2018年3月期第2四半期決算説明会
瀬戸健氏:みなさんお忙しい中お越しいただきまして誠にありがとうございます。RIZAPグループ代表をしております瀬戸と申します。
約1時間お時間をいただいておりますので、早速ご説明に入らせていただきます。
連結決算ハイライト
連結決算ハイライトです。6期連続増収、大幅な成長を継続しています。前年対比で1.5倍です。
第2四半期としては、負ののれんを除いて過去最高の営業利益を達成しています。
RIZAP関連事業が現在大幅に現在伸びてきており、またグループ再建も影響して、すべての利益項目で計画を超える中間決算を達成しています。四半期利益も上方修正しています。
また後ほどご説明いたしますが、上期は1Qに続いて2Qも連続で投資を行っています。2Qには回収もスタートしているのですが、3Q・4Qと2期連続で過去最高営業利益を更新していく見通しです。
連結損益計算書
連結損益計算書です。着地としては625億円でした。上半期は40億円の予算で先行投資を行う予定でしたが、営業利益は50億円というかたちで、計画から20パーセント上振れして着地しています。四半期利益は(計画)24億円から(実績)34億円で、40パーセント増えましたので、上方修正しています。
連結売上収益
連結売上収益は、(2017年3月期第2四半期)415億円から(2018年3月期第2四半期)625億円、1.5倍に成長しています。
売上収益(セグメント別)
売上収益に関しては、美容・健康セグメントが1.8倍で、大幅に成長トレンドを牽引しています。
売上収益(RIZAP関連事業)
四半期ベースでは、上期に投資をして、RIZAP関連事業が前年から一気にステップアップしました。前年対比約1.5倍で、1Q・2Qで連続的に売上を更新しています。
営業利益(四半期ごとの推移)
営業利益(四半期ごとの推移)です。利益の進捗になりますが、2017年度も1Q・2Qで2017年度もマイナスして3Q・4Qで回収しています。2015年度も2016年もそうです。
2017年度の負ののれんは色で分けてやっていますが、1Qは6億円です。実は2Qで営業利益が出ることは非常に珍しいのですが、1Qの投資の回収も一緒に行なわれていますので、2Qにすでに反映されてきている状況です。2Qとしては四半期ベースで過去最高利益を更新したということです。3Q・4Qでも連続で更新していく進捗です。
先行投資等の内訳(上期:2Q累計)
具体的に、先行投資で何をやっているのかというと、マーケティング費用の増加からスタートして、1Qは前年対比10億円以上プラスの先行投資を行いました。それがどのようなかたちで返ってきているかも、後ほどご説明差し上げます。
RIZAP GOLF、ENGLISH、KIDS、COOK営業損失は四半期ベースで6.4億円、2Qも6.4億円です。これは売上に跳ね返っておりますので、後ほどご説明いたします。
営業利益の内訳(2Q累計)
そのようなかたちで、今現在は投資段階だと思っています。ただ投資して回収ができないという訳ではなくて、しっかりと売上もついてきております。このようなかたちで45.7億円の先行投資をしてまいりました。
営業利益の見通し
前年に比べて、投資の回収は3Q・4Qに実績としてしっかりとお見せしていく進捗です。下期の大幅な増益に向けて着々と進んでいます。
営業利益(セグメント別)
営業利益(セグメント別)としては、美容・健康関連が引き続き投資回収の大きな中心となっていく予定です。
営業利益の構成比(過去4年)
営業利益の構成比(過去4年)です。過去4年間のトレンドから見て、4分の1が営業利益です。そして4分の3の75パーセントを下期で回収、利益の計上ということを1年単位で考えている企業ですので、こちらも下期に実現してまいります。
営業利益の推移(上期・下期)
営業利益の推移(上期・下期)です。上期に悪化、下期に黒字化というかたちです。2016年度も2017年度も同じです。
連結貸借対照表
我々は積極的に投資を行っておりますので、「財務内容は大丈夫か?」とご質問いただくこともたくさんあります。こちらは税引後利益の積み上がりはもちろんとして、また(子会社の)マルコ、イデアもさらなる成長が見込めるということで増資を行いました。
そちらを踏まえて、今年の初めに比べて約130億円弱の純資産が積み上がっております。は我々攻めている中でも、同時に守りもしっかりと行っているということもご理解いただきたいと思います。
連結営業キャッシュフロー(2Q累計)
連結営業キャッシュフロー(2Q累計)です。上期は投資しておりますので、例外なくすべてマイナスで、下期に回収するということをやっています。
