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株式会社シャノン3976

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アジェンダ

山﨑浩史氏(以下、山﨑):本日はお越しいただきありがとうございます。株式会社シャノン代表取締役CEOの山﨑です。

本日は前半に決算の概要、後半に今期施策についてお話しします。

会社概要

シャノンは創業25年目を迎え、イノベーショングループの傘下に入り、上場を維持しながら成長を目指しています。

事業概要

弊社は、BtoBのマーケティングオートメーションツールを提供しています。また、展示会等のアナログ施策の支援等も実施しています。このようにイベント事業にも従事している企業は少なく、弊社の特徴でもあります。

MAツール(マーケティングオートメーション)とは

こちらがMAツールの概要です。

決算サマリー

ここから決算サマリーに入ります。

元々は10月末決算でしたが、12月末決算に変更しました。こちらはイノベーション社との決算の整合性を取ることを目的として行われたものになります。

決算期の変更により2025年12月期は14ヶ月の変則決算となりますが、売上高は10月期決算とほぼ横ばいのため、単月の売上は下がっています。

理由としては、不採算事業の整理および大型の開発案件の終了があったためです。これらの売上が剥落し、当社が残したいと考えていた事業のみを取り出すと、14ヶ月決算でほぼ12ヶ月分の売上を生み出した状況です。

結果として、ストック型売上、つまりマーケティングオートメーションを毎月安定的に利用しているお客さまからの売上比率が上昇しています。このことから、弊社の主力事業であるサブスクリプション事業がしっかりと強化された1年間だったと考えています。

また、ストック型売上においては、新規のお客さまを獲得することだけでなく、解約を防ぐことがポイントになります。解約せずに使い続けていただくことが非常に重要であり、この解約率についても、前年期末時点から0.2ポイントの改善を達成することができました。

その結果、営業利益を過去最高とすることができました。また、純利益はまだ赤字ですが、過去の負債を片づけきることができた1年間であったと考えています。

FY2025 通期累計損益計算書(連結)

営業利益および経常利益が黒字化した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失は赤字となりました。これは過去の負債を片付けるために一過性コストを計上していることが影響しています。来期以降はこのコストはかかりません。

売上高推移

売上高成長については、スライドにあるとおり、12ヶ月決算から14ヶ月決算に変更し、当期は14ヶ月で12ヶ月と同等の売上高を計上した状況です。

ただし、先ほどお伝えしたように、これは不採算事業をカットしたこと及び大型の開発案件が終了したことによる売上高の減少であり、これらにより収益力が大幅に向上しました。

営業損益推移

営業利益の推移は、スライドのグラフをご参照ください。3期連続で大幅な赤字が続き、その前の期はなんとか黒字を維持していたものの、その黒字幅は小さく赤字寸前の状態でした。

売上高販管費率の推移

事業構造の改革と同時に大きく改善した点として、販管費が挙げられます。ピーク時には販管費率が高い水準に達していましたが、可能な限り削減する方針の下、大幅な改善に取り組んでいます。現在、適正な水準として55パーセントを目標に設定し、無駄な販管コストの削減を進めています。

もともと、我々はイノベーショングループにTOBされる際、過大な人件費とマーケティングコストを抱える事業構造の会社でした。

しかし、リストラを行うことはイノベーション側としても望ましくないと考え、希望退職を募るのではなく、自然退職に任せるかたちで、ゆっくりと人件費の適正化を進めてきました。現在も採用中止は継続中であり、引き続き緩やかに人件費の適正化が進むと見込んでいます。

今期に大きく改善したいのは、広告宣伝費およびマーケティングコストです。大幅な削減を目指すわけではなく、その使い方を大きく変えたいと考えています。

SaaS業界では「SaaS事業の会社はJ字カーブを描けるため、過大な投資をしても問題ない」と、過大なマーケティングコストをかける企業が多く見られます。

しかし、回収可能性の低いマーケティングコストは、無駄であると考えていますので、可能であれば単年度、長くても2年以内に回収できるマーケティングを確立することが重要だと思います。

特に、現在はAIの進化に伴い、これまでSaaS企業が手掛けてきたSEOやネット広告の効率が著しく低下しています。そのため従来のマーケティング手法では利益を上げることが難しいと考えています。

このため、マーケティングコストについて金額を削減するのではなく、その内容を完全に入れ替えることで、売上に対して販管費が与える影響を大幅に改善していきたいと考えています。

