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日本PCサービス株式会社6025

名証ネクスト

サービス業

会社概要

家喜信行氏(以下、家喜):こんばんは。日本PCサービス代表取締役社長兼グループCEOの家喜です。本日は説明会にご参加いただき、ありがとうございます。よろしくお願いします。2026年8月期第2四半期の決算についてご説明します。

企業理念の「1人ひとりのお客さまに最適なスマートライフを!」についてご説明します。直近、三菱地所さまも「HOMETACT(ホームタクト)」というスマートホームを動かす仕組みを展開され、HOMETACT部門が独立・分社化しました。それだけ、スマートホームの展開が注目されています。

ただし、日本においては、スマートホームの普及が依然として遅れている状況です。アメリカやヨーロッパでは、スマートホームの利用率が70パーセントから80パーセントに達していると言われている一方、日本ではまだ10パーセント程度の状況です。

日本におけるスマートホームの普及が緩やかな理由として、家の広さやITリテラシーの問題など、さまざまな要因が考えられます。しかしながら、スマートホームの利用は少しずつ増加しており、「1人ひとりのお客さまに最適なスマートライフを!」という企業理念が、より一層時代に合致する状況になってきていると感じています。

「お客さまに『ありがとう』と言っていただける、社会に必要なサービスを提供する」という経営理念は、創業当初から継続して行っています。このようなかたちで運営している会社です。

社会背景

社会背景についてご説明します。スライドは、何度か触れている資料になります。日本の社会課題として、少子高齢化、人手不足、働き方改革などが最近ますます加速しています。

各業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでおり、ファミリーレストランで配膳ロボットが食事を運ぶ光景は、すでにかなり一般的になっています。日本PCサービスは、この配膳ロボットのサポートも行っています。

今後も、DXは加速していくと考えられます。そのような中、スマートホームが進展していない部分や、デジタルデバイドといった課題も存在します。さらに、サイバー犯罪の増加も顕著です。

このようなDXやネットワーク、インターネットの分野では、「『PayPay』がつながらなくて決済できない」のような事例も過去に見られましたが、いったん止まってしまうと社会機能に支障を来す可能性があります。

今後、在宅医療や在宅介護の分野でもIoT機器の活用が進むと想定され、そのためにはより安定した接続が不可欠です。

日本社会では、デジタルインフラのサポート体制が依然として不足している状況にあります。そのような背景を踏まえ、デジタルインフラの重要性がより高まる中、これをしっかりとサポートしていくことが、日本PCサービスの役割であると考えています。

目指すポジション

車が止まったらJAF、「セコム、してますか?」というCMも長くあったように、防犯セキュリティといえばセコム、ALSOKもあります。お掃除といえばダスキン、水道トラブルといえばクラシアンと、各業界には困った時にぱっと思い浮かぶマーケットリーダーの名前があります。

私も「パソコン版のJAFをやる」という思いで会社を創業しました。パソコン、スマートフォン、Wi-Fi、ロボットなど、デジタル機器がどんどん進化していく中で、「デジタル機器、デジタルネットワーク版のJAF」のようなインフラをしっかり作り、目指したいと考えています。

現在、マーケットリーダーになることを目指して「デジホ(デジタルホスピタル)」を設定し、「パソコンで困ったら『デジホ』」「スマホで困ったら『デジホ』」「家でネットワークがうまくつながらなかったら『デジホ』」など、デジタル機器で困ったら「デジホ」を思い浮かべていただけるように取り組んでいます。

「デジホ、してますか?」については「セコム、してますか?」と競合してしまい、差別化が難しい部分もあるかもしれません。しかし、それほどまでにお客さまにとって当たり前と感じられる、新しい文化を築きたいと考えています。

マーケットリーダーになるため、名証にも上場し、チャレンジを進めてきています。創業時の思い、上場時の思い、そして今の思いも変わらず、「デジホ」を当たり前の存在にしていくことが、私たちの基盤であると考えています。

