2027年3月期第2四半期決算説明
セゾンテクノロジー、売上・利益ともに予想を上回る 「HULFT Square」伸長、データ連携ビジネス売上比率は58.6%に
アジェンダ

葉山誠氏:みなさま、こんにちは。代表取締役社長執行役員の葉山です。本日はお忙しい中、ご視聴いただき誠にありがとうございます。それでは、2027年3月期中間期決算についてご説明します。アジェンダはスライドのとおりです。
決算概要

2027年3月期中間期の決算ハイライトです。当社連結の2027年3月期中間期決算は減収減益となりましたが、当初の予想を上回る結果となりました。
売上高は、主にシステム受託事業における情報処理サービス売上の減少などにより減収となっています。他方で、成長領域に位置付けるデータプラットフォーム事業は、「HULFT Square」の売上成長により拡大しました。
営業利益は、売上高の減少などにより減益となりました。また、前連結会計年度に計上した受注損失引当金の一部について検収による戻入や引当額の再見積もりが発生し、当初想定より引当額が減少した結果、利益に寄与しています。
セグメント別売上高・営業利益

セグメント別の売上高と営業利益です。HULFT事業の売上高は、一部製品の販売終了などに伴い減収となりました。営業利益は、コストの最適化などにより増益となりました。データプラットフォーム事業の増収は、「HULFT Square」の売上拡大などによるものです。
生成AIやAIエージェントの導入が多くの企業で本格化するとともに、ERPのモダナイゼーションおよび周辺システムへの投資が拡大する中、エンタープライズ企業を中心に「HULFT Square」の採用が広がっています。一方で、販売費および一般管理費の増加などにより、14億6,900万円の営業損失となりました。
システム受託事業は、情報処理サービス売上の減少などにより減収となりました。営業利益は、売上高の減少などにより減益となりました。なお、前連結会計年度に計上した受注損失引当金の一部検収による戻入および引当額の再見積りが発生し、当初の想定より引当額が減少した結果、利益に寄与しました。
連結貸借対照表

連結貸借対照表です。資産合計は前期末から7,600万円増加しました。この増加要因は、投資有価証券などの増加によるものです。負債合計は前期末より2億5,700万円増加しました。増加要因は、前受金などが増加したことによるものです。
純資産合計は1億8,000万円減少しました。減少要因は、中間純利益を計上した一方で、配当財源に割り当てたことなどによるものです。これらの結果により、自己資本比率は1.0ポイント減少し、65.2パーセントとなりました。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

資本コストや株価を意識した経営の実現についてご説明します。当社は、株式市場で求められる中長期的な企業価値向上と持続的な成長を実現するため、資本コストや資本収益性を十分意識した経営に取り組んでいます。
現在は事業構造の変革期にあり、製品サービスの開発等に費用を投じているため、ROEは目標水準に達していません。しかし、株主のみなさまに対して、短期的な利益変動に左右されにくいDOEに基づいた配当を実施しています。
当社が重視する経営指標および目標値は、スライドのとおりです。ROEおよびTSRについては、次のスライドでご説明します。DOEは10パーセントの目安に対し、10.4パーセントとなる予想です。自己資本比率は65.2パーセントと、目標範囲内に収められています。
ROE推移

ROEの推移です。2027年3月期のROEは、現時点では7.9パーセントを予想しています。先ほどご説明したとおり、当社は中長期的にROE20パーセントを目指していますが、現在は「HULFT Square」の開発に費用を投入しているため、ROEは低水準で推移しています。
今後も製品開発を継続しつつ、収益性の改善に取り組むことで、ROEの向上に努めていきます。
TSRベンチマーク比較

TSRのベンチマーク比較です。評価期間は2022年3月末を基準としており、比較対象はGICS産業グループ約300社です。当社のTSRは現時点では業界平均を下回るものの、基準とする2022年3月期を上回って推移しています。
業界平均は、SaaS関連銘柄の株価が一時的に下落する局面があったものの、現在は好調な業績や生成AIの普及を背景にソフトウェアの重要性が再評価されているため、堅調に推移しています。
当社においても、業界平均と同様の理由で堅調に推移していますが、「HULFT Square」の開発投資によりEPSが低水準にとどまっていることが、業界平均を下回っている要因と推察しています。
Mission/Our Values(MOV)

2027年3月期の戦略と取り組み状況についてご説明します。当社のミッションは「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」です。このミッションの実現に向けて、各事業に取り組んでいます。
2027年3月期 重点施策

2027年3月期の重点施策です。「ビジネス構造の最適化」「AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化」「人材育成と皆が活躍できる環境基盤づくり」の3つの柱に取り組んでいます。
ビジネス構造の最適化

ビジネス構造の最適化は、データ連携ビジネスの売上比率を指標としています。データ連携ビジネス売上比率は、現時点で58.6パーセントまで拡大しています。中期目標である2029年3月期には、この比率を70パーセント以上に伸ばす計画であり、データ連携ビジネスを成長領域として拡大していきます。
ビジネス構造の最適化

