目次
上田祐司氏(以下、上田):本日はどうぞよろしくお願いします。当社は、「人と人をつなげる」というミッションを掲げています。そのようなミッションやビジネスモデル、会社概要をご紹介し、最後に中期経営方針についてご説明します。
GAIAX MISSION
上田:最初に、ミッションについてご説明します。インターネットが登場する前から、知り合い同士のコミュニケーションはあったと思います。しかし、インターネットが普及して何が変わったかというと、赤の他人とつながる時代になり、その発言に耳を傾けるようになりました。
例えば、インターネット上の「Facebook」や「X」でつぶやかれていることが非常に参考になったり、「この人はこのような立場で、このように苦しんでいるんだ」などと感じるようになったりしたのではないかと思います。
さらに、シェアリングエコノミーの仕組みによって、見知らぬ人の家に泊まる民泊サービスなども普及し、web3のカテゴリーにおいても、赤の他人同士がつながる世の中になってきました。我々は、そのような分野で事業を作っていくことをミッションとして掲げています。
また、ハリウッドのスタジオで映画をどんどんと作っていくように、スタートアップをどんどんと作っていく「スタートアップスタジオ」というビジネスモデルで、これらの事業に取り組んでいます。
GAIAX MISSION
上田:これまでは、自分と身の回りの人のことを気にする一方で、赤の他人のことはそれほど気にしていなかったと思います。我々は、人と人がつながる社会では、他人のことを自分のことのように感じて助け合うことも大切だと考えています。
当社事業概要
上田:当社の事業についてです。投資家のみなさまには、2つのセグメントに分けてご説明しています。
1つ目は、ソーシャルメディアサービス事業です。こちらは大手企業を中心に、ソーシャルメディアの活用の仕方をコンサルティングや運用代行などによってサポートしています。「どのように活用したらいいかわからない」という企業の課題をサポートするBtoBビジネスになります。
もう1つは、インキュベーション事業です。自社でソーシャルメディア、シェアリングエコノミー、DAO事業などを立ち上げ、その事業に投資しています。あるいは、グループ外の会社への投資など、インキュベーションを行う分野をこのセグメントに含めています。
坂本慎太郎氏(以下、坂本):現状、主にソーシャルメディアサービス事業とインキュベーション事業に取り組んでいるということですが、創業のきっかけや、今のかたちになった経緯などがあれば教えていただければと思います。
上田:まず、私が大学生の時に携帯電話が登場し、大変衝撃を受けました。なぜなら、携帯を持っているチームと持っていないチームとでは、プロジェクトの効率に雲泥の違いがあったためです。
それまでもコミュニケーションの重要性は重々感じていましたが、1997年から1999年頃にインターネットに接した際、携帯電話を超えるコミュニケーション能力を持っていると感じました。
インターネット上には物を買う、旅行を予約する、検索するといった機能がありますが、知り合い同士だけでなく、赤の他人とコミュニケーションすることもできます。我々は当時、ソーシャルメディアサービスを立ち上げ、そこで出会った方々が、赤の他人だったにも関わらず、ご結婚された時に「インターネットこそが本当に世の中を変える」と考えました。
世の中にはさまざまな社会問題がありますが、そのほとんどが世の中全体のことよりも、自分の身内のことを大切にしてしまっているがゆえに起こっている問題です。世の中全体をもっと身近に感じられれば、社会問題はなくなっていくのではないかと思い、起業しました。
ガイアックスの注力分野
上田:注力分野の1つ目がソーシャルメディア、2つ目が起業支援、3つ目がweb3です。会社の紹介として、1つずつご説明します。
SNS時代には全ての施策にSNSは関係する
上田:他社へのソーシャルメディア、シェアリングエコノミーの支援についてです。みなさまも感じていると思いますが、SNSはこれまで、企業目線では「マスの広告や、店舗におけるプロモーション施策などがあって、ソーシャルメディアもあるよね」という位置づけでした。
しかし、いまどきの消費者の立場から見ると、日々テレビを目にする時間が減り、どちらかといえば、店頭に行くよりもソーシャルメディアの重要性が非常に高まってきていると思います。
坂本:私たちにとっては、「食べログ」などのグルメサイトを見て、お店を選ぶのが普通でした。しかし最近は「X」や、若者の場合は「TikTok」を見て、お店を選ぶかたちに変わってきたと感じます。
上田:おっしゃるとおりです。「TikTok」以外で私が驚いたのは、「YouTube」でラーメン屋を探している人がいたことです。確かに情報量はかなり多いと思います。
坂本:注文して食べるところまで映っているため、一度体感してから行くようなかたちになっているのですね。
上田:各企業において、ソーシャルメディアの重要性がますます上がってきているのは間違いないと思っています。
ソーシャルメディア活用支援事業
上田:我々は、サービスの提供開始から10年以上にわたって、ソーシャルメディアの活用支援に取り組んでいます。企業がソーシャルメディアを活用するにあたって、どのような観点が必要で、どのようにすればマイナスを防げるのかなどを、統合的にサービス提供しています。
ソーシャルメディア活用支援事業
上田:これまでの累計支援実績は1,000社以上です。我々自身が運用代行するかたちでコミットして取り組んでいる会社は600社以上と、かなりの社数を支援しています。最近は、各企業が「TikTok」に力を入れていますが、企業にはそのような縦型動画や「Instagram」などでよく使われる縦型画像のノウハウがありません。
そのため、企業内のマーケティング部門の課長や部長に「最近はユーザーの中で『TikTok』が流行っています」と言っても、それをどのように活用したらよいのかをなかなかイメージしてもらいづらいと思います。
しかし、当社には若い社員も多く、クリエイターとの距離も非常に近いため、「これではまったく普及しないですよ」「このように見せると、このメディアではインパクトがありますよ」といった支援ができます。
また、最近では一つひとつのソーシャルメディアをどのように活用するかだけではなく、複数のソーシャルメディアをどのように連動させながら活用していくのかも重要になってきています。
坂本:仕事を任せてくれる会社が「TikTok」や「X」で暴走して炎上するようなことが、けっこうありました。そのようなことを防ぐために、御社に一度お願いして、若い人と一緒に作っていくイメージで合っていますか?