引き続き、このポジションを確立できるよう、しっかり努力を続けていきたいと思います。

サポートインフラ

サポートインフラは全国366拠点となっており、ご自宅や会社への訪問が可能です。具体的には、日本全国264拠点から訪問対応を行っています。

現在、お客さまからお持ち込みいただける店舗数は116拠点です。スマートフォンの修理が最も多いですが、パソコンの修理もお持ち込みいただけます。

スマートフォン修理は、かつては雑居ビルに拠点を設け、Webやインターネットを活用した集客を中心に事業を展開していました。しかし競合が増加してきたため、雑居ビルから路面店や立地の良い場所への移転を推進しています。

そのような事情もあり、お持ち込み店舗数は時期によって増減があります。この点についてはご了承ください。2025年7月からは、電気工事や取付・設備工事の全国対応を開始し、順調に運営しています。

コールセンターは席数を拡張しながら、継続的に運営を続けています。キッティングセンターは1拠点で対応しています。サポートインフラはさまざまなデジタル機器に対応し、お客さまに幅広いサポートを提供する体制となっています。

フィールドサポート事業 | サポート実績

スライドは、前期の本決算末時点での数値です。年間で約10万件のお客さまの訪問を行っています。店舗には約12万件のお持ち込みがあり、電話・リモートサポートは約17万件、キッティング対応は約3万6,000台という実績になっています。

会員サポート事業 | 会員数推移

会員サポート事業についてです。2026年8月期第2四半期の時点で会員数が71万4,063名となり、70万人を突破しました。法人向け保険付き保守サービス契約社数は現在454社で、徐々に増加していますが、今後はもう少しペースを上げていきたいと考えています。

新規提携・取り組み

上半期の取り組みについてです。会員サービスにおいては、ダイナースクラブさまと協力し、「デジタルホスピタルBIZ」のご案内を実施しました。自社サービスとして「デジホ無料会員」を予定どおり開始しました。

冒頭でも触れたスマートホーム関連については、IoTリフォームの取り組みを2年前より継続しています。スマート機器・ハウスメーカー向けのサポートデスクを開設し、現在営業を展開しています。

社会課題の解決という点で、よむべえさまと業務提携し、視覚障がい者向け支援機器のサポートも開始しています。

提携・サービス提供実績

提携を進めてきた結果、現在の提携社数は900社を超えています。

エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーです。売上高はほぼ全区分で増収しましたが、特にキッティング、代行設定サポートといった法人DXサポート分野が好調に推移しました。

特に、代行設定サポートでは、当初は個人向けの代行設定が多く、単価が厳しい状況の中でコストが上昇していることから、取引先との料金に関する交渉を行いました。

また、法人向けのレジ設定やオンライン資格確認端末の設定など、法人向けのさまざまな設定作業を増やし、対応できる仕事量を拡大しました。

これらの取り組みにより、法人DXサポートが好調に推移し、特にこの分野が増収を牽引しました。その結果、営業利益も増益となっています。

中間純利益については、前期の中間時点で一時的にマイナスとなりましたが、本決算ではしっかりと黒字を達成しています。特に前期の第2四半期では純損失を記録しましたが、現在はしっかりとプラスに転じています。

具体的な数値としては、売上高が41億300万円となり、前年同期比で8億6,900万円の増加です。営業利益は1億1,600万円、中間純利益は4,400万円となり、前年同期比で増収増益を実現しています。

第2四半期 連結業績

第2四半期の連結業績について、先ほどのエグゼクティブサマリーでお話しした内容とほぼ同じ数字になっています。

第2四半期 売上高推移

売上高の推移についてです。各期の第2四半期の推移は、順調に右肩上がりで推移しており、この調子で進めていきたいと思います。

事業別売上高

事業別売上高です。ほとんどの事業でしっかりプラスを達成しています。

ただし、会員サポートのみマイナスとなっています。これは、大手企業との取り組みの中で、大手の資本構成が変わったことなどが影響しています。新規獲得が一時的に停止していることが影響し、現在は下がっています。

しかし、新しい会員サポート案件が順次スタートする予定のため、最終的には再びプラスに転じると考えています。

売上総利益分析

売上総利益についてです。キッティングや代行設定サポートが増加要因となっているため、それに伴い売上原価が増加しています。外注費や商品・原材料費も増加していますが、これは増収に伴う原価の上昇としてご理解いただければと思います。

