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オーベクス株式会社3583

東証スタンダード

繊維製品

事業内容 経営理念

塚越孝弘氏:取締役管理部長の塚越です。2026年3月期決算についてご説明します。

はじめに経営理念からご説明します。

当社は、「真心をこめて、暮らしに欠かせない文化と科学を提案することにより、豊かな社会づくりに貢献できる企業」を目指しています。

まず、「人と社会に正しい貢献を」という考え方についてです。当社の創業者である渋沢栄一は、著書『論語と算盤』の中で、「富を成す根源は何かといえば、仁義道徳、正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ」と述べています。当社はこの理念を受け継ぎ、企業の存在価値を、技術が進歩し、時代が高度化しても変わらない、人と社会への正しい貢献の在り方にあると考えています。

次に、「いつの時代も、可能性をあきらめず、まっすぐに」という考え方です。当社は、明治、大正、昭和、平成、令和と社歴を重ねる中で、戦争、恐慌、大震災、戦火による工場の焼失、バブル経済崩壊、リーマンショック、コロナ禍など、幾多の試練に直面してきました。

そのたびに誠実さと不屈の精神で活路を切り開いてきました。この精神は、現在の当社にとって大切な財産として受け継がれています。

続いて、「より役立つもの、より優れたもの」という考え方です。当社は、豊かな社会づくりに貢献するため、「より役立つもの、より優れたもの」を常に追求しています。その実現には、アイデアを生み出す企画開発、実用化につなげる技術開発、安定した製品を生み出す生産技術、品質を高める品質管理のすべてが欠かせません。当社は、長年受け継いできた誠実さと不屈の精神をもって、日々モノづくりに取り組んでいます。

最後に、「モノづくりを通じて拡がる未来へ」という考え方です。当社の社名である「AuBEX(オーベクス)」は、黎明(れいめい)・曙(あけぼの)を意味するフランス語「AUBE」と可能性・未来を表す「X」を組み合わせた合成語です。「拡がる未来」という意味を持つ社名には、当社の思いが込められています。

これからも、豊かな社会づくりに貢献する企業を目指し、モノづくりを通じて「人に想いを伝える。人の想いに応える」企業として、その未来を広げていきます。

事業内容

続いて、事業内容になります。当社は、1892年に東京帽子株式会社として創業し、1985年に現在のオーベクス株式会社に社名を変更しました。創業以来、帽子製造で培った加工技術を応用し、現在ではペン先のメーカーとして世界市場で高いシェアを有しています。近年では、この技術を応用して医療機器やコスメ分野へと事業領域を拡大しています。

2026年3月期のセグメント別の売上構成比率は、テクノ製品事業が70.4パーセント、メディカル製品事業が29.6パーセントです。

2026年3月期決算概要(連結)決算サマリー

ここからは、2026年3月期決算の概要になります。まず、決算サマリーをご説明します。

連結売上高は前期比0.3パーセント減の60億1,500万円、営業利益は前期比26.9パーセント減の6億1,500万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1.2パーセント減の5億7,300万円となりました。

営業利益率は前期比3.7ポイント低下の10.2パーセント、経常利益率は前期比3.0ポイント低下の10.5パーセントとなりました。

今期より、新中期経営計画「オーベクスビジョン2027」がスタートしています。

テクノ製品事業の売上はやや鈍化した一方、メディカル製品事業の売上は堅調に推移しました。

営業利益は、人件費や原材料費等のコスト増加により減益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用の減少により前期実績とほぼ同水準で着地しました。

2026年3月期決算概要(連結)連結損益計算書(P/L)

次に、連結損益計算書です。

売上高は、テクノ製品事業が下期にやや鈍化した一方で、メディカル製品事業が堅調に推移し、前期と同水準の60億1,500万円となりました。

営業利益は、人件費や原材料費等のコスト増加に加え、テクノ製品事業における高付加価値製品の売上が下期に低調だったことにより、前期比26.9パーセント減の6億1,500万円となりました。営業利益率は10.2パーセントで、前期比3.7ポイント低下しました。

