リストラされそうになったらどうする?
高山一恵氏(以下、高山):こんにちは。
頼藤太希氏(以下、頼藤):こんにちは。
高山:ゆる〜くマネーについて語るラジオ!
頼藤・高山:マネラジ!
(両者拍手)
高山:今回は第53回ということで、私がメインパーソナリティでお話ししてみました。どうですか? 素人感出てました?
頼藤:うん。
(両者笑)
頼藤:いいんじゃないですか。
高山:はい、ありがとうございます。
頼藤:頑張ってください。
今回もお便りが来ていますので、お便りシリーズ。(お便りが)溜まっていましたので、それを全部吐き出していこうかなと思います。
ラジオネーム・ユキさん。こんにちは。
高山:こんにちは。
頼藤:「いつも楽しく聞かせていただいています。私の会社の経営状況がよくなくて不安です。今まで、セクハラ・パワハラにも耐えて頑張ってきたのに、今度はリストラされそうです。こんなピンチに追い込まれていますが、お二人だったらどうしますか?」ということですね。
まず、僕たちがこの状況にまでなったときに、どうするかということに答えましょう。僕たちはその前に逃げてるかもしないですけど(笑)。
そこは置いておいて。
高山:そうね、そこはちょっと想像が……。
ここまでいってどうするか。そうだなぁ。
頼藤:まず、セクハラ・パワハラに耐えるということはしなくてよかったんじゃないかな、というのは1つ置いておきまして。
来月とかにはクビになるんでしょうかね、わからないですけれども。貯蓄とか、どれくらいあるんでしょうか。そこも、ちょっとわからないですね。
もし、貯蓄があった場合で考えると、会社から強制的にクビになった場合は、自己都合ではないので、7日待機すれば、失業手当がすぐにもらえます。
もらえる期間は3ヶ月間くらいですね。ちょっと短いんですけれども、その間に転職活動をしていただくか、もしユキさんに、個人事業主になれるスキル等があれば、個人事業主でもいい、という感じですかね。
3ヶ月以内に転職が決まらなかったとしても、まず、アルバイトとかをして、つないでいくしかないのかな、という感じです。
貯蓄がない場合でも、強制的にリストラされた場合は、失業手当がもらえるので。ただ、現役の金額よりはちょっと少ないかもしれないですよね。
高山:まあ、そうですね。
まずは知人に頼る、最終手段はキャッシング
頼藤:残業代とかはつかないですし。その場合は、親に借りるとか、親戚に借りるというのがまず1つ。最後の最後に、キャッシング。
高山:キャッシング?
頼藤:行かざるを得ないじゃないですか。
高山:ほう。
頼藤:最後の最後ですよ。親も頼れない、友達も頼れない。
高山:それも返済計画がないときついよね。
頼藤:そうですね。だから、その返済計画を考えつつの、最後の最後ですよ。
どうしようもなかったら、それで乗り切るしかないんじゃないかなと思うんですよね。
高山:次に職が確実に見つかるという(見込みがあれば)。
頼藤:返せるアテがないのに、キャッシングとか、カードローンをするのは、まったくもって意味がないですね。ただの借金地獄になるだけなので。
だから、本当にお金が必要で、(お金が)ないという状況だったら、まずは親戚とか、親とか、貸してくれるかわからないですけど、友達に借りてとか、そういうことを考える。
高山:やっぱり、こういう状況のときに、友人関係がちゃんと醸成されているかどうかは大きいと思っていて。
転職活動をして、きちんと(面接を)受けて、通るというパターンもあると思うんですが、やっぱり、人の紹介で入るとか、コネで入るというのも、わりと大きいんじゃないかなと思うんですよね。
なので、頼れる友人がいるかどうかということが、「こういうことになってしまったので、紹介してもらえるアテないかな」というのをパッと言えるかどうかも大きいかなと。
私だったら言いまくると思うんですよ。「こういう状況になってしまったので」って。
頼藤:なるほど、なるほど。
高山:「紹介してもらえないかな」と、誰かに言うかな。
頼藤:だから、一番は、まずは失業手当がもらえるというところがあったので、そこは安心できると思うんですけれども。
転職活動はハローワークに行かないといけないので、施設、友人に「仕事がないか」ということを聞くと。あとは家族とかね。そこが大事ですかね。
高山:そうですね。
頼藤:それもないという場合は、さっき言ったような話しかないかな。でも、キャッシングする場合は、返せるアテがないと意味がないので。
「充電期間」を設ける
頼藤:だから、現実的なのは、貯蓄がないんだったら、アルバイトをしてでも生活費分を持っておいて、1人暮らしなら実家に帰ったり、そういうことをして、支出が増えないように、充電するとか。
高山:私ね、充電はけっこういいかなと思いますね。
