2018年2⽉期第2四半期連結累計期間の業績

片岡尚氏:みなさん、本日はありがとうございます。それでは2018年2月期第2四半期の決算について説明させていただきます。

2018年2月期第2四半期連結累計期間の決算の説明です。まずこの半年間の業績でございますが、売上高は過去最高となりました。357億4,200万円で、前期(2017年2月期第2四半期)から10.3パーセントの増加。

営業利益・経常利益は2007年の2月期以来、同期間では11年ぶりの過去最高となりました。営業利益は25億4,500万円、前期から50.3パーセント増。経常利益は23億100万円、前期から47.4パーセント増となりました。

また親会社株主に帰属する四半期純利益に関しましても、前期から36.8パーセント増の11億100万円となっております。

セグメント情報

次に、セグメント別の情報でございます。まず、国内は297億円の売上高で、前年から8パーセント増。

営業利益は24億6,800万円で、前年から7億400万円の増益となっております。

また海外につきましても、今年から中国・アセアンをしっかりと分けて開示しております。中国の売上高は41億8,400万円、前期から23.3パーセント増。営業利益は1億2,800万円、前期から1億2,100万円の増となっています。

またアセアンは、売上高が20億2,900万円、前期から33.7パーセントの増。

営業利益は4,900万円の赤字でございますが、前期からは2,700万円改善しております。

海外トータルでは(売上高は)62億1,400万円で、26.5パーセント増。

営業利益は7,900万円で、前期と比べて1億4,900万円プラス。去年は赤字でしたので、今年大きく黒字転換したというかたちになっております。以上が、内訳でございます。

トピックス

この半年間のトピックスといたしましては、3点挙げております。

1点目が、連結業績の増収・増益。先ほど申し上げたとおり、とくに営業利益・経常利益におきましては、2007年2月期以来11年ぶりの過去最高となっております。

2点目が、新会員制度「モーリーフレンズ」をスタートさせたことです。従来の3つの会員制度を統合しまして、利便性やサービスを向上させた新会員制度「モーリーフレンズ」というものを、今年から始めております。

これは会員数が順調に増加しておりまして、これも業績好調の大きな1つの要因ではないかと考えております。

また3点目が、新しいチャレンジとしまして、新業態「にこはぴきっず」をスタートさせました。これはNHK Eテレの人気幼児番組をテーマとした、遊びと学びのキッズエデュテイメント施設でございます。この1号店を(2017年)7月に、東武百貨店池袋本店にオープンしております。

営業利益 要因別増減分析

続きまして、営業利益の要因別増減分析でございます。

グラフのいちばん左の16億9,400万円は、去年(2017年2月期)の第2四半期累計の営業利益でございます。今期(2018年2月期)はいちばん右のグラフの、25億4,500万円です。

上がった理由が、まず国内の売上増として約7億円分が、営業利益に貢献したということであります。

一方、新規事業等政策費用が、去年と比べて1億5,600万円多かった。これがマイナス要素でございます。

また、ずっと続けております国内コスト削減の取り組みが、1億5,900万円貢献しております。そして、海外損益が約1億5,000万円分改善しております。

この結果、営業利益が25億4,500万円となっております。

連結貸借対照表

こちらは、連結貸借対照表でございます。出店を加速させていることによりまして、固定資産が増えていっております。

連結キャッシュフロー計算書

こちらは、連結キャッシュフロー計算書でございます。

店舗数の状況(2017年8⽉末⽇現在)

こちらは、店舗数の状況でございます。2017年8月末日現在の数字で、日本国内が470店舗、海外が350店舗。トータルは820店舗となっています。

新規出店

この半年間で、新規出店は33店舗でございました。年間の推定では90店舗になる見込みでございます。当初掲げていた数字より、若干出店数は下方修正しておりますが、前年に比べて1割多い90店舗の出店を実行する予定でございます。

国内 遊戯機械売上の伸⻑

次は、国内の遊戯機械売上の伸びでございます。弊社の売上は遊戯機械売上、つまりゲームからくる売上と物販売上に分かれておりまして、この遊戯機械売上が売上の大半を占めております。

この遊戯機械売上が2015年9月からプラスに転じました。これは、ずっと24ヶ月連続で前年より伸びている状態になっております。直近で見ますと、さらにその伸びが大きくなります。直近の3ヶ月間、当第2四半期化会計期間では、前年と比べて12.8パーセントの伸び率になっております。

