2017/3月期(第41期)業績トピックス①

森啓一氏:フォーカスシステムズ社長の森でございます。 当社は本年4月1日で、設立40周年を迎えることができました。

変化の激しいIT業界の中で、40年社業を継続して成長して来れましたのも、ひとえに投資家の皆様、株主の皆様、そしてお客様のご愛顧ならびにご支援の賜物と心より感謝申し上げます。

本日は昨年度のトピックスについて説明し、その後に会社の業績の概要の説明。続きまして財務面の状況、今期の予算計画という流れで話させていただきたいと思います。

それではまず初めに昨年度、41期のトピックスについてご説明差し上げます。まず第1番目ですけれども、株主優待制度を導入させていただきました。この内容は「プレミア優待倶楽部」という内容でプレミア感のある商品を優待として提供しようというものです。

中長期保有の株主の増加ということを目的とし導入させていただきました。具体的なサイトに関しては今月6月26日のオープンを予定しております。

昨年度の9月末に大体、当社の株主数が4,030名ほどだったのですが、この株主優待制度を1月に発表させていただいて3月末には5,100人ちょっとというかたちで約1,000名ちょっと増えたというかたちです。

当初の目的であった株主の増加というかたちに関しては、約3ヶ月で約1,000人分増えるというかたちです。

そういった意味で今後は、中長期保有ということで、この優待倶楽部自体が2年間有効なるべく長期で持っていただいて会社を支援していただくというかたちで、もう少し株主数も増えていくんじゃないのかなという期待をしております。

そして2つ目が3年5年先を見据えた採用・教育・社内管理体制への投資というかたちで投資をさせていただきました。

まず採用投資に関しては採用人数は毎年約70人前後というかたちで横ばいなのですが、より質の高い人材を確保していかなくてはならないということを考えてます。

前期より具体的にインターンシップを実施したり、また今年度に関しても、さらに早い段階でそういうのを行いつつ非常により優秀な人材を確保していこうという動きをしております。

また中途採用に関しても人材紹介会社の関係を強化するということで、定期的な打ち合わせの間隔を短くしたり、現場からの実際の要求に迅速に対応できる体制を整えております。

そしてまた、教育投資に関しては、昨年度の下期より社員教育系の研修のプログラムを一新しました。それによって、とくにマネジメントスキルの向上を図っていこうということを考えております。

また昨今、IT業界の技術の多様化というのも非常に顕著であります。資格奨励金制度の定義の見直しということも行っていて制度の対象資格数を増加しているというところです。

また社内管理体制への投資ということでは社内の基幹システムというのを一新しました。それによって、現場の事務処理が軽減しているという状況になっております。

2017/3月期(第41期)業績トピックス②

そして3つ目が売上高は過去最高を更新しました。正面の棒グラフにもあります。実際は36期が119億円ぐらいだったのですが36期からずっと41期まで178億4,600万円と売上は、順調に伸びてまして、とくにこの数年は過去最高の売上を更新しているという状況であります。

ただ昨年度に関しまして、売上の方は過去最高を更新するという結果でした。営業利益と経常利益に関して計画を下回るというかたちになってしまいました。このことについては後ほど説明させていただきます。

次に4番目がGuidance Software社公認フォレンジックトレーニング契約の締結という内容です。これはフォレンジックソフトウェアの老舗でEnCaseっていう会社があるんですが、これは日本でも非常に多く使われているソフトでありまして持っているのがこのGuidance Software社という会社であります。

そこの会社とフォレンジックトレーニングの契約を具体的に結んだ。これによって何が変わるのかというと、まずメーカーからきちんと認められたということがあります。あとはそのトレーニングとソフトのセット販売が可能になるということであります。

それによって具体的には安心感が得られるようになるということがありまして、昨年度に関しては約数十人の受講があったという結果になってます。

2017/3期(第41期)概況

それを受けまして、昨年度の41期の概況ですが、正面の方にも書いておりますが、売上に関しては178億4,600万円ということで計画費に関して8億4,600万円の増加となりました。

