2026年8月期第3四半期決算説明(個人投資家向けIRセミナー)
マテリアルグループ、3Q営業利益55.9%増・通期計画進捗率89.6% 主力PR事業の成長とM&A効果が寄与
AGENDA

吉田和樹氏(以下、吉田):マテリアルグループ株式会社取締役CFOの吉田です。本日はお忙しい中、当社の2026年8月期第3四半期決算説明をご視聴いただき、ありがとうございます。私から、今回の決算についてご説明します。
本日の内容です。初めての方もいらっしゃるかと思いますので、冒頭で会社および公表している中期経営計画の概要を簡単にご紹介した上で、第3四半期決算の内容に入ります。
PR発想をコアとしたマーケティング支援会社

吉田:マテリアルグループはPR会社を母体とした企業グループですが、いわゆる従来型のPR会社とは位置づけが異なります。
従来型のPR会社では、広報業務の支援をリテナー型と呼ばれる月額固定報酬をいただいて広報予算にアクセスする形式が一般的です。支援内容としては、メディア露出を獲得するための施策を提案・実施することが主となっています。
一方で、当社はPRをあくまで「発想」と位置づけており、PR発想をコアとしたマーケティング支援を行う会社です。
そのため、当社はマーケティング課題全般の解決を支援しています。プロジェクト型と呼ばれるスポット案件を中心に、マーケティング予算から予算をいただき、PRにとどまらず広告やデジタルを含む統合的な施策を提案・実施しています。
事業セグメント

吉田:具体的な事業セグメントは3つあります。PRコンサルティング事業をコア事業、デジタルマーケティング事業を準コア事業として注力し、将来のさらなるアップサイドを作るための事業としてPRプラットフォーム事業を展開しています。
2026年8月期の業績予想における売上構成比は、PRコンサルティング事業が約70パーセント、デジタルマーケティング事業とPRプラットフォーム事業がそれぞれ約15パーセントとなっています。
ここまでの成長振り返り

吉田:こちらは中期経営計画の中にも掲載したスライドです。今期終了時点では、過去6年間の成長を振り返ると、売上高で4.5倍、営業利益で6.1倍の成長が見込まれています。力強いオーガニック成長とM&Aの実績が掛け合わさり、力強く成長を続けています。
ここまでの成長振り返り

吉田:オーガニック成長とM&Aについて補足します。スライドに、2020年8月期から2026年8月期までの営業利益のブリッジを示しています。赤枠で囲んでいる部分がオーガニック成長を示しており、こちらだけで営業利益が約12億円成長しています。
また、スライド中央に記載のとおり、M&Aで参画していただいた事業による営業利益が約4億円あります。このように、オーガニック成長とM&Aを掛け合わせることで成長してきたことが、数字からもおわかりいただけるかと思います。
中期経営計画サマリー(2026年8月期〜2028年8月期)

吉田:公表している中期経営計画のサマリーです。2025年8月期実績の連結売上高63億円から、3ヶ年経った後の2028年8月期に連結売上高125億円、連結営業利益21億7,000万円、連結のれん償却前営業利益23億4,000万円を計画として掲げています。
今回のご説明にもありますが、IFRSへの移行を踏まえ、のれん償却前営業利益を示しています。なお、この数字には追加のM&Aは含まれておらず、基本的にはオーガニック成長のみで構成されています。
中長期的に見て、国内のマーケティング市場は拡大を続けています。その中で、当社はマーケティング業界の第4極として存在感を発揮できるよう、さまざまな施策を立案しています。また、市場環境としては非常に追い風であると認識しています。
AIに対する当社の対応、認識及び中期経営計画への影響