連結営業キャッシュフローの推移(上期・下期)
実は上期で営業キャッシュフローが10億円あること自体が珍しいのですが、上期にこれだけ投資しても、営業キャッシュフローがプラスだったということは、非常にプラスに捉えていただきたいと思いますあ。
では今まではどうだったかというと、こちらは連結営業キャッシュフローの推移(上期・下期)です。
上期だけいつも「営業キャッシュフローは大丈夫か?」と言われて、いつも「下期に回収します」とご説明差し上げています。
このようなかたちで、毎年上期に計画的に投資して、下期を回収する計画をしておりましたが、今期は珍しく上期からプラスになった、収益性が改善しているということは、みなさんに自信を持ってお伝えしたいと考えています。下期は営業キャッシュフローも大幅にプラスになっていく計画です。
今期業績見通し
今期業績見通しです。売上収益は前期の952億円から今期は1,502億円。営業利益は前期の102億円から今期は130億円です。前年に比べて負ののれんの計上が非常に少なくなっておりますので、利益ベースはそちらを除いて、今期は倍増以上という計画で順調に推移しています。
RIZAP〜会員数
RIZAP関連事業の経営状況についてご説明差し上げます。まずはボディメイク事業です。会員数は9.4万人を突破いたしました。継続増加中で、新しいお客さまもどんどん増えている状況です。
RIZAP〜出店状況
出店状況は少し遅れてしまっているのですが、下期で挽回できるように続々と新店をオープンしてまいります。
RIZAP店舗の大型化
我々は店舗数を増やすことだけではなく、RIZAP店舗の大型化ということで、ブース数を平均2.5倍に広げてきています。そのような意味では、生産性が非常に上がって、1ブース当たりの稼働率・売上も一気に上がっているところです。
ボディメイク事業の戦略(第1四半期決算発表より)
今回の大きなポイントになるのですが、今までは35万円で2ヶ月間のプランというかたちで行っておりました。そこから生涯寄り添うストック型ビジネスへビジネスモデルを転換しています。
ボディマネジメントプログラム - BMP(2017/7〜)
具体的にご説明差し上げます。減量の維持や健康管理は当たり前ですけれども、人間の健康というのは、今日健康だからといって1年後の健康も保証されているわけではありません。生涯にわたった健康というのは、向き合っていかなくてはいけない課題だと認識しています。
ですので、我々としてはやはり生涯にわたってサポートしていくということで、今現在CMも完全に変わってきていますが、50代以上の方を中心に出ていただいております。そのような中で、現在は健康管理を中心としたプログラムに移行しています。
ボディマネジメントプログラム(BMP)というかたちで、1年更新のプログラムになっています。トレーニングのマルチのマシンが使いたい放題です。原則的には全店舗に半個室で自分で使えるスペースが付いています。
また、毎週必ず来ていただくために、生活習慣・食事プランを作りながら、2週間に一度フォローしてチェックしてもらいます。普通のフィットネスジムであれば、通わなくなるかどうかも自分次第ですから、結果的に幽霊会員の方も増えてきてしまって、おやめになる方が出てきてしまいます。
我々はお客さまの生活改善を促していくというところで、週何回来ていただくとか、食事の内容は大丈夫かとか、そのようなことに深く関与していきます。
例えば、8キロ痩せたのにもう4キロ戻ってしまったという場合に関しては、また2ヶ月間のプランが無料で受けられる「リバウンド保険」というかたちでプログラムに含まれております。こちらの非常に満足度が高く、たくさんの方にご利用いただいている状況です。
ボディマネジメントプログラムの申し込み率
月々2万9,800円・1年更新のボディマネジメントプログラムの申し込み率は82パーセントです。今までの2ヶ月間で結果にコミットするところから、生涯寄り添うサービスに大きくかじを切ることに成功しつつあると思っています。
ボディマネジメントプログラムのインパクト
今までは2ヶ月間のプランでしたので、ここで終わってしまって、よく「RIZAPは流行り廃り」とか、「一過性のものではないか」というお話をいただいてはおりましたが、我々は事業を始めた段階から、やはり健康管理のプログラムに移行していく、生涯にわたってサービスを提供していくプランに変えるべく動いておりましたので、こちらが(従来と)大幅に変わっているところです。
収益モデルの変化〜①BMP以前
