2020年3月期 連結決算概要

貸谷伊知郎氏(以下、貸谷氏):みなさん、こんにちは。社長の貸谷でございます。

説明に先立ちまして、世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、感染により苦しんでおられる方々に心よりお見舞いを申し上げます。また、感染予防に力を注がれているみなさまに感謝と敬意を表します。

この度は新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点から、ライブ配信にて行なわせていただくこととなりました。ご不便をおかけいたします。また、このような状況下にも関わらず、ご参加をたまわり誠にありがとうございます。本日はどうぞよろしくお願いいいたします。

岩本秀之氏:CFOの岩本でございます。ただいまより、2020年3月期、豊田通商の連結決算の概要につき、ご説明をさせていただきます。

パワーポイントの資料になりますが、4ページ目の決算数値のところをご覧ください。まず左上、為替ですが、当期末、2020年3月期末USドルは109円と2円の円高、ユーロは121円と7円の円高となっています。

このページには記載がないですが、売上、いわゆるIFRSでいう収益は687億円の減収となっています。

内容的には、実はアフリカ本部そのものの売上は2,600億円ほど伸びているんですが、機械・エネルギー関係で、エネルギーの原油のビジネスを縮小したということもあって1,500億円のマイナスとなりました。

金属が800億円のマイナス、自動車が400億円のマイナス、化学品・エレクトロニクスが300億円のマイナス、グローバル・ロジスティクスが200億円のマイナスといったかたちで、ほぼアフリカ以外の全本部で売上が下がっているという状況でございます。

そのような状況で、売上総利益は14億円のプラスということで6,398億円となっておりますが、これは期中で買収した南アフリカのディーラーの新規連結の影響がここに135億円入っておりますので、それを除くと120億円のマイナスということになっています。

それらは先ほどのご説明の売上減少した各本部に伴って、売上総利益もマイナスになっているということでございます。

営業活動に係る利益は2,103億円ということで前期比48億円の減益になっております。税前利益は2,248億円。当期の利益、いわゆる親会社の所有資産に帰属する当期の利益でございますが1,355億円ということで、前期比29億円の増加となっています。

公表値の1,500億円に対しましては、9.7パーセントの未達というかたちになっております。

当期利益(全社増減要因)

続いて5ページ目の階段グラフでございます。左上のほうに営業利益外のところの金融収支、ならびに持分法、税金等の移動につきましては説明を記載しております。ここでは営業利益の増減につきまして、マイナス48億円の説明をさせていただきます。

このマイナス48億円ですが、一過性の利益50億円の押し上げがあるんですが、やはり需要取扱等がマイナスになっておりまして、88億円の影響、ならびに為替に関しましても55億円のマイナスの影響がございます。

コロナの関係で2月・3月にマイナスの影響が出ていると思いますが、金額的には営業利益ベースで46億円マイナスと見ています。

セグメント別に申し上げますと、金属で18億円のマイナス、グロロジが12億円、自動車が8億円、化学品・エレクトロニクスが5億円、生活が3億円といったかたちでマイナスの影響が出ています。

また、これらを地域別に切りますと、中国が20億円、北米が12億円、東南アジアが7億円、ヨーロッパが6億円と、その他新興国で1億円という影響が出ております。また、当期の決算におきましては新興国におけるコロナのマイナスの影響があまり出ていないと見ております。

当期利益(本部別)

6ページ目ですが、セグメント別の当期利益の項目でございます。金属ですが、164億円前期よりマイナスとなっております。この影響は主に自動車生産関連の取り扱いが減少しているということで、とくに北米・タイ・インドがマイナスになっております。

また、市況に関しては、リチウムならびにアルミニウムの市況が下がっているということでマイナスの影響を受けています。さらに期中でリチウムの減損を一部とっているということから、このような数字になっています。

グロロジ本部ですが、223億円ということで前期比14億円のマイナス。主にインドネシアでの為替の影響等が出ておりましてマイナスとなっておりますが、実際のビジネスに関しましては底堅く推移したかと見ております。

自動車ですが、我々が得意としている海外の自動車関係の国、例えばロシア、韓国のレクサス、カリブ海、パプアニューギニア等で、前期に比べてマイナスになっているという影響が出ております。