吉田:先ほどご案内した中期経営計画を立案・公表したのが昨年2025年10月ですが、それ以降、AIの進化が驚くべきスピードで進展しています。当然ながら当社の事業にも大きな影響を及ぼすため、1枚補足資料を追加しています。
当社の認識として、AIの進化により、PRコンサルティング事業を中心に生産性を大幅に改善できる見込みです。スライド左側に当社の認識を3点挙げています。
当社の付加価値の源泉はAIに代替されにくい部分であり、これは非常にありがたい状況です。当社の提供サービスの付加価値の源泉は、AIによる生成が難しい領域から生まれていると考えています。
具体的には、PRパーソンのエキスパートとしての経験値に基づく判断力や、お客さまならびにメディア関係者との人間同士の深い関係性が事業の基盤となっています。また、PRイベントなどでは、現場での実行力といったフィジカルな要素が残ります。
そのため、我々が提供している役務をすべてAIで代替するのは難しく、これは非常に良かったポイントだと思っています。結果として仕事がなくなることはなく、社員はお客さまに対してより本質的なサービスの提供に注力でき、環境としては非常に追い風だと感じています。
実際の当社の対応状況としては、業務基盤レベルでのAI活用が可能になってきていることが挙げられます。AI活用というと、議事録作成など個別業務の効率化といったレベル感の話もあるかと思いますが、当社では業務基盤としてのAI活用が現実的に実現可能な状況になりつつあると考えています。
この状況が今実現できているわけではありませんが、社内にこの業務基盤を開発する専任チームを設置しており、現在プロジェクトを推進中です。
PCを使う業務は、先ほどお伝えしたフィジカルな作業の対極に位置しますが、やはり多く含まれています。AI業務基盤の構築ができれば、かなりの工数を圧縮できると考えています。
結果として、スライド右側の「中期経営計画への財務影響」に記載しているとおり、引き続きトップラインは市場拡大の追い風を受けて成長が続くと考えています。また、コスト面では生産性の改善により、営業利益率が着実に向上していくのではないかと思っています。
中期経営計画の指標に関しては、AIの影響を考慮し試算した数値です。ただし、昨年10月に公表したものですので、アップデートが必要となる場合は適宜お知らせしていく予定です。
そして、AIに対応するために、組織の変革も求められています。顧客やメディアへの深い理解に加え、イベントの企画・運営等に特化した人材をより速いスピードで育成するための教育システムの構築が重要です。それに伴い、新しい働き方や組織構成、人事制度を組織運営のインフラとしてアップデートする必要があると考えています。
総じてポジティブだと捉えているものの、まだ組織として取り組むべき課題は多く残っているため、チーム一丸となってこれを実現していきたいと考えています。
2026年8月期第3四半期決算 キーメッセージ

吉田:第3四半期の決算についてご説明します。スライドにキーメッセージを3つ挙げていますが、第3四半期の3ヶ月間に限定すると、ご期待いただいたほどの伸びではなかったのではないかと思います。
これまでもお伝えしているとおり、当社のビジネスは四半期単位ではボラティリティが出やすい特徴があります。そのため、より中長期的な観点、具体的には1年から2年の単位での成長を確実に実現することに引き続き注力しています。
1つ目のポイントです。前年同期比で連結粗利が38.8パーセント増、営業利益が55.9パーセント増と、高い成長率を実現しています。通期計画進捗率は、営業利益が89.6パーセント、経常利益が95.7パーセントとなり、上期の非常に好調な結果を受けて、通期目標の達成に向けて障害はないと考えています。
2つ目のポイントです。過去最大規模の新卒社員が入社しました。グループ全体で48名が入社していますが、PRパーソン1人あたり粗利は前期比で改善が見込まれています。通常、新卒社員が多く入社するとこの指標は一時的に低下する傾向にありますが、生産性の改善と相まって、新たな人員が加わっても指標が改善する見込みです。
また、来期以降に向けて、新卒社員や新たに加わった中途社員が活躍できるよう、AI関連への積極的な投資を引き続き実行しています。
3つ目のポイントです。トレプロ社のM&Aにより、PRプラットフォーム事業の粗利は前年同期比361.2パーセントと急成長しています。競争環境としては、下期に新しいプレイヤーが次々と参入しており、来期以降のさらなる成長を目指し、現在事業の立て直しを進めています。
このビジネスはもともと成長率が非常に高いため、中長期でしっかり成長できる基盤を整えながら、焦らずに実行することに注力すれば、財務面でも非常に良い結果が得られると考えています。
連結業績:2026年8月期第3四半期の前年同期比及び業績予想に対する進捗率