例えば「どうしてパワハラとかを受けてしまっているのか」「なぜリストラにあってしまっているのか」というところを1回見つめ直して、それはさまざまな要因があるとは思うんですけれども、充電しつつ、勉強してもいいんじゃないですかね。さらなるパワーアップというところで。
おそらく、パワハラを受けやすい人って、自分に自信がない人が多い気がするんですよ。
「稼げないんじゃないかな、私」とか、そういうところが多いと思うので、やっぱり自信をつける期間として、充電期間をもってみるのもいいのかなと。
頼藤:なるほど。だから、今言ったとおり、失業手当はもらえるけど、ただ、収入が少なくなるので、支出を全面的に見直しましょう。
1人暮らしだったら実家に戻るとか、高いマンションに住んでいるんだったら、安いマンションにグレードを落とすとか。服とかもあまり買わないように、支出を全面的に落とす。
そして、なんとかやりくりできるようにする、計画を立てることですね。
働かないと収入が得られないので、何ヶ月以内に働くかとか、そういう計画を冷静になって考えるということが大事なのではないかなと。
職が決まっているのに、貯蓄がないから乗り切れないということだったら、たぶん親は貸してくれると思いますね。例えば、1ヶ月分のお金。「すぐ返すから」と。
親も貸してくれない、兄弟もいなくて貸してくれない、となったら、友達ですよね。
それで、友達も貸してくれない(となったら)、最終手段がキャッシングだと思うんですよ。20万円とか、翌月の給与から返すと。
高山:そういうことを聞くと、やっぱり貯蓄って大事だね。
頼藤:貯蓄は大事ですよ。
高山:やっぱりある程度、生活費の3ヶ月、6ヶ月分くらいはあった方が、ピンチのときに乗り切れますね。
パワハラ・セクハラを受ける人、受けない人
頼藤:じゃあ、これから、このような状況にならないためのアドバイスをしていきましょうか。
それはまず、「貯蓄を用意しておこう」「話せるような親子関係、友人関係が必要だよね」というところ。
あとは、すぐに転職できるように「あなたにスキルや能力はあるんですか」というところだと思うんですよね。
高山:「なんでパワハラを受けるの?」「セクハラを受けるの?」という根本的なところがやっぱり大きいんですよ。
頼藤:なるほど。
高山:世間ではよく「モラハラ」とか言われてるじゃないですか。男女関係でも。そうやって、なんで圧力を受けてしまうのか。
一方で、受けない人もいるわけじゃないですか。そこには、さっきも言ったように、本当に自分への自信とか(があると思います)。
だって、いろいろ言われても「別にこの会社を辞めたって、私どこかに行けるもん」とか思ったら、そんなことを言われても言い返せるでしょ?
だけど、「ここを辞めたらもう、他はないかも」と思うから、上司からの圧力、いろいろ言われても「はい」と答えるしかない。そういうのがあるから、根本はそこを解消しないと、違う会社に行っても同じだなと思います。
頼藤:そうですね。能力とかそういうこと云々より、セクハラ・パワハラに耐えること、そこを頑張るのはいいことではないですね。
一緒に働く仲間とか、環境というのは大事ですし、そういうセクハラ・パワハラに合わないような人柄になるということも大事ですよね?
高山:そうですね。でも、女子は合いやすいんですよ。真面目な子ほど。やっぱり、一生懸命(だから)。
頼藤:なかなかね、上司とか同僚に言えないと思うんですけれども、ただ、(転職すれば)その環境を変えるということができると。
次の環境に行ったときに、同じようにならないように、自分はどうすればいいかという充電期間になるといいんじゃないですかね。
高山:そうですね。そうじゃないと、環境を変えても、また同じ目に合ったら、結局は「なんなの!」となってしまうと思うので。
頼藤:なるほどね。
自分に自信をもてるものを見つける
頼藤:おそらくですけれども、自分の意見を言わないとか、自信がないから言えないとか、そういうことがセクハラ・パワハラにつながっているのではないかなと思うんですよ。
そうであれば、何か自分の得意なところを見つけて、伸ばす。もしくは、何もないんだったら、何か1つにのめり込んで、能力を高める。それしかないと思うんですよ。
高山:そう。本当に、自信を持つことしかないんですよね。防ぐってことって。
頼藤:あの、「自分が得意な仕事がわからない」という人はけっこう多いんですよね。現に、32、33歳になってもそういう人もいるんですよ。
でも、「今の仕事を本気でやってごらんなさい」という話なんですよ。そうすると、見えてくることがあるんですよね。
『「あなた」という商品を高く売る方法』という本の、永井孝尚さんという方、この人は『100円のコーラを1000円で売る方法』という本を出した有名な方なんですけれども、この人はマーケティングで大ブレイクした人ですよね。
これは『「あなた」という商品を高く売る方法』というタイトルなんですけれども、この人は最初からマーケティングが強かったわけではないんですよ。
高山:そうなんですか?