2ヶ月間のプログラムの場合は、入会金を除いて29万8,000円。そちらを1,000名でやった場合は2億9,800万円の売上が計上されると思いますがこちらは単発です。
82パーセントの方が2万9,800円のプランをご利用いただいたらどうなるかというと、1,000人いたら820人の方がお申し込みいただけます。
2万9,800円で820人の方がお申し込みいただいているので、この時点ですでに2億9,300万円が計上されるということで、初回とほぼ同等の売上がすでに確定しているという状況です。
2年目以降はは想定になります。2年目以降は820人の75パーセント、4人に1人はおやめになるということで計算いたしました。820人の75パーセントで615人ですから、2億2,000万円が計上されます。
3年目はさらに半分強、60パーセントの方がご利用いただくということで、369名に減るとしても1億3,200万円が計上されます。
5年目はまたさらに半分というかたちで、こちらは保守的にやっているつもりですが、6,600万円の計上というかたちです。
このようなかたちで、計算のところで確実に契約が実行されているものと見ると、初回でスタートした2億9,800万円が約3.4倍の10億円になります。こちらはシミュレーション上になりますが、すでにそのスタートラインには入ったのかなと思っています。
入会から1年後に在籍しているお客様の割合
過去の再契約率は約40パーセントだったのですが、そちらが倍増しています。年間のご利用金額も現在1.3倍弱となっています。
お客様の年間ご利用金額(入会後12ヶ月間)
こちらはまだBMPのボディマネジメントプログラムの売上がまったく反映されておりませんので、これからこのグラフが加速度的に伸びていくということを、今後は3ヶ月単位の実績としてみなさまにお知らせしていきたいと考えています。
ボディメイク事業の戦略(第1四半期決算発表より)
また新たなコミットということで、RIZAPの1,000万人健康宣言として、まずは1人のお客さまに末永く生涯にわたってご利用いただくということが1つの変化です。
RIZAP1,000万人健康宣言
今までは1対1ということで、RIZAPをご利用いただいている方が9万人を超えたと言っても、1億3,000万人の中のたった9万人しかご利用いただいていないということです.
そこは広げていきたいと思うのですが、1対1ではなく1対多数の方にご利用いただくというかたちで、RIZAPのビジネスモデルを変化させております。9万人ではなくて1,000万人以上の方にご利用いただくということで、実際に健康で輝く人生をサポートするということで、RIZAPメソッドは変わっていきます。
第72回 日本体力医学会大会①(2017/9/16〜18)
大学との連携もどんどん進んでいきます。やはりキーポイントは健康になると思っていますので、東京大学との連携をしています。こちらも非常にポジティブな結果が出てきています。
第72回 日本体力医学会大会②(2017/9/16〜18)
こちらは筑波大学との共同研究内容です。
第38回 日本肥満学会ランチョンセミナー
肥満学会でも、製薬会社以外で唯一参加した我々RIZAPの共同研究事例が注目を集めまして、立ち見が出るほどでした。
自治体との連携〜①長野県川上村
自治体との連携です。本日、長野県川上村との連携を発表しています。
自治体との連携〜②長野県伊那市
長野県伊那市との連携も発表しています。
長野県伊那市×RIZAPの新たな取り組み
現在の介護保険料や医療費などは、どんどん自治体の責任において運用しなければならない状況になりつつあると思います。
そのような中で、サービスにはいろいろなかたちでの投資対効果必要だということで、医療費や介護保険料に対して、企業が提供するサービスに対して、リターンがどうだったかということが非常に重要になると思います。
我々自治体からもそのような提案をたくさんいただいているのですが、一般的に1人あたり何万円などをもらってもあまり興味がないので、我々としては完全に成果報酬でけっこうですとお話をさしあげて、日本初の「成果報酬型」の健康増進プログラムというかたちでスタートしました。
「成功報酬」の対象となる内容①
「成果報酬型」の健康増進プログラムは2軸でスタートしています。1つ目の軸は、日本全国の平均体力年齢に合わせて、10才以上若返った方のみの報酬をいただくということです。
参考)健康増進プログラムの事例
こちらは牧之原市で96パーセントの方が10才以上体力年齢を改善しているというデータがありましたので、我々としては自信を持ってこの内容で提案を差し上げて、今回実現に至ったということです。
