2027年3月期第1四半期決算説明
ウィルグループ、1Qは好調スタートで上期業績予想を上方修正 正社員・外国人HRや海外人材紹介の伸長で大幅増益
Agenda

角裕一氏:ウィルグループ代表取締役社長の角です。それでは、2027年3月期第1四半期決算説明会を開催します。本日の内容は2点です。
業績ハイライト -連結-

それでは、2027年3月期第1四半期の実績についてお話しします。連結業績のハイライトです。
売上収益は403億5,000万円で前年同期比14.6パーセント増、営業利益は9億3,000万円で前年同期比135.6パーセント増、EBITDAは15億2,000万円で前年同期比72.3パーセント増という結果となりました。非常に好調なスタートを切り、第1四半期の結果を反映し、上期の業績予想を上方修正しました。
売上高・利益ともに好調だった要因については後ほどご説明しますが、基本的には中期経営計画で掲げている正社員・外国人HRを中心としたエッセンシャル領域での事業展開が非常に奏功したためです。
トップラインと売上総利益が着実に成長したことで、営業利益にも大きなインパクトを与えることができました。
国内Working事業だけでなく、海外Working事業も人材紹介や人材派遣を中心に好調に推移しました。為替による売上収益へのプラス影響は約26億円、営業利益へのプラス影響は約8,000万円でしたが、大きな成長を生み出したのは基本的に実業です。
国内Working事業・海外Working事業それぞれで掲げた戦略を確実に実行し、その成果を上げた第1四半期となっています。
業績ハイライト -セグメント-

セグメント別の業績ハイライトです。先ほどお伝えしたように、国内Working事業・海外Working事業ともに両セグメントが好調だった第1四半期であることがおわかりいただけると思います。
国内Working事業です。売上収益は233億7,000万円で、前年同期比プラス10.3パーセント、セグメント利益は8億7,000万円で、前年同期比プラス50.5パーセントとなりました。
正社員派遣/請負と外国人HRを展開し、コンストラクション、セールス、ヘルスケアの3分野が売上・利益ともに非常に力強い結果を出しました。その結果、過去の第1四半期と比較して最高売上を記録しました。
海外Working事業です。売上収益は169億6,000万円で、前年同期比21.2パーセント増、セグメント利益は7億円で、前年同期比49.4パーセント増となりました。
為替影響によって売上収益が大きく伸びた点は先ほどお伝えしたとおりですが、特に重要なのはセグメント利益です。前年同期比49.4パーセント増と、大幅な増益を実現した第1四半期となりました。
シンガポールの好調が最大の要因です。具体的には、人材派遣が非常に好調で、人材紹介も前年同期と比較して力強いスタートを切ることができました。以上がセグメント別業績の説明です。
前年同期増減内訳 -連結売上収益-

前年同期の増減内訳について、まず売上収益です。ご覧のとおり、国内Working事業および海外Working事業ともに売上収益が増加しました。
国内Working事業では、ヘルスケア、セールス、コンストラクション、IT、ファクトリーの各分野で増収となっています。これらは、正社員や外国人HRの戦略を重点的に展開している事業群です。
海外Working事業では人材紹介が2億1,000万円の増収となり、これは非常に大きい結果です。金額としては約2億円と少なく感じるかもしれませんが、この増収はほぼ売上総利益となり、営業利益にも直結しています。これが先ほどお話しした海外Working事業の大幅な増益につながっています。
前年同期増減内訳 -連結営業利益-

連結営業利益の前年同期増減内訳です。国内Working事業・海外Working事業ともに、増益に寄与していることがわかります。
コンストラクション、セールス、ヘルスケアが順調に伸びていますが、特にヘルスケアにおいては、2025年10月にM&Aでグループに加わったHR CAREER社が貢献しています。HR CAREER社は、ヘルスケア、特に介護・看護を中心とした人材紹介事業を展開しています。
HR CAREER社が正社員の人材紹介を展開したことで、ヘルスケアの売上に大きく寄与した第1四半期となりました。
また、HR CAREER社はまだ投資フェーズにあるものの、第1四半期から利益を出すことができました。引き続き投資を重ね、数年後にはウィルグループの利益創出を担う大きな柱として、コンストラクションに並ぶ事業へと育成していく方針です。
中期経営計画(WILL-being 2029)概要

