業績ハイライト(2018年度)
能勢修氏:SOMPOホールディングス、IR・ファイナンス室長の能勢でございます。2018年度決算および2019年度業績予想に関して、数値面を中心に進めさせていただきます。
2ページに今回のポイントをお示ししました。2018年度は2017年度に引き続き、世界的に自然災害が多発したことが、国内損保事業および海外保険事業の下押し要因となりました。
一方で、損保ジャパン日本興亜では、計画していた年間1,000億円ペースの政策株式売却を加速し、売却額が580億円増加したことなどにより、自然災害による下押しを一定数カバーしました。
結果として、連結経常利益は前期比で570億円増益の1,989億円、連結純利益は1,466億円となりました。2019年度は、国内外の自然災害影響が平常化することなどを織り込み、連結経常利益は2,500億円、連結純利益は1,680億円と過去最高益を見込みました。
なお、株主還元については、335億円の自己株式取得を決定し、2018年度の総還元性向を72パーセントとしました。また、決算短信では2019年度の年間配当金予想として、150円をお示ししました。プラス20円の増配ペースを維持しつつ、6期連続の増配となる見込みです。
2018年度決算概況(連結)
4ページに2018年度の決算概況をお示ししました。2018年度決算の主なポイントについて、次のページ以降で説明します。
決算のポイント① 保険引受利益(損保ジャパン日本興亜)
5ページは、損保ジャパン日本興亜の保険引受利益についてです。国内自然災害の影響を強く受けた一方で、自然災害影響を除くコア保険引受利益は、新種保険などが好調に推移し、前期比で310億円の増益となりました。
なお、800億円の異常危険準備金特別繰入を行ったこともあり、保険引受利益全体では、前期比で528億円減益の419億円となりました。
決算のポイント② 資産運用粗利益(損保ジャパン日本興亜)
6ページは、資産運用粗利益についてです。すでに業績予想に織り込んでいた要因に加え、政策株式の売却ペースの加速により、有価証券売却益が増加したことを主因に、前期比で919億円増益の1,898億円となりました。
決算のポイント③ 連結経常利益
7ページは、連結経常利益についてです。これまでのページでご説明した、損保ジャパン日本興亜の保険引受利益および資産運用粗利益以外で、海外グループ会社において、2017年度の北米ハリケーン等の影響が剥落したことや、(損保ジャパン日本興亜)ひまわり生命で保有契約が順調に拡大したことなどから、連結経常利益は前期比で570億円増益の1,989億円となりました。
決算のポイント④ 連結純利益
8ページは、連結純利益についてです。特殊な要因としては、損保ジャパン日本興亜において固定資産売却にともなう処分益の計上がありました。
また、2017年度に認識したSOMPOインターナショナルの組織再編にともなう税金費用減少等のプラス影響で724億円が剥落したため、結果として連結純利益は前期比でプラス68億円の1,466億円となりました。
2019年度通期業績予想(連結)
9ページは、2019年度の業績予想についてです。連結経常利益は510億円増益の2,500億円で、連結純利益は213億円増益の1,680億円と、過去最高益を見込みます。2019年度の業績予想の主なポイントについて、次のページでご説明します。
2019年度通期業績予想のポイント
10ページは2019年度の業績予想のポイントです。消費増税によるマイナス影響を見込む一方で、国内以外の自然災害影響は平年程度への減少を見込みます。
加えて、損保ジャパン日本興亜では、異常危険準備金特別繰入影響の剥落や、商品改定による収益性の向上による保険引受利益の増益を想定しています。その他事業でも着実なオーガニック成長を実現することなどを織り込んでいます。
通期業績予想(連結経常利益)のブレークダウン
11ページに、連結経常利益のブレークダウンについて掲載しています。
(参考)過去の業績進捗状況
12ページに、過去5年の業績進捗率を掲載しています。
(参考)経営数値目標等
13ページに修正連結利益ベースの経営数値目標等をお示ししましたので、参考にしていただければと思います。
2018年度決算概況(損保ジャパン日本興亜)
15ページをご覧ください。ここから損保ジャパン日本興亜の決算概況をご確認いただきます。それぞれの項目について次のページ以降でご説明します。
正味収入保険料
16ページは、正味収入保険料についてです。海外受再契約をSOMPOインターナショナルに移管した影響で、正味収入保険料は全体として減収となっています。この影響を除くと、新種保険の拡大が牽引し、順調に増収となりました。
また、主力の自動車保険についても、2018年1月の料率改定による下押し影響を、2019年1月の商品改定によって相殺し、前期比で小幅な減収に留めました。
正味損害率(リトン・ペイド)
17ページは、リトン損害率についてです。火災保険を中心に、国内自然災害の影響を受けたことに加え、2017年度の大口事故の支払いが進んだことなどが、損害率上昇の主因となります。
2019年度は、消費増税影響に加え、国内自然災害の影響や、自動車保険の修理費単価などを保守的に見込みました。
正味損害率(アーンド・インカード)
18ページは、アーンド・インカードベースの損害率です。リトン損害率と同様に、国内自然災害の影響により、損害率は上昇しました。自然災害影響を除くと、新種保険を中心に損害率が改善したことから、2018年度の自賠責・家計地震・国内自然災害を除くベースの損害率は0.4ポイント改善しました。
正味事業費率
19ページは、事業費率についてです。社費を中心に計画どおりコントロールできており、2019年度も継続する方針です。
コンバインド・レシオ
コンバインド・レシオについては、20ページにお示ししました。
資産運用損益