当期は、人件費の適正化が進み、マーケティングコストの過大な部分は適正化に向けて改善を進めているとご理解いただければと思います。

FY2025 通期累計セグメント別売上高

セグメント別売上高の表です。こちらは、不採算事業を削減してきた経緯を説明する資料になります。

マーケティングクラウド事業は、シャノンのマーケティングオートメーション(MA)を中心とした事業であり、イベントクラウド事業は展示会などのDX支援を行う事業です。

このマーケティングクラウド事業の中には、社内的に大きく2つの事業が存在していました。まず、サブスクリプション事業は、毎月料金をいただき、マーケティングプラットフォームを利用していただくという事業です。

次に、プロフェッショナル事業は、シャノンのマーケティングプラットフォームを活用していただきたいという思いはあるものの、ワンタイムの開発が中心となる、SIerに近い性質の事業でした。

当社は従来、プロフェッショナル事業を成長のドライバーとして位置づけていましたが、この事業は非常に波のある事業であり、良い受注があれば大きな売上や利益を得られるものの、受注が失敗すると過大な人件費や稼働しない人員を抱えたまま売上が急降下するという、非常に不安定な面があります。

そのため、「これは本当に我々が取り組むべき事業なのか」ということを見極め、本当にやるべき事業と、無理に売上を作った部分を仕分けした結果、プロフェッショナル事業は前年比で大幅に数字が縮小しています。これは戦略的な対応の結果です。

また、イベントクラウド事業は冒頭でお話ししたように、マーケティングオートメーションと非常に相性の良い事業です。新型コロナウイルスの流行時に、例えばお台場などでやるリアルイベントが開催できなくなりましたが、アフターコロナになってイベントが大盛況となっています。

人間は、ビジネスの世界においても「顔を見たい」「名刺交換をしたい」という需要がいまだに高いことから、リアルなマーケティング活動を支援するDXには、非常に将来性があると考えています。

また、バーチャルとリアルの融合、具体的にはマーケティングオートメーションとリアルの融合ですが、リアルなイベント空間でデジタル技術を活用した空間を創出する、いわゆるARやXRと呼ばれるジャンルも、将来的な可能性があると見ています。

当社は、ジクウという子会社で「ZIKU」というメタバース事業を手掛けていますが、これも将来的に必ず需要が高まると確信しています。リアル、デジタル、そしてバーチャルな空間の融合は、ビジネスの世界でもBtoCでは比較的普通になってきています。

しかし、BtoBの分野ではアメリカに比べて約5年、BtoCに比べて約3年遅れている印象があります。このような領域に対して、このイベントクラウド事業は非常に将来性があるのではないかと考えています。

FY2025 通期貸借対照表(連結)

B/Sの話は先ほどお話ししたように債務超過も改善し、かなりきれいになりました。負債合計の内訳などはまだあまり整っていない状況ですが、これから資本金を活用して改善を進めていきます。

今期中には、改善を整備し、非常に整ったB/Sに仕上げられると考えています。以上が決算の概要です。

全般を簡単にまとめると、売上高は、不採算事業を整理したことおよび大型の開発案件の終了に伴い売上が剥落したことで多少減少しましたが、内容としては非常に健全な状態にすることができました。

また、利益面は不採算事業をカットすることで、足を引っ張っていた要因がなくなりました。当社が狙っている事業の中でも健全化が進み、これが大きく利益に貢献しています。

さらに、サブスクリプション事業など、当社が成長を目指している分野もしっかりと伸ばすことができています。

B/Sに関しては、完全にきれいな状態へと再構成が進んでおり、間近に迫っている今期の株主総会で最終的な改善を完了する予定です。以上が、当期のサマリーです。

FY2026アクション

足元のアクションプランについてです。3年から5年先の中期経営計画に関しては、今後発表する予定です。今回は、あくまで足元のアクションプランについてご説明します。

現在取り組みたいことは、マーケティングオートメーション業界で圧倒的No.1になることです。5年先や10年先には異なるプランに進化していく予定ですが、今期は圧倒的No.1を確立していく予定です。

この1年間は、そのための再建にかなりの痛みを伴いながら取り組んできました。そしてそれが完了したことで、今期はアクセルを踏める状態になりました。

「どのようにNo.1になるのか?」について、大きく3つあります。スライドには「サービスプランのラインナップ」「販売体制の変更」「製品力強化」とありますが、簡潔に言うと、私たちのターゲットはTAMです。ターゲットとするお客さまを一気に広げるという戦略です。

