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株式会社佐藤渡辺1807

東証スタンダード

建設業

目次

鎌田修治氏:株式会社佐藤渡辺代表取締役社長の鎌田です。ただいまより、2026年3月期決算のご説明を始めます。

本日は、企業概要、2026年3月期決算概要、2027年3月期業績予想、およびサステナビリティの取り組みの順にご説明します。

企業概要

最初に企業概要です。本社は東京都港区にございます。資本金は17億5,150万円です。上場市場は東京証券取引所スタンダード市場で、証券コードは1807です。

従業員数は、2026年3月31日現在、連結で537名です。

支店は、東北、関東、中部、北陸、近畿、中四国、九州に展開しています。2026年4月1日付で、中国支店と四国支店を統合し、中四国支店としています。

グループ会社は、あすなろ道路株式会社、株式会社弘永舗道、株式会社創誠、小石川建設株式会社、SWテクノ株式会社、拓神建設株式会社の6社です。

なお、2026年2月25日開催の取締役会において、2026年6月1日を効力発生日として、あすなろ道路株式会社を吸収合併することを決議しています。

沿革

次に、沿革をご覧ください。

1923年12月に渡辺組を創業し、1938年12月に株式会社渡辺組を設立しました。

その後、2004年12月にジャスダック証券取引市場へ株式を上場し、2005年10月には株式会社渡辺組と佐藤道路株式会社が合併して、株式会社佐藤渡辺が誕生しました。

2022年4月には東京証券取引所スタンダード市場へ移行しました。その後、2023年12月に創業100周年を迎えました。

パーパス・経営理念

パーパスは、「真心こめた『みち』への挑戦~安心と感動を~」です。

私たち佐藤渡辺グループが目指すのは、すべての人々が安全・安心に暮らし、未来へとつながる「みち」を提供することです。

ここでいう「みち」とは、私たちが整備を担う道路だけでなく、人々の生活を支え、地域をつなぎ、経済社会の発展を支える大切な基盤となるものです。

私たちはこれからも、経営信条および社是を大切にし、道をつくる仕事に真心を込め、未知へ挑戦することで、すべての人々と社会に安心と感動を届ける存在であり続けます。そして、未来をともに築くパートナーとして、ステークホルダーの皆さまとともに歩んでいきます。

事業所一覧

事業所の一覧です。

当社は、支店8ヶ所、営業所・出張所28ヶ所、合材工場22ヶ所を展開しています。技術研究所は茨城県に、機械センターは千葉県にあります。また、グループ会社は6社です。

事業内容

次に、事業内容をご説明します。当社の建設事業は、工事部門と製品等販売部門で構成されています。

工事部門では、舗装工事や土木工事などを行っています。公共工事としては、高速道路、一般道路、トンネル、空港、港湾などを手がけています。民間工事では、東京ガスネットワーク株式会社様の発注工事、物流施設、都市空間事業、建築外構などを手がけています。

また、環境景観工事においては、コンクリート系・アスファルト系・木質系・樹脂系などの各種舗装をはじめ、雨水貯留浸透・流出抑制工法、ウォータージェット工法、さらには緑化工事まで幅広く対応しています。

製品等販売部門では、アスファルト混合物、SWヒートミックス、改良土などの建設資材の製造および販売を行っています。また、産業廃棄物処理事業では、アスファルト塊やコンクリート塊を扱っています。

佐藤渡辺の環境景観工事

確かな環境付加価値と景観美を追求する当社の環境景観工事についてご説明します。

近年、記録的な猛暑や豪雨、強い台風などが頻発する中、当社では、「すべての人々が安心・安全」に暮らすことができる製品開発に取り組んでいます。

パーミアコンは、日本初の透水性コンクリート舗装です。優れた透水機能により雨水を地中に浸透・還元し、雨水貯留浸透機能によって都市型河川氾濫の防止に寄与します。また、アスファルト舗装に比べて表面温度を低減し、ヒートアイランド現象を抑制します。

ウッドクリートは、廃材を使用した高耐久のセメント系木質舗装です。間伐材や建設廃材を使用しており、地産地消に対応しています。これまでに秋田県・富山県のリサイクル製品に認定されているほか、「ぐんまの木製品」取扱事業者登録をいただくなど、各自治体からも高い評価と信頼を得ています。

リ・タンスイシステムは、業界トップクラスの強度を誇るプラスチック製雨水貯留槽です。高い雨水貯留浸透機能により都市型洪水の防止に対応します。また、高強度かつ優れた耐震性を持ち、レベル2相当(阪神・淡路大震災等)の地震動にも対応しています。さらに、家庭ごみのプラスチック材を原料として再利用し、エコマークを取得しています。