当社オリジナル景品の展開強化

それでは、なぜそれ(遊戯機械売上の既存店伸び率)が良かったのかを、ここからご説明します。1つ大きく貢献したものが、当社オリジナル景品の展開の強化でございます。クレーンゲームの中に入れる景品でございますが、これが当社の「モーリーファンタジー」に来ないと手に入らないような景品です。こういったものを1から開発しまして、SNSで拡散していく。こういった戦略を取っております。

例えばということで、資料に3つほど挙げさせていただいております。

同じグループのミニストップ株式会社とコラボして、「ソフトクリームスクイーズ」。スクイーズというのは、手でぷにゅぷにゅする景品ですけれども。これが大変今、世の中で流行っています。これの、ミニストップのソフトクリーム版というものを作って投入しました。これは、大変よく売れました。

あと、映画とのタイアップです。三代目J Soul Brothers等が出演している『HiGH&LOW』という映画が、大変ヒットいたしました。この景品を1から作って、これを『HiGH&LOW』が上映されているイオンシネマの、予告に入れました。

「『モーリーファンタジー』で、特別にこういう景品がありますよ」というような宣伝をして、映画を見に来てくれたお客さんが、そのままショッピングセンターの中の「モーリーファンタジー」で、これを取りに来てくれるということです。

それを、その人たちが写真を撮ってSNSに上げて、拡散する。こういうような流れを作ることができました。このSNSでの拡散というのは、すごく大きなキーワードです。

YouTubeを活⽤した動画プロモーション

とくに力を入れて取り組んでおりますのが、YouTubeを活用したプロモーションでございます。

いわゆる子どもYouTuberのみなさんに「モーリーファンタジー」で遊んでいただいて、それを(YouTubeに)上げていただくような取り組みをしております。これが累計の再生回数で、もう4,000万回超、「モーリーファンタジー」についてYouTubeで再生されている状況をつくっています。

この再生回数は、毎月毎月伸びていっております。これが1つ、今の時代に合った大きな販促として、効いてきたのかなと思っております。

新会員制度「モーリーフレンズ」のスタート

また、先ほどトピックスでも挙げさせていただきましたが、新会員制度を今年(2017年)発足させました。「モーリーフレンズ」という名前で、今まで3つあった会員制度を、これ1つに統合したわけです。

順調に会員数が伸びております。その中で一部、有料会員さまを募集しております。月額800円お支払いいただくと、さらに特別なサービスが受けられるという会員制度なのですが、こちらも順調に会員数が伸びておりまして、売上にも貢献してきております。

新しい遊び方提案『よくばりパス』

また新しい遊び方の提案で、「よくばりパス」というものを出しております。こちらは報道等でもかなり取り上げていただきまして、テレビ等でも紹介されました。

今までのアミューズメント施設というのは、100円玉を入れて1回遊ぶというビジネスでした。これを30分500円といった時間制にしたいと思うと、物理的に柵で囲んで、入り口でお金をいただくしかありませんでした。

しかし、ゲーム機にICカードとそれを読み取るICリーダーを取り付けることによって、仕組みとして、1回100円で遊びたい人は今までどおり1回100円で遊べるし、30分500円(の時間制で)遊びたい人は(ICカードを使って)そのような遊び方もできる。このような提案をしております。こちらを全国99店舗に導入いたしまして、お客さまに大変喜んでいただいている状態でございます。

24店舗の活性化を実施

また、この半年間の業績への貢献という意味では、店舗の活性化も大きいと思います。24店舗で大きな活性化を実施いたしました。(「モーリーファンタジー」の)内装とともに品揃えを一新していくということをしております。

今回、(大型の)活性化を実施した22店舗の統計では、実施前が(売上の昨年比)101.8パーセントであったのに対して、実施後は110.8パーセントになっておりますので、プラス9.0ポイントほど押し上げる効果がありました。

WAON POINTの活用

こちらも新しいお客さまに来ていただくという意味では、大きく貢献したと思っております。「WAON POINT」の活用でございます。昨年(2016年)の10月から始めております。

弊社の全店舗に専用端末を置いておりまして、お客さまが弊社店舗にいらっしゃると、とくにお買い物をしなくても、WAON POINT(カード)をスキャンするとルーレットが回せます。1日1回無料です。それで(ルーレットを回すと)1ポイントから20ポイントまでのWAON POINTが無料でもらえるという仕組みです。

