通期決算(サマリー)
荒木康次氏:通期決算のサマリーです。471億円の営業収益・売上でした。
経常利益が9億7,800万円、当期純利益は5億7,200万、この数字は目標にやや及びませんでした。
四半期ごと(の推移)を見ていただくと、営業収益・利益とも尻上がりに上がっています。
前年同期比較(セグメント別)
もともと下期の方の仕事量が多いと申し上げておりましたが、この傾向が顕著な、セグメント別にも見ていただくと、例えば流通貨物は通期はマイナスの経常利益でしたが、四半期ごとに見ていただくと、だんだん尻上がりによくなってきています。18年度もこの傾向が続いています。
国際貨物は下期に海外の拠点を立ち上げましたので、上期はマイナスでしたが、これが黒字に転じて、通期でもトータルで黒字になりました。
これが続いていきますので、こういったところが次の期の改善効果としては大きく出てくると思います。減収減益ながら尻上がりの決算が、若干目標に届かずということです。
セグメント別状況(貨物輸送事業部)
貨物輸送事業です。基本的には国内ですが、国際貨物と連動する一貫輸送がだんだん増えてきました。
例えば昨年、栃木物流センター第2倉庫を開業しましたが、ここの取扱数量が出ているというのは、中国へ出ていっている商品です。
こういった国際貨物との連携による取引が増えてきていまして、貨物輸送事業でも海外につながる仕事が増えてきました。
それから、日本最大級の31FTコンテナなど、コンテナの大型化を進めて輸送の効率化を図る流れに我々も乗って、これを鉄道貨車で運び、環境負荷の軽減につなげるといったことやっています。それからメガ公共事業への参入等、新規案件もやっています。
セグメント別状況(潤滑油・化成品事業部)
潤滑油・化成品事業です。現在、潤滑油や化学品を運ぶだけではなくて、その工場内の物流業を中心としたオペレーションを請け負っています。
これをもう少し拡大しながら、例えばJXTGグループ全体、京浜地区全体をうまくコントロールできるような提案ができないかと考えています。
セグメント別状況(流通貨物事業部)
流通貨物事業です。昨年、神奈川流通センターを開業しています。
立ち上げにかなり苦労して、お客さまを確保するのに四苦八苦していたところもあるのですが、今まであまり取り扱ってこなかった低温野菜の保管、医療関連業務、コンビニ向けの流通加工などが増えてきて、若干手狭になってきました。
神奈川流通センターは近隣に倉庫群がありますので、拡大していきたいと考えています。今年度中にはおそらく第2倉庫もできると見ています。
これ(スライド右下写真)はブロッコリーのラッピング、パッキングをしているところです。これはもう1台増やすつもりでいます。
流通貨物はまだまだ小さいビジネスでありますが、こういった新しい取り組みのネタが多数ありますので、ビジネスとしては非常におもしろいところです。
セグメント別状況(国際貨物事業部)
次が国際貨物事業です。
現在中国の天津・上海、常州、広州の佛山に展開することができています。要するに、点から沿岸部の線ができあがってまいりました。
これを内陸部に向かって面展開していきたいということで、次あたりは広州で事務所を立ち上げたいと思っています。
中国以外では、東南アジア市場への進出検討ということで、ベトナムに駐在員事務所を置きました。これですと営業許可が下りませんので、マーケット調査でしたが、これをなんとか現地法人にして営業ができるような格好にし、中国と同じような考え方の展開をしていきたいと考えています。
セグメント別状況(石油輸送事業部)
石油輸送事業です。
これは国内の石油製品需要が減っていくということで、このトレンドは変えようがありませんので、なんとか安全レベルを向上して、今のレベルを落とさないようにすると同時に、統合の中での新しいビジネスチャンスをつかんでいきたいと考えています。
財務指標
各セグメント別のビジネスを続けていって、財務指標の改善を図っていきます。17年3月期現在はこのような数字になりました。
ROEが落ちました。
これにつきましては、なんとか分母を圧縮する努力もいたしますが、ご説明しました中期の経営計画とビジョンの実現によって、分子の方も改善して数字を上げていこうと考えています。
投資戦略についても、今のところ消極的な投資に留まった反省がありますので、キャッシュフローを考えて適切な投資判断をしてきたいと思います。
配当の状況
配当の状況です。18年3月期も8円の配当を継続させていただきたいと考えています。
通期業績予想(サマリー)
2018年度の通期の業績予想です。これは修正した中計の出発点となる数字ですが、営業収益で480億円、営業利益で10億4,000万円、経常利益で11億円を必達していきたいと考えています。
通期業績予想(セグメント別)
セグメント別は次のとおりです。流通貨物や国際貨物の改善が寄与してくれると思っています。今、4月が終わったところですが、スタートはほぼ計画どおりとなっています。去年の上期は目標を少し下回って出発しているので、出足としてはまずまずだと考えています。以上です。