営業利益・経常利益に関しては、それぞれ7億4,300万円、7億3,100万円と計画費に比べて5,700万円、3,900万円の減少となってしまいました。ただ純利益に関しては5億5,100万円と計画値に対しては6,100万の増加となっています。

この理由としましては、1つは雇用拡大促進税制というのの適用によって税額が控除されたというのが大きな原因の1つであります。そして配当に関しては当初計画通りの12.5円の普通配当を予定しております。

セグメント情報

続いてセグメント情報ですが、こちらになぜ営業利益・経常利益の方が下がったのかという理由が書いてあります。

まず公共関連ですが、この内容の中に一部のプロジェクトにおいて発生した進捗遅れによりコストが増大し、セグメント利益が減少とありますが、この一部のプロジェクトにおいて進捗遅れがありました影響で、工数が増えたことによって売上は若干伸びました。

それ以上にコストが増大してしまったというのが今回の計画未達の大きな原因の1つであります。また民間関連に関しては非常に順調に行ってます。

ただ利益率に関しては、外注費が増加したことによって低めになってるので昨年度に比べるとセグメント利益は減少しているという状況です。そして地方の大阪・名古屋の拠点では非常に順調に拡大しています。

次にセキュリティ機器関連ですが、こちらの方は民間企業に対する製品およびサービスの導入が拡大してます。それにおいて昨年に関しては、このグラフでは若干の伸びになってますけどもとくにフォレンジックにおいて非常に大きな伸びをしました。

主要顧客売上高推移

次に主要顧客別の売上高の推移です。こちらも例年ほぼ変わってません。NTTデータ関連や日本IBM関連が1位2位というのは、ずっと変わらぬ状況です。

また主要顧客別におきましても、日本IBMそしてNTTデータ・NTTデータアイという3社で、約47パーセント位の割合を占めるという状況になっています。

製品売上高推移

続いて製品の売上高の推移ですけれども、こちら見ていただくようにグラフで、フォレンジック製品がすごい伸びを示しています。これが先ほど言った内容でフォレンジック製品というのは、昨年は非常に大きくセキュリティ製品の中で貢献しました。

賃借対照表

続いて貸借対照表と損益計算書の方を簡単に説明させていただきます。貸借対照表に関しては前事業年度に比べて、3億6,900万円ほど減少してます。

これは現預金の流動資産に関しては順調に増加しています。投資有価証券の減少というものが7億900万円あります。これはFRONTEOです。

弊社の筆頭株主であるFRONTEOの時価評価をした時の差額ですが、昨年度末と一昨年度末との間で時価が株価が変動したことによる影響になってます。

そして負債の方ですが、負債の方も減ってます。これは繰延税金負債の減少と、あと未払法人税等の減少です。未払い法人税の減少に関しては単純に所得が減った理由によります。

そして最後のほうですが、これも減ってます。これもまた、その他有価証券評価差額金の減少ということで、これもFRONTEOの時価評価による差額となってます。

損益計算書

続いて損益計算書ですが、これも先ほど最初に冒頭で述べましたが売上に関しては、前事業年度に比べて13億6,400万円増え約8.3パーセント増えました。

売上総利益、営業利益、経常利益に関しては昨年度を下回るという結果となっています。昨年度と比較すれば当期純利益も含めて減っているという状況です。

続いて、それを推移をグラフに表したものですが、これを見ていただいてわかるように、2015年のですが、14年3月期、15年3月期、16年3月期と順調に営業利益、経常利益、純利益というものが伸びました。

経営成績(直近4年)

これは会社で弊社一部になってます。当初その二部一部をそれに向け、かなり数字というものを問われます。それについてきちんと取り組んでいこうということで、本来の人材とか教育とかその他の投資というものを少しだけ後回しにし、まずはきちんとした数字を出そうじゃないかというかたちで取り組んだ内容です。