「成功報酬」の対象となる内容②
2つ目の軸は、医療費の削減です。翌年の医療費が下がったぶんの50パーセントをRIZAPで報酬としていただくということでやらせてもらってます。
「成功報酬」の考え方
こちらの成果が高かった分を報酬としていただくということで、今回長野県の伊那市と提携を結ぶことができました。これをもとに継続可能なモデルを構築していくということで、今回初めて実現に至りました。
我々としてはこれからは1対1だけではなくて、日本全国の方にRIZAPで培ったサービスを、限られた金額・投資の中でリターンを最大化することを実現してまいりたいと考えています。
今後の展開
現在、日本全国には1,700を超える自治体があり、3,400万人を超える65歳以上の方がいらっしゃいます。予備軍ではなくて、糖尿病と断定できる方が2,000万人を超えました。
そのような中でRIZAPは、(改善の)やり方は本屋に行ったら売っていますので、それだけでは生活習慣病の改善には限界があるとい認識しています。何度も言っていますが、要は3日坊主市場で、RIZAPもそうですし、ゴルフも英会話も、やり方については完全にコモディティ化しています。海外おいても、やりきることをサービスとして構築しているところはありません。
そういった中で、やはり我々としては生活・行動を変えることによって未来を変えていくサービスを、日本全国にわたって、1対1だけではなくて1対100、1対1万というかたちで実現していく。
我々は9万人以上のお客さまのデータを分析しておりますので、どのようなトレーナーがどのようなアクションによってお客さまの結果を導くことができたかというデータを持っております。
そのデータを使いながら再現性を深めてき、科学的にお客さまに痩せていただく、変わっていただくことを実現していきたいと考えています。
RIZAPボディメイク〜海外店舗の状況
海外事業もどんどん投資を行っておりましたので、3ヶ月間で約1億円以上の改善を図ることができました。
ある程度拡大しても収益が見込めることが確認されましたので、ここからは大きく舵を切っていきたいと考えています。
RIZAPボディメイク〜海外店舗の拡大
ということで、3年間で最低30店舗以上の拡大を行っていきます。台湾・シンガポールに関しては、年内の店舗開設を計画しています。
RIZAP GOLF〜前期までの課題
RIZAP GOLFです。我々は本気でやらせてもらっておりますので、続々と成功者が出てきているところです。
そのような中で、ありがたい話ではあるのですが、店舗のキャパシティ不足やトレーナーの人員不足が続いていました。
RIZAP GOLF〜今期の取り組み
RIZAPの成長のときもそうだったのですが、こちらがボトルネックとして立ちはだかっていたのですが、そちらに関しても、6ヶ月前に比べて店舗数を一気に倍増いたしました。店舗数の拡大はまだ少し遅れてますので、もっと拡大するべく現在進めています。
トレーナー数も50人から11月時点で140名。今期は200名を超えていきますので、一気に成長のペースに上がってきています。
RIZAP GOLF セッション消化人数
セッション消化人数も上がっています。
RIZAP GOLF 売上推移
1Qは広告宣伝をやりました。ボトルネックは店舗と人だったのですが、そちらが解消されてきました。7・8・9月累計で約倍増で、人が増えるのと同じスピードで売上も一気に倍増しています。10月以降も連続的に売上が更新されておりますので、投資をしっかりと回収するかたちで上がってきている状況です。
RIZAP ENGLISH①
その他RIZAP関連事業です。RIZAP ENGLISHも1Qに投資をいたしまして、こちらのセッション数も倍増しています。
RIZAP ENGLISH②
4・5・6月から投資を始めて、7・8・9月で一気に売上が大きくなっています。
RIZAP COOK
RIZAP COOKも4・5・6月で投資を行って、7・8・9月で売上が上がっています。10・11月はRIZAP GOLF、ENGLISH、COOKのすべてで第3Qの最高売上を更新していく進捗ですので、こちらの実績もしっかりとお見せしていきたいと思います。
RIZAPアパレル事業
またRIZAPは、「RE zap」という新しいコンセプトのお店をいくつかテストしています。イオンモールですでにテストしているのですが、同モール期間平均売上の約2.5倍を計上しています。
我々の強みというのは、そこにポンとモノを置いておくだけではなくて、しっかりとカウンセリングしたり、体験いただいたりしながら、「コト」事業というか、そのようなサービスを組み合わせて販売しています。