上田:合っています。我々は累積600社の運用を代行しているため、正直にいってプチ炎上のようなことも体験しています。だからこそ、社内のチェックリストは非常に充実しています。
坂本:対策をしっかりと用意できているわけですね。
上田:おっしゃるとおりです。そのような意味では、我々は最先端を走りながら、若者の気持ちに寄り添い、どのようにすれば炎上しないのかを考えられます。つまり、攻めと守りの両方を充実させて対応できていると考えています。
クリエイティブプラットフォーム「Snapmart」、登録クリエイターが30万人を突破!
上田:直近では、クリエイティブプラットフォームの「Snapmart」の登録クリエイターが30万人を突破したと発表しました。このプラットフォームでは、「Instagram」や「TikTok」で写真・動画を撮っている方々を囲い込んでおり、「このような商品をイメージ良く世の中に広めたい」という企業を「Snapmart」でサポートしています。こちらが最近、非常に伸びてきています。
坂本:もともとスナップを撮る方がいて、インフルエンサーとして活動している部分を、御社が支援している企業へつないでいるのでしょうか?
上田:まさにそのとおりです。フォロワーがたくさんいれば、高額な費用で発注せざるを得ないインフルエンサーバブルの雰囲気がある中、我々はクリエイターとしてしっかりとした写真や動画を撮れる方をメインに集めています。そして、商品に共感した数多くの方に投稿をお願いしています。
つまり、「フォロワー数はたくさんいるけれども、採算が合わない」というインフルエンサーではなく、消費者目線、一般人目線でのリアルな投稿が得意な方々を集め、本当に結果が出せるかたちで注力しています。
坂本:その中でも、やはりランキングや「この人はこのようなことが得意」といったラベル分けはあるのでしょうか?
上田:そうですね。ラベル分けも行っていますが、これは非常に難しいところでもあります。最近は「Instagram」などのアルゴリズムがどんどんと発展しているため、ランクが高い、つまりフォロワー数が多いからといって、その人の方向性と違うものを投稿してもあまり広がりません。
そのため、30万人の登録クリエイターに「このようなサービスに本当に合う人を中心に応募してください」と呼びかけ、一人ひとりの方向性に合う方々に投稿していただくことがより重要だと思います。
このようなかたちで、ソーシャルメディアやその他サービスの支援を行っており、着々と売上を伸ばしています。
GAIAX BUSINESS MODEL
上田:企業支援、スタートアップビジネスについてご説明します。我々は、もともと事業会社と投資会社のハイブリッドのようなビジネスモデルです。当然、我々自身がビジネスを行って収益を上げていますが、場合によってはそのような事業をカーブアウトして上場まで持ち込み、キャピタルゲインを得ることもあります。
また、社外のスタートアップに投資し、それが上場してキャピタルゲインをもたらすこともあります。この両方のビジネスモデルで進めています。
坂本:創業時からずっと、このようなかたちで進めていたのですか?
上田:創業時はこのようなかたちではありませんでした。しかし、社員がアグレッシブで、優秀なメンバーが集まるため、「将来は上場企業を作る」という方々が独立する際に出資しないのはもったいないと考えました。
また、我々が取り組んでいる事業分野と競合する事業を立ち上げることはないものの、近い分野で立ち上げられるため、そこに投資する中で、このようにハイブリッドなかたちにスライドしてきました。
GAIAX IN NUMBERS
上田:当社に新卒で入社された方でも、辞める人はいます。しかし、辞めた後に転職する人はあまりいません。
坂本:やはり起業される理由として、御社である程度のスキルがつけられるからということもありますか?