もともとキッティング事業を開始した当初は、固定費が非常に重く、利益のコントロールが難しい時期がありました。そのリスクを排除するため、固定費ではなく変動費で対応するという方針に切り替えたことで、売上に応じて原価も連動して上がるかたちになっています。

しかし、この方針転換により事業が拡大し、売上原価がプラス方向に推移しています。キッティングセンターには内製部分と外注部分があり、今後は内製部分を引き上げて、利益率の改善を図っていきたいと考えています。

なお、この点に関しては後ほどのご質問の中で、あらためてお答えできればと思います。

営業利益分析

営業利益の分析です。売上高はほぼ全事業で増収となり、しっかりと伸びました。それに伴い、売上原価が発生しています。営業利益は販管費を引いた1億1,600万円が、第2四半期での着地となっています。

2026年8月期 通期業績予想

通期の業績予想です。上半期に法人DXサポートの受託や「Windows 11」への移行が、想定以上に増収で推移したため、少し上方修正するかたちとなりました。

今期は、「デジホ」の認知度をしっかりと上げるタイミングに入ったと考えています。10年をかけて準備をしてきた中で、いよいよその時期が来たため、プロモーションに対するコストを投入しており、もともと保守的な予算組みをしていました。

上半期は、その予想を少し上回る結果となりました。下半期については、2026年2月頃からプロモーションコストがかかることもあり、その状況を踏まえて保守的な見通しを立てたうえでの上方修正となっています。売上高は80億円、営業利益は9,000万円に上方修正しました。

2026年8月期 アクションプラン

今期の施策についてです。

1つ目は、先ほどのプロモーション費用の話とも関連しますが、認知率を30パーセントに高めることを目指すプロジェクトを開始しています。

2つ目は、会員獲得とデジタルカルテの強化を進めています。

3つ目は、現在順調に進んでいる法人DXサポートです。電気工事などを含め、設備工事の分野を拡大しています。「1つお仕事させてもらったら終わり」ではなく、継続収益化を目指しています。

最初にキッティングを行い、その後は保守業務を受注したり、ヘルプデスクでのサポートや緊急駆けつけ対応を行ったりしています。キッティング業務から始まるお付き合いだけにとどまらず、日本PCサービスグループのワンストップサービス全体を通じて、継続的に関係を構築しています。

このように、法人DXサポートに注力しており、現状では順調に推移していると考えています。

注力施策1 認知率30%プロジェクト

「認知30%プロジェクト」についてです。2月に初めて関西圏でテレビCMを放映し、6月にも関西で放映する予定です。

関東については来期の計画となっていますが、広告会社としっかり連携し、認知率を高める方法や今後の検証方法について相談しながらスケジュールを組み、取り組みを進めています。

関西圏以外の方は、まだご覧になったことがないかと思います。2月に関西でテレビCMを放送し、その成果を現在検証中です。「パソコン修理は『デジホ』」と言いながら、子どもたちが踊ってくれているという話も聞いています。

どの時間帯での反応が多かったのかなど、2月分のデータからさまざまな情報が得られています。このデータをしっかり分析し、今後の戦略に反映させていきたいと考えています。

「デジホ」は「セコム、してますか?」と同様で、みなさまが「自分でトラブル対応しようとしたがうまくいかなかった」「すごく時間がかかる」「このあとどうしよう」という際には、「あとはデジホがやる」というコンセプトでワードを決めています。

「あとはデジホがやる」ということを、さらに広めていきたいと思っています。

注力施策1 認知率30%プロジェクト 速報値

「認知率30%プロジェクト」について、決算の際には「進行期はこのようなかたちでチャレンジします」という内容をご説明しています。

開示の際の認知率については、2025年9月の調査によると、全国平均は10パーセント程度で、関東では10.6パーセント、関西では10.2パーセントとなっています。まず、関西でテレビCMを放映し、その後に調査を実施しました。

その結果、テレビCMを放映していない関東では認知率が10.6パーセントで変わりませんでしたが、2月にテレビCMを放映した関西では12.3パーセントと認知率が2.1ポイント向上しました。2027年春に認知率20パーセントを目標としており、引き続き計画的に取り組んでいきます。