21ページは、資産運用粗利益についてです。2018年度は、先ほどご説明したとおりです。なお、利息及び配当金収入については、連結消去されるSOMPOインターナショナルからの配当金収入を除いたベースの数値も、堅調に推移しました。2019年度は、2018年度の政策株式売却額増加の影響剥落を主因に、1,431億円を見込みます。
(参考)資産運用粗利益の内訳
2018年度の利息及び配当金収入、有価証券売却損益・評価損の詳細は、次のページでご確認ください。
2019年度通期業績予想(損保ジャパン日本興亜)
23ページは、損保ジャパン日本興亜の業績予想の一覧です。
通期業績予想の前提(損保ジャパン日本興亜)
24ページには、当該予想の前提を掲載しています。
(参考)自動車保険関連の指標
25ページには、自動車保険関係のデータを掲載していますので併せてご覧ください。
(参考)国内自然災害
少し飛びまして、26ページをご覧ください。国内自然災害の状況について補足します。
2018年度は、台風21号など大規模な自然災害が複数発生した影響により、発生保険金は元請けベースで4,988億円となりましたが、再保険による回収もあり、正味発生保険金は1,778億円と、2018年11月にお示しした予想とおおむね同水準になりました。
2019年度については、直近の自然災害の発生状況などを踏まえ、2018年度の期初予想の前提から50億円増額し、530億円で見込みました。
(参考)責任準備金・支払備金
27ページは、準備金等の参考データです。
業績概況(海外保険事業)
29ページは、海外保険事業についてです。2018年度の修正利益は(前期比で)109億円減益の330億円となりました。2017年度に計上したSOMPOインターナショナルの組織再編にともない、税金費用減少等のプラス影響724億円が剥落したことが減益の主因です。
この影響を除くと、2017年度に発生した北米ハリケーン等の影響が剥落したことや、SOMPOインターナショナルを中心としたオーガニック成長などにより大幅な増益となりました。
2019年度の修正利益は、前期比で259億円増益の590億円を見込みます。米国元請スペシャルティ保険を中心に、着実に利益成長することなどを織り込んでいます。
地域別業績
30ページに地域別のブレークダウンについて掲載いたしました。
(参考)グループ会社別業績
31ページには、グループ会社別のポイントを掲載していますのでご覧ください。
(参考)SI業績概況①
32ページをご覧ください。海外の最大グループ会社であるSOMPOインターナショナルの業績に関して補足します。なお数値は、米ドルベースでお示ししています。
トップラインはマーケットのハード化の状況を踏まえ、2018年11月に見通しを調整しましたが、スペシャルティ保険を中心に順調に契約が拡大し、通期予想を上回りました。
修正利益は、先ほどご説明した組織再編にともなう税金費用減少等の影響剥落以外の要素として、2017年度に引き続き、2018年度についても世界的に自然災害が多発した影響を受けました。一方で自然災害の影響を受けにくいスペシャルティ保険などの損害率は、通期予想より改善しており順調です。
2019年度は引き続き、元請事業を中心とした着実なオーガニック成長に加え、自然災害影響の平常化などによる増益を見込んでいます。
(参考)SI業績概況②
33ページに、SOMPOインターナショナルの数値データを掲載していますのでご覧ください。
業績概況(ひまわり生命)
35ページは、ひまわり生命についてです。2018年4月に発売した新収入保障保険をはじめとして、保険料等収入が着実に拡大しました。加えて、責任準備金負担の減少によるプラス効果などもあり、当期純利益は、前期比で72億円増益の153億円と通期予想を上回りました。
2019年度は、(それぞれ前期比で)経常利益は12億円の増益、純利益は6億円増益の160億円を見込みます。引き続き保険料等収入が堅調に増加することなどが主因です。
当期純利益(ひまわり生命)
36ページに、ひまわり生命の当期純利益の増減要因を掲載しました。
(参考)修正利益・修正純資産(ひまわり生命)
修正利益に関する補足を37ページに掲載しました。
(参考)MCEV
別途、詳細が開示されておりますMCEVに関しては38ページに概要をお示ししましたので、ご確認いただければと思います。
業績概況(介護・ヘルスケア事業等)
40ページは、介護・ヘルスケア事業についてです。介護事業の主要指標である入居率が順調に改善したことなどを主因に、2018年度の介護事業の修正利益は前期比で10億円増益の40億円となり、2018年11月にお示しした通期予想の水準を上回りました。2019年度は、入居率のさらなる改善を主因に修正利益の増益を見込んでいます。
SOMPOケアの主要指標
入居率などのトレンドは41ページに掲載していますので、後ほどご覧ください。
財務健全性:ESR(99.5%VaR)
43ページは、ESRについてです。金利成長の影響を受けたものの、政策株式の削減加速などもあり、2018年度末のESRは2017年度末と概ね同水準です。引き続き健全性に問題はありません。
(参考)実質自己資本・リスク量のブレークダウン
44ページに、実質自己資本とリスク量のブレークダウンを掲載しておりますので、ご覧ください。
資産ポートフォリオ(グループベース)
45ページをご覧ください。グループベースの資産ポートフォリオです。
資産ポートフォリオ(損保ジャパン日本興亜)
46ページに、損保ジャパン日本興亜の資産ポートフォリオを掲載しました。
資産ポートフォリオ(SI)
47ページに、SOMPOインターナショナルの資産ポートフォリオを掲載しました。
資産ポートフォリオ(ひまわり生命)
48ページに、ひまわり生命の資産ポートフォリオを掲載しました。それぞれご確認いただければと思いますが、各社ともに安全性重視のポートフォリオになっています。以上で説明を終了させていただきます。