ハイドロミリングは、最先端の水噴流技術を利用したウォータージェットシステムです。水の力でコンクリートを削り、剥がすことで、衝撃によるマイクロクラックや騒音、粉塵を抑制します。また、多様なコンクリート構造物に対応し、効率的なコンクリート除去を可能にするとともに、除去面の品質向上を確保します。

数字で見る佐藤渡辺

2026年3月期の売上高は337億円、営業利益は10億円、営業利益率は3.2パーセントです。

配当性向は56.5パーセント、年間配当金額は2027年3月期予想で80円、配当利回りは4.0パーセントです。

従業員数は単体で451名です。内訳は男性383名、女性68名です。平均年齢は44.2歳、平均勤続年数は19.3年です。

2026年3月期の事業環境

2026年3月期の事業環境についてです。

頻発する自然災害への対策や社会インフラの長寿命化を背景に、公共投資は今後も堅調に推移することが期待されます。

一方で、原油相場の変動による原材料価格の上昇に加え、供給網(サプライチェーン)の混乱による資材調達の遅延リスクも顕在化しています。このため、徹底したコスト管理と機動的な価格転嫁が必要となります。

このような環境下で当社は、2024年度から2026年度までの3ヶ年計画として、「変革と学習文化の醸成および持続可能性への取り組み」をテーマとした中期経営計画を掲げ、「収益力の向上」「資本・財務戦略の強化」「ESG経営の推進」という3つの基本方針を推進しています。

2026年3月期決算概要(連結)

2026年3月期の決算概要です。

売上高は、製品等販売部門において前年実績を若干上回ったものの、工事部門では行政処分の影響で受注時期が期初想定よりも遅れたことなどにより、期初業績予想を下回りました。

利益面では、徹底した採算性改善に努めたことで、売上総利益率は10.5パーセントと改善し、売上総利益は前期実績並みを確保しました。営業利益は業績予想を下回りましたが、営業外収益の計上により、経常利益および当期純利益は期初業績予想をいずれも上回りました。

主な完成工事

主な完成工事についてご報告します。

まず、東京港埠頭株式会社様発注の「令和5年度青海埠頭ヤード改修工事(第1期)」、そして東日本高速道路株式会社様発注の「東北自動車道R6青森管内舗装補修工事」および「常磐自動車道水戸舗装補修工事」が、主な実績として挙げられます。

このほかにも、西日本高速道路株式会社様発注の「令和5年度九州自動車道北九州高速道路事務所管内舗装補修工事」、アートバンライン株式会社様発注の「(仮称)AVL広島支店新築工事」などが順調に竣工いたしました。

さらに、国土交通省北陸地方整備局様発注の「R6能越道穴水道路舗装復旧工事」および「R6金沢国道維持舗装復旧工事」といった、インフラの復旧・維持に関わる重要な工事についても、無事に完成を迎えています。

2026年3月期受注高・繰越高(連結)

2026年3月期の連結の受注高・繰越高です。

受注高については、工事部門では、国土交通省からの営業停止処分を受けた影響により、対前年比で大きく減少しました。一方、製品等販売部門では、原材料価格の販売価格への転嫁が進み、対前年比で増加しました。

繰越高は、前期からの繰越工事を中心に進捗を図ったことや受注高の減少により、対前年比で減少しましたが、過去水準と比較し、高水準を維持しています。

主な受注工事として、東京港埠頭株式会社様発注の「令和7年度青海埠頭ヤード改修工事(第2期)」および「令和7年度外貿埠頭ヤード舗装及びその他補修工事」、国土交通省北陸地方整備局様発注の「R7 249号珠洲・輪島地区舗装復旧工事」などがあります。

2026年3月期連結財政状態

2026年3月期の連結財政状態をご説明します。

現預金の増加および売上債権の減少は、売上債権の回収が進んだことによるものです。また、仕入債務の減少は、売上総利益率の改善により仕入コストの削減・効率化が進んだこと、および受注高の減少によるものです。

短期借入金の減少は、売上債権の回収による手許資金の増加に伴い全額を返済したことが要因です。純資産の増加は、その他有価証券評価差額金および利益剰余金の増加によるものです。

2026年3月期連結キャッシュフロー

2026年3月期の連結キャッシュフローについてです。

営業活動によるキャッシュフローは、50億9,500万円です。売上債権の回収が進んだことにより、対前年比で大きく増加しました。

財務活動によるキャッシュフローは、マイナス33億3,800万円です。短期借入金の返済により支出に転じました。

現金および現金同等物の増減額は13億6,300万円、期末残高は63億9,400万円となりました。不透明な経済情勢への備えとともに、機動的な事業投資を可能とする十分な流動性を確保しています。

2027年3月期業績予想(連結)

2027年3月期の業績予想です。

売上高は、営業停止処分の影響等から回復し、前年実績を上回る380億円を見込んでいます。一方で、中期経営計画で当初目標としていた420億円以上からは下方修正しています。

