経営理念
蜂⾕⼆郎氏(以下、蜂谷):2022年3月期第2四半期決算説明会を始めます。まずは当社の経営理念です。「我々は一人一人の夢の実現をサポートするワンストップパートナーであり続けます」という経営理念をもとに、投資家の方々に数多くの優良物件をご提案しています。
フェイスネットワークの事業概要
フェイスネットワークの事業概要です。投資用不動産を企画販売する「不動産投資支援事業」と「不動産マネジメント事業」を展開しています。当社の特徴の1つである、「GranDuoシリーズ」の新築一棟RCマンションの実績は200件以上あります。
手がけている物件は世田谷区、目黒区、渋谷区の城南3区が中心で、都心に近いのですが緑が多く住みやすいエリアに数多く商品をご提供しています。当社の特徴である「ワンストップサービス」については、土地の仕入れから設計、建築、賃貸の募集、賃貸の管理までのすべてワンストップで手がけている事業となっています。
2022年3月期 第2四半期決算トピックス
第2四半期の決算トピックスです。売上・営業利益は、物件竣工時期の影響により、第2四半期は減収減益となっています。土地の仕入れは、積極的に行っており、仕掛販売用不動産が増加しています。売上・営業利益の詳細については、当社の取締役執⾏役員の石丸よりご報告します。
売上・営業利益 物件竣工時期の影響により2Qは減収減益
⽯丸洋介氏:第2四半期の決算トピックスのうち、全社の数字面について私からご説明します。まず、売上高と営業利益についてです。物件竣工時期の影響により、今期の第2四半期は減収減益となりました。
不動産業の特性上、賃貸需要や売買が活性化するのは第3四半期、第4四半期ですが、特に当社の売上は第4四半期に偏重する傾向があります。スライドには「物件竣工時期の影響」と記載していますが、これは今期の竣工が遅れたわけではなく、上期に販売する物件数が少なかったため減少したということです。
2022年3月期第2四半期 損益サマリー
前年同期はコロナ禍の状況であったため、手元資金、流動性の確保といった観点より一部の在庫物件を一括で販売し、売上が大きくなっています。その反動から、今期の売上高は前年同期比66.4パーセントと、約3分の1となっています。
売上の減少により粗利も減少しています。今期の売上高32億4,800万円に対して、粗利は約4.6億円となっています。販管費は約7.3億円ですので、営業損失は前年同期比5億8,900万円マイナスの2億6,900万円となりました。
経常利益は、前年比6億4,000万円のマイナスの3億8,800万円の経常損失となっています。当期純利益は、前年同期比4億4,200万円減のマイナス2億7,000万円となりました。
2022年3月期第2四半期 営業利益増減要因
営業利益の増減要因です。営業利益は前年が3億3,000万円、当期実績はマイナス2億6,900万円です。増減については基本的に売上の減少により粗利が落ちたことが要因ですが、不動産投資支援事業の粗利マイナス5億8,300万円に加え、不動産マネジメント事業が1,600万円減少したことが影響しています。また、販売の減少により仲介手数料が減少しました。
そのほか販管費および人件費も若干増加となり、最終的に営業利益は2億6,900万円の損失となっています。
2022年3月期第2四半期決算 B/Sサマリー
B/Sサマリーです。資産合計は、前年比51億4,400万円増加しています。固定資産については本社の土地と一部賃貸している不動産が対象ですが、29億4,300万円と変動ありません。
流動資産は大きく数字が変わっており、51億8,100万円増加しています。この内訳は、仕掛販売用不動産が70億2,600万円増加、また、現預金が6億8,500万円減少、販売用不動産が12億2,100万円の減少となっています。
流動資産は手元の現預金が33億円、仕掛中の土地が100億円ということで、この2つでほぼ占められています。手元の仕掛販売用不動産については、在庫が約100億円となっています。プロジェクト用地の仕入れが進み、長期借入金が45億9,500万円増加し、負債合計は56億100万円増加しています。
2022年3月期第2四半期決算 C/F
キャッシュ・フローです。当第2四半期については、営業キャッシュ・フローが63億7,100万円の赤字となっています。こちらは土地の仕込みが順調に進んだこと、棚卸資産、仕掛中のプロジェクト用地の約70億円の増加によるものです。
反対に、プロジェクト用地の仕入れに伴う資金の借入により、財務キャッシュ・フローは55億6,400万円の黒字となっています。前年に関しては一括販売により、営業キャッシュ・フローはプラス28億200万円、財務キャッシュ・フローがマイナス8億200万円と、例年とは少し異なる動きとなっています。
セグメントの内訳については蜂谷からご説明します。
不動産投資支援事業
蜂谷:不動産投資支援事業として、不動産商品を5件、建築商品を4件販売しています。
不動産投資支援事業 竣工物件
スライドは当社の完成物件の一例です。
不動産マネジメント事業①
不動産マネジメント事業です。売上高は3億3,100万円、営業利益は4,700万円と、売上高は堅調に推移していますが、在庫保有期間の短期化などにより、営業利益は減少しています。