機械・エネルギー・プラントプロジェクト本部ですが、ここは351億円ということで、金属の逆の数字でプラス164億円という数字になっています。これは期中で売却したカナダの電力会社の特別な利益があったもの、ならびに前期一過性損失が当期はないということで大きなプラスになっています。

化学品・エレクトロニクスに関しては43億円のプラスで227億円となりました。足元、エレクトロニクスの事業におきましては、とくにカーエレクトロニクス関係や中国のスマホ向けのビジネスがあまりよくなく、利益率も下がっているためマイナスですが、ここでも前期一過性の損失の影響がありまして、純利益ベースではプラスというかたちです。

食料・生活は58億円ということで、前期比41億円のプラスとなりました。食製品に関しては前期が悪かったということもありますが、やはりこういう時期には底堅いビジネスであるということです。

また、アフリカに関しては140億円ということで、39億円のプラスとなりました。こちらは自動車が非常に好調でした。為替に関してはマイナスが出たのですが、全地域で自動車が好調であったということでございます。

一過性損益(当期利益)

7ページ目には一過性の損益に関して記載をしております。この第3四半期より、わかりやすいかたちで一過性の損益を切り出してございますが、当期通期で約50億円の一過性の損があったということでございます。

連結財政状態

8ページ目はバランスシートです。この3末の総資産は4兆5,452億円ということで、前期と比べまして1,038億円の増加となっています。

また、ネット有利子負債は1兆324億円ということですが、IFRS16号のリース会計の変更がございまして、1,057億円ほどここに影響が入っております数字ですので、リース負債を除くというベースで比較いたしますと、617億円のdebtを減らすことができております。

ネットDERもリース負債を除いた場合、0.77というかたちになっています。

連結キャッシュ・フロー

9ページ目にはキャッシュ・フローを記載しております。当期末、営業キャッシュ・フローは2,678億円ということで、前期よりも大きくプラスになっています。また投資に関しましても、実際の投資額1,815億円というふうに見ておりまして、去年に比べましても多く投資ができたというふうに思っております。

また、このページ、配当後のフリー・キャッシュ・フローの記載を当期からしておりますが、配当後フリー・キャッシュ・フローは552億円というかたちになっています。

2020年3月期 株主還元 / ROE実績

11ページ目に配当還元について記載をしております。配当の還元方針は変えておりません。連結配当性向25パーセント以上を基本方針として、安定的に配当の継続する、なおかつ1株あたりの配当の増額に努めていくということで、当期末は110円とさせていただきました。

もともと、1,500億円出た折には120円ということで配当性向28.2パーセントというかたちで公表させていただいておりました。しかし、残念ながら着地が1,500億円に届かずということで110円というかたちにさせていただいておりますが、配当性向は28.6パーセント、ならびに2010年3月期から数えて当期で10期連続の増配としています。

また、業績予想は今回未定とさせていただいております。配当につきましても、同様に未定ということでございます。大変厳しい状況の中、なんとか遅くとも第1四半期決算の発表時までには分析して開示したいと思っております。

やはり今、なかなか合理的に信頼のおける前提を置くことができないということで、いい加減な予想を現段階では出せないと判断しており、もうしばらく分析に時間をかけたいと思っております。

この先12ページ目以降は補足説明でございますが、当期より投資家のみなさま方のご要望にお応えするかたちで、電力事業とエレクトロニクス事業、ならびにCFAO(セーファーオー)の3つの事業に関しましては個別に業績を記載させていただいておりますので、ご参考までにご参照いただきたいと思います。私からは以上でございます。

2017年5月公表時の中期経営計画振り返り ~定量面~

貸谷氏:社長の貸谷でございます。私からは2023年3月期、中期経営計画についてご説明申し上げます。まず、2023年3月期の中期経営計画のご説明の前に、3年前に公表いたしました中期経営計画の達成状況につき、ご説明をさせていただきます。まず、定量面につき、ご説明いたします。

2017年5月に公表いたしました各種定量目標につきましては、ご覧のとおり、当期利益、ROE、ネットDER、株主還元など、すべての項目において達成することができました。

2017年5月公表時の中期経営計画振り返り ~ESG~

続いて、ESGにおける振り返りですが、まず環境の「E」は、2018年に重要課題を特定いたしました。注力分野につきましても、モビリティー、アフリカに加え、2019年には再生可能エネルギーも追加いたしております。

