2026年6月期決算説明
キュービーネットHD、27年6月期は人財育成体制強化と収益性改善を推進 成長基盤を利益転換する1年へ
連結:2026年6月期 業績概要

北野泰男氏(以下、北野):代表取締役社長の北野です。はじめに、2026年6月期の業績が株主さまのご期待にかなわなかったことを深くお詫び申し上げます。
本日は、2026年6月期の実績、その後に2027年6月期の計画、最後に中期経営計画の進捗についてご説明します。
スライドは連結業績の概要です。2026年6月期の連結売上収益は271億5,400万円で、前期比106.3パーセントとなりました。
内訳として、国内事業は216億7,500万円で前期比105パーセント、海外事業は54億9,400万円で前期比111.9パーセントの実績となりました。
一方、連結営業利益は14億9,300万円で前期比88.6パーセントでした。内訳として国内営業利益が14億3,700万円、海外営業利益が5,600万円の実績です。
当期利益は8億300万円で、前期比78.6パーセントの着地となりました。年間配当については、株主総会でのご承認を前提に、当初計画どおり1株当たり40円を予定しています。
国内:通期の営業利益の増減内訳(前期比)

こちらは国内営業利益の前期比および増減内訳の説明です。2026年6月期の国内事業では、新規出店と2025年2月に実施した価格改定が通年で寄与したことにより、売上収益は前期比で10億3,400万円の増収となりました。
一方、利益については、新規出店に伴う費用の増加に加え、採用が好調に推移したことによる人件費の増加などの影響で、14億3,700万円の営業利益となりました。
これらの投資は将来の店舗運営の成長に必要不可欠なものです。しかし、当期は採用した人財の育成や配属に時間を要したことに加え、一部拠点で研修中の離職が増加したこと、さらに来店動向の変化への対応が遅れた結果、繁忙期に機会損失が発生したことが大きく影響し、営業利益は前期比9,200万円の減益となりました。
国内:通期の営業利益の増減内訳(当初計画比)

こちらは国内営業利益の計画比および増減内訳の説明です。今期の計画では過去最高益の更新を目標に意欲的な計画値を設定していましたが、売上収益は前期比106.6パーセントの計画水準に届かず、3億3,500万円の未達となりました。
一方で、先ほど述べた人件費の増加、さらに上半期における公休日出勤や残業の増加、正社員の有給休暇引当金の増加などが影響し、営業利益は計画比で5億2,300万円の未達となりました。
国内:各四半期別の売上収益の状況

こちらは国内の四半期ごとの売上収益の状況です。国内売上収益は価格改定による客単価の上昇や、新規出店を主とした来店客数の増加により、各四半期で前年水準を上回りました。通期の売上収益は前期比105パーセント、来店客数は前期比103.8パーセントとなっています。
一方で、計画比では月末の来店集中や天候による来店変動、地域別の人財配置における制約が重なり、需要を十分に取り込むことができず、通期の計画達成率は98.5パーセントにとどまりました。
特に繁忙期である2025年7月、12月、2026年6月の未達が年間の計画差異を拡大する要因となりました。
国内:価格改定以降のご来店動向の変化

