セグメント別ハイライト

東山寛尚氏:株式会社ファーマフーズ取締役の東山です。まず私から、全体のハイライトについてご説明します。

セグメント別ハイライトです。連結全体としては、昨年9月に経済産業省の補助金事業に採択された「バイオものづくり革命推進事業」に今期から着手し、それへの研究開発投資を積極的に行ってきました。

その結果、研究開発費9億7,800万円で今回の決算を迎えています。これは、私たちが研究開発を中心として世の中に価値あるものを生み出していくことを、まさに体現したものと考えています。

BtoB事業について、年初に起きた能登半島地震の影響を多少受けましたが、主力製品である「PharmaGABA(ファーマギャバ)」が海外でも堅調に推移したため、事業としては売上高増というかたちで堅調な実績を積んでいます。

「睡眠ラボ・血圧ラボ」などの自社ブランド製品では、流通チャネルをスーパーマーケットなどの小売店に次々と拡大することに注力しました。

通販が中心のBtoC事業です。今期は収益性を重視し、広告費を最適化することに取り組んできました。その結果、大幅な利益増を達成しました。

昨今、法令遵守や広告表現で規制が厳しくなってきていますが、そこへも品質の向上とともに継続して取り組んできました。

バイオメディカル事業です。今年6月にニュースリリースを出しましたが、2021年にライセンスアウトした抗体医薬品候補について、田辺三菱製薬がPMDAに治験届を提出しました。それをもって契約上のマイルストンを達成したため、マイルストン収入を受け取りました。

中期経営計画2026「新価値創造1K」プロジェクトと表して中期経営計画に取り組んできました。その進捗については、後半で詳しくご紹介します。

その1つとして、卵殻膜から繊維を作る「ovoveil(オボヴェール)」に取り組んでいます。すでにブランド化しており、アパレル業界などに販売を開始しています。この点については、後ほど進捗を詳しくご報告します。

以上が、全体のセグメント別の主なトピックになります。

連結売上高

連結ベースのセグメント別の売上高です。BtoB事業は前年比8.2パーセント増の約91億円、BtoC事業は前年比12.1パーセント減の約525億円、バイオメディカル事業は前年比39.4パーセント増の4億7,800万円、連結全体では621億円で決算を締めくくりました。

連結営業利益

連結ベースのセグメント別の営業利益です。BtoB事業は約15億円、BtoC事業は約53億円、バイオメディカル事業はマイナス約2億円、連結全体では前年比41パーセント増の約51億円と大幅な増益になりました。

四半期業績推移

四半期別推移についてご説明します。ここ3年を比較して今期顕著だったのは、すべての四半期において営業黒字を達成したことです。広告宣伝費を中心に費用を最適化することにより、通期平準化したかたちで黒字を達成しているのが、前期までと違う傾向になっています。

ファーマギャバ、北米中心に海外が伸長し、14%増

河中敏弘氏:株式会社ファーマフーズ経営企画部部長の河中です。セグメント別の動向と来期の業績についてご説明します。

まずはBtoB事業です。全体として8.2パーセントの増収となりました。特に機能性素材「PharmaGABA(ファーマギャバ)」が北米中心に海外で伸長し14パーセント増となっています。

スライドの写真はアメリカとカナダのサプリメントメーカーの製品です。北米はこのサプリメントを中心に出荷量が非常に伸びており、例えば北米だけを見ても出荷量が約57パーセント増と非常に好調な推移を示しています。

スライドに記載のNatural Factorsをはじめ大手サプリメントメーカー3社で、我々の「PharmaGABA(ファーマギャバ)」が選ばれています。

タイ大手メーカー、大手ブランドでも採用

我々は現在、北米だけではなくアジアにも注力しています。スライドに記載したのはいずれもタイの会社です。OSOTSPA社はタイの大手飲料メーカーで、日本でいう大塚ホールディングスのような会社です。その他、CORO、Bomiといった現地の大手ブランドでも「PharmaGABA(ファーマギャバ)」が採用されているため、この分野に引き続き注力したいと思います。