RIZAPアパレル事業〜拡大計画
こちらは成長の見通しがほぼ確信として変わっておりますので、RIZAPアパレル事業拡大のところも、2年間で70店舗拡大していくことが決定しています。
新規事業①VIVANA(ヴィヴァーナ)
また1対1ではなく1対Nということで、無酸素運動だけではなく、有酸素運動も加えたハイブリッドのボディメイク「VIVANA」を池袋店にオープンしております。こちらはオープンから予約満員となっています。
新規事業②LIPTY(リプティ)
新規事業の2番目は、「LIPTY」というブランドです。ただ単にホットヨガをするというだけではなくて、食事指導や運動のカウンセリングも付け加えて、寄り添ってお客さまの生活を改善していくところで、ボディメイクを加えたホットヨガをスタートしています。25日から予約はスタートしておりますが非常に好調です。
上場子会社8社の業績概況
グループ会社の経営状況に移らせていただきます。
前期に負ののれんが計上されているというところで、一緒に営業損失もくっついてきています。こちらは単純に普通のその他利益ではなく、営業損失として計上されますので、販管費の中で計上されるわけです。
前年度は上期だけで11億円ありました。それが今期の上期は営業利益9億7,000万円ということで、半年間のタームで見て20億円改善されているということです。そちら(の改善)が加速してきましたので、通期に関しては大幅に利益を計上する見通しで進捗しています。
上場子会社8社の業績概況(上期:2Q累計)
実際に我々の子会社がグループに入ってもらう前の収益はどうだったかというと、マルコは2017年3月期上期の赤字2億4,200万円から、2018年3月期の上期5億1,400万円の黒字。イデアは1,900万円の赤字から9,100万円の黒字。夢展望は1億5,700万円の赤字から6億6,600万円の黒字。パスポートは3億5,500万円の赤字から2,300万円の黒字。ぱどが1億7,400万円の赤字から600万円の黒字と、このようなかたちで改善しています。
やはり一つひとつのフェーズが確実に変わる入り口に入ったというところだと思いますので、今までは販管費の削減であったり、収益性の改善が一番で、上期は売上よりもコストを中心に考えました。
ですので、不採算の店舗への出店であったりとか、収益性が乏しいところには出店いたしませんでした。売上を上積んで収益性の改善を行ったわけですが、今期はそのような中でRIZAPは撤退は行っていません。
それはなぜかというと、1店舗あたりの営業利益率が20パーセントや30パーセントになるためです。もし店舗が不採算というか、立地が悪くて、売上に10パーセント影響したとしても、営業利益率が20パーセントありますから、撤退する必要がありませんでした。
ただこれが1店舗あたりの営業利益率5パーセントとか、そのようなかたちで運営していると、立地が少し悪かっただけですぐ撤退になりますので、我々の考え方としては1店舗あたりの収益性をまずは高めると。その店舗の立地で左右されないぐらい、収益性を改善するということです。
あとは一気にアクセルと踏むという順番で行いますので、上期は収益性の改善を優先させていただきました。下期からはしっかりと売っていく中で、利益も計上しているという流れになります。
マルコ株式会社
グループ会社について簡単にご説明いたします。マルコ株式会社は、上期が2億4,200万円の赤字だったものが5億1,400万円の黒字です。
2017年の前は6億円ぐらい赤字で、半年間で1億3,500万円の黒字にしましたので、非常にスピーディに改善を行ったわけですが、今期は上期だけで5億1,400万円。通期で12億円の黒字計画で、こちらも猛スピードで改善しています。このようなかたちでCMもスタートしています。
株式会社イデアインターナショナル
株式会社イデアインターナショナルに関しても、こちらはすべて1Qだけのグラフになりますが、1Qは常に赤字のトレンドというか、そのかたちで投資を行っている会社ではありましたが、今回は1Qから9,100万円を計上できました。雑貨等が非常に順調に推移しています。
夢展望株式会社
夢展望株式会社は2014年からスタートして、2017年2Q累計で常に赤字で、上場以来黒字を出したことのない会社ではありましたが、2018年3月期の1Q・2Qで初めて黒字を出しています。夢展望は冬以降の3Q・4Qでしっかりと実績を出していきますので、そちらもお待ちいただきたいと思っています。