こちらは、2025年2月の価格改定後に生じたお客さまの来店動向の変化を示したものです。棒グラフは、各月の1日から20日までの1日当たりの平均来店客数を「1」とした場合における、20日から月末までの1日当たりの平均来店客数の比率を示しています。
価格改定前は、年末需要が集中する12月を除いて月前半と月末の間に大きな差はありませんでした。一方で、折れ線グラフはツキイチ割引キャンペーンの利用率を示しています。
価格改定と同時に、全年齢層を対象にしたツキイチ割引キャンペーンを導入したことにより、失客の抑制には寄与しましたが、月末に来店が集中しやすい構造を生み出す結果となりました。
その影響で、月前半には稼働余力が残る一方、月末には待ち時間の増加、現場の負荷の上昇、受け入れ機会の損失が発生する状況となりました。
この状況の改善策の第1弾として、従来はご利用日にかかわらず、有効期限が翌月末までの割引チケットを配布していましたが、2026年6月1日からは利用日によって有効期限を分ける運用に変更しました。
具体的には、1日から15日までにご利用いただいたお客さまには翌月15日まで有効なチケットを配布し、16日から月末までにご利用いただいたお客さまには翌月末まで有効なチケットを配布する形式に変更しています。
これにより、最大有効期間を60日から45日へと短縮するとともに、前半と後半で利用期限を分けることで、月末への来店客集中の緩和を図りました。
取り組み初月となる2026年7月の実績では、ツキイチ割引チケットの利用客数が前年同期比で3万8,000人減少し、利用率は31パーセントから27パーセントへと4ポイント低下しました。
その結果、顧客単価は前年同期比で若干上昇しました。また、7月の来店客数は前期比で7万6,500人増加しています。これらは単月の実績であるため、8月、9月の来店動向、ツキイチチケット利用率、客単価、待ち時間の検証を踏まえながら、ツキイチ割引キャンペーンは年内をめどに収束させていく方針で取り組みを進めていきます。
国内:採用と配属の状況

国内の採用および配属の状況についてご説明します。2026年6月期は、採用・配属ともに前期および計画を上回る水準で推移しました。当期に店舗配属に至った人財数は300人で、前期比89人増、計画比45人増となりました。
内訳は、育成人財が146人、経験者人財が154人です。また、当期の新規採用数は313人で、前期比37人増、計画比61人増となりました。経験者採用が増加した背景には、一般美容室における人手不足や、家賃高騰を背景とした閉店の増加が挙げられます。
当社に経験者として入社された方々の志望動機としては、休暇や給与が安定した就業環境に魅力を感じたことや、定年退職制度がないため長期的なキャリアを重視したいことが主な理由として上位を占めています。
育成人財については、第二の人生として理美容師を選んだ中高年の方、子育てを終えて業界復帰を希望する方、社会の自動化やAI化が進む中で異業種からの転職を目指す方など、まさに手に職をつけたいという明確な動機を持って入社する方が増えています。
このような人財層の広がりが採用拡大につながりました。一方で、採用数の増加に対して、育成や配属、定着の仕組みの拡張が十分に追いつかなかった点が課題として残っています。
すでにこの課題の解決に向けた取り組みを開始しています。具体的な内容については後ほどご説明します。
国内:新規出店実績と出店立地

新規出店実績と出店立地についてのご説明です。2026年6月期は、新規出店が37店舗、閉店が10店舗となり、純増は27店舗となりました。この純増数は計画どおりです。
当初、施設都合による閉店は7店舗を計画していましたが、期中に施設自体の閉鎖に伴う閉店が4店舗発生し、合計11店舗の閉店を余儀なくされました。ただし、1店舗の閉店は来期に先延ばしすることができています。
そして、7店舗については短期間で移転物件を開発し、閉店に伴う来店客数の減少を最小限に抑えました。また、「QB HOUSE」に加え、「QB PREMIUM」「FaSS」といった業態の開発も進め、出店立地として駅、駅ビル、ショッピングセンター、商業施設、路面店など多様な場所で出店を展開することができました。
海外:通期の営業利益の増減内訳(前期比)

続いて、海外事業の実績についてご説明します。シンガポールでは、「QB PREMIUM」への業態転換や高付加価値メニューの導入により、既存店の収益性が改善し、増益に寄与しました。
台湾では、店舗数の増加と2026年1月に実施した価格改定により、売上と利益の成長に寄与しました。この結果、営業利益は前期比で2,300万円の増益要因となりました。
一方、減益要因としては、当社の海外事業において最大の展開国である香港において、2025年1月に実施した価格改定後の来店客数の回復が想定より遅れたことが挙げられます。この影響により、利益を押し下げる結果となりました。
さらに、カナダ、ベトナム、マレーシアでは、新規進出に伴う操業赤字に加え、採用や育成などの人財投資を継続したことが影響し、前期比1億円の減益となりました。
海外:通期の営業利益の増減内訳(計画比)

