会社説明・2023年3月期第2四半期決算概況説明

服部宝氏:みなさま、おはようございます。ご紹介いただきました、ICDAホールディングスの服部です。今日は、貴重な機会をいただきましてありがとうございます。現在、ICDAホールディングスにおきまして、管理部長と人材開発部長をしています。

管理部では総務・経理の他、会社説明会・決算説明会等のIR活動や株主総会も担当しており、人材開発部においては採用・研修を、本日同席している荒川を中心に良い人材の確保と研修・教育に日々取り組んでいます。

本日は、まず私から、当グループの概要や今後の展開についてご説明させていただいた後、当社グループのマーク・コーポレーションが運営している、鈴鹿オートリサイクルセンターと直接Zoomでつなぎ、バーチャル工場見学を45分程度かけて実施したいと考えています。

社名の由来

最初にICDAの社名の由来ですが、「インターナショナル コングロマリット オブ ディストリビューション フォー オートモービル」の頭文字からきています。自動車に関わる国際的流通複合企業体ということで、新車から中古車・リサイクルまでを幅広く取り扱っており、今後、自動車流通にイノベーションを起こし、より一層の成長を目指すという思いを込めています。

企業概要

会社概要です。設立は2009年10月です。後ほどのスライドでもご説明しますが、創業は1967年です。三重県鈴鹿市に本社があり、事業内容として、2つの事業を展開しています。自動車販売関連事業と自動車リサイクル事業です。

沿⾰

こちらは沿革となります、先ほどICDAホールディングスの創業は2009年と説明しましたが、事業を開始したのは、1967年となります。その後、1988年に輸入車ディーラーを始め、2004年に鈴鹿オートリサイクルセンターの前身の協同組合三重オートリサイクルセンターに参画しました。

グループ構成

スライドの上の図は、グループ構成です。自動車販売関連事業と自動車リサイクル事業の2つの事業によりグループが構成されています。

ホンダ四輪販売三重北では本田技研工業の新車、全メーカー中古車販売・買取を行い、オートモールではアウディ・VWの輸入車の正規代理店と、こちらも全メーカー中古車販売・買取を展開しています。自動車リサイクル事業では、本日は後ほど現地とつなぎ、バーチャル工場見学を実施する、鈴鹿オートリサイクルセンターを運営しています。このように当社グループは、新車・中古車・リサイクルまで幅広く取り扱い、顧客ニーズに対応しています。

下の図は、昨年度の売上構成となります。新車販売に加え、中古車にも注力しているのが、グループの特徴です。

主な経営指標の推移

主な経営指標の直近5年間の推移です。コロナ禍となった、2021年3月期から2年連続で、利益は過去最高を更新しました。

⾃動⾞販売関連事業の展開業態

こちらは、自動車販売関連事業の展開業態です。アウディ・VW等の高級車から、2年間の車検付きで36万円、1日あたりに直すと500円で車が乗れる低価格車まで、幅広い価格帯の車を取り扱っており、幅広い顧客層に車を提供することが可能となっています。特に赤い星印の店舗ブランドは、当社グループのオリジナルの中古車店舗です。

出店状況(2022年10⽉末現在)

店舗数の推移です。コロナ過で出店は控えていましたが、四日市地区と鈴鹿地区に多く店舗を構えています。

店舗展開

現在は三重県の人口の約6割をカバーしている4つの出店エリアのみですが、松阪、伊勢、伊賀という地域には人口比率から考えても出店余地が依然残っていると考えています。来期には、伊勢への初出店を準備しています。

当社のマーケット

当社グループのマーケットについてご説明します。自動車の保有状況という観点からは、東海三県の保有状況は全国平均を大きく上回っており、恵まれたマザーマーケットだと考えています。三重県の1世帯あたりの普及台数は15位、保有台数は21位となっています。