不動産マネジメント事業②
管理戸数についてです。2021年9月末現在では、154棟、1,782戸で、入居率は97.2パーセントと安定した高水準を維持しています。
配当方針・配当推移及び株主優待制度
株主還元です。当社の配当方針、配当推移、および株主優待制度についてご説明します。配当方針は「安定的・継続的であることを基本に、企業価値向上に応じて持続的に高める」です。今後も株主の方々に対して、配当をしっかりと高めていこうという意向があります。
配当ですが、2022年3月期は32円を予想しています。当社には株主優待制度があります。当社株式への投資意欲を高めていただき、中長期的に保有していただく株主の増加を目指し、フェイスネットワーク・プレミアム優待倶楽部を設けています。
2022年3月期 業績予想(期初から変更なし)
2022年3月期の業績予想になります。売上高は200億円、営業利益は12億8,000万円、経常利益は10億5,000万円、当期純利益は7億1,000万円と予想しています。昨今の物件の大型化による収益性の向上、さらに、コロナ禍からも回復も見られるため、当社が手掛けているレジデンス物件の利益は比較的堅調に推移しています。こちらの数値を達成する予定です。
不動産投資市場の動向
市場環境です。不動産投資の市場動向として、日本の不動産投資が安定的に収益を見込めるということで、物流倉庫やレジデンスに対して、さまざまな国内外の機関投資家、一般事業法人、日本の個人の相続税対策を含めた資産家の方々が注目しています。当社も数多くのお客さまからアクセスをいただいており、よりよい物件を数多く提供する体制を整えています。今後も市場は継続した投資が見込まれています。
ワンストップサービス機能の強化
重点施策について、まずはワンストップサービス機能の強化です。当社では全工程でDXを推進し効率を高め、収益性の向上に取り組んでいます。仕入機能の強化、業務管理体制の強化、物件価値の向上、商品展開の拡充、大型物件の強化を進め、効率と収益性の高い物件を手がける体制を整えています。
第二種金融商品取引免許を取得
第二種金融商品取引免許を取得し、子会社であるFAITHアセットマネジメントが第二種金融商品取引業を登録しました。併せて、第二種金融商品取引業協会と投資顧問業協会に加入しています。今後は不動産信託受益権の売買、媒介や代理、私募の取扱いと、当社で手掛けていきたい私募ファンド、私募REIT、J-REITなどを強化していきながら、AM・PM・BMの強化を図っていきます。そして、安定収益の確保と出口戦略の多様化を、当社の事業として進めていこうと考えています。
壁式構造を採用した高層(6階以上)物件開発推進
壁式構造を採用した高層物件開発の推進ということで、当社では日夜、良質な物件のプロジェクトを数多く手がけていますが、壁式構造7階建てRCマンション「GranDuo西荻窪」を着工しました。現在まで当社で培ってきた設計施工のノウハウを最大限に利用し、構造計算上の課題を全部クリアにして、壁式構造による6階建て以上の建物を今後手掛けていきたいと考えています。
壁式構造のメリットは、耐震性に優れ、柱・梁のない居室空間が実現でき、同等の敷地で階層が増やせる可能性があることです。また建築コストなども削減できます。今後もこのような高層の壁式構造物件を数多く開発していきます。
商品展開拡充
商品展開の拡充として、不動産の小口化商品である「GrandFunding三軒茶屋」もスタートしています。2号物件というかたちになりますが、1棟のマンションを小口化して共有持分で所有することで、お客さまの資産状況に合わせた投資が可能になります。
こちらは相続対策を含めた都心の有効な資産圧縮などのメリットを持った商品として、今後ますます注目されると思います。今後、こちらにも数多く商品を提供していこうと計画しています。
今はセミナーも数多く開催しており、11月27日にまたセミナーを開催しますので、もし興味のある方がいたらぜひご視聴ください。
物件価値向上施策
物件価値向上施策として、当社は物件の第三者機関による品質検査も実施しています。当社には品質管理部がありますが、オーナーにしっかりと安心してもらうため、自社の検査とはまた別に第三者機関の検査を実施し、物件品質の向上を図っています。
続いて、ウェルネス・セキュリティ設備ということで、当社はさまざまな新しい住宅の提案を心がけています。今回、自然光を再現できる照明システムを新たに採用した物件を着工しました。また、抗ウイルス・抗菌コーティングで新型コロナウイルスを含めて対応するような住宅設備を提供していきたいと考えています。
また、独自のインターネットサービスを導入しました。FNネットというものです。快適なインターネット環境を提供することで入居者の負担を軽減でき、サービスのさらなる向上が図っていけるということで、ファイバーゲートの商品を提供する物件も増えてきています。
大型物件開発
大型物件の開発も推進しています。当社では物件の出口の中で、国内外の機関投資家や法人の需要もますます高まっています。このような方々に対して10億円以上の物件を数多く提供することで、小口商品から大口商品まで取り扱えるように機能体制を整えています。