パスポート株式会社
パスポート株式会社もずっと苦戦していましたが、今回大きく収益性が改善いたしました。1Qに続いて2Qも3ヵ月ベース連続で黒字を実現いたしました。上期がとくに厳しくて、冬が収益の中心になるのですが、上期で黒字にできたというのは大幅に収益性が改善された証拠であると思っています。今回新しく「HAPiNS」というブランドをスタートいたしましてCM展開も準備しています。
株式会社ぱど
株式会社ぱとはグループに入ってそんなに時間は経っていないのですが、半年間で営業体制の改善をはじめ、現在も販管費の見直し、媒体の拡充、富裕層向け・シニア向け媒体が非常に順調にきています。
そしてまた、人がなかなか足りないという中で、人材派遣事業や紹介事業を新しくスタートいたしました。そのようなことが寄与して、一気に黒字化を果たしています。
堀田丸正株式会社
堀田丸正株式会社は先日上方修正を行いました。上期の2Qでいつも赤字の会社でしたが、一気に黒字でスタートしています。
SDエンターテイメント株式会社
SDエンターテイメント株式会社は、まだ少し改善中で、上期に苦戦したというのは事実だと思いますが、下期に挽回していきたいと考えています。
株式会社ジーンズメイト
株式会社ジーンズメイトもグループに入ってまだ半年ということで、現在は販管費などの構造改革が中心になっている会社ではありますが、7月8月は売上100パーセントを超えてきました。収益性の改善というかたちで、またさらに踏み込んで投資もセットで行っておりましたので、下期はコストも含めてさらに踏み込んで、今度は収益性を向上させていくステップに移っていきたいと考えています。
中期経営計画「COMMIT2020」
今後の成長戦略に移らせていただきます。
2018年3月期の連結売上高1,502億円から、2021年3月期は通過点として3,000億円を計画しています。営業利益は2018年3月期の130億円から2021年度には350億円を計画しています。
RIZAPグループの戦略の進化
我々は2015年度までは、通販事業というかたちで化粧品などの通販を中心とした商品の育成を中心に行ってきた会社でしたが、そこから一緒にRIZAPが伸びてきて、2017年度はRIZAP中心の事業に変わり、M&Aも積極的に行うようになりました。
2018年度に関しては、さらに成長を加速させて、プラットフォームを構築して、グループのシナジーを追求してまいります。
グループ戦略・ビジネスモデルの全体像
グループ戦略・ビジネスモデルの全体像というかたちで、このようなかたちで戦略的投資もセットで行ってまいります。
グループ戦略・ビジネスモデルの全体像
事業セグメントのご説明を差し上げます。
自己実現を支援する「4つの事業セグメント」
美容・健康、アパレル、住関連ライフスタイル、エンターテイメント関連事業の「4つの事業セグメント」があります。
事業セグメントの内訳
美容・健康関連が中心ではありましたが、アパレル、住関連ライフスタイルも収益性の改善が見えてきましたので、2021年度には大きく収益にも影響してくるようなかたちでポートフォリオを組んでいます。
美容・健康関連事業における成長領域
次の成長領域ということで、RIZAPはダイエットからシニア×健康に移行しています。法人向け(BtoB)で大きな反響がございます。それで1対1だけではなく1:Nという多数のサービスを構築してまいります。モノをただ単に販売するだけではなくて、モノ×コトの事業も展開してまいります。
また食の領域は切っても切り離せないので踏み込んでいきたいと思います。またクリニックもテスト的に運営しており、医療・メディカルも踏み込んでいきたいと考えています。
グループ戦略・ビジネスモデルの全体像
その中で、事業基盤のプラットフォームを構築してまいります。
テクノロジー基盤のコンセプト
事業基盤プラットフォームのキーワードはTechnologyです。現在、数多くのお客さまがおりますが、まず一番初めに着手しているのがそちらのデータ化です。ビッグデータとしてしっかりデータ化していくということ。
その後、共通のIDを割り振った後に、そこから初めてお客さまの行動であったり、背景、バックグラウンド、趣味嗜好含めて、AI技術によってそのお客さまに最適な商品を提供していくというかたちで、一連のプロセスをこれから実現してまいります。
①ビッグデータ(デジタル化)
ビッグデータというのは多種多様です。
いろんなトレーニングから食事の内容、行動、バイタルデータ、購買履歴などいろんなものがお客さまのビッグデータです。
②AI技術(コンシェルジュ)