頼藤:いろんな部門を渡り歩きながら、自分に合っている仕事を見つけていったという人なんですよ。
高山:おー、なるほど。
頼藤:40後半になったときに、マーケティング部門にたどり着いて、3年以内に芽が出なかったらまた最後の異動を希望しようという感じで、(その)一歩手前、マーケティングで芽が出たと。
高山:あ、そうなんですか。
頼藤:どんな仕事も、3年くらいやると、見えてくるじゃないですか、自分に向いているのか。
高山:確かに、それはね。
頼藤:永井孝尚さんの戦略は、競争を避けて好きなことをすると。
高山:あー、重要。すごく思います。
頼藤:そうそう。
好きなこと、得意分野で勝つ
頼藤:今って、昔と比べて、市場が、人の好みとか全然バラバラで、すごく細かくなっているんですよね。
昔は大雑把に分かれていたんですよ。買い物も、デパートとかでよかったじゃないですか。今は通販とか、スーパーとか、いろいろあるじゃないですか。
高山:そうですね。ランクもいろいろあるしね。
頼藤:松屋とかって、調味料がいっぱないですか?
高山:ああ、確かに。
頼藤:人の好みがあるから、調味料をたくさん出して、(お客さんの好みに)合わせているラーメン屋とかも多いじゃないですか。
そんな感じで細分化してきているので、誰もいないような場所で自分が好きなことを見つける。そのように、自分の得意分野を見つけてもいいんじゃないかと。
高山:なるほど。それは本当にいい話ですね。
頼藤:そうなんですよ。それで、「自分が得意なところがわからない」という人もけっこう多いと思うんです。
高山:多いと思いますよ。
頼藤:でも、やってみてほしいんです。
高山:なるほど。
頼藤:今回紹介した『「あなた」という商品を高く売る方法』、これはすごくいい本なので、ぜひ読んで、自分のことを見つめ直してほしいなと。
高山:いいですね。
頼藤:「戦わずして勝つ」って聞いたことがあると思うんですけど、これをまさに体現しているような。
高山:まさに戦わずして勝ちたい(笑)。
頼藤:(笑)。
高山:それは本当に重要だと思います。
頼藤:ただ、いきなりはそれは見つからないと思うので、今回のユキさんの場合は、アルバイトで、嫌な仕事かもしれないですけど、つないでいただく時間も必要かもしれないですね。
高山:そうですね。
あと、やっぱり女性ならではかもしれないんですけど、年齢の壁とか「女子は若い方がいい」みたいな、風潮があるじゃないですか。
あとは「女性だから」とか、やっぱり年齢の壁のようなものを女子は知らず知らずのうちに感じて、生きている方が多いと思うんですね。
今は違うと思うんですけれども、私たちの時代なんかは、もう30歳過ぎていると、「おばちゃん」みたいな扱いになって、派遣の仕事とかも一気になくなる、みたいな時代だったんですね。
頼藤:なるほど。
高山:でも今は、これから人口全体が減っていく中で、女性の労働力もどんどん活用していこうという方向になると思うので、昔ほどあまり年齢については、そんなに言われなくなるんじゃないかなと。
それも個人的にも期待しているところではあるんですけれども。なので、ユキさん、あまり年齢とかそういうことにも捉われずに、本当にやりたいなと思うことを見つけてほしいですね。
頼藤:そうですね。
高山:本当に。
頼藤:いいんですよ、人が何を言おうが。自分がやると決めたら、得意分野にすればいいんですから。
今までやってきたことが生きる
頼藤:また、度々出てくるんですけれども、ヒカキンの話をしましょう。
高山:好きですね(笑)。
頼藤:ヒカキンはね、最初スーパーの店員だったんですよ。
品出しで、どうやって見せたら(商品を)買ってくれるかということを経験しているからこそ、それがYouTuberとして生きていると。
高山:なるほどね。
頼藤:これ、永井さんが記事を書いたんですよ、「だからではないか」と。
だから、ヒカキンは、YouTubeの中で商品を紹介する動画をけっこう上げているんですけれども、どうやったら面白く見せられるかということを常に研究してやっているんですよね。
高山:確かに、あの人の商品紹介面白いよね。
頼藤:そうなんですよ。そういう感じで、今やっていることって、何かに生かせるので。
高山:いいこと言った!