決算の際にお話ししているとおり、認知率を高めることが売上にどのようにつながってくるのかというデータ検証手法により、広告会社からさまざまなデータが提供されています。現在、2月に放映したテレビCMの効果に関するデータを分析・検証している最中です。

本決算の際には、これらの分析結果についてご説明できる見込みです。このプロジェクトは、絶対に進めていくと最終決定したわけではありません。もちろん、認知度を高めていきたい段階にありますが、分析結果を基に、途中で売上への連動がなかなかうまくいっていない、効果がないとなれば、適切に対応していきます。

前期決算の段階でも、この方針についてご説明しています。テレビCMを通じてしっかり検証し、次の対策を講じ、さらにその効果を検証するというプロセスを重ねながら、確実に進めていきたいと考えています。

注力施策2 個人向けサポート会員獲得見直しとデジタルカルテ管理によるプラットフォーム強化

これまで、当社ではサービス利用前の会員化をまったく進めておらず、お客さまのもとを訪問し、サービスをご利用の際にご案内を差し上げていました。その結果、ご加入いただけるお客さまは全体の1割程度となり、残りの9割は未加入のままとなっています。

サービス利用前のお客さまだけでなく、サービスをご利用いただいた後のお客さまについても、適切なタイミングで適切な提案を行うことができていないのが現状です。

そこで、まずは無料で会員になっていただき、お客さまに必要なタイミングでさまざまな提案を行うことを目指しています。これをデジタルカルテ管理と名付けています。

病院では必ず医師がカルテで患者を管理していると思いますが、私たちもデジタルカルテという仕組みを活用し、お客さまのデジタル状況をしっかり把握し、適切な提案を進めていきたいと考えています。

注力施策2 個人向けサポート会員獲得見直しとデジタルカルテ管理によるプラットフォーム強化

デジホ無料会員は2月から開始したばかりで、まだ数字としてはこれからです。最近、何かのサービスを利用する際に必ず無料会員になって利用するケースが一般的です。

飲食店などでタブレットを使って料理を注文する際には、会員登録が必要だったり、利用後に情報が送られたりすることも多いと思います。このように、なにかの機会を通じて会員になるという動きが、現在の社会においても自然な流れになっていると感じます。

私たちとしても、お客さまに正しい提案を行うためには、お客さまのデジタル状況を正確に把握する必要があります。そのため、ご利用いただいたお客さまには、すべて無料会員登録をお願いして、その上で、お客さまに必要なサービスを選んでいただき、有料サービスもご利用いただけるようにしていきたいと考えています。

法人向けについては、デジホBIZ会員として進めています。

注力施策3 法人DXサポート 領域拡大と継続収益化

法人DXサポートについてです。先ほど「ワンストップで対応する」とお話ししましたが、社内ではこれを「ハイブリッド型のサポート受託」と呼んでいます。

下半期の施策にも関連しますが、太陽光パネルメーカーのサポートを受託しています。こちらは、2025年7月から開始した取付・設置工事部隊とヘルプデスクの組み合わせで、受注・受託ができています。

スライド右側にあるPOSレジのサービスについても、POSレジを導入されるお客さまにヘルプデスクからご連絡を差し上げます。もちろん、取付日時や環境確認も行い、キッティングセンターで準備したうえで、代行設定の部隊が店舗にうかがい、設定を行います。

その後の保守やトラブル対応については、緊急駆けつけ部隊が対応します。日本PCサービスグループ内の各部門がワンストップで連携し、このようなハイブリッド型のサポートを提供しています。今後も、ハイブリッド型のサポート受託をさらに強化していきます。

2026年8月期 下半期施策

下半期の施策については細かくさまざまありますが、これらを進めていきたいと考えています。

スライドの2つ目に記載されている「IoTリフォーム」と呼ばれるIoT領域についてです。スマートホームは、いよいよ実用化の時期に入ってきたと感じています。この分野でのサービス提案をしっかりと強化し、在宅介護や在宅医療にも活用いただける仕組みを整備していきます。

生活を便利にする機能として、カーテンの自動開閉やエアコン、カメラなどさまざまな機能を提案していきます。生成AIも多くの種類が出ており、特に小規模企業や中小企業向けに、人材不足の課題を解決するため、AIを活用して業務効率化を推進します。