GABAは海外好調、工場設備は地震被害も増収達成

この結果、「PharmaGABA(ファーマギャバ)」を含む機能性素材の売上高は25億8,800万円となりました。同じセグメントの医薬品製造受託をしているCMO事業も好調で、機能性素材とこのCMO事業が売上高および利益に貢献しています。

その他、機能性製品、CHC事業(Consumer Health Care事業)については、「PharmaGABA(ファーマギャバ)」、「ファーマフーズ」、「明治薬品」といった自社ブランドの製品を流通チャネルに拡大するための取り組みに、現在注力しています。

機能性表示食品受理件数

国内においても、「PharmaGABA(ファーマギャバ)」の採用が圧倒的に増えています。日本の大手メーカーも採用が続いている状況です。

四半期業績推移

主力の機能性素材およびCMO事業が堅調に推移した結果、このように安定的な売上高となっています。自社ブランド製品の育成のための販売拡大の取り組みは、我々の今の課題でもあり、逆に伸びしろと言えると思います。今後、中長期的にそのような取り組みを強化していきます。

ニューモに続く新たな製品群

BtoC事業です。「ニューモ育毛剤」に続く新たな製品群を育てていくための取り組みを3年ほど続けています。その成果もあり「BODY-GA(ボディージーエー)」「ニューZ(ゼット)」「DRcula(キュラ)」「WMOA(ウモア)」といった製品が育ってきており、「ニューモ育毛剤」に続くものとして、売上高30億円~50億円の製品群を今後も増やしていく方針で、私たちは新製品の開発に取り組んでいきます。

「ニューモ育毛剤」の存在は依然として大きく、例えば直近の動きでも、2024年度の4月以降は、京都市ふるさと納税の美容部門で寄付金額が1位と、引き続き「ニューモ」ブランドは強いことが表されています。

広告宣伝費と定期顧客件数

ただし、我々も「ニューモ育毛剤」だけに頼ってはいけないと自覚しています。先ほどの新製品を次々と育てていき、既存製品の減少を補完していく必要があります。

既存製品の減少については、内的な要因と外的な要因があると思っています。一気に急拡大したことで、そこを維持していくのはそれなりに苦労しますし、外的要因としてはもちろんライバル製品も出てきています。

同じような製品だけではなく、最近ではAGA治療そのものも1つのライバルとなっているため、このような競合と戦える新製品を開発し続ける必要があります。

四半期業績推移

広告宣伝費の最適化は継続しているため、利益はしっかり出ています。もちろん既存製品の減少を補うために再度トップラインの成長を目指します。そのために魅力的な新製品を作ること、加えてそのような新製品へのプロモーションをしっかりすること、この2つを続けていきます。

“ニワトリ”から抗体医薬品を作る

バイオメディカル事業についてご説明します。この事業における私たちの基本的な技術は「ALAgene(アラジン) テクノロジー」です。「ALAgene(アラジン) テクノロジー」は、ニワトリから抗体医薬品を作ります。

人が病気にかかる原因となる病原分子をニワトリに打つと、ニワトリの体内で抗体が作られます。ヒトの治療に役立つ非常に高性能な抗体医薬品をニワトリから作る技術が、当社独自の「ALAgene(アラジン) テクノロジー」です。

田辺三菱製薬とのライセンス契約に基づくマイルストン達成

当社は、この技術を使って世の中の疾患を治療することを目指しています。そのための取り組みの1つが、田辺三菱製薬とのライセンス契約です。当社は2021年に、自己免疫疾患に関する抗体医薬品の製造・開発・販売を全世界で実施する権利を、田辺三菱製薬に付与しました。今年6月にマイルストンを達成したことで、今後、我々の技術を使った抗体医薬品候補の臨床試験が開始されることになります。

これを契機に、他のパイプラインにおいても製薬会社とライセンスアウトを続けていくことが、このセグメントにおける大きな課題となっています。今回のマイルストン達成によって私たちの技術に対する信頼が高まったため、今後の交渉は非常に有利になるものと見込んでいます。

四半期業績推移

今年度の第四半期においてはマイルストン収入があったことも影響し、黒字化しました。ただし引き続き、自己免疫疾患やがん、炎症性疾患等の研究開発も継続していきます。

挑戦的な投資を開始していく

2025年7月期の業績予想についてご説明します。売上高は650億円、営業利益は20億円、経常利益は23億円、当期純利益は16億円になる予想です。数字だけ見ると減益しているだけと思われるかもしれませんが、これは2025大阪・関西万博や、NEDOの卵殻膜バイオものづくり事業への投資を開始する予定であることに起因しています。

