用語解説
マイナス金利政策とは、中央銀行が民間金融機関から預かる当座預金の一部にマイナスの金利を適用する金融緩和政策です。金融機関は中央銀行に余剰資金を預けると逆に金利を支払わなければならなくなるため、企業への融資や投資に資金を回すよう促され、経済活性化とデフレ脱却を目指します。
日本では日銀が2016年1月に「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入し、当座預金を「基礎残高」「マクロ加算残高」「政策金利残高」の3階層に分け、最後の階層にのみマイナス0.1%の金利を適用しました。
この政策は欧州では通貨高の抑制に一定の効果がみられた一方、銀行の収益圧迫や短期金融資産の運用難などの課題も生じました。日銀は2024年3月19日に物価安定目標の実現が見通せるとして、マイナス金利政策を解除しています。