上田:それもあると思います。転職を希望して退職される方は少なく、6割が起業します。我々は一緒に仕事をしたメンバーのため、起業される方の中でも「彼なら成功する」と思った場合には、必ず出資しています。
坂本:すでにロールモデルがかなりいますよね。
上田:そうですね。成功している先輩の方々からいろいろと伝承されるため、ロールモデルがきちんと機能していると思います。
坂本:メンターのように、行き詰まると先輩に聞きに行けるようなつながりが、いまだにあるのですね。年齢が離れている場合、御社がそのような方を紹介することもあるのでしょうか?
上田:おっしゃるとおりです。卒業生同士だけでなく、現社員も含めてたくさん交流しています。
GAIAX BUSINESS MODEL
このような取り組みの結果、我々は「OpenWork」という働く環境に関する口コミサイトにおいて、20代成長環境ランキングのインターネット業界1位という評価をいただいています。
社内から連続的に起業家を輩出
上田:卒業生が創業した会社のうち、当社が投資し上場を果たした会社が4社あります。我々はソーシャルメディア、シェアリングエコノミーなどの分野にしか投資しないため、それ以外の分野で投資せずに上場した会社も2社、3社あります。
坂本:そこには出資せずに、卒業生が違うかたちで起業されたということですね。
上田:おっしゃるとおりです。投資先の卒業生の創業企業だけでも4社上場しています。また、当然ながら普通のベンチャーキャピタルは、面談して投資するかどうかを決めています。
坂本:どちらかというと、上から目線で出すかどうかを決めるところや、事業モデルがある程度できたものに対して出すというところが多いですね。
上田:我々の場合は、事業モデルができる前に投資するため、我々からすれば、株の仕込み価格が低くなります。
坂本:創業期に投資し、その後、上場が見えてきた時には投資を行わないということですか?
上田:おっしゃるとおりです。
坂本:最初だけ投資するということですね。
上田:直近のお話になりますが、「場合によっては、売ることもあり得る」という流れになってきています。例えば、1億円で獲得した1社よりも、他の会社10社に1,000万円ずつ投資したほうが、パフォーマンスがよいかもしれないと考えています。
もう1つは、先ほどお話したように、普通のベンチャーキャピタルは面談して見極めているということです。我々は同じ釜の飯を食う仲間として、ともに働いています。
そのため、このチームが信用できるかどうか、仕事ができるかどうか、このチームがこの事業分野にフィットしているかどうかということを、他社よりもはるかに高い解像度で把握できます。そのような意味では、投資する効果はかなりあると思っています。
ただ、デメリットもあります。これまでは、投資した会社がどのように上場を目指していくのかということに主眼を置いていました。しかし、当然ながら大きな時価総額で、たくさんの比率を持っていなければ、我々の事業へのインパクトは足りません。
坂本:そうですよね。株主としても、インパクトが大きいほうが嬉しいと思います。
上田:おっしゃるとおりです。我々もどのように取り組めば、起業したての会社を上場まで持ち込めるのかという点に関しては、大分慣れてきました。
坂本:上場するまでももちろんですが、上場してからスケールするかどうかという点に関して、すごく考えられているように感じます。
上田:今はそちらにかなり注力しています。時価総額数百億円で持株比率10パーセントから30パーセントを取れるような企業を、どのように上場させるのかではなく、どのように輩出していくのかを重視しています。
坂本:初期の成長に費用がかかると思うのですが、「貸してください」などと言われた場合の支援も行っているのですか? それとも、エクイティだけですか?
上田:いえ、これまでもありとあらゆる支援を行ってきました。
坂本:そのような支援をされているため、卒業生とよい関係が築けているのですね。
上田:デットのほか、経営陣の派遣や移籍も行います。さらに、当社の社員が副業で手伝うことや、このような会社がストックオプションを当社の社員に渡して手伝うケースもあります。
坂本:非常におもしろいですね。ベンチャーキャピタルでは二の足を踏んでしまうと思います。
上田:事業分野も近いため、事業の観点でも支援しています。
カーブアウト機能を活用した事業の成長加速
上田:外の会社に投資するだけでなく、これはケースバイケースになりますが、社内の事業で、グループの中に置いておいたほうがよいものと、グループの外でカーブアウトしていくほうがよいものを常に検討しています。
坂本:その理由も含めて教えてください。
上田:例えば、大きな会社にするためにファイナンスを行い、「20億円、50億円が必要です」となったときに、当社が資金を出すのは採算が合いません。そのような時はカーブアウトし、外部資本を集めて、さらに大きくするほうが、当社の中にいて、投資しないよりは結果としてよいのではないかと考えています。
また、例えば副社長を採用するという時も、「当社の事業部の副部長として来てください」というケースと、「この会社はカーブアウトをして上場を目指します」「ストックオプションを2パーセント出すから副社長として来てください」というケースでは、来てくれる人材がまったく異なります。
そのようなことを総合的に勘案しながら、「これはカーブアウトしたほうが、当社のキャピタルゲインという意味でも儲かるだろう」という場合は、積極的にカーブアウトしています。
通常、サラリーマンの方が事業部長を務めている場合は、カーブアウトしてもなかなか上手くいかないと思います。しかし、我々の場合、新卒で採用した社員は本当にギラギラとしていて、「なにがなんでも会社をデカくします」というパワーを持っている事業責任者が多いため、このようなスキームでもワークします。
坂本:確かに、かなり大きくなる会社であれば、御社が外部から50億円や100億円を投入し、最初期の会社がかなり小さい時から、ある程度の持株比率を持っていれば、これが溶けることはほぼないということですね。
第1の上場、第1のイグジットラインである程度の株価がつくため、そこで駄目だと思っても、売れば売れるという考え方でしょうか?