アクションプラン概要

一言で言えば、マーケティングオートメーションとは、メールを活用した営業活動を行うツールに近いものです。単純にメールを送るだけのメーラーと呼ばれるものから、非常に高度な機能を持つツールまで含まれます。

例えば、Salesforceというグローバル企業が提供している、「セールスをデジタルで加速する」事業も大きく言うとこの領域に該当します。

我々は、国内でエンタープライズ寄りで、比較的大企業向けにこの機能を提供してきました。超ハイクラスの企業では、例えばSalesforceグループの製品を積極的に利用し、年間で数千万円、多い場合は1億円程度を使っているかと思います。

一方で、当社の製品では月額20万円から30万円程度で、この機能を実現しています。日本の企業は大企業ばかりではありません。従業員数1,000名以上の会社は国内全体で見れば少数派です。

そのため、当社としては従業員数が少なく、小規模な企業にも利用していただくべく、ターゲットを大きく変更します。ここが、この1年間で最も大きな方向転換となります。

イノベーションに「List Finder」というマーケティングオートメーションツールがありました。このツールは、ミドルからSMB(Small-Mid Business)をターゲットにしたソリューションであり、当社がイノベーションとグループ会社になったことで、12月末に譲り受けています。

「List Finder」を手に入れたことで、ミドル以下のセグメントに向けた基盤がベースとして構築されました。ベースが整った状態で、当社は1月1日からの新年度を迎えています。これが今年1月初頭に起きた動きの1つです。

また、サイボウズグループと協力し、「シャキーン」というマーケティングオートメーションツールをすでにリリースしています。

当社がもともと展開していた「SHANON MARKETING PLATFORM」は20万円から30万円の価格帯を目指していましたが、今回リリースしたツールは月額3万円で利用可能なマーケティングオートメーションツールとなっています。

これにより、当社がこれまでターゲットとしていなかった小規模な企業にもご利用いただける体制をすでに構築しています。今後は、どのように採用していただける体制を構築するかが、この1年間の重要な課題となります。

スライド右上に「販売体制の変更」とありますが、やはりターゲットが異なると営業手法も異なります。大企業向けの営業手法と、中小企業や在宅に近い形態のスモールオフィス向けの営業手法はまったく異なります。

我々のこれまでの営業活動はエンタープライズ向けのスタイルが主流でした。しかし、小規模の会社ではまったく異なるアプローチが求められるため、この体制変更を徐々に進めています。

もちろん、大企業向けの営業は維持しますが、SMB(Small-Mid Business)向けの営業活動やマーケティング活動、とりわけデジタルマーケティングがこの領域では非常に重要になります。

一般の個人消費者を対象にするのと同じようなマーケティング手法が求められるようになり、BtoCに近い取り組みが必要になってきています。これはシャノンとして未経験の領域ですが、現在チャレンジしているところです。

このような取り組みにより、まずはアカウント数で圧倒的No.1を目指しています。現在は、2番手や3番手を行き来している位置づけですが、「List Finder」を手に入れたことで、アカウント数ではほぼ1番ではないかという位置まで来ています。今年1年間を通じて、この状況を圧倒的No.1とすることに注力していきます。

また、「売れる商品を作っているのか?」という要素も重要です。ツールのサブスクリプションの定期購入を促進するためには、やはり良質なツールであることが不可欠です。

我々は比較的早い段階から取り組んでいたため、アーキテクチャとしては古くなっている部分がありました。入力画面のデザインなどやや古臭いUIや、若干使いにくい遷移などがありましたが、それらをすでに一新し、リリースを開始しています。

ただし、全面的にアーキテクチャを作り変えるだけの余力はなく、一部古い部分が残っていますが、直近で新しくリリースされた製品と遜色ないUIを実現しています。

また、AIでアシストするような機能は、今では当然必須であるため、AIアシストを搭載し、困った時にはAIに聞けば使い方を教えてくれるという機能もすでに実装済みです。

我々は基本的に内製で開発しているため、日々バージョンアップを重ねることが可能で、開発面で他社に遅れを取ることはないと考えています。

従来、開発チームは大規模開発を担当していた部隊を支援しなければならず、本業の開発が手薄となる状況がありました。しかし、無駄な事業を整理したことで、新たにエンジニアを雇うことなく本業の開発に集中できる体制を整えることができました。

これにより、開発スピードを大幅に向上させることが可能となっているため、この点にもぜひご期待ください。

アカウント増による成長ドライブ

スライドの図は、現在のお話を地層図にしたものです。「エンプラ~ミドル」という部分は既存の「SMP(SHANON MARKETING PLATFORM)」に該当します。