中期経営計画の概要についてです。今年5月にお伝えしましたが、ここであらためてご説明します。まず、経営目標として2029年3月期の営業利益47億円を掲げています。ただし、これは達成可能性を重視した、実現性の高い目標です。
その一方で、さらに高い目標も掲げています。具体的には、ストックオプションの行使条件である営業利益55億円を2029年3月期に達成することを目指し、経営を進めています。
また、営業利益目標だけでなく、前中期経営計画で推進した収益構造改革の再現性をさらに高め、事業ポートフォリオと資本効率を改善することで、2029年3月期にはROE15パーセント以上を目指します。
この目標を実現するための戦略テーマは2つあります。国内Working事業では正社員・外国人HRビジネスの拡大を、海外Working事業では生産性を重視した収益力の強化を進めます。
中期経営計画(WILL-being 2029)概要 -労働市場の構造-

国内Working事業では、エッセンシャル領域に注力します。スライドの縦軸は労働需給ギャップ、横軸は人の介在価値を示しています。つまり、AIやフィジカルAI、ロボットなどに置き換えにくい領域です。
当社は、構造的な人手不足が続く中で、AIやロボットによる代替リスクが低い領域をエッセンシャル領域と位置づけ、主戦場として事業を展開します。
中期経営計画(WILL-being 2029)概要 -エッセンシャル×ポテンシャル-

エッセンシャル領域を事業基盤としながら、今後さらに需要が見込まれる、いわば成長が期待される領域をポテンシャル領域と位置づけています。
エッセンシャル領域では、コンストラクション、セールス、ファクトリー、ヘルスケアを主力として事業を展開しています。
ポテンシャル領域においては、コンストラクションで、データセンターや半導体工場の建設、防衛関連として九州および九州以南の地域での防衛強化策、さらには地震や台風などの災害対策に伴う国土強靱化の需要も非常に多くなっています。
当社はポテンシャル領域においても、数多くの案件を受注しています。ファクトリーでは、半導体関連の案件が徐々に増加しています。
エッセンシャル領域だけでなく、今後は国策としても注力が見込まれるポテンシャル領域の需要をしっかりと獲得し、安定したエッセンシャル領域と成長が期待されるポテンシャル領域を掛け合わせながら、力強い成長を実現したいと考えています。
国内Working事業 -全体-

このような取り組みを通じて、国内Working事業は成長しています。過去5年間の第1四半期における売上収益では過去最高を更新しました。また、営業利益は2025年3月期に底を打ち、その後再び増益基調に入りました。
2024年3月期からは、特に正社員派遣と外国人雇用支援、すなわち外国人HRへの事業ポートフォリオ変更に向けて、投資領域を大きく変える挑戦的な意思決定を行いました。
このターンアラウンドを進める上では、ある程度の痛みを伴う構造改革となりましたが、戦略意図が実を結び、2027年3月期第1四半期には8億7,000万円のセグメント利益を創出することができました。
ノーマライズドセグメント利益をご覧いただくと、2023年3月期第1四半期は8億1,000万円でしたが、現在の事業はこれを超える水準まで回復しています。
国内Working事業 -戦略テーマ-

国内Working事業の戦略テーマは、先ほどお伝えした正社員・外国人HRビジネスの拡大です。
具体的には、正社員派遣/請負、外国人雇用支援、人材紹介の3つです。いずれも売上総利益率、つまり粗利率が非常に高い分野です。これらを成長させることで、持続的な収益力を高めることができると考えています。
スライド右側の円グラフをご覧いただくと、2023年3月期と前中期経営計画の最終年度である2026年3月期を比較し、売上総利益額および売上総利益率が大きく伸びていることがわかります。
これは、円グラフの赤色で示した、正社員派遣/請負、外国人雇用支援、人材紹介の3つの重点戦略の、売上総利益に占める構成比が大きく伸びていることが寄与しています。
この4月から新しい中期経営計画が始まりましたが、引き続き、正社員派遣/請負、外国人雇用支援、人材紹介を伸ばしていきます。売上総利益の4分の3をこれら3領域で構成することで、売上総利益率もさらに伸びると考えています。
実際、第1四半期の国内Working事業の売上総利益率は23パーセントを超えています。このように、売上総利益率に非常に寄与し、第1四半期から良いインパクトを出していますので、今後もぜひご期待ください。
国内Working事業 -主要KPI(正社員派遣/請負)-