上田:おっしゃるとおりです。
坂本:それで上場できればさらによいということですね。これは非常にすばらしいモデルだと思います。
投資先の最新トピックス
上田:当社の投資先の最新トピックスです。eKYC本人確認サービスを行っているTRUSTDOCKや、多拠点居住のサービスを展開しているアドレスに投資しています。それぞれいろいろな活動を行っています。
起業家候補育成に関する取り組み
上田:当社は、スタートアップにかなりコミットしています。最近、「スタートアップ育成5か年計画」というものが政府から出ており、国としても「スタートアップを増やすぞ、起業家を増やすぞ」という方針を掲げています。
当社としてもこのような国の方針に対し、なにかサポートできることはないかと考えました。その結果、当社に新卒で入った若いメンバーが、気がつくと起業・上場まで持ち込めているというノウハウを活かした、起業家候補者の育成サポートのサービスに力を入れ始めました。
「スタートアップスタジオ協会」を作ったり、中高校生に対して「起業ゼミ」のプログラムを提供したり、官公庁・自治体・教育機関などの支援を行っています。
起業家輩出プログラム
上田:直近では、北海道主催のスタートアップ創出促進プロジェクト、福岡市や山口県が主催するプログラムのサポートを行っています。
坂本:自治体から支援要請のように、御社へ「手伝ってください」という依頼が来るということですが、これに関してはどのような背景があるのでしょうか? 自治体がスタートアップを促進するためにいろいろなことを行うのは、地方で事業を行ってほしいからなのか、それとも国から補助金が出るからなのか、その理由はいろいろあるかと思います。自治体がスタートアップに力を入れている背景をもう少し教えてください。
上田:まさにその2つの理由です。地域をいかに盛り上げるかという点においては、「やはり新しい事業が必要だ」「地域として起業家を作りたい」といったことが重要になってきている背景があります。今は幸いにも国からの予算が多いため、各自治体が積極的に取り組んでいる状況です。
坂本:上手くいけば、それが将来の税収や雇用につながることになりますね。
上田:おっしゃるとおりです。やはり既存産業だけではどうしても時代の移り変わりによって衰退していくと思います。そのため、新しい事業を作ってこそ地域は盛り上がると考えています。
これまで、中小企業の経営をアドバイスしている方々は地域にもたくさんいました。しかし、いわゆるスタートアップのような、エクイティを集めて、ありとあらゆるステークホルダーを巻き込みながら事業を拡大させていくところを支援している方々が地域にいるケースは、ほとんどありませんでした。
我々の場合は、国や地方からお金をいただかず、自社のコストで作っています。そのため、そのような我々のマインドを「このようにされたほうがよいのではないですか」というように各地域で伝えながら、プログラムの運営支援などを行っています。
坂本:非常によくわかりました。ありがとうございます。
上田:これまでスタートアップ系のビジネスは、イグジットするまで1円も儲からない、むしろキャッシュは出ていく一方で、場合によっては減損を食らうというものでした。しかし、こちらのビジネスは当然ながら、1年間支援すると、その1年間は地方からお金をいただけます。そのため、ビジネスとしても我々としても、なにも研究開発を行うことはありません。
坂本:安心してノウハウを提供できるということですね。
上田:おっしゃるとおりです。そのうえ、各地域の方には地方自治体が出資することもないため、よい案件であれば我々が出資することも可能です。
坂本:自治体からの出資は第3セクターの考えで除外されるからこそ、御社がそこを運営していくほうがよいということですね。
上田:そうですね。なかなか出資はできませんが、我々としてもよい会社があれば出資するため、そのあたりは各地域の方も歓迎しており、案件のソーシングにもつながっています。
注目されるweb3/DAO
上田:web3のカテゴリについてです。みなさまもご存知のように、web1、web2、web3という時代の流れにより、さらにフラットな社会を作るためにはブロックチェーンを活用していくほうがよいのではないかと考えています。
プラットフォーマー(中央集権型)からブロックチェーン(分散型)へ
上田:これまでは中央集権的に、例えば日本政府が円を保証していたり、組織の社長が組織をマネジメントしていたりというかたちが一般的でした。しかし、ブロックチェーンによって通貨を保証したり、ブロックチェーンの集合体で組織を保証したりする社会のかたちに変化しつつあります。
注目されるweb3/DAO
上田:その組織の部分がDAO(Decentralized Autonomous Organization)という仕組みです。我々は、「人と人がつながって、よりフラットな社会を作っていく」というミッションを掲げている会社のため、ブロックチェーンやweb3の中でも「DAO」に注力して事業展開を図っています。
