株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン
設立:1994年1月6日
事業内容:DAM(デジタル資産管理)を中核に、企業の事業活動における媒体(WEB、EC、SNS、カタログ、映像、出版)そしてコンテンツの制作・管理・配信を支援するDXソリューション事業
IPO情報
■吸収金額 約7億円■業績の伸びの推移
(https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100V9F1.pdf)
■株主構成およびロックアップ
(https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100V9F1.pdf)
質疑応答:初値の受け止めについて
質問者:株価の受け止めについて教えてください。
三村博明氏(以下、三村) :すごくありがたいと思っています。機関投資家の24社にも説明したのですが、このマーケット自体がわかりにくいので、すごく苦労したんですね。
なので、上場した時、一般投資家の人がわかるわけないなと思っていたんです。とんでもない値段だったらどうしようかなと思いましたが、思ったよりもきちんとついているので、びっくりしました。
質疑応答:今後の成長戦略について
質問者:今後の成長戦略について教えていただけますか?
三村:今後、やはり1番重視しているのは営業力の強化です。今までは知名度もない中で、それでも採用はできていたのですが、やはり難しいところがあります。営業のボリュームをちょっと上げていきたいと思います。
また、PCサイトを構築するためのソフトウェアとして、shopifyとか、ecbeingなど、いろいろありますし、WordPressとか、HeartCoreとか、ホームページ作るためのCMSのベンダーも日本にはあるので、そういう外部のベンダーとの協力関係をもっと強化していきたいと思っています。それがポイントですね。
あとは、やはりクラウドストレージ、Google Drive、BOX、それからMicrosoftのクラウドなど、ファイルサーバーはいろいろ展開されていますが、「そこに入れると、コンテンツが一元管理されている」という間違った考え方をしている人が多いんですよね。
34ページに記載していますが、私たちは、そことBOXを連携する仕組みを作りました。これはけっこう大きなプロジェクトになるんじゃないかなと思っています。今年中にGoogle DriveとDropboxをAPI連携します。
全社的なデータをここ(各ファイルサーバー)で管理している方もいるかもしれません。すべての部門、総務部、業務部、営業部、みんなここにガボっと入れて、コントロールなしで、いつでも誰でも取りにいけるバケツみたいな状態で使っていたとしても、これはコンテンツ、媒体を作るためのサーバーじゃないんですよ。
これを「CIERTO」、DAM(デジタルアセット管理)、PIM(商品情報管理)のほうに必要な場合だけ持ってきて、そこでコンテンツを作って、EC、WEB/CMS、Printという媒体に展開して、終わったらまたこの安いクラウドストレージに戻すというワンフローにする。これは意外と受けがいいので、大きくなると思います。
質疑応答:市場環境の見通しについて
質問者:業績は着実に成長されているとのことですが、市場環境の見通し、今後拡大するのか、どういうところが追い風になるのか教えてください。
三村:ものすごく拡大していくと思っています。みなさん、ECは使っていると思いますが、もっと拡大すると思うんですよね。
ほとんどのみなさまがECサイトを使えます。モール型ECは、Amazon、楽天、ヤフーなど、いろいろありますが、昨今の傾向で言うと、Amazonに手数料を払いたくないという会社がけっこう出てきています。
そうなると自社サイト作るじゃないですか。カナダのshopifyが、世界的に優秀だと思いますが、そういうソフトがもっといっぱい出てくると思います。
そういうソフトはデリバリーするのは得意ですが、コンテンツの管理の仕方をぜんぜん知らないんですよね。ファイルサーバーでECサイトにデータは送れるけれど、ファイルサーバーにあるデータをパワーポイントに移す時に、いろいろな軋轢が出てくると思います。それを一発で解決できるのがDAMなんです。このニーズはものすごく大きいと思います。
小売業界では、オムニチャネルが普通になってきましたが、今後、ECの普及によって、タッチポイントが増えると思います。
質疑応答:上場にあたり注力したことについて
質問者:上場するにあたって注力したことをお聞かせください。
松本勝裕氏(以下、松本):私は管理部門なので、ある程度セオリーに従って、投資家のみなさまにご理解いただけるような、ビジネスをきちんと説明できるだけの管理部門の体制の整備を作ってきたところが基盤になると思います。
その上で、経営管理室の整備をして、私たちのビジネスをわかりやすく投資家のみなさまに伝えるという体制を構築してきたところでしょうか。
三村:そうですね。何せ初めての経験なので、やることが多すぎたのですが、比較的順調に来ているので、証券会社の担当者さんにからは、売上、利益もきっちりと取っているという評価は受けています。
ただ事務処理などに関しては、本当に教えてもらいながら確立していく感じです。社内体制は今とてもいい感じだと思っています。
質疑応答:海外進出の予定について
質問者:国内での競合が多いということですが、今後、海外に進出する予定はありますか?
三村:43ページをご覧ください。「G2.com」というのはソフトウェア評価機関で、世界的にいろいろなカテゴリーのソフトの評価をしてくれるところです。DAMという分野の評価レポートに間して、当社はアジアパシフィック(APAC)で1位です。
この下にあるのがヨーロッパとアメリカの競合ばかりで、彼らもまだAPACには大して入ってきてません。数社は来ているのを私も知っていますが、当社はアジアパシフィックで1位になっていて、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのマーケットはすごく大きくなっているので、まだまだチャンスがあるんじゃないかなと思います。
質疑応答:3年後、5年後に目指す姿について
質問者:成長戦略のところで、3年後、5年後の目指されている姿を教えていただければと思います。
三村:今までの成長と同じレベルで少し手堅く予想をしているのですが、今年はまず13.5億円で、ゴール(営業利益)は2億2,000万円を目指しています。やはり、営業のリソースをもっと増やしていきたいなと思っています。
これも投資家の方たちに言ったら、少なすぎると怒られたのですが、営業活動できる社員が今7人で、マネージャーが2人なんです。1人当たり、だいたい6,000万円ぐらい新規で獲得して、その上積みが翌年のサブスクに入るのですが、やはり引き合いがかなり多いところもあり、さばききれないんですね。ここを増やすだけで売上もぐんと伸びると思うので、一番大きなポイントだと思っています。
あとは代理店が今、何社か手を挙げてきています。そこをどれぐらいのスピードで育てられるかは別ですが、育ってきたら、2年後、3年後の成長率は、今の2倍は伸びていくと思っています。今15パーセントなので、30パーセントぐらいいける可能性は秘めているんじゃないかなと思っています。