価値提供」としては、現在、当社グループ調剤店舗において、国が進めているマイナンバーカードによるオンライン資格確認はすでに対応可能となっています。電子処方箋受け入れは順次対応中です。

また、当社グループ独自の電子版お薬手帳「ポケットファーマシー」は、お薬手帳の機能以外にも健康サポート機能やオンライン服薬指導サービス機能、それに係る決済機能等を患者さまに提供しています。

現在は、電子処方箋の送信機能及びマイナポータル内の情報取得等の機能を利用者に提供できる環境を整備しています。

「人的資本への投資強化」としては、令和元年に子会社10社を統合後、人事制度を新たに策定・導入し、浸透を図っています。

本制度の基本方針は「誰もが安心して長く働けるような多様なキャリアパスを描くこと」と「それを後押しする評価や処遇の導入」です。新人事制度においては、基本方針達成のために「等級制度」「評価制度」「報酬制度」を全面的に再設計しています。

また、教育・研修制度においても、より体系的なものとして一新し、令和2年以降導入・実 施しています。

3-中期経営計画 調剤事業を核とした事業展開

調剤薬局事業を核とした事業展開による収益獲得強化として、高齢者をターゲットとした、地域医療への貢献強化を図っています。これまでの取り組みをさらに強化し、かかりつけ薬局・薬剤師および医療事務スタッフのMCS(Medical Care Staff)を中心に、治療、予防、看取りの分野を深化させていきます。

3-中期経営計画 中期経営計画

最後に、中期経営計画のイメージです。中期経営計画に掲げた施策を推進することは当社の企業価値を高めることと確信していますので、これらを着実に実行していきたいと考えています。

以上をもちまして、令和5年5月期の決算説明を終了いたします。ありがとうございました。

質疑応答:薬局の立ち位置および医療と介護の連携における取り組みについて

質問者:来年はトリプル改定が行われます。介護の関係者からは、特に財政の面で厳しいと聞きます。薬価での調整も多くは難しくなるという話でした。また「診療報酬との綱引きもあるのではないか?」という可能性を指摘する方もいます。

調剤薬局側から見て、薬局の立ち位置を今後どのように考えていますか? また、医療と介護の連携がますます重要になってくると思いますが、その取り組みや考え方について教えてください。

秋山:当社の在宅の点数の大半は、居宅療養管理指導料になっているかと思います。薬局としてそこを伸ばしていくことが非常に重要なことに加え、医療機関・薬局・介護の方々との連携をさらに重要視していく必要があると考えています。

先の調剤報酬の改定では、入院前と退院後のカンファレンスに報酬がついていますが、実際にそれを算定する機会は少ない状況です。

ただし、最近いろいろな医療機関の方々とお話する中で、「病院や薬局、介護従事者との連携を着実に図っていかないといけない」という機運が高まっており、実際に当社も参加し始めました。この連携をしっかり広げていくことが大変重要ではないかと思います。

調剤報酬では「対物から対人へ」と言われているため、対人業務の連携やカンファレンスへの参加などにしっかり取り組んでいくことが重要だと思っています。また、それは点数の算定につながってくるのではないかとも考えています。

質疑応答:「LINE」の友だち登録について

質問者:「LINE」の友だち登録について、「直近で取り組み始めた」というお話がありましたが、具体的にいつからでしょうか? また、これは「ポケットファーマシー」の登録者とは違うものでしょうか?

秋山:「LINE」の友だち登録は、5月頃から開始しました。QRコードを読み込むと、薬局ごとに友だち登録ができるようになっています。

友だち登録をしてもらった「LINE」の画面には「処方せん送信」のアイコンがあります。そのアイコンをタップすると、すぐに処方せんの写真が撮影できるようになっています。その機能で撮影していただくことで、友だち登録した薬局へ処方せんを事前に送れるという仕組みです。

日本は「LINE」の利用者が多いため、非常に登録してもらいやすく、使っていただきやすい状況です。

「ポケットファーマシー」との違いについては、「LINE」の画面に「処方せん送信」のアイコンと「ポケットファーマシー」の登録のアイコンがあります。

「ポケットファーマシー」のアイコンをタップすると、すでに「ポケットファーマシー」を登録している方の場合には、「ポケットファーマシー」の処方せん送信機能を使って処方せんを送ることができます。

「ポケットファーマシー」にまだ登録していない方の場合は、そこから登録できるようになっています。入り口を広げるという意味で、「LINE」は非常に効果的だと思っています。

メインのクライアントから発行された処方せんだけではなく、それ以外で発行された処方せんを送っていただける患者さまも増えてきています。これらを行うことで、面の処方せんの獲得ができるようになると確信しています。