坂本:この後説明があると思いますが、DAOを活用するメリットを教えてください。
DAOの特徴
上田:例えば、シェアリングエコノミーの1つにシェアハウスというものがあります。当社の投資先に巻組という会社がありますが、そちらでシェアハウスを運用していました。みなさまもイメージできると思いますが、巻組としてもいろいろと忙しく、新しいお客さまが来たら案内し、既存の住人の方には「新しい方が来ます」ということを説明しなければなりませんでした。
坂本:管理業務が大変だという話ですね。
上田:ハウスルールを作る度に、みなさまから文句をいわれます。
坂本:注意しなければいけない立場ですからね。
上田:また、新しい家具を買う際には、「どのような家具を買えばよいのだろう」など、いろいろなことに頭を悩ませながら運営しています。そちらに今回、システムとしてDAOを導入しました。
例えば、シェアハウスに住む10人がフラットなかたちで投票し、いろいろな意思決定を行っていきます。そして、このシェアハウス自体の価値が上がれば、この10人が持っているトークンの価値も上がるようにしました。
その結果、新しい住人の候補者が来ると、この10人が家を案内するようになりました。売上が上がるとみなさまにメリットが出てくるため、10人がみなウェルカムな姿勢で候補者をチェックします。もちろん「この人が入るとみなにとってよくない」という場合も、彼らの意思決定で排除します。そして、そもそものハウスルールも、この10人で投票しながら決めていきます。
よく考えてみれば、なぜ運営会社がコストを使ってハウスルールを決めていたのかということになります。みなさまが自ら行うほうが、はるかによい結果になります。また、年間予算を100万円渡し、この10人で議論や決議を行いながら、家電を買っています。清掃業務なども10人でタスクを振り分けて行うと、小さいトークンがもらえる枠組みになりました。
坂本:部屋ごとにトークンの価値が割り当てられるのでしょうか?
上田:住人ごとになります。
坂本:部屋を出ていく場合は次の住人に売却するのですか? そのあたりの仕組みを教えてください。
上田:正確にいえば、トークンを買った人と住人は完全に連動していません。そのため、住んでいない場合も、トークンを持っている人は外からサポートを行います。
坂本:つまり、清掃業務を外から行った人は、住んでいなくてもトークンがもらえるというわけですね。
上田:おっしゃるとおりです。そのため、「私の知り合いに『住みたい』と言っている人がいるよ」というように、外から勧誘してくることも可能です。
坂本:募集業務のコストがかからないということですね。
上田:したがって、コストは非常に下がりました。通常であれば、巻組のスタッフが月に1回行かなければならないところも、年に2回、3回行けば十分に回るようになりました。また、このような議論や投票の様子はweb経由でチェックできるため、行っていないにもかかわらず、中の様子が手に取るようにわかります。
もちろん収益の一部は住人の方や、トークンを持っている方にシェアしなければならないため、そのような意味では若干減ってしまいます。しかし、収益自体は通常の案件よりも非常に伸びています。
坂本:これは非常におもしろいですね。
上田:個人投資家のみなさまはイメージしやすいと思いますが、社長1人が株を持っている会社よりも、ストックオプションを社員みなが持っている会社のほうが伸びやすいと思います。
坂本:社員にやる気がありますからね。
上田:DAOという組織はさらに踏み込んで、オペレーションしている方も株を持っているが、お客さまも全員が株を持っているという世界観になります。したがって、意思決定も、お客さまを含めて投票し、物事を決めていくかたちになります。
坂本:株式市場でいうと、取引先にストックオプションがついているようなイメージですね。ブロックチェーンの技術を使って、そのようなことができるのですね。
取り組み事例
上田:今ご説明したとおり、DAOには非常に大きな特徴があるため、日本中から「DAOを導入して活用したい」というお声がけをたくさんいただいています。月20件、30件の問い合わせをいただき、我々は多種多様な、大手企業から地方自治体までサポートしています。また、当社自身もDAOのプロジェクトをどんどんと増やしていこうと思っています。
坂本:法律の壁があると思いますが、この仕組みを区分マンションなどで活用できれば最高ですね。
上田:そうですね。そのあたりの可能性もあると我々も考えています。
以上で会社の紹介を終了します。
これまでと今後の経営方針
上田:最後に中期経営方針についてご説明します。1つ目はソーシャルメディアサービス事業についてです。これまで約20パーセントの営業利益率を安定的に出していたものの、売上増加率はそこまで大きくありませんでした。
