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青山英生氏:ケイティケイ株式会社代表取締役社長の青山英生でございます。2023年8月期第2四半期の決算についてご説明します。本日は、2023年8月期第2四半期の決算概況、2023年8月期の業績予想、第2四半期までの取り組みの順にご説明します。

業績ハイライト

決算概況です。業績としては増収増益で終えることができました。売上高は前年同期比104.1パーセントの86億3,900万円、営業利益は前年同期比127.3パーセントの1億9,000万円、経常利益は前年同期比124.6パーセントの2億5,100万円でした。減価償却費やのれんなどを考慮したEBITDAは、前年同期比129.9パーセントの3億1,400万円で増益となりました。

サプライ事業で価格改定をすみやかに実施したこと、また、成長事業であるITソリューション事業においてデジタルマーケティングを活用したEC事業が大きく成長したことが増収増益に寄与しています。

2023年8月期 第2四半期決算概況

1株当たりの四半期純利益は、2022年8月期第2四半期は24円85銭でしたが、2023年8月期第2四半期は28円49銭となっています。詳細はスライドのとおりです。

四半期毎の売上高の推移

四半期ごとの売上高の推移はスライドのグラフのとおりです。2021年8月期は旧会計基準ですので、2022年度と2023年度をご参照ください。2023年8月期は第1四半期・第2四半期ともに前年同期比で増収となり、第2四半期の売上高は前年同期比104.6パーセントとなっています。

四半期毎の営業利益の推移

2023年8月期の営業利益は、2022年8月期と比べると第1四半期は一部増益で、第2四半期は大きく利益を伸ばすことができています。第2四半期の営業利益は前年同期比150パーセントです。

営業利益の分析

営業利益のウォーターフォールでの分析です。2022年8月期第2四半期の営業利益は1億4,900万円でした。こちらより、売上増と工場における原価低減、生産性向上、ITソリューション事業において特に利益率が高い事業が伸びたなどの増益要因があり、2億4,100万円を増やすことができました。

一方、販売管理費については、人件費の増加や運賃等の上昇、のれんの償却費をあわせて2億円の負担があり、結果として2023年8月期第2四半期の営業利益は前年同期比4,100万円増の1億9,000万円となっています。

売上総利益と利益率

利益率については、2022年8月期第2四半期はさまざまな経費増の影響で21パーセントとなり、前期比で少し落ち込みました。2023年8月期の利益率は前年同期より1.9ポイント上昇し22.9パーセントとなり、この利益率の向上により増益となっています。

セグメント別実績(サプライ事業)

実績をセグメント別にご説明します。サプライ事業の売上高については、前期は69億7,700万円、今期は69億1,200万円で微減となりました。一方で、利益については前期の3億6,900万円に対し今期は108.4パーセントとなる4億円で増益となりました。

売上高の内訳としては、2022年8月期までは新型コロナウイルス感染症関連の環境衛生商品の売上などがありましたが、2023年8月期はこの分野の売上が減っています。一方で、さまざまな提案や一部価格改定の効果もあり、結果としては微減となりつつもほぼ横ばいの売上高を維持することができました。

また、部品のリユース率向上など工場における生産性の向上に取り組んだ結果、利益が増加しています。

セグメント別実績(ITソリューション事業)

ITソリューション事業についてご説明します。売上高については、2022年8月期第2四半期は13億2,000万円、2023年8月期第2四半期は17億2,600万円で、前年同期比130.7パーセントとなっています。

セグメント利益については、2022年8月期第2四半期は3,800万円、2023年8月期第2四半期は7,900万円と倍増しました。要因として、イコリスが展開するデジタルマーケティングを活かしたEC事業が大きく伸びたこと、ケイティケイ自体のITソリューション事業の売上・利益が伸長したこと、さらに複合機ビジネスにおける保守の事業を強化したことがあります。

貸借対照表

貸借対照表について簡単にご説明します。純資産は2023年8月期第2四半期に1億2,100万円積み増しができ、自己資本比率は前期の43.2パーセントから0.4ポイント向上し43.6パーセントとなっています。

2023年8月期 業績予想

2023年8月期の業績予想は期初に発表したとおりで、売上高は176億円、営業利益は4億3,000万円、経常利益は5億2,000万円の予想です。

配当については、第2四半期に中間配当として7円50銭の配当が決定しています。下期は7円50銭、通期では15円の予想です。

サプライ事業の取組み

2023年8月期第2四半期までのサプライ事業における取り組みについてです。私どもの仕入商品や原材料等の多くが値上がりする中で、工場において部品のリユース率の向上に努め、生産性を上げて原価低減に取り組みました。また、仕入商品についてはすみやかな価格改定を推進しました。

次にウィズコロナの取り組みについてです。コロナ禍の3年間において、グループ会社の青雲クラウンではリアルでの展示会開催ができませんでした。しかし、先日3年ぶりに展示会を開催し、多くの取引先にご来場いただき活発な商談を進めることができました。今後はこの商談会をさらに発展させ、ビジネスを拡大していきたいと考えています。