そちらをしっかりとデータ化して、共通のIDを結んでいって、そのお客さまに合った提案をAI技術によって提案していくというプロセスをスタートしています。
③CRM・共通ID
共通のIDということで、その方に合うRIZAPグループの商品を、しっかりと適切に提案できてくるということで進めてまいります。
3Dボディスキャン
本日発表した、3Dのボディスキャンです。こちらはメジャーで測るよりも正確に、5秒でお客さまの360ヶ所のサイズを全部計測します。
今の体型の現状を可視化することができ、かつ3Dで2ヶ月後の予測も可能になってまいります。そのデータがあれば、別にお店に行くことなく、正確にお客さまが求めている服のオーダーメイドもできるようになります。こちらも実現というかたちで、今回発表させてもらっています。
筋電WEAR(グンゼ社との提携)
やはり人間というのは、トレーニングのときに正しい姿勢でやらないと、無理矢理違った筋肉を使ってしまって、体を痛める原因になります。
とくにシニアの方になってくると、腰が痛いとか、背中が痛いとか、膝が痛いとか、カバーしていかなければいけないことがたくさんあります。
そういった中で、やはり姿勢だけでも大きく負荷が変わってまいりますので、どのようなトレーニングをすれば痛みがあるところをカバーしながらトレーニングできるか、そういったことを研修で取り入れております。
来年からはそれをトレーニングの最中に、お客さまが見ながらできるところまで進化させてまいります。筋肉の中身までは、どんなプロでも見れませんので、我々は今回、(筋電WEARにより)可視化に成功しています。
今後活用するテクノロジー
現在システムであったり、いろんな部分に集中的に投資を行っております。このようなかたちで続々と、現在あるものを(テクノロジーと)有機的に結びつけていく動きになっています。
グローバルSPAモデルの構築へ
次にグローバルSPAです。
海外生産体制強化の方針
これから行っていくものとして、海外生産拠点の強化を発表しています。グループ物流の統合によってコスト削減と適正在庫の管理。スケールメリットを活かした共同調達によるコスト競争力の向上で、グループの有機的な結びつきを広げていきます。
シェアリングサプライチェーン
我々は今までも、販売を全部自社で、店舗を持たず通販から行っていたこともあり、さらに開発も行なっておりましたので、SPA自体は何の抵抗もなく行っていきたいと思っているのですが、素材開発から進めていく計画です。
そういった人が足りない、資源が限られている中で、シェアリングエコノミーが非常に重要なポイントとなっています。
いろんなところで無駄な空白であったり、生産性の改善が見込まれるところがたくさんあります。そのようなところで、今回スタートを切ったのが、まずコンテナから物流センター、トラックまでの流れで、現在無駄があるところの効率化です。
それらのオペレーションを各社ごとにやること自体が分断されておりますので、そこをいかに効率化するかというところで、データ化する中で、AIによって最適な効率化を図っていくことを行なっていきます。
グループがこれから最適なかたちで生産性を向上させていくことにより、収益性を大きく改善することを、今回シェアリングサプライチェーンというかたちで踏み出したということです。
「RIZAP経済圏」の構築へ
そのような中で、我々は今後、RIZAP経済圏を加速してまいります。
グループ戦略・ビジネスモデルの全体像
このようなかたちでグループ戦略を作っております。
M&A戦略〜基本的考え方
普通のM&Aに関しても、一般的には会社を100パーセント買ってほしいという話はよくあります。ただオーナーさんとの経済的なつながりはどうしても切れてしまうので、入札であったり、そのような競争力を発揮できなくて、またオーナーさんがいなくなってしまいます。
我々の基本的な考えはそうではなくて、オーナーさんにできるだけ株をお持ちいただきながら、我々は第三者割で出資をさせていただいて、一緒の船に乗らせていただく、一緒に経営をさせていただくことで、Win-Winの関係でシナジーを生んでいくことになります。
オーナーさんもその瞬間に売却をされないので、その後もコミットいただくことが必要になってくるのですが、お互いのベクトルが完全に合いますし、我々はこのようなかたちで収益性を大きく改善している実績を積み重ねておりますので、上場企業さまをはじめ、たくさんの企業さまが一緒になって経営を行いたいとオファーをいただいている状況です。