続いてこちらは営業利益の計画比・増減内訳です。海外営業利益は計画比で1億8,400万円の未達となりました。為替の影響によって円換算の売上収益は計画を上回りましたが、予算レートで換算すると、売上収益は計画を下回りました。
増益要因としては台湾の事業成長と為替影響が挙げられますが、一方で、カナダ、ベトナム、マレーシアでは新規進出地域における先行投資の増加により、計画比7,000万円の未達となっています。また、香港、米国、シンガポールでも売上収益は計画を下回る結果となりました。
海外:シンガポール・台湾の状況

こちらはシンガポールと台湾の状況についての説明です。まず、シンガポールの売上収益は12億8,200万円で、前期比112.5パーセントとなりました。
店舗数は前期末と同じ30店舗です。「QB HOUSE」を「QB PREMIUM」へ業態転換し、フェードカットなどの高付加価値メニューを増やすことで、既存店の回復を図りました。その結果、店舗数を増やすことなく増収増益を実現しました。
次に台湾についてです。台湾の売上収益は10億7,500万円で、前期比118パーセントとなりました。店舗数は42店舗で、前期末から4店舗増加しています。
2026年1月にカット価格を350台湾ドルから400台湾ドルへ改定しました。価格改定後も来店客数は想定内で推移し、増収増益に貢献しています。
海外:香港と米国の価格改定後の状況と課題

こちらは米国と香港における価格改定後の状況についての説明です。香港では2026年6月末時点の店舗数が65店舗となり、前期末から3店舗増加しました。
売上収益は円換算で前期比104.8パーセントとなりましたが、為替影響を含む数字です。現地通貨ベースでは、価格改定後の来店客数の回復が計画どおり進まず、65店舗のうち約7割で価格改定が利益増加に寄与した一方、約3割にあたる20店舗では想定を超える失客が発生し、全体の利益を押し下げる結果となりました。2027年6月期は新規出店を3店舗に抑え、利益を押し下げた店舗には個別販促を強化して回復に努めていきます。
また、米国においては、店舗数が1店舗増加して7店舗となり、売上収益は円換算で112.1パーセントとなりました。第2四半期から第3四半期にかけては寒波による休業や新規出店に伴う人員分散の影響を受けましたが、第4四半期以降は人員の充足が進み、回復傾向に戻っています。
海外:新規進出地域の進捗状況

こちらは新規出店地域の進捗についてのご説明です。カナダ、マレーシア、ベトナムは2025年6月に進出した新規地域です。
カナダでは2店舗増加し、3店舗体制となりました。4号店の出店は翌期にずれ込みましたが、3店舗体制となった5月、6月には単月ベースで黒字の水準まできました。
次にマレーシアですが、ジョホールバルに加え、シンガポールのリソースを活用してクアラルンプールにも前倒しで出店し、4店舗体制となり、順調に売上を伸ばしています。
最後にベトナムでは、ホーチミンにおけるドミナント出店を進め、4店舗体制となり、こちらも比較的順調に売上が伸びています。
海外事業の2026年6月期の総括として、米国では価格改定の影響を受けつつも人財採用が好調に進んでいるため、一定の目途が立ちました。一方、香港においては価格改定後の回復が遅れており、先ほどお伝えした20店舗の来店客数回復に全力を尽くし、早期の利益回復を目指していきます。
2027年6月期 通期業績予想