もともと41期の昨年度に関しては、若干後回しになってしまった人材投資、教育投資、その他の投資について当初投資をするということで計画自体も低めに出させていただいたのですが、先ほど説明した進捗遅れ等がさらに発生してしまって計画を若干未達になったという状況になってしまったというのが昨年度の結果でした。

この内容に関しては、なぜ進捗遅れが発生したのかとか、それに対して管理面をどうしていくのかとか、そういったこともきちんと分析が済み、対応も済んでいますので、今年度に関しては、とくに昨年度と同様のことは起こらないというふうに考えております。

株主資本等変動計算書

株主資本等変動計算書ですが、これは見ておいていただけたらと思います。

キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの方も営業活動によるキャッシュ・フローは4億9,000万円の収入があったということで非常に順調に営業活動が進んでおります。

そして投資も、ほぼ横ばいですが若干の有形固定資産の取得っていうものが若干あったということでマイナスになっています。

そして財務活動においてはプラスに若干なってます。これは今、非常に金利的に安い状況も続いてますので、その借り換えのより長期で低い金利に借り換えるということもやってまして、それによって若干、借入が返済よりも増えたというのがありまして、これがプラスになってます。

理想的には、営業活動がプラスで投資として投資をし返済をしていくという会社のスタイルがベストであります。それにほぼ近づいたのが取れつつあるのかなというふうに考えております。

キャッシュ・フローの改善:純有利子負債の削減

続いてキャッシュ・フローの改善です。これも毎年言ってます。当初、有利子負債から現預金残高を引いた金額をプラマイゼロ、もしくは現預金が常に上にあるようなかたちにしていこうじゃないかということを言っていました。

2005年の3月期に42億円の差額があったものが、17年にやっと昨年度の4月の段階になり、そして今年度も確実に純有利子負債というものがゼロになっていくという状況までなっていきます。

あとはこちらがコンスタントに、常に純有利子負債がゼロというのを1年通してできるような会社の体制にしていきたいなということを考えております。

社員数の推移

続いて社員数の推移ですが、今非常に売上が伸びているというのもありまして、社員自体も今1,000名の大台を突破しました。そして協力会社も既に1,000名以上ということで合わせて2,000名以上の体制に今なっております。

それによって様々な課題というものも見えてくるのですが1つは外注比率というものが非常に上がっている外注の数が増えているということで、やはりセキュリティに関する問題等により事故が起こる可能性がありますので、その辺はきちんと会社として事故が起こらないような教育体制を整えて、臨んでいくということを心がけております。

株価、配当の推移

続いて、株価・配当の推移ですが見ていただければわかりますが大体今年度、12.5円配当を予定しているということであります。

また株価に関しては、この数日間で非常に大きな騰がりをしてまして、その辺のこの後の質問も出るのかなと思いつつ今は言わないでおこうと思っているのですが、とくにその問題もなく大体、配当性向としてはとくに外部的には発表していないのですが3割ぐらいを目処に配当性向していこう考えております。

そしてこの現金での配当性向および株主優待ということを合わせて、実質利回りとしては4パーセントから5パーセントぐらいの感じで、そんなに悪くないかたちの配当利回りになってるのではないのかなと考えております。

業績予想

続いて本年度の業績予想です。今年度の業績予想に関しては売上高が184億万円ということで前期に比べて5億5,400万円の伸び。

そして営業利益に関しては8億5,000万円、経常利益にに関しては8億2,000万円、当期純利益に関しては5億2,000万円というかたちで、昨年度の営業利益・経常利益というものを上回るかたちでの計画を立てさせていただいております。

そして配当予想につきましても同じく12.5円というものを計画させていただいております。

その後に具体的な会社の決算状況の推移および、昨年度発表した主な内容等を記載していますので、そちらの方を見ていただければと思っております。

そして最後に、今期のトピックスとして6月1日に発表をしました日本マイクロソフト株式会社とサイバー犯罪の証拠データ分析の高速処理化に向けての連携の記事の方も載せてます。こちらのほうの影響で今回の株の異常な騰がりに繋がっていると考えております。

昨年度の決算の概況については以上で説明を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。