大手企業では情報システム部がある場合も多いですが、事業規模が小さい企業では「AIを利用したくてもどう使っていいのかわからない」「自分たちの業務効率を高めていくのに、どのようにしたら高められるか」といった基本的な内容が把握できない場合があるため、そうした企業に寄り添ったサポートを行います。

当社では、コールセンターや訪問サービスなどさまざまな場面でAIを活用して対応しています。事前にいただいたご質問にもありましたが、キッティングセンターの内製化においても、過去に失敗したデータも含め、検討データをすべて取り入れる仕組みを整えています。もちろん、自分たちで適切に判断しながら、AIがどのように判断するかも確認しつつ進めています。AIを自社で活用している経験を基に、小規模や中小の会社向けにさまざまなAIサポートメニューを提供していきたいと考えています。

現在、BIGLOBEさまと連携し、設定にうかがった際にはDXの提案や見直しに関するご相談を行っています。AIに関しても、企業さまと提携しながら、ISPを利用している中小企業に対してAIをいかに効率的に活用するかをサポートしていきます。下半期に、立ち上げの準備を進めていきたいと考えています。

その他にも、さまざまな取り組みを進めていますので、計画を着実に実行していきたいと思います。

2026年8月期 下半期 新規取り組み(予定)

下半期の新規取り組みについてご説明します。当社は、大手家電量販店さまと取り組みを進めており、これまで一部エリアで展開していた事業を全エリアに拡大していきます。これは、非常に大きな取り組みとなります。

通販事業の最大手企業との連携も予定されています。具体的な企業名は控えますが、現在準備を行い、スタートに向けて進めています。

大手国内パソコンメーカーさまとの取り組みでは、これまでテスト稼働というかたちで進めてきましたが、品質評価で高い評価をいただき、本採用が決定しました。この採用により、オンサイト業務の件数が大きく増加していく見込みです。

当社の創業事業であるオンサイト事業は、「パソコン版のJAF」のようなイメージで進めてきました。競合他社との競争に打ち勝ち、下半期にこうした対応が増加する予定です。

これらの取り組みの成果は、来期の売上に反映される見込みです。下半期にはしっかりと準備を進め、引き続き業績をさらに上方修正できるよう、プロモーションも推進していきたいと考えています。

引き続き、みなさまのご支援を賜りますようお願いします。以上をもちまして、決算説明を終了とします。ありがとうございました。

質疑応答:法人DXサポートのハイブリッド型サポート受託について

司会者:「上半期は、法人DXサポートの大型案件と『Windows 11』移行需要で伸長とのことでした。移行需要が一巡した後に、成長を牽引する法人領域の重点サービスと受注の見通しを教えてください」というご質問です。

家喜:先ほどご説明したとおり、ハイブリッド型のサポート受託を進めています。太陽光のサポートをハイブリッド型で受託する取り組みも、下半期にスタートすることが決まっています。また、POSレジに関する取り組みも下半期のスタートが決まっています。

このように、ハイブリッド型のサポート受託を推進しながら営業してきていますので、上半期と同様に引き続き好調に推移していく見込みです。法人DXサポートのハイブリッド型サポート受託が法人領域の重点サービスであり、引き続き成長を牽引してくれると思っています。

質疑応答:保守・運用契約化と継続収益モデルの取り組みについて

司会者:「代行設定サポートとキッティングは大きく伸びていますが、下半期以降に継続収益へ繋げるための保守・運用契約化の設計とKPIを教えてください」というご質問です。

家喜:継続収益型という観点では、キッティングなど1つの業務で終わりではなく、その取り組みをきっかけにヘルプデスク業務を継続してご依頼いただいたり、代行設定が完了した後に緊急駆けつけサポートを提供したりするなど、継続的な収益化を図る取り組みを進めています。

代行設定サポートとキッティングについては、ハイブリッド型で構成し、絶対額として売上や利益に関する予算計画を立てています。代行設定とキッティングはそれぞれ別々に非常に細かなKPIを設定していますが、非公開としています。

その上で、ハイブリッド型で「このような案件を獲得して、売上はこのぐらい、利益はこのぐらい」という計画を作成し、予算計画に基づいて運営を進めています。現時点では、この組み立て方がうまく受注につながっていますので、しばらくは現状のかたちを維持して継続していきたいと考えています。