2027年6月期の業績予想と課題解決に向けた施策について説明します。2027年6月期は、売上収益が前期比106.6パーセントの289億5,000万円、営業利益が前期比113.8パーセントの17億円を計画しています。
内訳は、国内売上収益が229億円、海外売上収益が60億5,000万円となります。営業利益については、国内が15億円、海外が2億円を計画しています。また、新規出店は国内で34店舗、海外で18店舗の合計52店舗を計画しています。
一方で、閉店は国内で5店舗、海外で4店舗の合計9店舗を見込み、連結では43店舗の純増を計画しています。配当については、2026年6月期と同額の1株当たり40円を予定しています。なお、2026年6月期は採用や出店を進め、人財、店舗、席数といった成長基盤を拡大することができました。
拡大した経営資源については、実働供給力や来店客数、売上、利益への転換に課題が残りました。具体的には、採用数が増加しても直ちに店舗で稼働できる人員の増加につながらなかったことが要因です。
育成面では、人財に対する研修や配属に時間を要したため、採用から実際の店舗稼働まで想定以上の期間が必要となりました。また、ツキイチ割引キャンペーンの利用拡大により、客単価だけでなく来店時期にも影響が生じました。その結果、月の前半には稼働余力が残る一方で月末に来店が集中し、現場の負荷が高まり、機会損失が発生しました。
さらに、新規出店に人財を優先的に配置した結果、新店と既存店の間で人財配置の不均衡が生じました。新店を立ち上げる一方で、既存店の営業機会を十分に確保できない場面もありました。
2027年6月期は、採用数や店舗数の拡大だけを成果とするのではなく、採用した人財がいつ店舗で稼働し、既存店と新店でどれだけ来店客数、売上、利益を生み出したのかを重視していきます。
そのため、採用から研修、配属、定着、店舗での生産性向上までを一体で管理し、実働供給力に基づいた人員配置を進めていきます。
新規出店および新規採用については、既存店の稼働状況や人財の育成状況を確認した上で、既存店の営業機会の損失や研修期間中の離職を発生させないよう、これまで以上に計画的に進めていきます。
今回の計画は、希望的な改善効果を前提とするものではなく、既存店の稼働改善、育成人財費用の正常化、出店と人財配置の適正化、海外事業の収益改善を着実に進めることを必達ラインとして位置付けて策定しています。
2027年6月期 営業利益増加内訳

こちらは2027年6月期計画における営業利益の増減要因を示しています。
国内では新規出店と既存店の成長により、営業利益が1億7,000万円増加すると見込んでいます。一方で、本年度に創業30周年を迎えるため、それに関連した新規顧客獲得策として5,000万円、また2024年度税制改正で決まった外貨標準課税の対象拡大による費用増加として5,700万円を見込んでいます。
これらを踏まえ、国内営業利益は前期比6,300万円の増益を計画しています。2027年6月期は、採用や出店により人財・店舗・席数が拡大しましたが、これらを実際の店舗稼働、来店客数、売上、利益に転換する仕組みを改善していきます。
そしてツキイチ割引キャンペーンの月末偏重を解消し、適切な体制を整えるとともに、新たに開発したアプリを導入し、顧客満足度と体験価値の向上に努め、新規来店客数の増加を目指します。
アプリについては現在、デジタルクーポンの付与などを含め、月末偏重を緩和する施策の立案を進めています。また、新規出店や既存店の人員配置を確実に調整し、既存店の生産性向上を最優先に取り組みます。
また、海外については、既存地域の成長や香港の収益改善、カナダおよびマレーシアの黒字化により、営業利益は1億4,400万円の増加を計画しており、連結ベースでは営業利益17億円を見込んでいます。
国内:育成人財採用増の影響