営業利益は、地政学リスクに伴う事業環境の変化を考慮し、中期経営計画で掲げていた20億円以上という目標を見直しましたが、徹底したコスト管理により前年を上回る11億円の確保を目指します。

株主還元

株主還元についてご説明します。

中期経営計画において「2024年度から2026年度の3年間は年間配当80円以上を実施する」という方針を掲げています。この約束をしっかりと守り、2025年度は80円の配当金額を維持し、2026年度についても同様に80円を維持する予想としています。

自己株式取得については、株式流動性や成長投資の成果などを勘案した上で検討します。

カーボンニュートラル社会の実現に向けたロードマップ

カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みについてご説明します。

脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーの利用や省エネルギー技術の導入を進め、環境負荷の低減に取り組んでいます。

CO2排出量については、2030年度に2013年度比46パーセント削減とする目標を掲げており、2025年度時点で同50パーセント削減を達成しています。

さらに、当社の気候変動対策を国際基準に適合させるべく、「SBT目標」をすでに提出し、現在は審査待ちとなっています。

こうした積極的な取り組みを進め、CDPの2025年度「気候変動」に関わる情報開示において、着実な環境マネジメントを実践する企業として「B」スコアの評価をいただきました。

人的資本価値向上に向けての取り組み

続いて、人的資本価値向上に向けての取り組みです。

当社では、社員の成長を支える教育体制の充実、働きやすい環境の整備、そして多様性を尊重した人材戦略を推進しています。これらを通じて従業員エンゲージメントを高め、さらなる企業価値の向上を目指しています。

具体的な取り組みとして、まずはシニア職制度の廃止が挙げられます。これにより、高年齢職員の能力発揮を促すとともに、組織全体の活性化を図っています。

また、福利厚生の拡充の一環として、オフィスにいながら手軽に野菜を摂取できる「OFFICE DE YASAI」や、「chocoZAP」の法人会員制度を導入いたしました。

さらに、役員と女性社員による意見交換会を定期的に実施しています。ここでは、女性の活躍推進や女性目線による職場環境の改善に向けた活発な議論が行われています。

ここで、人材関連の主要な指標(KPI)の実績と目標についてご報告いたします。新卒採用者における過去3年間の女性採用率は、2026年度の目標「20.0パーセント以上」に対し、2025年度の実績は15.0パーセントとなりました。

新卒採用者の定着率は、2026年度の目標「90.0パーセント以上」に対し、2025年度の実績は100.0パーセントと高い水準を維持しています。

管理職に占める女性社員の割合は、2026年度の目標「3.0パーセント以上」に対し、2025年度の実績は4.3パーセントとなりました。

このほか、次世代の担い手育成への貢献として、高校生を対象とした「出前授業」を実施しています。授業を通じて建設業の魅力を直接発信し、将来の入職者確保や業界全体のイメージアップにも繋げてまいります。また、フィリピン人材育成事業参画による特定技能外国人の受入れにも注力しています。

ガバナンス強化の取り組み

次に、ガバナンス強化の取り組みについてです。

当社では、透明性の高い経営と徹底したリスク管理を行い、ステークホルダーの皆さまから常に信頼される組織を目指して、ガバナンス体制の強化を進めています。

ここで、皆さまに深くお詫び申し上げなければならない点がございます。当社は2025年3月25日付で、国土交通省関東地方整備局より、2025年4月9日から同年8月6日までの120日間にわたる営業停止処分を受けました。

株主・投資家の皆さまをはじめ、関係者の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。

当社としては、この度の処分を厳粛かつ真摯に受け止め、役職員一同がこれまで以上にコンプライアンスの徹底に取り組み、一刻も早い信頼回復に向けて全力を尽くしてまいります。

続きまして、具体的なガバナンス体制の強化策についてです。

現在、取締役会を中心とした体制の見直しを進めており、その一環として女性取締役の選任による「取締役会の多様性の向上」に取り組んでいます。現在の女性取締役比率は16.7パーセントとなっています。

また、当社の経営戦略を推進する上で取締役が備えるべきスキルや経験を整理し、経営戦略に連動した「スキルマトリックス」を開示しています。それぞれの専門性を最大限に活かせるガバナンス体制の構築に努めています。

最後に、IR活動の推進についてです。

当社では経営企画室をIR担当部署とし、関連部署との緊密な連携のもと、市場の皆さまに対して正確かつ迅速な情報開示を行うための体制を構築しています。

また、財務情報だけでなく、環境への対応や人的資本をはじめとする社会課題への取り組み、ガバナンスの強化といった非財務情報の開示を充実させるとともに、それらを通じた価値創造ストーリーについても、今後さらに積極的な開示を進めていきます。

以上で、2026年3月期決算のご説明を終了します。今後も企業価値向上に向けて取り組んでまいります。

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