他にはアメリカでの事業展開に向けて大きく期待されるFDA Gras対応試験、そして新成分配合の医薬品ニューモ開発などへの投資を始めています。投資の初年度であることを考慮し、このような予想となっています。

以上のことから、利益の増加については今後にご期待いただければと思います。

株主還元

株主還元についてです。一株あたり年間配当金は引き続き25円と予想しています。配当性向は43.9パーセントです。前述の投資により、分母である純利益が減少したため配当性向が高くなっていますが、安定して配当を出せるだけのキャッシュを我々は十分に有しています。今後もこのようなキャッシュを拡大していき、さらに配当金額を上げていきたいと考えています。

自社ブランド製品、新たな販路拡大中

井上泰範氏:株式会社ファーマフーズ取締役の井上です。中期経営計画2026の進捗についてご説明します。自社ブランド製品の新たな販路を拡大中ということで、2023年から計画をスタートさせ、「PharmaGABA(ファーマギャバ)」のブランディングとGABA市場の拡大を目指して取り組んでいます。

前々期はセブン‐イレブンなどのコンビニエンスストア、2024年の7月期の該当期においてはスーパーやドラッグストアなどの量販店を中心にGABA製品を展開しています。

特に前期については、伊藤忠グループのひとつであり、食品卸業界における売上高No.1の日本アクセスさんのお力添えをいただきながら、全国のスーパーマーケットやドラッグストアを中心に販路を拡大しています。ホップ・ステップ・ジャンプではないですが、前々期・前期の店頭販売を通して販路拡大の方法をしっかりと理解した上で、次なる戦略を構築中です。

今後はステップ・ジャンプというかたちで、GABA製品の販路およびGABA市場のさらなる拡大を目指して取り組んでいきます。

FDA Gras認証取得後を見据え、研究開発強化及び販売体制を構築中

グローバル部門に関するところです。先ほどから何度かお話ししていますが、アメリカFDAのGras認証取得を見据えて準備を進めています。

FDA Gras認証の取得は、GABAのリーディングカンパニーとしての使命であり、そのためのいろいろな試験も計画しています。認証取得後も見据え、研究開発や販売体制の強化についても構築中です。

先ほど河中から、北米の出荷量が前期から約57パーセント増加したとありましたが、これは一般食品ではなく主にサプリメントの出荷量増加です。Gras認証を取得すると、GABAが使用された一般食品を販売できるため、さらに大規模な市場へ参入できることが見込まれています。

スライド下部にありますが、FDAのGras承認が取れた後、私どもの「PharmaGABA(ファーマギャバ)」が大手飲料メーカーに採用された場合には、1つのメーカーでも年間60トン前後の使用が見込まれます。

アメリカの飲料市場はとても広く、またチョコレートなどお菓子の分野にもGABAは使用できるため、採用をきっかけに複数の大企業にも当社の存在を認知してもらえると思います。

お菓子以外にもGABAを使用できる一般食品はたくさんあります。事業をグローバル規模で大きく成長させていく足がかりの1つとして、FDAのGras認証取得に向けて活動しています。

次世代サステナブル繊維ovoveil、エコプロアワードで優秀賞

金英一氏:取締役として、研究開発を担当している金英一です。ここまでは食品・化粧品・医薬品を中心とした事業の展開をお話ししました。さらに私たちはこれらに加えて2つの新たな柱を作ろうと挑戦しております。1つが繊維、もう1つがアグリです。この2つについて、前期のトピックスと現在の進捗をご報告します。

まずは繊維についてです。私たちは卵殻膜をアップサイクルした繊維の開発に長年取り組み、ついに近年成功いたしました。その繊維を「ovoveil(オボヴェール)」と呼んでいます。特に卵殻膜のアップサイクルによって作られた、これまでにない新しい繊維ということで、『New York Fashion Week』というファッションショーにて「ovoveil(オボヴェール)」を用いた衣服を紹介ていただきました。

