ハイライト

臼井壯之介氏(以下、臼井):T&Dホールディングスの臼井でございます。本日はお忙しいところ電話会議にご参加いただきましてありがとうございます。資料にしたがいまして、36ページまでを約15分程度で説明させていただきます。参考資料につきましては、後ほどご覧いただければと考えております。

それでは、さっそく説明に入らさせていただきます。3ページをお開けください。

はじめに、本日のハイライトとして2点ご説明いたします。

保有契約高が過去最高を更新するなかで、成長領域拡大に向けた中期経営計画(以下、中計)の戦略を推進した成果が出ております。

1点目は中計の販売戦略・商品戦略を推進した結果として、厳しい金融環境においても新契約価値が着実に積み上がっていること。

2点目は株主還元の拡充を図るため、増配および自己株式取得を追加実施することでございます。

ハイライト 新契約価値の積み上げ

4ページにお進みください。

ご覧のとおり、厳しい金融環境が継続しておりますが、新契約価値は着実に積み上がっております。

ハイライト 株主還元の拡充①

5ページにお進みください。本日、2017年3月期の1株当たり配当金予想の修正と自己株式取得の追加実施について公表いたしました。

株主還元の拡充の1つ目としては、2017年3月期の1株当たり配当金予想を、2.5円増配の年間配当32.5円に修正しました。利益見通し等を含め、昨年に引き続き増配することといたしました。

ハイライト 株主還元の拡充②

次ページにお進みください。株主還元の拡充の2つ目は、上限50億円とする自己株式取得の実施です。

実質利益の40パーセント以上の総還元を、毎期実施するという中計で示しました株主還元方針にもとづき、2016年3月期の株主還元強化として追加実施することといたしました。

この自己株式取得の追加実施を含めまして、2016年3月期の実質利益に対する総還元性向は46.1パーセントとなります。

決算のポイント

続きまして、当四半期の収支および業績についてご説明いたします。7ページをご覧ください。

当第3四半期の決算のポイントは記載のとおりでございます。利益指標、業績指標、EV (Expected Value)のいずれも堅調に推移しております。

連結損益計算書(要約)

次は9ページへお進みください。連結損益計算書はこのページのとおりでございます。

経常利益は、主に利息および配当金等の収入の減少により、前年同期比20億円減少の1,328億円。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比38億円増加の658億円となりました。

なお、価格変動準備金の法定基準以上の国では太陽生命112億円、大同生命60億円を計画どおり実施しています。

基礎利益・順ざや

次ページへお進みください。

3社合算の基礎利益は、1,181億円となり、前年同期比133億円減少しました。これは主に、利息および配当金等の収入が減少したことによります。

なお、3社合算の順ざや額は前年同期比より、142億円減少し、186億円となりました。これは主に、円高により太陽生命が外国証券の利息配当金が減少したこと、大同生命のプライベートエクイティの分配金が減少したことによります。

基礎利益の増減要因

次ページへお進みください。大同生命と太陽生命の基礎利益の前年同期からの増減要因はご覧のとおりでございます。

運用収支要因の減少は、大同生命では主にプライベートエクイティ分配金が、前期高水準であった反動から88億円減少したこと。太陽生命では主に、外国証券の利息配当金が35億円、貸付金の利息は30億円減少したことによります。

連結貸借対照表(要約)

次に、12ページでは要約連結貸借対照表を示しています。

後ほど、ご確認いただきたいと思います。

MCEV計算結果(四半期)

次の13ページからは経済価値ベースの指標となります。

まず、EVについてご報告いたします。グループ全体のEVであるグループMCEV(市場整合的エンベディッド・バリュー)は、主に新契約の獲得、保険前提の改善および国内金利の上昇により前期末から2,379億円増加し、2兆1,316億円となりました。

新契約価値は、中計の販売戦略、商品戦略の推進により、728億円と着実に積み上がっています。

なお、終局金利を適応して試算しましたGroup MCEVは、17ページのほうに記載しております。

EV変動要因

次は、15ページへお進みください。ここでは、EVの変動要因をグラフにしています。

9ヶ月間のROEVおよびコアROEVは、それぞれ年率換算前で14.1パーセント、4.5パーセントとなりました。

ESRの状況

16ページへお進みください。

2016年12月末のESRは、前四半期比14ポイント増加し、169パーセントとなりました。リスク量の増加は、国内金利の上昇および株価の上昇等による資産運用リスク量が増加したことによります。

また、経済価値ベースの純資産でサープラスは、主に、国内金利の上昇により増加しています。

終局金利等を適応したESR(エコノミック・ソルベンシー・レシオ)は、EVとともに17ページに記載していますので、後ほどご確認ください。

中計のマーケティング戦略(大同生命)

次は、19ページまで飛んでください。

この19ページからは、3社の中期経営計画におけるマーケティング戦略の進捗について各社の主要経営指標である契約業績およびEVの状況を中心に説明させていただきます。

このページでは、大同生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略を記載しております。

主要経営指標(大同生命)~保有契約高~

次ページへお進みください。

大同生命の保有契約高は、主力商品である個人定期預金および就業不能保証商品の好調な販売等により、前期末から1兆円以上増加し40兆2,815億円と、過去最高となりました。

契約業績(大同生命)

次ページへお進みください。大同生命の契約業績は、この表のとおりであります。

新契約高は、トータルな保証のご提案活動を推進したこと等により、個人定期保険および就業不能保障商品が牽引し、前年同期比6.1パーセント増加の3兆6,059億円となりました。