また、薄いオレンジ色の部分は「List Finder」です。「List Finder」は350アカウントほど有しています。この図はアカウント数を地層として表したもので、「List Finder」が加わるだけですでに2倍近いアカウント数となっています。

さらに、「シャキーン」のような月額3万円程度の安価なバージョンや、将来的には月額5,000円程度のバージョンをリリースする可能性もあります。このような格安バージョンを上積みしていくことで、まずアカウント数で圧倒的なNo.1を目指します。

例えば、図の一番上の水色の層を使っているお客さまの会社が成長すると、その下のオレンジ色や青色の層にバージョンアップしていただけることが想定されます。そのため、この圧倒的なアカウント数No.1を実現することが、我々の成長を支える要素になると考えています。

2026年12月期の位置づけ

このような取り組みの結果、売上の伸びはアカウント数の伸びに比例しなくなります。これまでは1アカウント獲得すると月額20万円から30万円の売上を作ることができましたが、今後は平均するとおそらく月額10万円台に低下すると考えられます。

そのため、売上を維持するには、倍のアカウント数では不十分であり、3倍のアカウント数を目指さなければなりません。

なぜこれを行うかというと、我々のソリューションを使っている会社が成長すれば、「エンプラ~ミドル」に来ていただけるという確信があるからです。そのため、しばらくはこのような戦略を採用したいと考えています。

アカウント数の伸びはそのまま売上の伸びには直結しないものの、利益は圧倒的についてきます。例えば今期1年間でそれほど伸びなかったと感じる結果になるかもしれませんが、実際には2年後や3年後に大きな効果をもたらすと考えています。

2026年12月期業績予想

今期の業績予想についてお伝えします。当期の14ヶ月の売上高を超えることを目指しましたが、今回の戦略上、12ヶ月分では14ヶ月で得た約32億円の売上高を超えることは難しい状況です。しかし、単月ベースでは前年を上回る結果を達成できると見込んでいます。

一方、営業利益は、当期に改善した成果が表れています。昨年のスタート時点では赤字体質が残っていましたが、後半には黒字体質に転じました。今期は、この黒字体質が通年で続く見通しであり、売上を増やさない前提でも営業利益を生み出せるという確信を持っています。

冒頭にお話ししたように、当期は純利益を過去の負債を解消するために使用しました。しかし、現在は負債がなくなったため、純利益についてもかなりの数字を出せると考えています。

また、赤字が続いていたため、税金の負担がかなり抑えられると想定しており、経常利益に対して純利益が比較的高く出ているとご理解いただければと思います。

2年後や3年後には、売上高成長も実現していく必要があると考えていますが、今年はそこにあまり注力できない状況です。

今期は、リアルとデジタルの融合やイベントクラウド事業、そして今期重点的に伸ばそうとしている分野をどのようにシンクロさせ、加速させていくかを検討し、来期以降の売上高成長を目指していきます。

(新規アクション1)UI/UXアップデート・AI実装

UI/UXのアップデートやAIの実装について、2026年1月9日に開示済みです。

(新規アクション2)新プランリリース

格安プランの新プランについてです。すでに「シャキーン」という月額3万円のプランをリリースしていますが、今回、「デジタルプラン」という月額6万円のプランも提供を開始しました。

このプランは、我々の得意とするリアルとの融合を省いた内容となっています。このプランを利用し、さらにリアルとの融合を進めたい場合は、バージョンアップをお勧めする考えでリリースしました。

(新規アクション3)キャンペーン・トライアル展開

圧倒的No.1になるために、今期は売上を重視するよりも、導入のハードルを少しでも低くすることを目指し、3ヶ月無料で利用できるキャンペーンを実施することにしました。

これまではあまりこのような施策を行っていませんでしたが、今期は売上を作ることよりも、アカウント数を増加させていきたいと考えています。

また、このキャンペーンは3ヶ月後には有料に移行するため、売上や利益が遅れてついてくることも織り込み済みです。今期は売上がそれほど増加しないという見通しの裏付けの1つです。この施策も2026年1月14日にすでに開示しています。

以上、当期決算と、今期および足元ですでに見えている施策についてお話ししました。今後、年内に来期以降の中期経営計画を発表する予定ですので、引き続きご支援を頂戴できれば幸いです。本日の説明は以上となります。

質疑応答:親子上場の今後の方針について

質問者:御社も親会社のイノベーションもグロース市場で上場しており、親子上場の状態にあるかと思います。

現在のイノベーションの持分比率は約56

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