ここから、国内Working事業の主要KPIについてご説明します。中期経営計画の1つ目の柱である正社員派遣/請負です。スライド左側の棒グラフは在籍人数を示しており、前年同期比13.9パーセント増となりました。
スライド右側は採用人数を示しています。微増ではありますが、採用には積極的に取り組んでおり、引き続き高水準を維持しています。
国内Working事業 -主要KPI(外国人雇用支援・人材紹介)-

2つ目の柱である外国人雇用支援についてです。スライド左側の棒グラフは支援人数を示しており、前年同期比38.6パーセント増となり、約1,500人の増加を記録しました。
スライド右側は、3つ目の柱である人材紹介の入社人数についてです。前年同期比88.6パーセント増と大きく伸びました。この結果は、昨年10月にM&AでグループインしたHR CAREER社の貢献によるものです。
HR CAREER社は、エッセンシャル領域であるヘルスケアにおいて、介護士や看護師の正社員紹介を行っています。HR CAREER社のグループインにより、ヘルスケアでの紹介実績を大きく伸ばすことができました。
これにより、正社員派遣/請負、外国人雇用支援、人材紹介のいずれも力強く成長した第1四半期となっています。
国内Working事業 -ブランドプロモーションの実施(新CMの放映) -

国内Working事業では「WILLOF(ウィルオブ)」というブランドを展開しています。
「WILLOF」のブランドプロモーションの一環として、新CMを放映しました。女優・モデルの白石麻衣さんに「WILLOF」の特任キャリアアドバイザーを担っていただき、「ウィルオブとおはなししませんか?」というコミュニケーションコンセプトを掲げています。
これまでの3年間は「WILLOF」の認知を高めるフェーズでしたが、今後の3年間は、認知に加えて行動喚起を促します。経験が十分でなかったり、自分のやりたいことが明確でなかったりしても、「WILLOF」と話しながら一緒にキャリアを考え、作り上げていく行動喚起を促すため、白石麻衣さんを起用した新CMを展開しています。
6月下旬から7月にかけて放映した新CMの効果については、まだ様子を見る必要があります。ただ、初動として当社Webサイトのセッション数と応募数が前年同期比で2倍以上に伸び、劇的なインパクトを記録しています。
CMの本当の効果については、今後複数回展開することでさらに大きくなると考えていますが、行動喚起を図るという狙いについては、すでに成果が出始めていると判断しています。
海外Working事業 -全体-

海外Working事業です。売上収益は前年同期比プラス21.2パーセントの169億6,000万円となり、過去5年間の第1四半期として過去最高の売上収益を大きく更新しました。
セグメント利益は前年同期比プラス49.4パーセントの7億円です。セグメント利益率も前年同期比プラス0.7ポイントとなり、収益性も着実に改善傾向にあります。
海外Working事業 -戦略テーマ-

海外Working事業では、生産性を重視した収益力の強化を掲げています。「生産性の重視」「成長余地の高い領域への資源配分」「新たな国/領域の探索」の3つを柱としています。
「新たな国/領域の探索」については、3年間をかけて海外における戦略的な投資領域を慎重に見極めることをテーマとしています。そのため、短中期的に実業で結果を出すための戦略としては、「生産性の重視」と「成長余地の高い領域への資源配分」の2つを軸としています。
海外Working事業 -主要KPI(人材派遣稼働人数・人材紹介内定人数)-