しかし昨今、このソーシャルメディアが、急激に企業マーケティングの中心を占めるようになってきています。そのようなニーズを取り込んだ結果、直近では年成長率が上がってきています。今後は、年成長率10パーセントを維持しながら、営業利益率は引き続き20パーセントを出していこうと考えています。
2つ目はインキュベーション事業です。これまでは仕込むための投資が必要でしたが、多額の投資を行っても、上場した後に株を売るまではリターンがなく、非常に不安定な状況でした。しかし、幸いにも当社が保有する上場銘柄が複数個になってきており、これを売却しながら安定的に売上・利益を確保できる状態となっています。
また、投資に関しても、当初はどこにお金を使えばよいのかわからず、エレガントに使い切れていなかったものの、最近はそのへんの見極めが適切に行えるようになってきました。コストコントロールや投資規律を徹底していることもあり、収益が安定化してきたと思っています。
したがって、今後の売上に関しては安定成長を、全体としては黒字で、なおかつ継続的な配当を出していけるようなかたちで、事業の方針を考えています。
2023-2027年度 中期経営方針 業績目標
上田:2027年度において連結売上40億円、営業利益6億円を目標として、中期経営方針を発表しました。
坂本:売上に関して、ソーシャルメディア事業は約10パーセントの伸びで推移すると思っています。中期経営方針では利益面がかなり伸びる予想になっていますが、これはソーシャルメディア事業の利益率によるのか、それともインキュベーション事業の売却益も含めた利益でカバーするのか、そのような内訳があれば教えてください。
上田:基本的には、ソーシャルメディア事業の営業利益でカバーしようと思っています。インキュベーション事業の利益がゼロだと読んでいるわけではないものの、そこまで大きくは見込んでいません。インキュベーション事業では、投資先の会社が上場しても利益には反映されないことが理由です。
坂本:そうですよね。
上田:株を売らなければ利益に反映されません。ただ、中期経営方針の2027年の間に上場する会社がゼロだという予想なのかというと、そのようなことはありません。上場した後に、安定的に少しずつ売っていく程度の見込みで、営業利益を確保していきたいと考えています。
坂本:投資家のみなさまの中にも、インキュベーション事業はけっこうリスクが高いと思っている方が多いと思います。御社の場合は、創業期にかなりの資金投入を行っているため、減損などがかなり起こりにくいように思います。
反対に、途中から資金投入する会社には、収益が本業の何倍も大きく振れるような会社もおそらくあると思います。御社では下振れがかなり抑えられているリスクモデルだと認識してよろしいでしょうか?
上田:初期の投資も、比率としてはかなり行ったため、これまではかなり大きく振れていたというのが率直なところです。
坂本:なるほど。ただ、10億円、20億円を投入して、すぐに失うケースもあると思いますが、御社の十数年間を見ると、そのような事態は起こっていません。
上田:そうですね。以前はなかなか上場しなかったため、売りがない状態でしたが、今は売れる銘柄が出てきており、なおかつ安定的に投資しています。投資の目利き力が上がってきた点も含めて、今後はより安定すると考えています。
坂本:なるほど。これは確かにいいと思います。力技で利益を確定してから、下振れをなんとか消し込むところや、「消し込めませんでした」ということもあるため、そのあたりは投資家にとってしびれるなと思っていました。
御社の場合は、すでに上場会社も持っているため、そこのコントロールはおそらくできると思っていましたが、お話を聞いて非常に納得しました。
株主還元方針
上田:継続的な中期経営方針ですが、利益還元として配当を出していこうと考え、2023年12月期の期末配当額を5円と発表しました。
中間配当のお知らせ
上田:ただ、直近において、1つの事業を投資先の会社に譲渡した関係で、特別利益が発生していたため、それを原資に中間配当額として、5円に増やしています。
質疑応答:目標時価総額と東証への上場見込みについて
増井麻里子氏(以下、増井):「今の時価総額は23.2億円ですが、どこまでいきたいという目標はあるでしょうか?」というご質問です。
上田:中期経営方針に基づき営業利益6億円を達成した時には、それなりの最終利益が出てきて、結果的にそこから出てくる時価総額については、当然目線には入れています。
もちろん株価というのは、会社が簡単にコントロールできるものではないため、目標値として挙げにくいのですが、金額感としては、「その数字になれば、少なくともこれくらいの時価総額になるだろう」という目線は持っています。
増井:東証への上場などは視野に入れていらっしゃるのでしょうか?