ただ単に売却するかたちであれば、価格等も入札になってしまって競争力は発揮できませんが、第三割でオーナーさんがその時点でただちに売らないというかたちであれば、その後に伸ばしてくれる企業さまを選ぶのが適切だと思っておりますので、そういった意味では、我々の今までの実績や強みが発揮されるのではないかと考えています。
シナジー戦略〜事例①
シナジー戦略の事例が続々と出てきております。マルコとのCMは、今回RIZAPのチームで連携して作らせてもらいました。
ジーンズメイトもシャープでかっこいい体のシルエットを作るということで、マッスルフィットシャツをスタートしています。
日本文芸社でも、続々とRIZAP関連書籍が出てきております。
シナジー戦略〜事例②
これも数限りなく、今現在タツミプランニングの中では、住宅のリビングの中にRIZAPのトレーニング空間がある。こちらもすでに販売実績として、しっかりと実績が出てきております。そのようなかたちで、我々、新しくグループも続々と連携が生まれているところです。
飛躍的成長を担う人材を招聘
プロフェッショナル方にもグループに入ってきていただいております。
高谷成夫氏は、ポーラ・オルビスグループの社長として、約8年間で売上高を30億円から500億円まで拡大させ、100億円以上の営業利益を出しております。RIZAPの化粧品であったり、グループの横串としての機能を担っていただくということで就任してもらっています。
髙倉豊氏は、ジバンシーやウブロ、タグホイヤーといったブランドの代表取締役を歴任されているプロです。RIZAPブランドをはじめ、グループ全体のブランド向上にも関わっていただく予定です。
株主優待制度について
最後に投資家のみなさまへです。株の優待、今まで2,000株が上限でしたが、4,000株、8,000株で、最高14万4,000円まで当社商品がお求めいただけるかたちとなっております。
RIZAPグループ 株主さまご優待カタログ
優待カタログです。優待カタログ300商品以上、VIPラインを新設です。
グループ各社の株主優待制度
グループ各社の株主優待制度です。
またさらに商品数を増やす予定ですけど、非常に楽しみに株主のみなさまがお求めいただいている状況ですので、さらに楽しんでいただくというかたちで、続々と新商品・人気商品を拡充して、株主のみなさまにも喜んでいただきたいと思っております。
RIZAPグループは何を目指しているのか
さらなる成長にむけて、RIZAPグループは何を目指しているのかということになります。
マズローの欲求5段階説
自己投資産業でグローバルNo.1になるというところで、綺麗になりたいとか長生きしたい、自分を高めたいという、自己実現の欲求を高めていくということです。
戦後の食べられれば幸せであった時代から、食べられて当たり前で、さらに将来の自分自身を見つめていく余裕ができたことが新しい悩みになって、それを追い求めている。
生涯終わりない欲求にはなるのですが、それを追い求めていく時代になっていると思いますので、我々としては、必需品とは違って、なくても生死に関わるわけではありませんが、自己実現の欲求を高めていくということで、みなさまに貢献させていただきたいと思っています。
RIZAPロゴの意味
最後に、RIZAPのロゴの意味です。なぜ黒金なのかといつも言われるのですが、これにはもちろん意味があります。どんなに真っ暗闇の中でも、その人が望む限り、必ず光り輝く未来が訪れるという思いを込めております。
RISE+UPというのも、どんなにどん底でも、その人が望む限り、必ず高く飛躍できるという意味です。そういった我々の経営理念の「人は変われる」を証明する、そのすべての思いが込められているのがこの色の黒と金であり、RIZAPという意味です。それを生涯かけてしっかりと実現すべく、がんばってまいりたいと考えています。
COMMIT2020の確実な達成へ
連結売上高3,000億円、営業利益300億円は通過点としてがんばってまいります。
自己投資産業市場のポテンシャル
自己投資産業市場のポテンシャルは、世界的に見て50兆円以上の市場だと認識しています。
こちらはノーベル経済学賞を受賞したロバート・フォーゲル氏でございます。「世界中に広まった豊かさは、全人口のほんの一握りの人たちのものであった『自己実現の追求』をほとんど全ての人に広げることを可能にした」と語っていらっしゃいます。
まさに現在、自己実現の欲求を追い求める時代に入っていると確信しておりますので、そこにおいて我々が、理念の「人は変われる」を証明するということを実現すべく、これから邁進してがんばってまいりたいと思っています。
以上で終わりにさせていただきます。ありがとうございました。