質疑応答:「認知率30%プロジェクト」の導線設計と検証方法について

司会者:「『認知率30%プロジェクト』でプロモーション投資を行う方針について、認知率の上昇を売上や会員獲得に結びつける具体的な導線設計と検証方法を教えてください」というご質問です。

家喜:まさにこのご質問にお答えするために、まず認知率を上げるための導線設計を広告会社からご提案いただき、その設計をしっかりと進めています。本決算の決算説明資料でも、「いついつこうやって何パーセントになっていく」という設計に関連した取り組みをご紹介しています。

2月にテレビCMを実施し、次は6月に関西での実施を予定しており、その間にデジタルマーケティングやマグネット広告などを活用しています。これらの導線がどのように受注につながり、どのような効果をもたらすのかを検証するため、4月の頭にはデータの一部を活用して検証作業を進めています。

現時点では具体的な結果をお伝えすることはできませんが、本決算のタイミングでは、効果について詳しくご報告できると思います。

現状、認知率向上の設計を進めており、その影響が売上にどのように反映されているのかを検証しています。どの時間帯の視聴率が高かったのか、例えば40代、50代のお客さまの視聴が多く、逆に70代の視聴が少ないといったデータを細かく分析しています。

この部分については、現在ご説明できずに申し訳ありませんが、本決算ではご説明できるよう準備を進めていきます。

質疑応答:無料会員および有料会員施策について

司会者:「会員獲得をサービス利用時中心から利用前にも広げ、デジタルカルテでプラットフォームを強化するとのことでした。無料会員から有料会員へ転換を進めるための施策と目標水準を教えてください」というご質問です。

家喜:無料会員については、現時点ではまだスタートしたばかりで、完全に軌道に乗っている状況ではありません。私たちのサービスをご利用いただく際には、必ず無料会員にご登録いただくかたちにしたいと考えています。

サービスをご利用いただく際には、必ず利用規約に目を通していただき、内容をご確認いただいた上でご承諾のサインをお願いしています。こうした利用規約と併せて、私たちのサービスをご利用いただく場合には無料会員にご登録いただき、その上でサービスを提供していくかたちに移行したいと考えています。

現在はスタートの段階であり、プロセスがまだ完全には整っていません。さまざまな試行を重ね、成功しなければ改善を重ねるかたちで取り組んでいます。

施策と目標水準という観点からお伝えすると、サービスをご利用いただくお客さまにはほとんどの方にご登録いただきたいと考えています。ただし、「絶対に嫌だ」というお客さまもいらっしゃるかもしれませんので、この点については少々難しさがあると認識しています。

ご登録いただけるお客さまにはぜひ登録いただき、結果としてデジタル情報を把握し、それに基づいてデジタルカルテとして活用しながら、お客さまに必要なご提案をさせていただくことが可能になると考えています。

有料会員への移行も視野に入れて活動を進めています。有料会員については、お客さまにとって必要性が高いと考えられる、例えば定期訪問が必要な場合や、電話サポートで迅速に対応してほしい場合など、そうしたニーズに応じて対応していけると考えています。

私たちは、さまざまな保証サービスも提供しており、これにご加入いただくことで、保証による修理が可能になるなど、お客さまにとって必要と思われるサービスを提供するかたちになります。

現在、お客さまの約10パーセントが有料会員となっていただいている状況です。これを20パーセントまで引き上げたいと考えています。ただし、今期中に20パーセントに達成するわけではなく、最終的な目標として20パーセントを実現したいという思いです。

そのための施策として、サービスをご利用いただくお客さまには、ほとんどの方に加入していただくことを目指します。デジタルカルテをしっかり整備した上で、お客さまに必要なご提案を行っていきます。

例えば、中古スマートフォンの利用が適している小学生のお客さまや、ご自宅のネット環境を把握した上での提案など、「この中古スマホでどうですか?」「このような利用の仕方が一番、通信費が安くなりますよ」といったさまざまなご提案が可能となります。