上田:現時点で具体的な検討はしていません。会社の将来目標としては考えてはいますが、今日時点ではそのような検討はしていません。
質疑応答:今後の配当見込みと自社株買いの可能性について
坂本:「今期はインキュベーション事業の売却益で配当が出るという予想になっていますが、これは今後も続く見込みでしょうか?」というご質問です。
大きな売却益があれば特別益という考えなのか、ソーシャルメディア事業で生まれてくるキャッシュを元に配当を一定で考えているのか、そのあたりの配当の考え方をもう少し教えていただければと思います。
上田:考え方としては後者のほうです。安定的に売上・利益を出して配当額を増やしていくことがベースです。ただし、今回もそうですが、一時的に大きなキャピタルゲインが出た時に追加で配当することは、計画はしていなくても可能性はあります。
坂本:株主還元は自社株買いという選択肢もあると思うのですが、そちらはあまり興味がないのでしょうか? 自社株買いをするよりも、インキュベーション事業に投入したほうが良いとお考えでしょうか? 資本の絡みもあって変わってくる部分もあると思いますが、お考えがあれば教えてください。
上田:まずは配当としていますが、自社株買いが絶対にないとも思っていません。総合的に勘案しながら、今後の株主還元の方策は考えていきたいと思っています。
質疑応答:インキュベーション事業における投資先への意思決定スキームについて
坂本:インキュベーション事業における投資先への意思決定スキームは、どのようにされているのでしょうか?
上田:インキュベーション事業が持っている株式の銘柄はピンからキリまでありまして、上場株もありますし、設立して3日目の会社で「まずは、当社の持ち株比率が6割からスタートします」といったケースもあります。
上場企業であれば、当社も株主として議決権行使などある程度のコメントをお伝えはしますが、最終的な意思決定は先方の会社がするかたちになっています。当社は、どちらかと言うと経営陣の意思決定を尊重するタイプの投資家です。
また、インキュベーション事業で切り出した会社の意思決定に対する接触のみならず、当社の事業部責任者に対しても、通常の会社以上に方針を任せる傾向があります。なぜなら、経営陣がかなり強いパッションを持って取り組んでいるからです。
そのような経営陣に「いや、グループ全体の方針がこうだからこうしよう」と言うと、逆にうまくいかないこともあります。それならば当社としては、株を売るというアクションのほうがすっきりすると思います。
それとは別に、従業員に対しても、自分の人生計画の中でいかに大きなことを成し遂げるかというパッションを持っていただくために、当社ができることを考えています。例えば、会社からコーチングを提供しており、一人ひとりが自分のライフプランを考えて、定期的に合宿をする中で「自分は将来このような人生を歩みたい」という発表をするといった、気持ち作りのサポートも行っています。
また、私はシェアリングエコノミー協会の代表理事なのですが、ソーシャルメディア、シェアリングエコノミーに関する最新情報や、「どこの会社がどのような戦略でどのように成功しており、それをこちらの会社で参考にすると、どのようにできるか」というアドバイスは、事業部へも投資先へもどんどん行っています。
しかし、事業部でも投資先でも、責任者のコメントは「わかりました。そのとおりにします」というよりは、「参考になります。自分たちで考えて進めます」という腰の入った方が多いです。
坂本:出資を決めるスキームというのは社長が決められるのでしょうか? あるいは、最終的には社長が決めると思うのですが、事業部長の強い推薦があったら、というように全員で考える部分もあるのでしょうか?
上田:たいていは全員がいろいろな案を持ってきて、全員で考えます。
当社は非常にグラデーションが多い会社です。通常の会社だと、自社の事業かそれ以外かという感じだと思うのですが、当社は、昨日まで自社の事業で100パーセントオーナーシップだったものが、今はカーブアウトしたから60パーセントになったということもあります。出資も、1パーセントから、場合によれば60パーセントくらいまで、つまりいきなり過半数を取りにいくような出資もあるなど、非常にグラデーションが多いです。
そのような中で、「案は持ってきたが、どの程度のグラデーションに着地させるか」というのは毎回ケース・バイ・ケースで議論をしており、その話し合った中の平均値で決めるというよりは、私も含めた執行役クラスの中に「この案件は絶対いける」「これはぜひいこう」というように思いが強い人がいれば「その人に託していこう」という感じになります。
一方で、だいたい良い案だが、強く推している人がいないならば、「やめておこう」となります。このように、全員で案を出して議論しますが、誰がコミットするのかを大切にしています。
質疑応答:中期経営計画2年目の営業利益の根拠について
増井:「中期経営計画で営業利益が6億円に向かって上がっていくということなのですが、まず2年目で1.2億円になる根拠が知りたい」というご質問です。
坂本:少し質問をかぶせます。お話の中ではソーシャルメディア事業を伸ばしていくということでしたが、なだらかに同じ角度で6億円に向かっていくのか、あるいは仕込みを効かせて、例えば4年目から上がっていくのかなど、イメージも含めて教えていただけたらと思います。
上田:現在1年目の下半期に入っていますので、上半期の数字と下半期の数字の傾向を見ながら、来年はこのくらいだろうという数字にはなっています。営業利益の数字感については、なだらかに積み上がりながら全体が改善していく方向で見ています。
今期は1つの事業を投資先に譲渡したため、その数字のぶれが今期に若干発生しています。しかしながら、構成比としてはインパクトがもともと大きくないため、来期にはおおよそ1.2億円の数字に持っていけると思っています。
内訳としては、インキュベーション事業の投資規律のコントロールと、ソーシャルメディアサービス事業の年10パーセント程度の伸びの合算で、このような数字になっています。
当日に寄せられたその他の質問と回答
当日に寄せられた質問について、時間の関係で取り上げることができなかったものを、後日企業に回答いただきましたのでご紹介します。
<質問1>
質問:現在の時価総額は23.2億円ですが、目標としてどこまでというような明確な目標はありますか?