吉田:連結のP/Lで示した内容です。冒頭でお伝えしたとおり、売上高、粗利、営業利益は非常に順調に進捗しており、この第3四半期までで営業利益が10億円を超えるところまで進んでいます。
経常利益に関しては、営業外費用にM&A案件のアドバイザリー費用などを見込みとして業績予想に織り込んでいましたが、その部分が未消化となっています。そのため、ご覧のように進捗率は95.7パーセントと、ほぼ達成が見えている状況です。
連結業績:2026年8月期第3四半期のセグメント別の前年同期比及び業績予想に対する進捗率

吉田:事業セグメント別に展開すると、まずPRコンサルティング事業はオーガニックにしっかりと進捗しています。それに加えて、M&Aの影響もあり、デジタルマーケティング事業とPRプラットフォーム事業の粗利、のれん償却前営業利益が前年同期比で大きく規模を拡大しています。
連結業績:売上・粗利・営業利益の四半期会計期間別推移

吉田:3ヶ月単位の連結会計期間ベースでの業績進捗です。第3四半期単体で見ると営業利益ベースでは前四半期比で若干減少しており、その点をご心配される方もいらっしゃるかと思います。
しかし、第3四半期は新卒の加入などもあるためコストも増加する四半期であり、当社としては順調なペースであると捉えています。
PRコンサルティング事業:売上・粗利・のれん償却前営業利益の会計期間別推移

吉田:セグメント別の状況について詳しくご説明します。まず、PRコンサルティング事業です。中核子会社であるマテリアルが前年同期比で約18パーセント成長していることもあり、セグメント全体として着実に成長しています。また、営業利益率も改善傾向にあります。
粗利は前年同期比13.7パーセント増で、累計31億800万円まで伸びています。中核子会社であるマテリアルは、前年同期比で約18パーセントの成長を遂げています。
PRコンサルティング事業(株式会社マテリアル):成長ドライバーの実績

吉田:KPIのPRパーソン数とPRパーソン1人あたり粗利についてです。PRパーソン数は、2026年卒の新卒入社で増加しています。一方で、1人あたり粗利は140万円弱で高水準を維持しており、前年同期比でも増加しています。
デジタルマーケティング事業:売上・粗利・のれん償却前営業利益の会計期間別推移

吉田:デジタルマーケティング事業についてご説明します。期初からBridge社がM&Aで参画していることから、トップラインおよび利益のいずれも前年同期比で規模が拡大しています。
粗利は前年同期比87.5パーセント増、のれん償却前営業利益は前年同期比70.7パーセント増と成長しています。これはBridge社の参画の影響もありますが、オーガニックで伸びている部分として、マテリアルデジタルが粗利・営業利益ともに大きく伸びていることがかなり寄与しています。
デジタルマーケティング事業:成長ドライバーの実績

吉田:KPIで見ると、顧客数と顧客単価はいずれも伸びています。特に、顧客単価の高い広告運用のお客さまがBridge社の参画の影響で増加しました。その結果、顧客数も増加していますが、特に顧客単価の上昇が顕著で、倍増している状況です。
この傾向は、今後の成長を継続する中で広告運用のお客さまが増えることに変わりはないため、顧客単価の伸びが成長の中心になると見込んでいます。
PRプラットフォーム事業:売上・粗利・のれん償却前営業利益の会計期間別推移

