Agenda

志水雄一郎氏:フォースタートアップス株式会社代表取締役社長の志水でございます。ただいまより、2025年3月期第3四半期の決算説明会を開催します。

本日のアジェンダは、スライドに記載のとおりです。

2025年3月期第3四半期決算 エグゼクティブサマリー

2025年3月期第3四半期の決算概要についてご説明します。まずはエグゼクティブサマリーです。

結果として、第3四半期累計では増収減益で着地しました。売上高は前年同期比プラス9.5パーセント、受注高は前年同期比プラス7.5パーセントの成長となりましたが、営業利益は前年同期比マイナス21.6パーセントで着地しています。いずれにおいても、目標を下回ったことが大きな課題であると認識しています。

2024年11月に開示した第2四半期の決算説明会では、受注ペースが順調であることに加え、10月も受注実績が堅調だったことを踏まえて、前向きなメッセージを残しました。しかしながら、今回はこのような業績を発表することになりました。

キーとなるのは11月の大幅な受注減です。12月は受注を持ち直しましたが、これが今期の業績に影響しています。もともと潜在的に課題があり、それが顕在化したのが第3四半期なのかもしれません。現在はこの課題にしっかりと向き合い、生産性向上に努めています。

要因分析①

要因分析です。1つ目は育成方法の要因で、この社内課題が9割を占めると考えています。一部には外部環境もあると思いますが、当社としてもこの問題が発生した原因を認識しています。

2024年3月期は、質的向上を図るべく経営を行っていました。市場や企業側においても、スタートアップの資金調達環境が悪化する中で、大量採用よりは質的採用にコミットしていたと考えています。

当社はそちらに対し、経営課題にミートできる人材をどのようにご紹介できるかということに挑戦しており、採用単価やポジションの高い求人にフォーカスしながら良い方をご紹介できるように社内の育成体制を整えていました。1人の優秀層に対して2名体制で支援することが功を奏し、厳しい外部環境の中でも前期の業績につながったと思っています。

今期上期も同じ育成方針で進めてきた結果、第3四半期の受注が減少するという課題が出てきました。今後は質的向上だけでなく、質的な部分を担保しながら量的な向上を目指すという育成方針に一気に移行していきたいと考えています。

そして今、市場は戻ってきていると認識しています。

要因分析②

2つ目は、外部要因です。先ほど「今、市場は戻ってきている」とお話ししました。スライド左側のグラフはスタートアップ企業の資金調達額の推移ですが、当期の下期にあたる7月から12月にかけて、資金調達市場は前期よりも大きく回復している状況です。本来であれば上期から戻っているのがベストであり、当社としてはもう少し早く戻ってくると想定していました。

スライド右側のグラフは、コンサルティングサービスの受注がどのタイミングで戻ってきているかを示しています。こちらを見ると、2025年3月期第4四半期で大きく受注が戻ってきており、予算を上回るかたちで推移しています。経営者としては「もう少し早く戻せれば良かった」と考えていますが、第4四半期に戻ってきたことはプラスだと思っています。

コンサルティングサービスを使う企業は、市場が戻ってきた時に受注拡大することが過去の実績から見て取れます。したがって、コンサルティングサービスの売上高が戻ってきていることは、これからの当社の業績にとってプラスになると思っています。

対策及び既存方針の転換

内部要因がほぼ9割である課題に対してどのような対策を打っていくのか、また、既存方針をどのように転換していくのかについてご説明します。

最大のテーマは「一人当たり生産性の向上」です。特に、タレントエージェンシーにおける1人当たり決定件数にフォーカスしていきます。今までは質的向上、決定単価の向上、高いレイヤーの方の支援、1候補者あたり2名体制での支援というかたちで進めてきました。

今後は、1人当たりの決定件数にしっかりとフォーカスし、KPIもより高い水準を達成していきたいと思っています。

第3四半期に表出した課題に対しては、すでに第4四半期から課題解決に向けて活動しています。多くの候補者にお会いしていますが、その面談人数が過去の累計KPIと比較してプラス25パーセント増というかたちで、一気に高まってきました。こちらを、第4四半期の受注高や来期頭の売上高につなげられるように、しっかりとコミットしていきます。

「一人当たり生産性の向上」を推進する上で、1つ目に「採用方針の転換」を行います。育成/立ち上がりの状況を考慮した採用ペースに切り替えていきます。

2つ目は「育成手法の改善」です。質的な向上を担保しながら、量的指標への意識転換を行っていきます。

3つ目は「集客戦略の転換」です。当社はデータベースを活用しながらスカウト活動を行ってきましたが、今後はそれだけでなく自社集客・CRMも強化していきます。このような取り組みによって、しっかりと実績を上げていきたいと考えています。

業績予想の修正

今回、業績予想の修正について発表しました。売上高は37億円、営業利益は3億7,000万円の予想となります。

当社は高い成長を果たすべき上場スタートアップでありながら、このような数字に着地したことを大変遺憾に思っていますし、反省しています。現在は、来期以降の増収増益を見据え、生産性向上に関する各種取り組みを実行中です。

第4四半期後の決算発表ならびに来期の事業計画発表において高い成長を示せるように、しっかりと進めていきます。中でも特に、営業利益にこだわっていきたいと思っています。

自己株式取得枠の拡大について

自己株式取得枠の拡大についてです。従来は取得金額3億円、取得株数25万株の自己株式取得枠を発表していましたが、今回はこの部分を変更します。取得金額は1億円追加の4億円、取得株数は35万株とし、引き続き自社株買いを行っていきたいと思っています。

2025年3月期第3四半期累計営業利益-前期比較

各種指標についてご説明します。まずは、第3四半期累計営業利益の前期比較です。

一番の課題は、売上総利益の増加が想定よりも低くなったことです。これにより減益で着地したため、まずは売上総利益を拡大する政策をしっかりと進めていきたいと思います。

全社(連結)|売上高-四半期推移

全社連結売上高の四半期推移です。第3四半期は前年同期比17.2パーセントの成長となり、好調に推移しました。しかし、こちらには第2四半期に見込んでいた売上高が流れた分も含まれています。なお、人材紹介サービス売上高のみでみると前年同期比プラス21.4パーセントの着地となっています。

全社(連結)|受注高-四半期推移

全社連結受注高の四半期推移です。こちらは前年同期比マイナス2パーセントで着地しました。

人材紹介を中心としたビジネスには月次ボラティリティがあり、これを低くしていく必要があると認識しています。加えて、より高い受注水準が求められていると考えていますので、もう一度高い受注水準を取り戻していきたいと考えています。

タレントエージェンシー|売上高構成要素

タレントエージェンシーの売上高構成要素です。単価は高い水準を示してきましたが、紹介件数の実績をもう少し高い水準にしたいと考えています。今後は、量的な部分にフォーカスしながら経営を進めていきます。

全社(連結)|社員数推移

社員数の推移です。当期末で230名程度での着地を見込んでいます。現在の受注状況を鑑みて、この水準で採用を進めていきます。

生産性を向上した結果、来年度は採用に大きく踏み切ることもあると思いますが、まずは生産性を向上し、受注高と営業利益を大きくできるような体制に移行していきたいと考えています。

質疑応答:新規事業の立ち上げにおけるアップデートについて

「足元の事業状況だけでなく、新規事業の中長期的な展望も投資家の関心事だと思います。新規事業の立ち上げについて何かアップデートがあれば教えてください」というご質問です。

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