最後に営業支援ツールの活用についてです。当社には、長年にわたり蓄積された多くの顧客・商品のデータベースがあります。これらにAIを活用した顧客の需要予測を加える取り組みに着手しており、今後はお客さまに対する営業の生産性の向上やいろいろな意味でAIを活用した提案を進めていく方針です。

ITソリューション事業の取組み

ITソリューション事業の取り組みについてです。「Windows11」への対応で、一時期に比べてPCの買替需要が伸びてきています。その結果、UTMをはじめとしたセキュリティ対策商品の販売数が拡大しました。

また複合機事業では、複合機の販売だけでなく自社の保守体制の強化にも取り組んでいます。これにより機械のメンテナンスだけでなくお客さまのデジタル環境等に触れる機会が多くなり、さまざまな複合的提案ができるきっかけとなっています。今後もこの体制を強化していく方針です。

イコリスのデジタルマーケティングにおいては、Webメディアにさまざまな関連記事を載せることによって、ケイティケイおよびイコリスへのネット上での集客を増やしています。この取り組みが功を奏し、デジタルマーケティングを活かした個人向けのEC事業も大きく伸びている状況です。

企業価値向上に向けた取り組み

企業価値向上に向けた取り組みについてです。2022年9月に名古屋証券取引所の「IR EXPO 2023」に出展しました。こちらで多くの株主のみなさまと対話ができ、今後もこのような活動を続けていきたいと考えています。

同じく初めての試みとして、株主総会の後に株主懇談会を開催しました。こちらでは総会等の質問だけでなく、当社の理解を深めていただけるような対話ができました。今後もこのようなかたちでIR活動を行い、当社の案内を強化していきます。

配当については、2022年8月期は14円でした。2023年8月期は上期に中間配当として7円50銭の配当が決定しており、下期も7円50銭を想定しています。通期では15円で増配の予定です。

また、株主さまには初めてのご案内となりますが、株主優待制度「ケイティケイ・プレミアム優待倶楽部」を新設します。長らく当社の株をお持ちの株主のみなさまや、今後も引き続き当社をご理解いただきいろいろな意味でご支援をいただく株主のみなさまに少しでも報いたい考えです。

こちらは、毎年8月20日時点で当社株式を20単元・2,000株以上保有いただいている株主のみなさまに対し、保有株式数に応じてポイントを進呈する制度です。制度設計等は順次発表していきます。

リリース一覧(2023年8月期第2四半期)

2023年8月期第2四半期にリリースした内容の一覧です。特に、当社株式が貸借銘柄に認定され、より多くの株主のみなさまが流動性をもって売買できるような銘柄となりました。引き続きよろしくお願いします。

非財務情報(単体)

こちらは非財務情報で、今回初めて公表する資料です。まず男女の賃金格差の実態についてご説明します。現状では、男性に比べて女性の平均給与が低くなっています。こちらは勤続年数の差が大きいことが要因で、私どもの現在の制度で男女の賃金格差が生じることはありません。引き続きより格差が縮まるような環境を整えていきたいと考えています。

また、女性の管理職比率は現在8.3パーセントにとどまっています。こちらについても女性が活躍できる環境を整え、その育成と登用に努めていきたい考えです。

育児休業取得率は、女性は毎年100パーセントです。男性の育児休業取得は現在1名のみで、男性社員が育児休業を取りやすい環境を整備することが当社の今後の責務と考えています。

株主還元

株主還元についてです。2018年8月期の10円から着実に配当を増やしており、今期は15円と予想しています。このような配当を実施していく上で、株主のみなさまにより還元できるように株主優待制度を新設しました。

会社概要

会社概要です。資料としてご活用ください。

グループ企業

グループ企業の概要です。ご参照ください。

ビジョン・サステナビリティ基本方針

ビジョン・サステナビリティ基本方針です。私どもはグループとして「Change the office mirai」として、オフィスの未来を変えていくことに携わり、我々自身が変わっていくことをビジョンに掲げて事業を進めています。

また、サステナビリティ基本方針として「ケイティケイは、事業活動と経営戦略の中心にSDGsの理念を据えて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります」と宣言しています。

特に環境貢献では、リユース・リサイクルが当たり前の社会の中で顧客のSDGsにも貢献し、循環型社会の形成に貢献していきます。DX関連では、中小企業のDXを支援し、IT分野を強化していきます。人材育成・ダイバーシティでは、先ほどお伝えした女性活躍も含めた活動をさらに強化するとともに、従来より取り組んでいる障がい者雇用をしっかり続けていきます。そして、経営基盤を強化しながらガバナンスも強化していきたい考えです。

ESGに関する取り組み

ESGに関する取り組みです。Environment(環境)においては引き続きゼロエミッションを達成し、再生エネルギーを活用した生産を進めていきます。Social(社会)においては、社員のリスキリング、次世代育成、女性の活躍、ワークライフバランス、障がい者雇用をより積極的に推進する企業になっていきたいと考えています。Governance(企業統治)に関しても、コーポレートガバナンスを一層高度化していきたい考えです。

2023年8月期第2四半期決算についてのご説明は以上です。

当社は引き続き株主のみなさまに貢献し、期待に応えることができるよう努めていきます。どうぞご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。