これをきっかけに、イギリスから発行されている世界的な経済紙『Financial Times』でも「ovoveil(オボヴェール)」のことを記載いただきました。記事の中では「アップサイクルに注力された、これまでになかった卵由来の繊維が、京都のファーマフーズという会社から誕生した」と書いていただきました。

さらに、今年9月には「エコプロアワード」という日本経済新聞社などが主催のサステナビリティに関する賞において、私たちの「ovoveil(オボヴェール)」が優秀賞に選ばれました。

卵殻膜バイオものづくり事業、量産に向け設備投資

さらに私たちの卵殻膜のアップサイクル事業は、経産省が定める「バイオものづくり革命推進事業」にも採択され、卵殻膜を総合利用する技術として、さらなる進化に挑戦しています。

その取り組みの一つとして、スライド左側にあるような卵殻膜を糸にするプロセスを量産化させるため、紡糸機と呼ばれる大型の設備を導入しました。京都と島根県益田市に紡糸機を2台設置し、量産を強化していくべく取り組んでいます。

2025年販売開始に向けて製品化進む

卵殻膜をアップサイクルした「ovoveil(オボヴェール)」を使った衣服は、各業界から注目を得ており、引き合いが増えています。アパレルメーカーや小売店から、ぜひこれを採用したいという問い合わせをいただいており、2025年の販売に向けて製品化を着々と進めているところです。

イチゴの糖度が平均1.1度上昇

次にアグリについてです。バイオスティミュラントという、肥料や農薬の代わりになる資材・技術の開発を行ってきました。

イチゴ、トマト、パプリカ、お米を中心に取り組んできました。たとえばイチゴについては、スライド右側にあるように、気温が上がって糖度が下がる時期に私たちの資材を使うと、糖度が平均して1.1度上がることがわかりました。

現在、日照時間が足りないなど環境が悪い中で糖度を安定的に上げる資材はほとんどありません。そのため、当社のバイオスティミュラントは国内だけではなく、中国の大手農家からも「これを使いたい」とお声をいただいている状態です。

水稲、大手商社と協業を開始、東北6箇所での大型圃場試験を実施中

イチゴに加えて水稲にも注力してきました。みなさまもふだんの生活からわかるように、米が高騰し在庫がなくなっている状況です。それを受け、私たちのバイオスティミュラントで食糧危機を解決していきたいと考えています。今期は東北6ヶ所、宮崎県2ヶ所、京都で2ヶ所の全国10ヶ所で、大型の圃場試験を行ってきました。

特に水稲に対するバイオスティミュラントは、大手商社に興味を持っていただくことができ、大型の圃場試験が強化されています。現時点で収量増加に加えて、品質の部分で白未熟粒の発生を抑えることがわかってきています。

白未熟粒の発生が1/6に軽減

猛暑になるとスライドの左側の写真のように、白く濁った未熟な米が多く発生します。去年は特に状況が悪く、20パーセントも発生してしまいました。しかし、私たちの資材を使用すると、3.4パーセントまでに白未熟粒の発生を抑えることができました。すなわち品質の悪化を6分の1にまで軽減でき、二等米が一等米になることがわかりました。

このように、繊維、アグリに関しては、新技術の確立を目指し長年研究を続けてきました。現在、研究段階から事業段階に大きくシフトしたと考えています。ぜひ今後の拡大を期待していただけたらうれしいです。

今後5年間で300億円規模の挑戦的な投資を開始

金武祚氏:ファーマフーズ社長の金武祚です。これまでご説明したように、前期の連結売上高は約620億円でした。振り返ると、2022年に600億円の大台に乗り、2023年に680億円、そして前期は620億円となりました。

今期の予想は辛く見積もって650億円となったため、700億円の大台は壁が厚いというのが、私たちの率直な意見です。

中期計画では、2022年から2026年まで1Kプロジェクトで1,000億円の売上を目指しています。こちらはまったく変わらないため、このギャップをどう埋めるかが今の私たちの議論の的になっています。

数字の拡大も大切ですが、本来のバイオ企業としてのあり方について、2022年から2023年後半ぐらいまで内部で議論がありました。

「社長、私たちはバイオ企業として世の中に寄与することが目的なので、そのへんをもう少し考えさせてください」という意見があったため、結論的に私たちはバイオの会社として、MVVのバリューのところを、誠実と定めました。