私たちとしては、有料会員を増やすため、無料会員のお客さまが通常のサービスをご利用いただく中で、必要な有料サービスにも加入していただけるような施策を進めています。無料会員のお客さまが有料会員になる流れも視野に入れています。

これまでの実績から、現状では約10パーセントのお客さまが有料会員になっていただいています。これを15パーセント、最終的には20パーセント程度まで引き上げることを目標にしています。

まずは、ほとんどのサービスを利用されるお客さまに無料会員としてご登録いただけるよう、施策をしっかりと構築することを考えています。その中から、さらに10パーセントのお客さまに有料会員になっていただき、そこから15パーセント、20パーセントへと会員比率を高めるための追加施策を進めていきます。

有料会員でなくともデジタルカルテのデータを活用し、中古スマホの購入やパソコンの買い替え、スマートホーム関連のご提案など、お客さまのデジタル環境に基づいた提案を行い、ビジネスに結び付けられるよう努めています。

完全な答えにはなっていないかもしれませんが、そうした取り組みを進めることで、全体の目標達成を目指していきます。

質疑応答:内製比率と直営・フランチャイズ店舗の運営について

司会者:「外注費が増加する一方で、一部内製化も進めるとのことでした。品質と供給能力を落とさずに、利益率を高めるための最適な内製比率の考え方を教えてください」というご質問です。

家喜:内製比率という考え方はあまりしていません。例えば、私たちの駆けつけサービスの場合、長年の運営実績がありますので、だいたい全体案件の70パーセントを直営スタッフが解決しています。残りの30パーセントは加盟店の方々が対応しています。

70パーセントと30パーセントという比率を基準としています。全体のボリュームが増えてくると割合が変わるため、直営を出店しても70パーセントと30パーセントの割合に持っていけるぐらいの損益分岐点を超えてきている状態なら、直営の店舗を新たに出店する場合もあります。

スマホ修理については、主要都市で直営事業として展開していますが、業界で「ワンオペ(ワンオペレーション)」と呼ばれる、1人で業務をこなす形態では採算が合わないケースがあります。

このような場合、運営が難しいため、フランチャイズ(FC)として展開する方針が適していると考えています。私たち自身で運営を進める場合、労働時間やスタッフのメンタルケアの問題、あるいは人同士によるダブルチェックが1人ではできないといった課題にも対応する必要があります。

そのため、ワンオペレーションの店舗は極力FCに委託し、日本PCサービスから「このようなことをやっていきたい」というかたちで独立して、当社がそれを応援していくこともよい選択だと考えています。

こうした基準を用いる場合、キッティングについてはまだデータの蓄積が十分ではなく、内製比率を指標として判断できない段階にあります。「この案件が終わってしまったらこれだけなくなってしまう」など、案件ごとに対応が異なるため、見極めが重要だと考えています。

先ほど、70パーセントを直営で対応し、30パーセントを加盟店で対応しているとお話ししましたが、損益分岐点を超えると直営店をそのエリアに出店するという考え方に近いかたちで進めています。

現在は外注、すなわち加盟店が変動費を担い、その運営を行っています。ただし、この部分が大きくなりすぎると、売上原価が増加し続ける状況となっています。

そのため、自社内での内製比率を高めることで利益率を向上させる方針です。具体的には、現在ある春日部センターよりも規模を拡大した新しいキッティングセンターを設立し、内製比率を引き上げる予定です。これにより、利益率の向上を目指します。

案件内容を細かく確認しつつ全体のバランスを取りながら進めており、具体的な内製比率を示すことは難しい状況ですが、最近ではキッティングや継続収益型の案件も受注しています。

これらを踏まえた全体的な状況を見ながら、適切な内製比率を目指していくことが最善の方法と考えています。

質疑応答:配当計画と東京証券取引所への重複上場に向けた取り組みについて

司会者:「上場して10年経過していますが、貴社の株主還元策の考え方をご教示ください。配当を出してほしいです」というご質問です。

家喜:私も配当が欲しいです。それはさておき、配当をなるべく早く出したいと考えています。創業当初から事業が順調だったわけではないため、利益剰余金がマイナスの部分があり、これをプラスにして適正な配当を実現したいと思います。