当期純利益は、税金費用が減少したため、前期と同水準の5億7,300万円でした。

2026年3月期決算概要(連結)売上高・営業利益の四半期推移

続いて、売上高と営業利益の四半期推移です。

このスライドでは、2023年3月期から2026年3月期までの売上高と営業利益の四半期推移を示しています。

2026年3月期第4四半期の売上高は14億7,600万円、営業利益は1億2,900万円となりました。四半期ごとの推移では、売上高は一定の水準を維持した一方、営業利益は人件費や原材料費等のコスト増加などを背景に、前期と比べて低い水準で推移しました。

2026年3月期決算概要(連結)売上高・営業利益の増減要因

次に、売上高と営業利益の増減要因です。

売上高は、前期と同水準です。テクノ製品事業では筆記具用ペン先が下期に鈍化しましたが、コスメチック用ペン先は復調傾向にあります。メディカル製品事業は堅調に伸長しました。

売上高は、テクノ製品事業で9,800万円減少した一方、メディカル製品事業で7,800万円増加し、2026年3月期は60億1,500万円となりました。

営業利益は、コスト増加と高付加価値製品の売上低下により、前期比で2億2,500万円減少し、6億1,500万円となりました。

2026年3月期決算概要(連結)セグメント別状況

続いて、セグメント別の状況です。

テクノ製品事業では、好調だったアジア向けの筆記具用ペン先の売上が下期に鈍化しました。一方、コスメチック用ペン先は復調傾向で推移しました。人件費や原材料費等のコスト増加と高付加価値製品の売上減少により、減収減益となりました。

テクノ製品事業の2026年3月期の売上高は42億3,600万円で、前期比2.3パーセント減少しました。セグメント利益は7億6,600万円で、前期比27.7パーセント減少しました。

メディカル製品事業についてです。国内外の医療機器展示会や学会などで積極的なプロモーション活動を展開したことにより、売上は堅調に推移し、増収増益となりました。

メディカル製品事業の売上高は17億7,900万円で、前期比4.6パーセント増加しました。セグメント利益は1億6,100万円で、前期比31.1パーセント増加しました。

2026年3月期決算概要(連結)地域別売上状況

次に、地域別売上状況です。

売上高合計は前期と同水準です。中国を含むアジア地域の伸びは鈍化しましたが、日本国内は堅調に推移しました。また、欧州は復調傾向にあるものの、北米および中南米地域では売上が低下しました。

売上高は、日本が前期比1.6パーセント増の23億6,700万円、アジアが前期比0.4パーセント増の26億4,600万円となりました。欧州は前期比3.9パーセント増の5億8,200万円、北米は前期比9.2パーセント減の2億5,500万円、中南米は前期比37.1パーセント減の9,700万円、その他地域は前期比10.6パーセント減の6,600万円となりました。全体では、前期比0.3パーセント減の60億1,500万円となりました。

地域別構成比は、日本が39パーセント、アジアが44パーセント、欧州が10パーセント、北米が4パーセント、中南米が2パーセント、その他が1パーセントでした。

2026年3月期決算概要(連結)キャッシュ・フローの概況

続いて、キャッシュ・フローの概況です。

営業活動によるキャッシュ・フローは、3億2,900万円の資金の増加です。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により4億4,300万円の資金の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済等により1億4,800万円の資金の減少でした。

現金および現金同等物の増減額は2億2,200万円の減少となり、期末残高は25億2,700万円となりました。

2026年3月期決算概要(連結)連結貸借対照表(B/S)

次に、連結貸借対照表です。

資産合計は前期比3億2,200万円増の101億6,500万円となりました。流動資産は前期比2,300万円増の66億900万円、固定資産は前期比2億9,800万円増の35億5,500万円となりました。

負債合計は前期比2億2,100万円減の29億1,300万円となりました。流動負債は前期比2億8,000万円減の13億5,800万円、固定負債は前期比800万円増の15億5,400万円となりました。