営業環境と国内販売台数の推移

第2四半期の国内の営業環境についてです。国内新車販売台数、国内中古車登録車台数、輸入車新規登録台数のすべてで前年同期を下回りました。

国内新車販売台数の推移

特に国内新車販売台数は、長年500万台がベンチマークとされていましたが、近年は大きく500万台を割ってきています。

2023年3月期 第2四半期決算概要

11月14日に発表した、第2四半期までのグループ累計の販売台数です。このような環境の中ですが、輸入車以外は前年同期を上回ることができました。

2023年3月期 第2四半期 連結業績

第2四半期の連結業績についてです。売上高は第2四半期累計で150億円となりました。全体では、通期の計画に対して、ここまではかなり順調に推移しています。5月に開示した通期の業績予想に対して進捗がかなり進んでおりますが、現時点では通期の見通しは変更しておりません。

2023年3月期 第2四半期決算概要

第2四半期の連結の収益分解情報です。構成比で見ますと、新車部門の輸入車が落ち込みましたが、中古車部門と自動車リサイクル事業が大きく伸びました。

2023年3月期 第2四半期 連結業績 B/S

連結のバランスシートはスライドに記載のとおりです。

2023年3月期計画

今期の計画についてです。自動車販売関連事業においては、3つの懸念材料があると考えています。

1つ目は、新型コロナウイルス感染症の影響および自動車向け半導体不足による各新車メーカーからの商品供給の遅れです。2つ目は、ロシアのウクライナ侵攻による輸入車の商品供給の遅れです。3つ目は、中古車オークション相場の急激な変動等です。

今後の戦略

出店戦略ですが、まだ出店の余地のある三重県にドミナント出店を推進してまいります。また今後、東海三県、ひいては広域展開をするにあたっては、人口3万人以上の都市、交通インフラが未整備な地域、さらに1世帯当たりの自動車保有台数が1台以上のエリアを選定基準としております。

今後の戦略

スライドには「伊勢オートモール」の計画図を載せています。三重県の玉城町にある自動車ディーラー街に、来年度中の完成を目指して準備中です。来期以降は久しぶりの投資で、新しいオートモールを早期に完成させたいと思っています。

株主還元策

株主還元策についてご説明いたします。将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していきます。

当面は1株当たり年間配当50円以上を基本にしており、今期の連結配当性向は13.5パーセント、1株当たり50円の配当を予想しております。

ICDAのバリューチェーンクロス・ミックスビジネス

ICDAグループのバリューチェーンクロス・ミックスビジネスは、新車・中古車販売、アフターサービス、リサイクル等の一連の業務を行うことで、お客さまへの提案機会が拡大するという特徴があります。

バリューチェーンクロス・ミックスとは?

例えば、グループ間で、新車・中古車販売、中古車買取、アフターサービス、リサイクルの流通経路を網羅しているため、お客さまに向けて商品やサービスの付加価値を最大化することで、多くの方に使っていただき、満足度を高めていくことができます。これが、我々が今まで一貫して考えているバリューチェーンクロス・ミックスビジネスの成長戦略です。

バリューチェーンクロス・ミックスビジネスの強み

バリューチェーンクロス・ミックスビジネスを自社グループで構成することによる強みとして、収益機会の増加、独自の中古車流通、リユースパーツの活用、店舗開発ノウハウの4点が挙げられます。

①収益機会の増加

新車ディーラーにおける一般的なバリューチェーンビジネスは、車1台の販売に対して、いかに多くの付帯収益を上げられるかが重視されています。例えば各種手数料や保険、アフターサービス、下取車の早期換金処理などです。

一方、ICDAホールディングスのバリューチェーンクロス・ミックスビジネスは、他社のバリューチェーンビジネスに加え、自動車の流通における収益拡大ビジネスを展開しております。新車販売における付帯収益の獲得を行った後、中古車の下取、買取、販売だけでなく、リサイクルまで行うため、数多くの収益機会があります。

②独自の中古車流通(グループ内流通でバリューを追求)

当社では下取り車・買取り車は、車種や状態等に合わせ、グループ内の最適な経路で効率よく流通させています。ホンダ車であれば「ユーセレクト」、ホンダ車以外は「ヴァーサス」、低年式・多走行車は「POINT⑤」、事故車・スクラップは「マーク・コーポレーション」に分けて流通させております。