社会の「S」については、人材の多様化、働き方の多様化に対応すべく、各種施策を実行しております。

ガバナンスの「G」においては、2019年4月より経営と執行を明確に分離し、かつ社外取締役比率を上げることで、適正な経営執行とその監督、監査をする仕組みを強化することができたと思っております。

2017年5月公表時の中期経営計画振り返り ~注力分野~

続いて、注力分野ですが、アフリカ分野においてはCFAO(セーファーオー)を事業の柱とし、2017年4月には当社としてはじめての地域軸となる「アフリカ本部」を新設いたしました。

現在では、21,000名の社員がアフリカに携わっておりまして、全従業員数の実に1/3に相当いたします。

また、ネクストモビリティ分野においても専門組織を立ち上げ、現在では約260名体制の専門組織へ拡大。また、ファンドの活用を行なうなど、新たな次世代技術の開発に注力してまいりました。

2017年5月公表時の中期経営計画振り返り ~投資~

投資につきましては、ご覧のとおり重点分野を中心に投資を実行し、当初計画を大きく上回る結果となりました。再生可能エネルギーやCFAOのリテール案件等、足の長い案件もあり、今後成果に結びつくよう、しっかりとフォローしていきたいと考えております。

中期経営計画策定にあたって

ここからは、2023年3月期に向けての中期経営計画についてお話させていただきます。現在、全世界でコロナの影響が出てきておりますが、中期経営計画では3年後にはその影響は収束していると仮定して策定いたしております。

当面は市場が低迷する見込みですが、そのあとに飛躍的な成長を遂げるためにも、この苦境時の取り組みが後々の差となって出てくるというふうに認識しております。

当社が考える今後の収益イメージ

コロナ影響につきましては、当社としては自動車関連事業や、アフリカの自動車販売、これらには大きな影響を受けておりますが、それ以外の事業への影響は比較的限定的と見ております。

今こそ、国、地域に応じた守りと攻めを徹底し、全社一丸でこの難局を乗り越えたいと考えております。

「Be the Right ONE」の実現に向けて

当社グループは従来の3つの注力分野に、今回新たに「循環型静脈事業戦略」を加えた4つの分野を強化することで、当社ビジョンである、「Be the Right ONE」の実現に取り組んでまいります。

「Be the Right ONE」とは、お客様、パートナーにとっての唯一無二の存在、かけがえのない存在となることを目指すものです。この実現のため、打ち手実行の切り口として6つの重要課題を掲げておりますので、次のスライドにて説明させていただきます。

豊田通商グループのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

6つの重要課題には、会社の成長を支える土台となる2つの最重要課題に加え、社会課題の解決と、会社の成長を両立する4つの最重要課題があります。今回新たに、「循環型静脈事業戦略」を追加することによって、この4つの重要課題おのおのに対して当社の注力分野が対応していることとなります。順を追ってご説明したいと思います。

ネクストモビリティ分野で“Be the Right ONE”①

まず、ネクストモビリティ戦略についてご説明いたします。この事業領域においては、持続的成長を可能にするためにも自動車環境の変化にスピード感をもって対応することが必要です。

当社は自動車のライフサイクルに合わせ、次世代の車、次世代サービス、エネルギーマネジメントの各分野において、事業創造により新たな変化に対応してまいります。

ネクストモビリティ分野で“Be the Right ONE”②

次世代の車については、アルミや樹脂等、新素材仕様による軽量化と、電池、モーターを中心とした電動化等の新技術の手の内化を進めてまいります。

次世代サービスですが、自動車に関わる技術、サービスの進化に対応すべく、新領域における知見の取得、新たな販売先等の獲得に注力してまいります。

最後にエネルギーマネジメントについては、燃料電池や水素等、新たに需要が発生する領域において、先手を打って対応を進めてまいります。

ネクストモビリティ分野で“Be the Right ONE”③

新領域における知見の取得については、革新的な技術、特許、新サービスへの機動的な対応が必要と考え、ネクストテクノロジーファンドでは既に約40億円もの投資を実行いたしました。