純資産合計は前期比5億4,300万円増の72億5,100万円となりました。

自己資本比率は71.3パーセント、流動比率は486.4パーセント、固定比率は49.0パーセントとなりました。

2026年3月期決算概要(連結)トピックス

続いて、トピックスです。

2025年10月に、「メディカルクリエーションふくしま2025」に出展しました。「異分野の技術融合が拓く未来」をテーマに、テクノ事業部とメディカル事業部が協働し、新領域への本格展開を加速しました。

今回の出展は、両事業部の強みを結集した「協働」による新領域への挑戦であり、具体的な事業シナジーを生み出す一歩となりました。

主な成果として、市場ニーズと技術シーズの高度なマッチング、多角的な視点による新価値の発見、事業部間の技術融合によるシナジーの具現化が挙げられます。

今回の出展で得られた新鮮な気づきや市場からのフィードバックを、今後の製品開発および営業活動に直結させていきます。また、テクノ事業部とメディカル事業部の力を結集し、新市場において、「人々の健康と豊かな暮らしに貢献する価値創造」をさらに加速させていきます。

2026年3月期決算概要(連結)2027年3月期 業績予想

次に、2027年3月期の連結業績予想については、中東情勢の影響を現時点で合理的に算定することが困難なため、未定としています。原材料価格の高騰や原材料調達の不透明性など、業績に影響を与える未確定な要素が多いためです。業績予想については、合理的な算定が可能になった時点で速やかに開示します。

配当について

続いて、配当についてです。

配当方針についてご説明します。利益配分については、株主のみなさまへの利益還元を最重要課題の1つとして位置付けています。将来を見据えた研究開発や設備投資を行うための内部留保を充実させながら、中長期的な視野に立ち、収益に応じた安定配当を実施することを基本方針としています。

2027年3月期の配当は、1株当たり年間配当金35円を予定しています。

直近では、2025年3月期の配当金が33円、2026年3月期の配当金が35円となりました。2027年3月期の予想配当金も35円で、2026年5月12日時点では業績予想が未定であるため、予想連結配当性向は記載していません。

長期ビジョン 10年後のあるべき姿

長期ビジョン達成に向けて、テクノ製品事業は、高付加価値製品の開発強化を通じて収益性のさらなる向上を図ります。メディカル製品事業は、ベセルフューザーを成長ドライバーとして位置付け、収益基盤を強化します。これらに加え、グループコア技術を結集し、第3の事業創出を目指していきます。2034年度には、長期ビジョン達成に向けた主要施策を確実に実行していくことで、高収益な事業ポートフォリオを確立します。

第9次中期経営計画 オーベクスビジョン2027(2025年度/141期から2027年度/143期)

最後に、第9次中期経営計画「オーベクスビジョン2027」についてご説明します。本中期経営計画では、10年後のあるべき姿に向けて、「ESG経営を推進し、新たな価値創出と持続可能な成長を追求する」を基本方針としています。

基本戦略は3点です。1点目は、「強固な収益基盤の構築」です。当社の強みである成形技術をさらに進化させ、新たな価値を創出することを目指します。2点目は、「環境負荷低減の推進」です。温室効果ガス排出量削減の取り組みを進めるとともに、環境配慮型製品の開発と拡販を実行していきます。3点目は、「成長を支える人財育成」です。人的資本への投資を通じて従業員のエンゲージメントを高め、ガバナンス強化と持続可能な体制の維持を図ります。

2027年度の最終年度における定量目標として、売上高は140期比16.0パーセント増の70億円、営業利益は140期比18.8パーセント増の10億円、営業利益率は14.3パーセント、ROEは9パーセント以上を掲げています。設備投資については、3年間で15億円以上を見込んでおり、これは前中計3年間の実績である6億円を上回る水準です。

私からのご説明は以上です。ご清聴いただき、ありがとうございました。

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