車買取の「POINT⑤」や鈴鹿オートリサイクルセンターをグループ内に持つことで、以前にお買上げいただいた車を他社より高値(市場価格)で下取りしたり、低年式車や多走行車の買取も可能となります。このようにお客さまが車を売りやすい仕組みがあるため、当社グループも潤沢な中古車の確保が可能となります。

また、潤沢な中古車を保有することで、販売においても、お客さまの選択肢が増えることにより、バリューチェーンクロス・ミックスビジネスにつながっております。

③リユースパーツの活⽤(顧客満⾜度の向上)

「POINT⑤」などからリサイクルセンターに持ち込まれた車は、リユースパーツや資源などに分けられます。

リユースパーツは、新車店舗および中古車店舗のお客さまが自動車の修理、点検を行う際に高価な新品のパーツを使用するか、低価格なリユースを使用するかを顧客ニーズに合わせ提案を行います。お客さまにとっては選択肢が広がり、コストも下がることから満足度向上につながります。

これも、グループ内で自動車流通のバリューチェーンを展開しているから可能となることで、当社の特徴の1つです。

④店舗開発ノウハウ

複合型店舗「オートモール」のような大規模な店舗群や、小型の「POINT⑤」を核としマーケットに合った店舗を併設させた店舗群、さらには商業施設との共同開発による出店等のさまざまな店舗開発のノウハウを蓄積しております。

これにより、単独店舗で展開するより集客が見込まれ、費用効率のよい店舗を展開できております。

複合商業施設(オートモール)

オートモール(複合商業施設)の特徴は、当社グループの異なる業態を組み合わせることにあり、幅広い顧客の取り込みが可能となっています。

アフターサービスで顧客を囲い込み

また当社グループは、自動車を販売した後のアフターサービス、保険・クレジットにも注力しております。これを継続して顧客に提案することで、次回の新車・中古車販売にもつながる案定的な収益を確保しています。

ICDAグループの⼥⼦⼒活⽤

右は、以前新聞に掲載された記事です。当社グループの女子整備士について取材を受けました。

今期は、女子サービスフロント登用の店舗は合計で15人を予定しております。これにより、女性目線を活かした商談・接客・自動車整備の効率化につながっております。

鈴⿅オートリサイクルセンター

鈴鹿オートリサイクルセンターには、三菱マテリアル株式会社さまと株式会社ホンダトレーディングさまと、株式会社マーク・コーポレーションの3社で共同で実施したNEDO事業「使用済み自動車からのネオジム磁石および非鉄金属回収技術開発」で導入した、実証試験設備を設置しています。

こちらは大変見学者にも好評をいただいており、ハイブリッドカーから毎日希少金属回収をしています。

鈴⿅サーキット マイカーラン⾛⾏会

コロナ禍により、3年間開催できておりませんが、株主総会の後に、鈴鹿サーキット国際レーシングコースを使用したマイカーランを実施していました。多数の株主の方に参加いただき、大変喜んでいただきました。

左は、日刊自動車新聞に掲載された、マイカーランの記事です。愛知県から参加した男性からは、「この企画は今回初めて知り参加した。特に自動車車両やモータースポーツに関心があるわけではないが、せっかくのチャンスだと思い参加した。学生の頃F1レースを観に来たが、そのコースを自分で運転できるとは想像すらしたこともなかった。今回はすばらしい体験ができ、一生の思い出になるだろう」という声をいただいています。

当社もこの日は、グループ全体で株主をおもてなしする日であり、株主とともに楽しむ日として、ぜひ来年以降復活させたい企画です。

社会貢献(スーパー耐久レースへの参戦)

また社会貢献の1つとして、スーパー耐久レースに参戦するバースレーシングプロジェクトにスポンサードを行い、社員教育の一環として、サービススタッフのレース現場の研修も行っています。

三重バイオレットアイリス(⼥⼦ハンドボールチーム)

最後に、ハンドボール女子日本リーグに参戦している「三重バイオレットアイリス」へも支援しております。現在2人の選手が当社グループに在籍し、日中は仕事をしながら夕方から練習をし日々活動をしています。

以上となります。ご清聴ありがとうございました。本日の説明がみなさまの企業研究・グループ発表の参考になればと思っています。