吉田:最後に、PRプラットフォーム事業です。トレプロ社の参画の影響により、前年同期比でトップラインおよび利益の規模が大きく拡大しました。粗利は前年同期比361.2パーセント増です。
冒頭でセグメントの構成比をお示ししたとおり、PRプラットフォーム事業は全体の約15パーセントを占めるところまで成長しています。引き続きトレプロ社の成長を促進し、PRプラットフォーム事業を次の柱として育てていきたいと考えています。
国際会計基準(IFRS)の適用

吉田:トピックスと事例をご紹介します。まず、会計上のトピックスとして、IFRSの適用についてご説明します。
併せてIRリリースも出していますが、IFRSの適用を決議し、2026年8月期の有価証券報告書から開示を予定しています。この10月に発表する期末の決算短信は、引き続き日本基準での開示となりますが、期末の有価証券報告書からはIFRS基準での開示に移行します。
主な財務影響としては2点あります。まず、のれんが非償却となることで、営業利益および当期純利益が増加します。のれん償却費発生額は今期の通期見込みで1億7,500万円ですが、非償却となることで、単純計算で当期純利益が1億7,500万円増加する見込みです。
加えて、リース契約に伴う使用権資産およびリース負債はオンバランス化されるため、B/Sは若干大きくなります。
10月の本決算開示時には、業績予想についても日本基準とIFRS基準を併記するかたちでお知らせすることを現在検討しています。具体的にIFRS基準での数字が来期以降どのようになるかについては、本決算開示の際にご説明できると考えています。
新サービス

吉田:新サービスについてです。Bridge社では、LLMO(大規模言語モデル最適化)に関する新たなコンサルティングサービスの提供を開始しています。
Bridge社はSEOサービスを提供している会社ですが、生成AIに選ばれることが非常に重要な時代となっているため、生成AIに選ばれるブランドを構築するために必要な支援をLLMOコンサルティングサービスを通じて提供していきたいと考えています。
Award関連

吉田:アワード関連です。マテリアルの取締役である山村が、アジアを牽引する50歳以上のリーダーを選ぶCampaign Asia-Pacific「50 Over Fifty 2026」に選出されるといううれしいニュースです。
マテリアルグループおよびマテリアルは非常に若い会社で、メンバーやスタッフも非常に若いメンバーが多い中、長年の経営経験と知見を持って参画してくれた山村が受賞し、あらためて我々のグループ経営において非常に重要な影響を与えてくれていることを実感できました。
KFC:THE NEXT CHAPTER‐新生 KFC 事業戦略&新アンバサダー発表会‐

吉田:ここから案件のご紹介が2件続きます。1つ目は、日本ケンタッキー・フライド・チキン社との新アンバサダー発表会です。
「 La Sana 」新シリーズ『 for Style 』ローンチ PR (株式会社ヤマサキ)

吉田:2つ目は、ヤマサキ社に提供している「La Sana」新シリーズ「for Style」のローンチPRです。どちらもクリエイティブの制作やショート動画の制作など、従来のPR会社では提供が難しいサービスを提供している事例です。事例動画も公開していますので、ぜひ一度ご覧いただけると幸いです。
株主還元

吉田:最後に、株主還元についてご説明します。今期2026年8月期の配当予想は1株当たり26円10銭で、業績予想から変更はありません。
また、株主還元方針も変更はなく、連結配当性向33パーセントを目安とし、累進配当の考え方を採用しています。今期はしっかりと利益成長ができているため、配当性向は41.1パーセントを見込んでいます。来期も利益成長に伴い、累進配当の考え方に基づき配当を増やしていくことを基本方針としています。
また、自己株式の取得についても、株価の状況などを鑑みて適宜実施しています。今期も実施していることから、総還元性向は2026年8月期に80パーセントを超える水準となっています。幸いにも、我々はキャッシュフローが非常に良好なビジネスを展開しているため、その強みを活かして株主還元に加え、M&Aを含む成長戦略に積極的に投資することができています。
私からの決算説明は以上です。
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