これに加えて、50億円規模の「Mobility 54 S.A.S.」を活用することで、新たな事業創造を加速させていきたいと考えております。新たな事業創造については、ネクストモビリティ推進部が中心となり、各商品本部を超えて社内横断プロジェクトとして活動テーマごとのワーキンググループを立ち上げ、役員の主導のもと推進してまいります。

再生可能エネルギー分野で“Be the Right ONE”①

続いて再生可能エネルギーの取り組み方針を説明いたします。再生可能エネルギーについては、引き続きグローバル展開の加速と、風力、太陽光、小水力、バイオマス等、さまざまな形態で新たな事業領域の挑戦を進めてまいります。

当社は新たに、トヨタ自動車と中部電力と共同で「トヨタグリーンエナジー」を設立することに合意いたしました。詳しい内容につきましては、のちほどご説明させていただきます。

再生可能エネルギー分野で“Be the Right ONE”②

なお、当社の再生可能エネルギーの事業展開状況はご覧のとおりです。風力を中心にしまして、全世界で約3,300MW、原子力発電3基分相当の再生可能エネルギーの事業を展開しております。

再生可能エネルギー分野で“Be the Right ONE”③

まず、新地域における最近の取り組みをご紹介いたします。エジプトにおいて、アフリカ初となる風力発電、IPP事業に着手し、2019年10月末の商業運転を開始いたしました。現在の262.5MWに加え、将来的にはさらなる開発を進めていく予定です。

この案件を手始めに、電力供給が喫緊の社会課題となっているアフリカでの事業拡大を目指してまいります。

再生可能エネルギー分野で“Be the Right ONE”④

次に、トヨタグリーンエナジーについてお話しさせていただきます。国内の再生可能エネルギー電源の取得、運営を行ない、将来的にはトヨタグループへの供給を目指すため、トヨタ自動車、中部電力と共同で2020年7月に設立することに合意いたしました。

トヨタ自動車は、買うだけではなく、将来つくるオフサイト領域も目指しており、今後当社にしかできない総合的な再生可能エネルギーマネジメント機能を提供し、トヨタグループとしてこれらを実現していきたいと考えております。

アフリカ分野で“Be the Right ONE”①

続いて、アフリカの取り組み方針を説明いたします。昨年、トヨタおよびスズキのビジネスにおいて、6つの柱を軸に強化を図る旨、ご説明をさせていただきました。本年度は、モビリティ分野においてはこれらに加え、南アフリカビジネスの強化と新事業領域への挑戦を掲げています。

トヨタビジネスの6つの柱については、昨年度よりお伝えしている内容ですが、引き続き、スズキOEM供給モデルの取り扱い強化と地産地乗の観点からKD事業の推進ならびにバリューチェーンの拡大に注力してまいります。

アフリカ分野で“Be the Right ONE”②

モビリティ、2つ目の戦略である南アフリカビジネスの強化ですが、トヨタからの業務移管と2019年11月のユニトランスの買収により、従来当社取り扱いの少なかった南アフリカ地域において、市場を攻略する布石をうつことができました。

今後の南部アフリカ市場でのシェア拡大を目指していきます。

アフリカ分野で“Be the Right ONE”③

3つ目の戦略である、新事業領域への挑戦についてです。従来のビジネスでは、新古・新車販売やアフターサービス等、自動車バリューチェーンビジネスの10パーセント程度しか獲得できていなかったことをふまえ、残りの90パーセントの領域をニューフロンティアとしてビジネス展開の加速を図っていきたいと考えています。

具体的には、AUTOMARKやAutoFast等、新たなビジネスモデルの構築とともに、投資会社「Mobility 54 S.A.S.」等を活用し、有力パートナーとともにモビリティエコサークルのアフリカ全土での展開を進めていきます。

今後、アフリカにおいて、トヨタをはじめ自動車ビジネスの拡大を目指し、3つの戦略を軸に全方位で取り組み、アフリカのGDP成長率の2倍以上の成長を目指してまいります。

アフリカ分野で“Be the Right ONE”④

自動車以外のビジネスに関しては記載のとおり、新たな事業領域の開拓、ならびに新たな中間層向けブランドとのパートナーシップ強化を図ってまいります。なお医薬品事業に関しては、昨今のコロナウイルス対応にて、事業の重要性・社会課題の解決の重要性を再認識しております。