これを利用されるお客さまがこちらの(左下の)グラフのとおり、どんどん増えています。もちろんもともと「モーリーファンタジー」に遊びに来てくれていたお客さまが、WAON POINTをスキャンしていただいているケースもありますが、そうではない無料のルーレットを目的に来ていただいているお客さまもおりますし、そのようなお客さまが、「じゃあ帰りに少し(「モーリーファンタジー」で)」遊んで行こうか」という流れも始まっております。

さらにポイントになっているのが、たまったWAON POINTで大変お得に弊社のメダルを購入できるというサービスをしております。このたまったWAON POINTというのは、ルーレットでためたWAON POINTだけではなくて、イオングループの各店舗でお買い物をしてたまったWAON POINTも使えます。

通常は500円ですと、メダルの貸し出しというのは80枚とか100枚なので、500WAON POINTで500枚遊べるという、平均して7〜8倍お得な価格設定にしておりまして、これが大変うけており、多くのお客さまにWAON POINTを使ってメダルゲームをしていただいているという効果を持っております。

今まで来なかったお客さまに毎日寄ってもらうきっかけになり、たまったWAON POINTでメダルゲームで遊んでもらうという、この(2つの)施策によって、集客と売上ともにしっかりと上がってきております。

新業態「にこはぴきっず NHKキャラクターとあぞぼう」

トピックスにも挙げさせていただいた、新業態「にこはぴきっず NHKキャラクターとあそぼう」でございます。こちらは実に、構想に3年かかりました。NHKさんと長い時間をかけて、どのようなかたちで、日本で初めてとなる常設の遊び場を一緒に作るかというお話をいたしまして、(2017年)7月に東武百貨店池袋本店にこのお店を出すことができました。

私どもの得意な時間制の遊戯施設をベースにしながら、ここでしか買えない人気キャラクターグッズのショップを併設し、私どもで運営させていただいております。大変な人気でございます。

海外事業の業績

続きまして、海外事業の業績でございます。こちらにあるとおり、各国ともに順調に伸びております。とくに中国やマレーシアでは、既存店の伸び率が10パーセントを超えまして、非常に売上規模も大きい中、まだまだ伸びる余地がある状況でございます。

タイに関しましても、依然として営業利益は1億3,000万円の赤字になっておりますが、既存店の伸び率は17.1パーセントと着実に上がってきておりますので、しっかりと回復させていける自信がございます。

インドネシアは、第2四半期累計期間としては初めて黒字化することができました。

中国事業における事業拡大

中国事業でございますが、トータル176店舗となっております。

中国でeコマースによる物品販売を開始

とくに中国においては、アプリ会員システムの会員数が、(2017年8月末で)110万人を突破いたしまして、これが大変大きな武器になっております。

7月より、この110万人のお客さまに目がけてeコマースを始めまして、我々のオリジナルグッズ等を中心に販売をスタートしております。

中国で3店舗の活性化を実施

また中国でも、日本で実施しているような活性化をしっかりやっておりまして、活性化を実施したお店では大きく売上が伸びていっております。

アセアン諸国における事業拡大

アセアン諸国においても、この半年間で12店舗出店いたしまして、174店舗になりました。

タイの既存店改善

先ほど申し上げたタイは、まだ赤字なのですが、去年からテコ入れをかなり一生懸命やっておりまして、昨年(2016年)から11ヶ月連続で既存店伸び率がプラスになっております。

2018年2月期連結業績予想

2018年2月期の連結業績予想でございます。先日(2017年)9月28日に、連結業績予想を上方修正させていただきました。

売上高は700億円。営業利益は50億円。年間を通じても過去最高益を達成する予定でございます。経常利益は45億5,000万円。親会社株主に帰属する当期純利益は、21億5,000万円を予定しております。

セグメント別連結業績予想

セグメント別の内訳が、こちらにございます。売上高は国内が571億円、海外が134億円。営業利益は国内が47億1,000万円、海外が3億円。海外の営業利益は去年が1億円弱でございましたので、今年は海外の営業利益が大きく伸び始める、利益貢献し始める最初の年になるのではないかと思います。

年間出店数は、国内8店舗・海外82店舗と若干下げさせていただきました。既存店売上は、国内105パーセント・海外105パーセントとしております。

営業利益増減要因

こちらが、営業利益の増減要因でございます。50億円の(当期)営業利益をつくるための内訳でございます。以上でございます。