販売予定物件
今年度の販売予定物件です。不動産商品として16件、建築商品として22件、合計38件を予定しています。
世田谷ドリームプロジェクト
その他の施策としては、世田谷ドリームプロジェクトをスタートしています。こちらは当社会社設立20周年を記念して、発祥の地であり当社が手がける物件の6割弱が所在する世田谷区で、地域の活性化や若者支援に貢献していくものです。
併せてエフエム世田谷のラジオ番組「世田谷ドリームプロジェクト」に協賛し、今回のプロジェクトの第1弾として、当社が建築を始める現場をアートで彩るようなキャンペーンも計画しています。
コーポレート・ガバナンスの強化
今後、当社の取締役会の監督機能を強化し経営の健全性・透明性を一層向上させ、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図ることを目的に、監査等委員会設置会社に移行しました。取締役会における当社の社外役員比率は現在7分の3となっており、より透明性の高い経営を図っていきたいと考えています。
市場区分変更について
市場区分の変更についてです。東京証券取引所の市場区分変更に伴い、当社はプライム市場の選択を11月15日に発表しています。新市場区分における上場維持基準への適合状況ですが、現状は流通株式数、流通株式比率、売買代金が適合、流通株式時価総額が不適合となっています。
今後はプライム市場の全基準の充足を目指すべく、さらなる企業価値の向上とコーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めるとともに、新たな経営計画を2021年12月末までに東京証券取引所に提出する予定です。
その他
その他にM&Aを活用した不動産テック分野への展開、相続市場への積極的なアプローチ、社内業務システムの見直し、組織改編による業務効率化や生産性向上を図っていきたいと考えています。
城南3区で新築一棟RCマンションの竣工棟数No.1
2020年10月から2021年9月までの1年間、我々が提唱している世田谷区・目黒区・渋谷区の城南3区で、新築一棟RCマンションの竣工棟数がNo.1となりました。こちらは建設データバンクのデータを基に発表しています。
250のSTORY
「“生き方”を理解してこそ、最良のプランが提案できる250のSTORY」ということで、当社は街並みやオーナーへの対応などのすべてのことに関して「我々は一人一人の夢の実現をサポートするワンストップパートナーであり続けます」という理念を基に、数多くの優良物件を今後も提供していきたいと考えていますので、今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
質疑応答:売上総利益が回復している要因について
「売上総利益が回復している要因を教えてください」というご質問です。
当社は今年度、物件の収益向上化を図り、DXを推進していきながら、当社の事業利益を拡大していくためのプロジェクトを進め、物件の利益率改善の取り組みが進みました。 また、前年同期はコロナ禍による販売機会の制約があり、一部物件について当初計画した価格で販売できなかったのですが、今期は概ね計画どおりに販売できていることが回復の要因です。
質疑応答:来期の販売物件の仕入・受注状況について
「来期の販売物件の仕入や受注状況を教えてください」というご質問です。
同業他社の方からも、昨今なかなか厳しい仕入状況が続いているとうかがっています。当社も同様の状況ですが、来年度、計画している物件は順調に仕入が進んでいます。当社の物件は世田谷区、目黒区、渋谷区において、現状で約7割を超えてきている状況ですが、今後もこのような優良エリアで優良物件の開発を数多く進めていきたいと考えています。
質疑応答:通期計画の達成見込みについて
「上期の件数が少ないと思うのですが、通期計画の販売物件38件、不動産商品16件、建築商品22件は達成できるのでしょうか?」というご質問です。
先ほども石丸からもお伝えしましたが、当期において第3四半期、第4四半期のうち、特に第4四半期に完成する物件が数多くあります。今年度計画している物件は、現在順調に進捗しており、目標を達成すべく邁進しています。
質疑応答:城南エリアにおける賃貸需要の変化ついて
「城南エリアの賃貸需要について、コロナ禍以降で変化はあるでしょうか? REITの保有物件では、都心の単身需要が弱い一方、郊外やコンパクトタイプは堅調と聞いています」というご質問です。
昨今、東京でのリーシングが厳しくなるエリアが増えてきているという話をうかがっています。東京の中でも北エリア、東エリアに関しては、新築物件のリーシングが相当厳しいと言われる場所ではありますが、当社が手がけている城南エリアは、新築開発物件が少ないエリアでもあり、相変わらず需要が高いエリアになります。
当社はリーシングも順調に進んでおり、完成物件としては入居率97パーセント以上を常に維持しています。
REITの保有物件では都心の単身需要が弱い一方、郊外やコンパクトタイプは堅調とのことですが、都心の中でも当社が手がける優良エリアは、賃貸ニーズは1年中あります。そのため、オーナーにもさらに喜ばれる物件を今後もご提供できると自負しています。