今回も、エボラ出血熱のときと同様、医薬品や衛生用品の手配に努め、感染症対応に尽力しております。消費財事業、プラント事業を含め、人々の生活がより豊かになるお手伝いをしていきたいと考えています。

循環型静脈事業分野で “Be the Right ONE”①

最後に、今回追加しました「循環型静脈事業戦略」をご説明させていただきます。従来廃棄されていた製品や原材料など、新たな資源と捉え、再び循環させる経済の仕組み、エコシステムを当社内では「循環型静脈事業」と位置づけております。

自動車ビジネスにおいて、生産に関わる事業を「動脈事業」と位置づけ、生産後に出てくるスクラップ、廃棄物、廃車等から生まれるビジネスのことを「静脈事業」と呼んでおります。

循環型静脈事業分野で “Be the Right ONE”②

当社の静脈事業の領域については、記載のとおりです。モビリティから派生するものから、生活資材、廃棄物まで幅広く取り扱いを行っております。次ページ以降でモビリティ分野と生活資材分野での取り組みにつき、ご紹介させていただきます。

循環型静脈事業分野で “Be the Right ONE”③

モビリティ分野においては、端クズの他、廃車等も対象に、破砕・選別の上、再資源化を図っています。当社では主に、記載の関連会社にて行っており、例えばグリーンメタルズの事業は現在では世界23拠点に広まっています。

また、再資源化の中で出てくるバッテリーの再利用や、ミックスプラスチックについても、当社は新たな試みとして事業を開始しています。

循環型静脈事業分野で “Be the Right ONE”④

バッテリーの再利用に関してはご覧のとおりです。電池の残容量をもとに、使用目的に合った電池の再利用を目指していきます。バッテリーの3R、すなわち「Rebuild」「Reuse」「Recycle」に取り組んでまいります。

循環型静脈事業分野で “Be the Right ONE”⑤

生活資材分野においては、2018年にヴェオリア・ジャパン、小島産業と共同で、日本最大級のリサイクルプラスチックの製造会社「PLANIC」を設立しました。2021年の稼働を目指し、国内の自動車や家電、梱包資材などから生じる、有効活用されていないプラスチック、年間4万トンを原料に再資源化を計画しています。

また、廃ペットボトルの資源再利用については、現在2020年5月に新会社立ち上げの準備を行なっており、PLANICとともに循環型社会への貢献を図っていきたいと考えています。

豊田通商グループのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

会社の成長を支える土台となる、2つの最重要課題、安全とコンプライアンス、人権尊重についてお話しさせていただきたいと思います。

新経営体制 (6月定時株主総会後の予定)

本年6月の定時株主総会後には、社内取締役4名、社外取締役4名の計8名体制となります。新体制発足により、今回副社長が村田氏から近藤氏へ、社外取締役も川口氏から井上氏へと交代となります。

新たに着任される井上氏は日本ケロッグの社長を務めていらっしゃいますが、外資系経営者からの視点、およびリテール分野からの知見から、いろいろとご指導いただく予定です。

意思決定の迅速化や権限移譲を積極的に進めることを目的に、この数年間、経営体制のスリム化、透明性を進めてきました。この4年間の取締役会の体制推移については次ページに記載のとおりでございます。

人材育成

また、人材育成に関しては、従業員1人1人が成長し、強い個を目指すとともに、チームパワーを発揮できる強い組織を形成し、当社のありたい姿である「Be the Right ONE」の達成を目指してまいります。

「グローバル化」「デジタル変革」の進捗状況について

最後に、以上説明させていただいた6つの重要課題を加速させるための手段である「グローバル化」と「デジタル化」の進捗状況につきご説明させていただきます。

グローバル化については、海外に12名の役員を配置し、海外地域発のビジネス創造を加速するとともに、経営体制の移行を進め、スピード感ある経営を目指してまいります。

デジタル変革については、この4月に新たに「チーフ・デジタル・アンド・テクノロジー・オフィサー」を専任するとともに、デジタル変革推進部を設立いたしました。今後、全社横断にて質の高いプロジェクトの積み増しを図っていきたいと考えております。

これで私からの説明を終わらせていただきます。以上、ご清聴いただきありがとうございました。