こちらは当期の人財戦略についての説明です。2026年6月期は採用活動において計画を上回る成果を上げ、年間採用数は314名、計画比114パーセントとなりました。経験者、未経験者、新卒の各採用区分で計画を上回っています。
今期も同水準の採用を計画していますが、需要と供給のバランスをより慎重に見極めながら、採用活動を進めていきます。
前期に明らかになった育成人財の環境については、採用が好調に推移したにもかかわらず、配属率を高められなかったことが要因です。
前期、特に新卒を含む育成人財の採用が倍増する4月から9月の期間において、ロジス東京校および大阪校の育成拠点で、育成体制を十分に整えることができませんでした。
これにより、平均研修期間が長期化したこと、さらに東京では研修中の離職が増加して配属率を高められなかったことが挙げられます。
したがって、今期以降の課題として、採用した人財を早期に育成する体制の構築が求められます。特に研修期間中だけでなく、配属後の定着率を向上させるために、育成を担うトレーナーの増員を進めます。
また、1人のトレーナーが担当する研修生の人数は5名を基準とし、拠点ごとの負荷を把握しながら、必要に応じて担当トレーナーの追加や研修生の配置変更を行っていきます。
また、研修中心の環境から顧客対応や店舗勤務へ移行する入社3ヶ月目、カット入客の前後、配属前後、そして入社8ヶ月目以降についても、所属する運営責任者が技術面だけでなく、心理面や環境面への負荷が高まりやすいタイミングで十分にフォローする体制を整えることで、定着率を向上させ、店舗の戦略および収益への転換を目指します。
なお、2026年6月期には、前期第4四半期に育成人財の採用が急増した影響で研修中人財に係る人件費が増加しました。2027年6月期は、採用時期の平準化、育成人財在籍数の最適化、配属店舗の進展により、育成人財人件費が前期比で年間7,100万円減少する見込みです。
国内:出店数と新店来店客数の前年比

国内の出店についてです。2026年6月期においては、新規出店37店舗のうち移転7店舗が含まれていましたが、移転を除いた実質的な新たな地域への出店は30店舗となりました。2027年6月期には、移転1店舗を含む新規出店34店舗を計画しています。
新規出店に関しては、2024年度が9店舗、2025年度が30店舗、2026年度が37店舗と確実に拡大しており、2024年6月期および2025年6月期に出店した店舗は、2026年6月期の合計売上収益において約15億円の増加に寄与しました。
一方で、新規出店した店舗が利益へ安定的に貢献するまでには、一般的に開業から約2年を要します。そのため、2025年6月期および2026年6月期の新規出店の多くは、売上効果が表れる一方で、利益面では先行投資の段階にあるといえます。
今期以降は、店舗の認知度向上や稼働率、生産性の向上に伴い、順次利益への貢献が始まると考えています。
2027年6月期の出店についても、バランスの取れた計画を立てています。先ほどの採用育成に関する課題でご説明しましたように、各店舗に必要な人員数、既存店への人員の影響、地域別の採用・配属状況、休職・退職の見通しを月次で確実に管理していきます。万が一、既存店の定休日や営業時間の短縮などの状況が悪化する場合には、出店時期の見直しを含め、単年度収益性への影響も考慮しながら適切に判断していきます。
海外:既存事業(シンガポール、台湾、米国)の安定成長

海外事業についての説明です。
シンガポールでは、「QB PREMIUM」の拡大と新たな高付加価値サービスの充実を図りながら、採用強化を通じて既存店の稼働率向上に努め、客単価と店舗収益力を高めていきます。また、現地管理人財の育成を進め、マレーシアの支援を含む地域管理コストの最適化を図り、安定的な利益を生み出す体制を整えます。
台湾については、価格改定後の利用客減少は想定内に進んでいますが、早期回復に注力するため、台北では管理者育成および新規採用と定着を優先し、新規出店は抑制します。
一方、採用力と成長余地がある台中・高雄においては、出店を強化し、ドミナント化による事業基盤の構築を進めていきます。
米国については、今期は既存の7店舗の収益改善を優先し、人員を安定させた上で、Webでの事前予約枠の拡充やSNSでの発信、地域への認知度向上を進め、さらなる収益改善を目指していきます。
海外:カナダ、マレーシアの黒字化とベトナムの先行投資継続