バイオ企業のため、研究するのは当然ですが、私たちはすべからく誠実さを持って行うことになりました。そのことから、創薬、薬をやらなければ駄目なんです。

さらに、農業も最新のアグリテックで行います。そのようなことを、先ほどバイオスティミュラントと表現しました。

加えて、ファイバーも扱います。「今さら繊維?」と考える方もいますが、今からナノファイバーの領域を行うことで、私たちの持ち味の卵殻膜を分離して、それを先ほどの写真のようにします。

このようなことを、少し時間がかかってでももう一度やり遂げたいと思います。2年半ぐらい前から、こちらにかなりシフトしながら、並行して日々の売上を保ってきました。

例えば、卵殻膜の仕事にしても、結局23年ぐらいかかりました。創薬にしても、ようやく田辺三菱製薬と人間に投与できる段階まで入りました。しかし当時の想定から15年もかかっています。田辺三菱製薬とのスタートにしても、4年ぐらいかかっています。

私は1日でも早く医薬品として世の中に届くことが実現してほしいと思っています。時間と資金が必要ですが、やり遂げることが本来のバイオ企業の課題ではないかと思い、取り組んできました。

このようなことを3年間続けていたら、確実に芽が出てきました。それは今日の発表の中でもご理解していただけると思います。

もっと具体的なことを言いたいところですが、取引先がいるため、詳細は控えたいと思います。あと2年で1,000億円を達成できるかどうかについては、私は確実にできると思います。

達成に向け、今までの取り組みへの芽が出てきており、今後の成長に向けた投資に対し、金融機関のみなさまも支援を約束していただいております。現時点においても、銀行借り入れを活用したレバレッジでは、コミットメントラインの未使用枠が50億円以上あり、現金は150億円程度あります。

営業キャッシュフローを見ても、2023年度の50億円がありました。こういうものを投資へ回すことを見込み、300億円規模の投資が社内で決定しました。

スライドには、経産省のバイオものづくり革命推進事業は50億円と書いていますが、こちらの資金をフルに使って挑戦したいと考えています。

また、難問ですが、アメリカで「PharmaGABA(ファーマギャバ)」が伸びています。「PharmaGABA(ファーマギャバ)」は、日本でいう厚労省のような組織であるFDAから「GRAS(Generally Recognized As Safe)」という分類を認められました。

これにより、一般食品にGABAを使えるようになるため、パートナー企業のお話では、10倍ではなく100倍ぐらい伸びると言われています。これにチャレンジしたいと考えています。

私たちは多大な時間と資金をこれに投じてきましたが、まだ1年ぐらいかかるため引き続き取り組んでいます。現在、グローバル担当がアメリカに張り付いて尽力しています。

「ニューモ」のマーケットを独自で作ってきたことを自負していますが、ライバル会社が、この市場に参入してきました。従来型でも育毛に対して取り組んできた人たちも新たに参入してきました。そのため私たちは、もう一歩先を行かなければいけません。そこで現在、医薬部外品の「ニューモ」を開発しています。

こちらにも果敢に挑戦していくため、新薬開発や明治薬品新工場建設をふまえ、125億円から150億円ぐらい必要になると考えています。

もちろんそれだけでは不足していると思うため、2023年度からM&Aに着手しました。6人で構成していますが、少なくとも100億円を2つぐらい行うと決めています。中長期で300億円を投資すること、1,000億円の売上を必ず達成させること、これらは社内で一致しています。

そう簡単にはいかないと十分に考えていますが、キャッシュを溜め込むのではなく、成し遂げるべき仕事には大胆に投資し、まずは1,000億円に到達させます。

こちらの結果については、みなさまから指摘を受けると思います。利益の確保も目指しますが、まずはみなさまにお約束したとおりの1,000億円の大台に登ってから振り返ってみようと思っています。

そう簡単にはいかない困難なことですが、そのような認識を持ちつつ、ここ1ヶ月間、幹部でよく話し合いました。1,000億円は可能だと判断したので、どうぞみなさま、ご支援ご協力をよろしくお願いします。