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株式会社TORICO7138

東証グロース

小売業

株式会社TORICO沿革

安藤拓郎氏(以下、安藤):はじめまして。株式会社TORICO代表取締役の安藤です。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。

本日は、TORICOのこれまでの歩みと、今後の成長戦略についてご説明します。

まず、当社の沿革からご紹介します。

当社は2005年に創業しました。実は最初の事業は漫画ではなく、スニーカーの企画・販売事業でした。

「Nike」や「adidas」のようなブランドを目指して挑戦しましたが、現実は非常に厳しく、年間売上は50万円にも満たない状況でした。このままでは会社を続けられないという危機感を持っていました。

そんな中、当時私自身が、漫画を1巻から最終巻まで一気に読むことを趣味にしていたことから、「クリック一つで漫画全巻をまとめて購入できるサービスがあれば便利なのではないか」と考え、「漫画全巻ドットコム」を思いつきました。

サービスは約1週間で立ち上げましたが、私と同じニーズを持つお客さまが非常に多くいらっしゃり、開始初月でスニーカー事業の年間売上を上回る結果となりました。

これをきっかけに事業の軸を漫画へと転換し、EC事業を中心に事業を拡大してきました。

その後、イベント事業など新たな事業領域にも進出し、2022年には東京証券取引所マザーズ市場へ上場しました。そして直近では、新たな成長領域として2025年12月より暗号資産事業を開始しています。

サービス概要

安藤:次に、当社のサービス概要についてご説明します。

当社の事業は、大きく3つの事業で構成されています。

1つ目が、コミックEC事業です。「漫画全巻ドットコム」「ホーリンラブブックス」「まんが王」の3つのECサイトを運営しています。

「漫画全巻ドットコム」は全巻セット販売を強みとし、「ホーリンラブブックス」は女性向け、「まんが王」は男性向けと、それぞれ異なるユーザー層に特化したサービスを展開しています。

また、当社は創業以来、一貫して紙のコミックを中心に取り扱っており、電子書籍ではなく紙媒体に特化していることが特徴です。

2つ目が、イベント事業です。コミックEC事業から派生するかたちでスタートした事業で、「マンガ展」のブランドで展開しています。現在は東京・大阪・台湾に店舗を構え、IPを活用した展示やコラボカフェ、限定グッズの販売などを行っています。

東京では、渋谷の「MAGNET by SHIBUYA 109」5階に店舗がありますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りいただければ幸いです。

3つ目が、暗号資産事業です。新たに「TORICO Ethereum」を設立し、イーサリアムの保有・運用を開始しました。

この事業では、イーサリアムの運用による収益を既存事業へ還元するとともに、中長期的にはコミック事業やイベント事業との連携を通じて、新たな事業機会の創出も目指しています。

2年間の構造改革(選択と集中)の完了

安藤:事業開始以来、「漫画全巻ドットコム」は順調に売上を伸ばし、成長を続けてきました。一方で、ここ2年から3年は非常に厳しい事業環境が続いていました。

コミック市場では、さまざまなエンターテインメントとの競争が激化する中、大型ヒット作品に恵まれない状況が続きました。その結果、当社も2年間から3年間にわたり黒字化を達成できない状況が続いていました。

しかし、事業構造の見直しや収益性改善の取り組みを着実に進めた結果、前期下半期には黒字化を達成することができました。

【選択】全社的な聖域なきコスト削減

安藤:黒字化の最大の要因は、売上だけを追うのではなく、収益性を重視した事業運営へと転換したことです。

売上を大きく伸ばすことが難しい事業環境の中で、利益を確実に生み出せる体質への改革を進めました。

具体的には、不採算サービスの終了や不採算店舗の閉店を進めるなど、事業の選択と集中を徹底しました。

また、販管費の適正化にも取り組み、特に広告費や倉庫オペレーションを見直すことで、収益性を重視した効率的な運営体制を構築しました。

さらに、人員配置や業務プロセスの見直しによって人件費率も改善し、その結果、販管費全体では前期比2億6,000万円の削減を実現しました。

コミックEC事業の収益性を伴う成長回帰

安藤:現在でも、当社売上の2/3は紙コミックの販売が占めています。

この紙コミック市場の縮小に伴う売上減少が、当社が黒字から赤字へ転落した大きな要因でした。

一方で、スライドのグラフにあるとおり、前期は売上の減少幅が大きく縮小し、底打ちの兆しが見え始めています。

また、売上は前年を下回ったものの、先ほどご説明した構造改革を進めたことで、売上の規模を追うのではなく、利益を着実に生み出せる事業構造へ転換することができました。

その結果、前期下半期にはコミックEC事業の黒字化を達成しています。

イベント事業「マンガ展」概要

安藤:次に、イベント事業についてご説明します。当社の中でも、今後の成長ドライバーとして大きく期待している事業です。

「マンガ展」というブランドで展開しており、祖業であるマンガを中心に、アニメやキャラクター、さらに近年ではドラマやVTuberなど、取り扱うIPの領域を着実に広げています。