新規進出地域の計画に関する説明です。カナダ、マレーシア、ベトナムでは、先行投資の段階から収益改善の段階へ移行します。
カナダでは、トロントで4号店の出店を計画しています。ビジネス街に出店した2号店を中心に売上が順調に積み上がり、すでに単月での黒字化の目途が立っています。
マレーシアでは、ジョホールバルとクアラルンプールの2拠点で店舗数を4店舗から8店舗へ拡大する計画です。シンガポールの管理・技術・教育面の支援を活用し、運営コストを最小限に抑えながら、今年度中の年間営業利益の黒字化を目指していきます。
ベトナムでは、ホーチミンでのドミナント出店を継続し、店舗数を4店舗から8店舗へ拡大する計画です。
新店の立ち上がり、商圏認知、サービスの品質、現地での採用・育成の状況を確認しながら、投資回収の確度を高めていきます。
最後に、価格改定の回復が遅れている香港についてです。香港事業では、2025年1月に価格改定を実施した後、失客率が当初は想定の範囲内で推移していましたが、その後、店舗ごとに来店客数回復にばらつきが生じ始めました。
そこで、2027年6月期には回復が遅れている20店舗を重点対策店舗として位置付け、追加販促などの施策を実施し、来店客数の回復に努めていきます。
香港では、価格改定時に新たなアプリを導入しました。今後、このアプリをバージョンアップし、日本でも一部検証を進めている自宅から順番待ちができる機能を搭載する予定です。
アプリによる利便性向上に加え、店舗の状況に応じた販促施策を速やかに実施し、来店客数と収益性の回復に注力していきます。さらに、回復状況を見極めながら、店舗ごとの移転や他店舗との統合などを含め、適切な対応を判断していきます。
香港の店舗は賃貸借契約の期間が基本的に短期であるため、使用権資産などに関する引当金は他国と比べて少額です。そのため、店舗の統廃合に伴うリスク費用は大きく見積もっていません。
中期経営計画の重要なKPIの進捗状況

次に、中期経営計画の進捗についてご説明します。国内事業では、店舗数と採用数の拡大について一定の進展がありましたが、先ほどご説明したとおり、離職率には課題が残っています。
今後は育成体制の拡充に加え、配属後のフォロー体制を整備し、継続的な待遇改善にも取り組んでいきます。
海外事業についてです。2027年6月期において既存地域では、新規出店よりも既存店の収益改善を優先して取り組みます。そのため、店舗数の拡大は中期経営計画に比べ、進捗が約1年遅れる可能性があります。
一方で、マレーシアやベトナムなどの新規進出地域では、計画どおりに出店を進めていきます。その過程で市場浸透を見極めつつ、価格改定を通じて収益力の向上を図り、海外事業全体の収益向上に貢献していきます。
中期経営計画達成に向けた成長循環の課題と進捗

中期経営計画で示した、当社グループの成長循環を可視化した図になります。
2026年6月期については、採用と出店を進め、成長基盤を拡大しましたが、この循環をさらに細かく管理し、確実に既存店の生産性向上につなげていきます。
海外では、先ほどご説明したとおり、香港の回復が最大のテーマとなっています。この既存店の再生、さらにはその他の既存地域であるシンガポールや台湾での収益力向上を図るとともに、米国や新規進出地域での損益分岐点を高め、収益改善に努めていきます。
以上が中期計画達成に向けた取り組みです。課題は明確になっていますので、今後は採用数や出店数だけを追うのではなく、採用から育成、配属、定着、稼働席数、来店客数、売上、利益までを一連の流れとして捉え、月次で検証を行い、改善に努めていきます。
2027年6月期利益計画は必達目標として、これまで積み上げてきた経営資源を着実に成果につなげていく1年としたいと考えています。
以上が私からの説明です。ご清聴いただき、ありがとうございました。
質疑応答:育成人財の採用・配属と体制強化について
質問者:採用と配属についてです。育成の部分があまりうまくいかなかったというお話をいただきましたが、育成人財の採用や配属については、長年取り組んでいると認識しています。
今回このような状況になったのは、ここ数年で新卒採用を増やされてきた中で、体制が追いつかなくなってきているということでしょうか?
趣旨としては、採用や定着がある程度型化されてきているのであれば、昨年だけの出来事として受け止めること
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