データ連携ビジネスの成長ドライバーは「HULFT Square」です。2027年3月期の中間期は、前年同期比69.3パーセント増となりました。今後も売上のさらなる拡大を目指すとともに、プロダクトの利用価値を高めるために機能強化に取り組んでいきます。
機能強化ポイントは、スライド右側に記載のとおりです。より安心してご利用いただけるよう、信頼性や安全性など、さらなる品質強化に努めていきます。さらに、AIやオンプレミス上の基幹システムとのデータ連携強化にも引き続き取り組んでいきます。
ビジネス構造の最適化

「HULFT Square」の売上拡大に伴い、お客さま導入事例も充実してきました。スライドは、先日開催された年次イベント「SAISON Technology Days 2026」において発表した、お客さまの導入事例です。基幹システムとさまざまなSaaSとの連携やAIプラットフォームとのデータ連携など、利用シーンも拡大しています。
また、内製化を志向するお客さまも年々増加しており、ノーコードでお客さま自身が実装できる点に加え、製品の導入や定着化における伴走支援サービスや充実したサポートサービスをご評価いただいています。今後も売上拡大に向けて、機能とサービスの充実に努めていきます。
AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化

AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化についてお話しします。製品の企画開発では、「HULFT Square」の機能拡充と基盤強化に注力してきました。本年7月には、「HULFTアプリケーション」と「Agent Orchestration」の提供を開始しました。それぞれのサービスについて、次のスライドでご説明します。
AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化

HULFTアプリケーションの概要です。HULFTアプリケーションにより、お客さまがオンプレミス環境で使用されている既存の「HULFT」とクラウド上の「HULFT Square」を直接つなぎ、基幹システムのデータを各種SaaSサービスへ連携できるようになりました。
さらに、「HULFT Integrate」と組み合わせることで、データの転送に加え、加工、変換、統合までを一貫して実行することができます。当社が長年培ってきたファイル連携の強みをクラウドへ拡張することで、お客さまの既存資産を活用した段階的なクラウド移行や、オンプレミスとクラウドを横断したデータ活用を支援します。
AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化

新たに提供を開始した「Agent Orchestration」についてご説明します。「Agent Orchestration」は、複数のAIエージェントを作成し、管理し、利用することができる統合AIプラットフォームであり、「HULFT Square」のアドオン機能として提供しています。企業におけるAI活用を、ツール単位の個人利用にとどめず、組織での活用へ発展させることを目的としています。
AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化

AIが個人の情報収集や文書作成を支援する「個人の道具」から、業務プロセスを自律的に実行する「業務を動かすエージェント」へと進化する中、企業にはAI利用における責任の担保が求められています。
具体的には、AIが生成する回答や判断の品質や適切性を管理するモデルガバナンスに加え、AIが実行する業務処理の正当性や影響範囲を管理するプロセスガバナンスの確立が必要です。さらに、AIの活用が全社規模に広がることで、利用状況や投資効果を把握し、コストを最適に管理するコストガバナンスも重要になります。
「Agent Orchestration」は、利用するAIモデルや権限、業務アクションを一元的に統制する機能に加え、利用状況やコストを可視化し、実行履歴を追跡できる機能を提供します。
人材育成と皆が活躍できる環境基盤づくり

人材育成と社員全員が活躍できる環境基盤作りについてご説明します。私たちは、社員一人ひとりが持つ力を最大限に発揮できる環境を目指し、さまざまな取り組みを進めています。
その第一歩として、女性活躍推進にも継続して取り組んでいます。具体的には、2030年までに女性管理職比率30パーセントを目標としており、2026年9月末時点では16.6パーセントと、前年同期比で0.8ポイント上昇しました。
この30パーセントという目標は、全社員に占める女性社員の割合が約30パーセントであることを踏まえて設定しています。社員全体の男女比率と管理職の男女比率を近づけることで、誰もが公平にキャリアを築き、活躍できる環境を作っていきたいと考えています。
このような取り組みを女性活躍推進にとどめず、DEIの取り組みへと広げ、一人ひとりがお互いを尊重し、協働しながら成果を生み出せる企業を目指していきます。
2027年3月期 通期業績予想(連結)

2027年3月期の通期業績予想についてご説明します。2027年3月期の売上高は、システム受託事業の売上減少などにより減収を見込んでいます。一方、営業利益は当初の想定を上回ると想定しており、増益を見込んでいます。
増益の理由としては、減収に伴う減益影響があるものの、システム受託事業の売上が当初想定より増加することに加え、受注損失引当金の一部検収による戻入および引当額の再見積もりにより、当初想定より引当額が減少し、これが利益に貢献することなどが挙げられます。
以上の状況を踏まえ、2026年10月29日付で通期業績予想を修正しました。全社業績は、システム受託事業の売上減少の影響を受けていますが、「HULFT Square」を成長ドライバーとするデータ連携ビジネスの拡大を見込んでいます。
AIやデータ活用は、多くの企業が投資しているフェーズであり、その活用のためにはクラウドやオンプレミスなど、さまざまなシステムからデータをつなぎ、加工する必要があります。私たちは、このようなニーズを取り込むことによってデータ連携ビジネスの拡大に努めます。
2027年3月期 配当予想

配当は、配当方針に従い、中間配当は45円、期末配当は45円、合計で90円を予定しています。
私からの説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。
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