当社は、さまざまなIPを活用し、グッズの企画・製造・販売に加え、コラボカフェや展示会などのイベントまで一貫して企画・運営しています。店舗とECを組み合わせた展開により、IPの価値を最大化できる点が当社の強みであり、この取り組みによる収益は順調に拡大しています。

イベント事業の着実な成長

安藤:売上はスライドに記載のとおり右肩上がりで成長を続けています。現在の売上規模は約7億円ですが、この数字は主に日本国内で展開している事業によるものです。

当社が取り扱うマンガやアニメ、ドラマ、VTuberといったIPは海外でも高い人気を有しており、今後は海外展開を進めることで、さらなる成長余地があると考えています。

イベント事業における海外興行の加速

安藤:海外売上は現時点ではまだ1億円に満たない規模ですが、当社では今後の大きな成長領域と位置付けています。

スライドの写真は、台湾で当社が開催したイベントの様子です。日本の関西ローカルで放送された深夜ドラマの主演2名を招き、約500名規模の会場で3公演を開催しました。

結果として、チケットは即完売し、最高価格3万円以上のチケットも完売するなど、日本のIPが海外でも高い支持を得られることを実証することができました。

このような成功事例を積み重ねることで、日本国内で培ってきたイベント運営のノウハウを海外へ横展開できると考えています。海外市場には依然として大きな成長余地があり、今後はイベント事業のさらなる拡大に取り組んでいきます。

現地パートナーとの連携によるグローバル展開

安藤:想定市場規模は自社調べですが3,000億円以上と見込んでおり、今後も市場の拡大が続くと考えています。

一方で、当社のイベント事業の売上は現在7億円程度であり、市場全体から見れば、まだ非常に小さなシェアにとどまっています。つまり、それだけ今後の成長余地が大きいと認識しています。

また、この市場には当社規模でIPのイベントを企画・運営し、グッズ販売やECまで一貫して手掛ける事業者はまだ多くありません。特にBL(ボーイズラブ)領域においては、当社は先行して事業基盤を構築しており、優位性を有していると考えています。

こうした強みを活かしながら、市場の成長を着実に取り込み、イベント事業を今後の売上・利益成長を牽引する事業へと育てていきたいと考えています。

暗号資産事業の展望

安藤:暗号資産事業については、暗号資産への投資・運用を進め、その運用成果を既存事業への投資や成長に還元していく方針です。

また、中長期的には、暗号資産そのものの運用にとどまらず、ブロックチェーンなどの関連技術を活用した新たな事業の創出にも取り組み、次の成長の柱へと育てていきたいと考えています。

構造改革の完了と「稼ぐ」フェーズへの移行

安藤:構造改革を進めたことで、ここ数年の課題であった赤字体質から脱却し、安定的に利益を創出できる経営基盤を築くことができました。

そして、今期からは「稼ぐフェーズ」へ移行していきます。主力のコミックEC事業で安定的に利益を創出しながら、イベント事業や海外事業をさらなる成長ドライバーとして拡大していきます。

加えて、暗号資産事業についても、運用益の既存事業への還元に加え、ブロックチェーン関連技術を活用した新たな事業機会を創出し、中長期的な非連続成長の実現を目指していきます。

独自性を有する3事業による中長期的な企業価値の向上

安藤:最後に、各事業のまとめです。

コミック事業は売上の底打ちが見えてきており、今後は安定的に利益を創出する当社の収益基盤として、着実な成長を目指していきます。

イベント事業については、すでに10万人を超えるBLファンダムを基盤として保有しています。この強固なファン基盤を活かし、国内外でイベントやグッズ、ECなどを通じた事業展開をさらに推進し、当社の成長を牽引する事業へ育てていきます。

暗号資産事業については、運用にとどまらず、その先の事業展開も視野に入れています。現在、新たな取り組みの準備を進めており、今期中にはみなさまへ公表できるよう取り組んでいます。

今後は、安定した収益基盤の上に新たな成長事業を積み重ねることで、持続的な企業価値の向上を目指していきます。

ご清聴いただき、誠にありがとうございました。

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