頼藤:だから「くだらない単純作業だな」と思わずに、「どうやったら効率的にできるんだろう」「楽しめるんだろう」。「どうやったら、他の人でもうまくできるようになるんだろう」と考えて、そういう仕組みを作るだけでもいいじゃないですか。
高山:確かにね、どこで生かせるかわからないしね。
頼藤:そうなんですよね。
永井さんはIBMの出身の方なんですけれども、IBMはけっこう面白くて、何をやっている会社かわかります?
高山:IBMって、あのコンピュータのでしょ?
頼藤:そうなんですよ。そうなんですけれども、コールセンターのコンサルティングもやっていたりするんですよ。
高山:え! IBMが?
頼藤:そう。
高山:そうなんですか? なんか意外な感じがしますね。
頼藤:コールセンターって、いつでも素早く対応するということが求められるじゃないですか。人間がやるのってけっこう限界がありますよね。
だから、それをうまく、スムーズにやるような方法をIBMというのは常々、考えてきたんですよ。自分が悩んでいた課題を解決する施策を持っているから、それを売っているんです。
高山:なるほど。
頼藤:すごいですよね。だから、発想の転換なんですよね。
「自分がやっている、悩みを解決したこの方法って、他の人にも応用できるんじゃないか」とか。
高山:あぁ、確かに。
頼藤:単純作業だとしても、「みんなが『単純作業で嫌だな』と思っているだろうから、これを解決する方法で売ろう」とか。
高山:なるほど。意外に課題って、みんな思っていることが、一緒だったりするよね。
頼藤:一緒ですよね。
困る前にできることはたくさんある
頼藤:そんな感じで「ピンチに追い込まれていますが、2人だったらどうしますか」ということですけれども、僕たちは、まずは家族とか、友達を頼ったりね。
高山:そうですね、私はたぶん、人脈を一番頼るかな。
頼藤:そうですね。
仕事がなくなっても貯蓄はあるので、あとは投資もやっていますので、しのげるとは思うんですけれども。
だから、「この状態になってからどうしますか」と言われているので、なかなか答えが、最後はキャッシングという話になってしまったんですけれども(笑)、困る前にもっとできることはあると思うんですよ。
高山:本来はね。
頼藤:ちゃんと人脈を作っておくとか、お金自身に働いてもらうとか、ちゃんと能力、スキルを上げておくとか、好きな仕事を見つけておくとか。
まだ間に合うと思いますので、そういうことを、これからやっていってほしいなと思います。
間に合わないことはないですよね。「今、大事だ」と思ったこの瞬間がスタートなので、遅くないんです。
高山:それ、by 出口(治明)さんでしょ?
頼藤:そうです。もう年齢が何歳だろうと関係ないですよ。若くても、年齢が高くても、一緒です。
たとえ、50歳であろうと、60歳であろうと。10歳だろうと、20歳だろうと、スタートラインは一緒ですから。ぜひ、それを意識して、乗り切っていってほしいですね。
高山:ぜひね、本当に楽しく生きてほしいですよね。
頼藤:まずは、自分がリストラに合わなかったとしても、(環境が悪ければ)会社を転職するのは必要な気がしますね。そんな環境で働いていても楽しくないでしょうし。
高山:やっぱり1回、本当に自分を見つめ直してみてほしい。
頼藤:そうですね。そういった機会を設けていただくのがいいかなと思いますね。
高山:はい。
頼藤:どうでしょうか。
高山:どうですかって(笑)。
頼藤:(笑)。(ユキさんは)楽しく聞いていただいているということですので、ぜひ、自分ごと化していただきたいなと。行動してください、ということですね。というわけで。
高山:高山一恵と。
頼藤:頼藤太希が。
頼藤・高山:お送りしました〜! またねー、See you!