回答:昨年発表の中期経営方針でお示しのとおり、5年目に売上40億円、営業利益6億円の実現を目指しております。営業利益額から時価総額目標をご推測いただければ幸いです。
また、さらに、インキュベーション事業においては、時価総額が数百億円規模になる会社に対して、積極的に初期から投資をして、持ち分比率10パーセントから30パーセントを所有する目線で取り組んでおります。それによる保有有価証券の売却をしない限り、当社の売上利益にすぐに反映はされませんが、そのインキュベーション事業の成果により、さらに時価総額を高めることを目指しております。
<質問2>
質問:SNSとの連携において、レジュメ掲載以外に連携しているものがあれば教えてください。累計支援1,000社とありますが、その企業と継続的な取引ができているのでしょうか? 多くの競合他社の熾烈な競争の中で、強みの部分で負けていない、自信と言えるポイントを教えてください。
回答:当社はSNSマーケティングのリーディングカンパニーとして、広くSNS全般を押さえております。直近でも、Meta社が先日発表した「Threads」にもいち早く取り組み、結果、各種メディアから取材を受けその知見を提供するなどしております。
またSNSマーケティング支援は、ソーシャルメディアサービス事業の中核を成すサービスであり、ストック型の積み上げの事業モデルとなっております。当社他事業とも比較して、顧客企業さまとより長期でのお付き合いをさせていただいております。
そして当社はソーシャルメディアマーケティングについては長年に渡って取り組んでおり、投稿の運用代行、キャンペーン等、幅広い対応ができるところが強みとなっております。
そのため、マーケティングにおけるSNSの活用方針を構築する上流から、話題化施策の企画やクリエイティブ制作など下流までご依頼をいただいております。そして、また公式アカウントの運用やインフルエンサー起用などのプロモーションから、ガイドライン制作やモニタリングなどのリスクマネジメントまで提供しております。
なお、現在はクリエイティブとデータ分析について力を入れております。動画ファーストなプラットフォームの傾向から、縦型動画のクリエイティブ制作需要は高まっており、インスタグラマー撮影サービスや30万人の登録クリエイターがいる「Snapmart」の動画アンバサダープランがあるという強みを持っております。
<質問3>
質問:6割が起業する環境とのことですが、入社から何年くらいで起業する傾向があるのでしょうか? また上場後にどのタイミングで保有株を減らす、あるいは手放すイメージでいるのでしょうか?
回答:当社を退職し起業するタイミングについては特に大きな傾向はございません。
一方、新卒入社3年目に新規事業立上げに取り組む人材が多い傾向があります。「新規事業を立ち上げるまでの入社後平均年数(調査期間:2019年4月~2022年4月1日)」を当社サイトにて公開(https://www.gaiax.co.jp/gaiax-data/)しておりますが、入社3年目45パーセント、入社6年目23パーセント、入社1年目23パーセント、入社10年目9パーセントでございました。
次に、上場後にどのタイミングで保有株を売却するかにつきまして、当社の基本方針として、投資先の成長が継続しており、株価評価が低いと考える場合にはホールド、投資先の成長が鈍化してきたと考える場合には売却と考えております。なお、出資先との関係、当社の財務状況等も考慮した上で、投資効率を最大化するよう意思決定してまいります。
<質問4>
質問:巻組のビジネスモデルを見ると黒字化する事業に見えないのですが、御社にとって負担ではないのでしょうか?
回答:当社が出資する巻組社のビジネスモデルにつきましては、資産性の低い古民家をリノベーションし、賃貸するといったものです。初期投資を抑えて高利回りの物件を展開していく狙いであり、かつシェアリングエコノミー領域に属するため、当社における事業の目利きもできていると考えております。また、出資について負担という認識はございません。
なお「住まい」×「シェアリングエコノミー」の領域においては多拠点居住「ADDress」や、住まいのサブスク「unito」に対しても当社は出資を行っており、市場の成長につき大いに期待をしております。