就業不能保障商品および介護保障商品の新契約高に占める割合は21パーセントと、前年同期19.3パーセントから増加しています。解約執行率は、6.47パーセントと、引き続き、低い水準を維持しております。保有契約高は、過去最高の40兆2,815億円となりました。

なお、就業不能保障商品および介護保障商品の保有契約高に占める割合は、7.6パーセントとなっております。これまでの死亡保障に加え、中計で掲げた就業不能保障分野および経営者個人、個人事業主市場の開拓が、いずれにしても順調に進展していると評価しております。

主要経営指標(大同生命)~EV~

次ページへお進みください。

大同生命のMCEVは、主に国内金利の上昇および保険前提の改善により1兆2,868億円となりました。新契約価値は、契約業績が好調であったこと等から456億円となりました。

中計のマーケティング戦略(太陽生命)

23ページでは、中期経営計画における太陽生命のマーケティング戦略を記載しております。

主要経営指標(太陽生命)~保障性新契約年換算保険料~

次ページへお進みください。

太陽生命の重視する契約業績指標である保障性新契約年換算保険料の推移は、このグラフのとおりであります。

契約業績(太陽生命)

次ページへお進みください。このページでは、太陽生命の契約業績を表にしております。

太陽生命では、EVの増大に直結する契約業績指標として、主に貯蓄性商品を除く保障部分の新契約年換算保険料である保障性新契約年換算保険料を重視しています。この保障性新契約年換算保険料は、前年同期から9.8パーセント増加の137億円となりました。

このうち、第3分野の新契約年換算保険料は、18.2パーセント増加と、順調な進捗となっております。昨年3月に発売した、業界初の選択緩和型認知症治療保険の販売が好調で、認知症治療保険と合わせた販売件数は1月に累計15万件を超えました。

また、主力の営業職員チャネルについては、12月末の営業職員数が8,870名と前期末から239名増加しています。契約業績の進展および営業職員チャネルの強化については、中計の戦略に沿って順調であると評価しております。

主要経営指標(太陽生命)~EV~

次ページへお進みください。

太陽生命のMCEVは、主に新契約の獲得により、7,538億円となりました。新契約価値は、第3分野商品の販売好調等により276億円となっております。

中計のマーケティング戦略(T&Dフィナンシャル生命)

次に、27ページでは、中期経営計画におけるT&Dフィナンシャル生命のマーケティング戦略を記載しております。

契約業績(T&Dフィナンシャル生命)

29ページへお進みください。T&Dフィナンシャル生命の契約業績は、この表のとおりであります。

新契約高は、前年同期比235億円減少し、1,552億円となりました。これは、主に円貨建一時払終身保険の販売停止により、一時払商品の新契約高が前年同期で753億円減少したことによります。

一方、注力している平準払商品の新契約高は、8月の加入年齢の引き上げや、年金月額の引き下げ等の商品改定を実施した収入保障保険の好調な拡販等により、前年同期比89.4パーセント増加の1,097億円と、計画を上回る進捗となっています。

また、2月より第3分野商品の新商品として、価格競争力のある終身医療保険、家計にやさしい終身医療の販売を開始しています。中計で掲げる乗合代理店市場でのプレゼンス拡大に向け、引き続き取り組みを強化してまいります。

主要経営指標(T&Dフィナンシャル生命)~EV~

次ページへお進みください。

T&Dフィナンシャル生命のMCEVは、前期末並みの941億円となりました。新契約価値は、マイナス4億円となりました。これは、平準払いの予定利率型終身保険の上期のマイナス寄与によるものでありますが、中間期でもご説明したとおり、10月に当商品の予定利率および代理店手数料を引き下げる対応をすでに実施しております。

なお、外貨参照型一時払終身保険の新契約価値の増加等により、前四半期からマイナス幅は縮小しております。

資産運用状況(大同生命)

31ページへお進みください。ここでは、大同生命の資産運用状況について説明いたします。

引き続き、円金利試算中心のポートフォリオを継続し、リスクバッファの範囲内でリスク性資産に投資しております。

ALM (Asset Liability Management)の観点から、国債を上回る利回りの確保が可能な地方債、財投機関債、社債を中心に長期債への投資を継続しました。外国債券は、国債を上回る収益の獲得が期待できる外国社債を中心に投資しました。

実質的な株式エクスポージャー、外貨エクスポージャーは、市場見通しに基づき、残高を増減させるよう、それぞれ機動的に対応しています。

資産運用状況(太陽生命)

次ページへお進みください。ここでは、太陽生命の資産運用状況について説明します。

太陽生命でも、公社債貸付金といった円金利資産中心のポートフォリオを継続し、リスクバッファの範囲内で、リスク性資産に投資をしています。

低金利環境の長期化見通しのもと、ALMおよびさらなる金利低下側面やローリング効果等も考慮し、20年国債を中心に投資しました。

外貨債券は、米国債中心に地方債、国際機関債および社債等に投資しています。また、米金利上昇リスクに対応し、一部米国国債から欧州国債等に入替売買を実施しています。

なお、実質的な株式エクスポージャー、外貨エクスポージャーは、ヘッジによりそれぞれ機動的に削減しました。

2017年3月期通期業績予想

次に、34ページにお進みください。

今期の通期業績予想に変更はありません。なお、ハイライトとして冒頭で説明のとおり、2017年3月期の1株当たり配当金予想を修正しています。

中核生保3社の通期業績見通しは、次のページのとおりでありますので、後ほどご覧いただきたいと思います。

自己株主取得の追加実施

最後に36ページへお進みください。

ここでは、自己株式取得の実施についてまとめていますので、後ほどご確認いただきたいと思います。

以上で、私からの説明を終わらせていただきたいと思います。