順番としては、まず利益剰余金をしっかりプラスにしていくこと、そして利益を出していくことが必要だと思っています。

東京証券取引所への重複上場も同時に進めていますので、配当をなるべく早く出していきたいです。そのためには利益を出していくことが必要で、それが東京証券取引所への重複上場への挑戦につながると思っています。この両面を進めていきたいと考えています。

株数によって異なる部分もありますが、株主優待についても工夫を行っています。例えば、株主さま専用ダイヤルを設け、電話や遠隔でのサポートを行っています。家庭でインターネットがつながらない場合やパソコンの不具合、スマートフォンの画面割れやバッテリー交換などがあれば、株主優待を活用していただけます。

10年という時間がかかり、非常に申し訳ないのですが、亀のようにゆっくりでも着実に進めていきたいと考えています。創業当初、私は「パソコン版のJAF」を目指す思いで始め、当時は「アホちゃうか」と言われていました。

「そんなうまくいくわけないやろ」「有料で修理する人なんていない」などといった声を、これまでずっといただいてきました。時間をいただいて申し訳ありませんが、今回は売上高を80億円に上方修正することになり、必ずしっかりと達成できると考えています。

「セコム、してますか?」ではありませんが、「あとはデジホがやる」や「何か困ったらデジホ」といった戦略は、もしマーケットリーダーがいる場合には違うと思います。今はマーケットリーダーがいない状態ですので、ここは確実に取りにいくべきだと考えています。

どの業界においても、マーケットリーダーである会社は非常に強力で、一度首位を取ると簡単にはその地位が入れ替わらないものです。このタイミングでチャンスが巡ってきているので、一丁目一番地を確実に取りにいく決意でいます。

もちろん、配当についてのご意見も承知していますが、それだけではなく、5億円、10億円、20億円とさらに成長を遂げることで、着実な発展を続ける会社にしていきたいと考えています。そのために上場を果たしました。

一丁目一番地として「デジホを当たり前にする」という目標を掲げ、これを目指して上場を選択したという背景があります。さまざまなご意見をいただいており、「上場してるからには配当も早くしなさいよ」というご指摘も十分理解しています。

「このようなことで上場したい」という考えのもとで進めてきた取り組みについては、確固たる信念を持って進めていきたいと思っています。とはいえ、配当の件はもちろん重視しています。

並行して、東京証券取引所への重複上場など、株主のみなさまにしっかり還元できるよう努めていきたいと考えています。引き続き、応援とご支援を賜れば幸いです。

質疑応答:流動性の課題と知名度向上に向けた取り組みについて

司会者:「名古屋証券取引所のみの上場の場合、どうしても流動性に難があり投資が厳しいです。東京証券取引所への重複上場や、他の流動性を上げる施策についてどのようにお考えですか?」というご質問です。

家喜:こちらは、本当によく言われることです。流動性の問題もありますし、ご使用になっているアプリやシステムでは名古屋証券取引所が購入できないというお話も耳にします。

私たちは、今回のようなIRライブや投資家向け説明会を通じて、機会があればご説明の時間をいただいています。テレビCMも、IR活動の一環と考えています。

やはり多くの方に当社を知っていただくことが非常に重要ですので、認知を高めるための取り組みを積極的に進めています。しかしながら、流動性が少ないという課題に対して、即効性のある解決策をすぐに打ち出せる状況ではありません。

私たちとしては、一刻も早く一丁目一番地である「デジホ」の認知度を高めていきたいと考えています。プロモーション費用についても、積極的に取り組んでいく方針です。「デジホ」が関東で認知されないままでは、関西で積み上げてきた計画が無駄になってしまう可能性もあります。

関東で知名度が高まれば、新たな取引先の開拓につながる可能性があり、さらに競合他社の撤退といった機会を活かすこともできると考えています。このような状況の中で、テレビCMやプロモーションを通じて当社を知ってもらうことは、今まさに大きなチャンスだと感じています。

一方で、当社は計画的な利益確保にも注力していきます。東京証券取引所への重複上場を早期に実現することも目指しています。それだけでは流動性の課題が完全に解決するわけではありませんが、重複上場を含め、さまざまな施策を組み合わせて解決を図る必要があると考えています。

こうした取り組みをできるだけ早く進め、課題解決に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。

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