海外Working事業の主要KPIについてご説明します。人材派遣の稼働人数と人材紹介の内定人数について、オーストラリアとシンガポールの国別実績を示します。
オーストラリアでは、人材派遣稼働人数が前年同期比3.6パーセント増、人材紹介内定人数が前年同期比10.2パーセント増となりました。シンガポールでは、人材派遣稼働人数が前年同期比1.9パーセント増、人材紹介内定人数が前年同期比2.3パーセント増となっています。
オーストラリア、シンガポールともに、人材派遣および人材紹介が力強く成長しています。私自身も、過去3年間、海外の現場に深く関わってきました。コロナ禍明けということもあり、マーケットの変動が非常に激しい環境でした。
このように、市場環境の影響を受けやすい事業ポートフォリオの中で、低迷時にいかに踏ん張るかが非常に重要だと考えています。そこで、事業を強化しつつ、特にROIの低い部分の販管費を削減し、利益を創出する取り組みを前年度に進めてきました。
その結果、スライド16ページのノーマライズドセグメント利益の推移からわかるように、2025年3月期第1四半期には3億円まで落ち込んだ後、2026年3月期第1四半期には4億6,000万円まで回復しました。非常に基本的なことですが、適切に緩急をつけながら進めてきた取り組みが実を結び、オーストラリア、シンガポールともに成長しています。
海外Working事業 -主要KPI(販管費あたり売上総利益倍率)-

生産性については、スライドのグラフの緑色で示した販管費あたり売上総利益倍率1.1倍から1.3倍の適正レンジを確実に維持します。投資を進める一方で、ROIが低い部分を削減しつつ、持続的に成長できる余力を確保します。
このようなバランスを適切に管理し、海外Working事業を成長させていきたいと考えています。
連結業績

連結業績についてです。スライドの赤枠で示した売上総利益には、先ほどお伝えした当社の取り組みの成果が表れています。
国内Working事業で正社員や外国人HRに取り組む目的は、営業利益を着実に伸ばすことです。その原動力は、売上総利益の額と率に集約されると考えています。
今後も売上総利益を堅実に伸ばして稼ぐ力を高め、適正に販管費をコントロールしながら、利益を上げる力を伸ばし続ける方針で展開していきます。
連結業績見通し

2027年3月期の通期業績予想です。冒頭でお伝えしたとおり、第1四半期の好調なスタートを織り込んで、上期業績予想を上方修正しました。
業績の進捗率を見ても、売上収益は進捗率26パーセント、営業利益は27パーセント、親会社の所有者に帰属する当期利益は23パーセントと、非常に好調な進捗率となっています。
営業利益については、正社員派遣/請負において4月に多くの新卒が入社し研修を実施し、5月でもお客さま先での研修があったりお客さまの受け入れがゴールデンウィーク後にずれたりなど、平均すると1ヶ月強の非稼働が発生します。
そのため、営業利益の進捗率は売上収益と比較して、第1四半期ではやや控えめなスタートとなるのが例年の動きです。
しかしながら、第1四半期の営業利益が売上収益以上の進捗率を記録していることは、例年と比べて非常に力強い動きであり、絶好調に近い第1四半期を実現できたことを示す数字だと捉えています。
海外Working事業では、人材紹介が非常に好調です。第2四半期については、結果はまだ確認できませんが、市場環境が大きく変わっているわけではないため、引き続き好調を維持するのではないかと見込んでいます。
これらを総合的に判断し、第2四半期も国内Working事業・海外Working事業ともに好調を維持する見込みとし、上期業績予想を上方修正しました。
一方で、通期の業績予想については据え置いています。これは、下期にネガティブな要素が含まれているというわけではありません。第3四半期および第4四半期については、国内Working事業では良い調子を維持できると見込んでいます。
海外Working事業では、第1四半期および第2四半期が季節的に最も高いパフォーマンスを示すことから、下期はやや下がることが予想されますが、現時点で前年を下回る可能性はさほど高くないと見ています。
以上を踏まえると、海外Working事業においても、下期は好調を維持できると考えています。
では、なぜ通期で業績予想を修正しないかというと、好調を維持し良い結果を出せると見ている一方で、当社は2029年3月期に55億円を上回る最高益を目指して取り組んでいます。
そのため、国内Working事業の成長の柱である正社員・外国人HRに引き続き投資を行いたいと考えています。好調を維持して通期でも良い結果が見込まれる一方で、投資による成長とそのコストを総合的に計算すると、業績は修正の範囲内に収まると考えています。
このような理由から、現時点での通期の業績予想は据え置かせていただく判断をしました。
以上が第1四半期のご説明になります。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。
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